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「櫻の木の上 櫻の木の下」ダイジェスト映像(日本語版)


▼このプロジェクトについて

昨年11月、文化庁の新進芸術家海外研修制度でソウルに演劇留学していた時に、「来年(2012年)5月の光州平和演劇祭に、日本から戦争や平和を題材にした作品を持って来てくれる劇団を紹介してくれないか」との相談を受けました。その時点ですでに日程が迫っていて、おそらくどこの団体も難しいであろうと思ったのですが、個人レベルであれば実現の可能性もあるかもしれないとの考えで、試しに文学座の同期生・山谷典子が書いた『櫻の木の上 櫻の木の下』を提出してみました。

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あらすじを韓国語に訳したり、韓国語版のダイジェスト映像を作って先方に送ったり…と努力したのですが反応が無く、もうすっかり忘れかけていた頃に、「演劇祭の正式な海外招聘作品として話を進めないか」という依頼を韓国側から頂き、二人で大喜びしました。

ちっぽけな演劇人の思いを、何とかして海の向こうに届けたい!!

ところが、喜びもつかの間、私たちは「予算」という大きな壁にぶつかってしまったのです。それは、主催側から私たちに用意された資金が、物価の違い、円高の影響もあり、日本円にするとかなりの低額で、とても一本の芝居を作れる金額ではなかったからです。

でも、日韓の歴史問題(教科書問題、従軍慰安婦問題等)についても触れているこの作品を選んで下さった韓国主催側の気持ちになんとか応えたく、ここで踏ん張って上演にこぎつけ、演劇を通じた日韓交流の実現を目指すのが、国費留学から帰ったばかりの私の使命であり、夢だと思いました。

そして何よりも、風化されていく戦争体験談や、不発弾のように置き去りにされているアジアの歴史問題に目を向けようとする一演劇人・山谷典子が発信した作品が、海を越え、多くの人のもとへ届くという絶好のチャンスを失ってはならないとの思いで、招聘のお話を引き受けました。

しかしながら、先方が負担してくれる予算は、あくまでも現地での上演に関わる費用だけで、日本での準備資金(稽古場代、演出料、美術・照明・音響プラン料、衣装・小道具実費、渡航費・宿泊費の一部、スタッフ・キャストの人件費、翻訳料、交渉の際のコーディネート料等)はこちらが準備しなければならない状況です。
そんな事情から、このキャンプファイヤーの力をお借りして、なんとか演劇祭での上演を成功させたいと思っております。
よろしくお願いいたします。


▼About us

日本と韓国を演劇を通して結びつけるためタッグを組んだ、演劇界の老舗・文学座の中堅2人を紹介。

◎鬼頭典子
1995年 文学座研究所入所
2000年 座員となり、現在に至る
2010年12月~1年間 文化庁派遣在外研修員として韓国留学
ソウル留学中に、2012年5月の光州平和演劇祭に日本から戦争や平和を題材にした演劇作品を持って来てくれる団体はないかとの韓国側の要請に対し、日本とのパイプ役を務めnori -madangを立ち上げる。
http://www.bungakuza.com/member/prof/kito-noriko.htm

◎山谷典子
1995年 文学座研究所入所
2000年 座員となり、現在に至る
2010年 Ring-Bongという個人ユニットを立ち上げ、日本が持つ忘れてはならないと思う歴史、また、今も抱え続ける問題に焦点を当てたものを描き、現在までに2作品を上演。そのうちの1作、「櫻の木の上 櫻の木の下」が今回の光州平和演劇祭の招聘作品に選ばれる。
http://www.bungakuza.com/member/prof/yamaya-noriko.htm


▼公演概要

団体名    nori-madang~文学座有志による~
公演名    『櫻の木の上 櫻の木の下』(山谷典子作、2011年3月Ring-Bong初演)

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昭和20年。主人公中原の少年の時の記憶。

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「ひでお君、人は殺しちゃいけないわね?でも、どうして敵は殺していいのかしら?」


公演日程   2012年5月9日、2ステージ
       韓国・光州 ピッコウル市民文化会館 http://bitculture.gjcf.or.kr/
       平和演劇祭 招聘公演
参加人数   キャスト8名、スタッフ5名、現地通訳1名、現地字幕操作1名
       計15名(日本からの13名)
備考     演劇祭主催側から約1000万W(70万円程度)を提供予定


あらすじ

ある学校の中庭で、校舎建て替えのために切り倒されることになった櫻の木。
その櫻の木の下で現代と昭和20年が交錯する…。

時を越えて、変わったものとは?変わらないものとは?

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昭和20年。主人公中原の母、よし。

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現代。学園内の教師たち。

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「どうしてあげたらいいのかと…」生徒の悩みを中原に打ち明ける教師、松阪(左)。

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ピッコウル市民文化会館

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ピッコウル市民文化会館


▼光州平和演劇祭とは

光州は、1980年5月18日から27日にかけて、民主化運動によるいわゆる「光州事件」が起こった土地である。そのため、平和や人と人のつながりについて考えることをテーマにした演劇を行おうという趣旨で、毎年韓国各地、時には外国から劇団を集めてフェスティバルが開かれている。
去年に引き続き、今年も光州事件にちなんで5月に開催の予定。


▼リターンの詳細

ご支援していただいた皆様には、その金額に応じて、次の物を組み合わせた形でリターンさせていただきます。

●お礼メッセージ
主宰、作家の二人より、心からのお礼のメッセージを差し上げます。

●お礼メッセージ 写真つき
主宰、作家の二人より、心からのお礼のメッセージと、出演者、演出家全員での稽古場でのショットをお送りいたします。

●公開通し稽古へご招待
通常では、観ることのできない稽古場での通し稽古にご招待いたします。舞台作品が作られていく過程がご覧いただけるレアな機会です。
※場所:文学座第二稽古場(東京・信濃町)

●光州平和演劇祭でのパンフレットにお名前をクレジット
5月9日に光州平和演劇祭で配布されるパンフレットに、スポンサー様のお名前をクレジットさせていただきます。パンフレットも、プレゼントいたします。(日本語訳をおつけいたします)

●上演台本のプレゼント
通常では入手することのできない、韓国光州平和演劇祭での上演台本を、演出家、作家出演者全員のサイン入りでプレゼントいたします。

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●韓国、光州でのプライベート映像のプレゼント
光州平和演劇祭での本番前の楽屋の様子。舞台裏から撮影した舞台の作られていく過程など、めったに見ることのできない舞台の裏側をご覧いただけます。

●主宰、作家との交流会
光州平和演劇祭での裏話や、制作過程での話などが聞ける機会を設けさせていただきます。通常のアフタートークが、独占できるレアな機会です。
(5月20日(日)14時から都内にて開催予定)

●韓国、光州平和演劇祭のチケットプレゼント
2012年5月9日の光州平和演劇祭のチケットをプレゼントいたします。終演後、出演者達との会食にもご招待いたします。光州で、出演者と交流できるまたとない機会です。
(現地までの交通費、宿泊費はスポンサー様のご負担となります)

▼全体の費用

航空費 37,000×13=481,000円
バス 4,500×15=67,500円
宿泊 7,500×15=112,500円
食事 3,500×15= 52,500円
翻訳料 25,000円
コーディネート料 35,000円
稽古場 50,000円
演出、照明、美術、音響プラン料 180,000円
字幕 35,000円
現場通訳 35,000円

光州平和演劇祭への招聘作品なのですが、円高の日本と韓国との物価の差の影響もあり、全体経費が足りていない状況です。そこで、本サイトでご協力いただきたい額が、「演出、照明、美術、音響プラン料である 18万円」です。
演劇は総合芸術です。特に言葉の違う国での公演では、ビジュアル的に伝えるものが重視されると思われます。最高の芸術を現地で届けるために、ぜひ皆様のご助力をお願いいたします!!

▼鬼頭典子より、あいさつにかえて~韓国と日本を結びつけたい思い~

日本と韓国の間には歴史問題が山積みだと思う。今を生きる私にとっては、何が本当に本当のことなのかは、もはやわからない。資料が膨大過ぎて、あまりにもいろいろな意見があって、途方に暮れてしまう。
でも、正直そんなこととは無関係に、日本では韓流ドラマやK-POPが大人気で、韓国では逆に日本のドラマやJ-POP、漫画やアニメが大人気で、日本語を勉強する若者も沢山いる。
そして、私自身にとっても、たまたま見えてきたお隣の国の演劇が熱く、面白く、伝統芸能も豊かで素敵で、俳優のレベルも高く、たまらなく心惹かれてしまった、それだけのことだ。
どこの国だから、ということではなく、良いものは良い、ただシンプルにそれだけなのだ。
すぐ隣の国の演劇が素敵だから、その人たちと一緒に何かをしてみたい。
本当は、歴史問題と結びつけることもしたくない。
だって、個人と個人はあっという間に仲良くなれるし、私たちは「今」を生きている。
ソウルで一年暮らし、韓国人の友達も、在日の友達も多い私にとっては、日本人も韓国人も在日韓国人も、今そこに生きている、血の通った個々の人間でしかない。

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映画撮影所で劇団の仲間たちと

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ミュージカルハムレットの上演劇場にて

歴史問題、国家感情を知った時に、初めて自分たちの間に溝や枠ができる。
姿かたちはまったく変わらないのに、なんなのだろうか、と思う。
でも、歴史の上に今があり、自分がいることを考えたとき、自分が長年追い求めてきた演劇という作業で、小さな日韓交流をすることが出来、それが絡まった歴史問題、民族感情をほんの少しでもほどくことにつながるのであれば、それをしていきたいと思う。

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鬼頭 典子

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