▼ご挨拶

我々、NPO法人日本メディカルマネージャー協会(以下、JMMA)は、スポーツを専門とする医師や理学療法士が中心となって立ち上げた団体です。特に日常的に診察しているのが、発育期(小中高校生)のスポーツ障害が挙げられます。
スポーツ障害は、同じ練習をしていても、大丈夫な人もいれば、発症してしまう人もいるので、選手ひとりひとりを指導者や保護者がよく見てサポートをする必要があります。
そして、予期せぬ怪我と異なり、スポーツ障害は正しい知識があれば、充分に予防できるケースも少なくありません。

我々、JMMAはこれまでに、スポーツ医学に関する学会で幾度も発表実績のある選手のコンディションン管理をする「ヘルスチェックシート」と「インジャリレポート」を。タブレットやスマートフォンでも利用でき、かつスポーツ医療に関わる人たちからアドバイスとサポートを得られる、スポーツ障害予防システム「チームマネジメントシステム」を開発し、日本における発育期のスポーツ支援に取り組みたいと考えております。

現在はサッカー協会とタイアップして、実証試験を進めておりますが、いずれはサッカーだけでなく、全ての競技でご利用頂けるような仕組にしていきたいと考えております。是非とも応援のほど、お願い致します。

▼このプロジェクトで実現したいこと

世界のスポーツ医療の潮流は、予防の流れにあります。
プレイヤーズファースト、セルフケアは今後の日本のスポーツシーンでも必要不可欠な考え方だと思っております。
一方で、正しい障害予防知識を身に着けるには専門的な勉強をしなくてはなりません。
それらを完璧に習得するのは、指導者である監督・コーチでも容易ではありません。
そこで我々、JMMAでは、チームのコンディション管理を専門としたメディカルマネージャーの育成と、そのサポートシステムである「チームマネジメントシステム」を開発準備しております。
スポーツ障害の発症リスクの高い選手のスクリーニングをするとともに、全国の選手データベースを解析する事で、予防策の情報提供をしていきたいと考えております。


すでに、2015年よりテスト版の運用をしておりまして、現段階でも様々な事が分かっております。

下記の図表では、とある中学校のサッカー部の傷病報告をグラフ化したものですが、4~5月に1年生の怪我人が多く発生しております。理由としては、小学校から中学校に上がった事で、フィジカル的な部分で劣っている事と、オーバーワーク(練習のし過ぎ)に起因しております。また1月以降は、膝を痛める選手が多くいましたが、その原因は体力作りの為、学校外周のアスファルトを走っていた事に起因していると分かりました。アスファルトからグランドでのランニングに変更するだけでも、大きな改善が見られます。
「チームマネジメントシステム」はこのように個人選手のコンディションはもちろんの事、チーム全体のコンディションやスポーツ障害の発生リスクを可視化する機能を加える事で、専門的な知識がなくとも、リスク管理ができるにしたいと考えております。また多くの選手に利用して頂く事で、データを蓄積し、スポーツ障害発生のメカニズムを解析し、より精度の高い情報提供ができます。

本プロジェクトでは、スポーツ障害防止システム「チームマネジメントシステム」により、多くのこどもたちが安心してスポーツを楽しめる社会の実現を目指したいと考えております。

 

▼プロジェクトをやろうと思った理由

現状、ヘルスチェックは下記の写真ように、紙に記入して実施していますが、その統計処理や管理に大きな手間がかかっております。その為、効果があると分かっても普及が難しく、またちょっとした説明なども専門家がいないと進まないという状況でした。

時間と場所を制限しない、ICTの活用が、本プロジェクトを実施しようと思った理由になります。

これまで、こうしたシステム構築には莫大な金額が掛かると思っておりましたし、また普及に際してもノートパソコンをチームで一台所持するというのも無理のある話だと思っておりましたが、スマートフォンやタブレットの価格が手ごろになり、また開発コストもかなり下がった事で、このタイミングで実施すべきと考えました。

また部活動の指導者の多くが学校教員であり、知識や経験などについて個人差が大きく、指導の質にもばらつきがあるのが現状です。代表的なスポーツ障害の原因としては、熱心な指導をした結果のオーバーワークによる故障や、レギュラーになりたいがために痛みを我慢して練習した結果、悪化してしまうケースも散見します。

そこで、医学的根拠に基づいた予防策の提供を行いたいと考え、スタートしたのが本プロジェクトになります。すでに、指導者や選手を対象とした講習会を開催して、正しい知識の啓発に取り組んでおりますが、その知識は膨大であり、簡易的に行う事ができるシステムが必要と考え、システム開発をしようとなりました。

▼これまでの活動
1)スポーツ選手(小中高校)のコンディションチェック及び傷病記録収集。

2)上記コンディションチェック及び傷病記録をできる人員(「メディカルマネージャー」)の育成プログラムの開発。

3)スポーツ障害予防に関する知識の啓発活動。

4)各種、スポーツ医学系の学会での発表及び、医学的所見から見た妥当性の検討。

5)九州各県、愛知県などのサッカーチームでの運用。


▼資金の使い道

・スポーツ障害発生予測及び予防システム「チームマネジメントシステム」の開発。

・傷病記録のデータベースの運用。

・上記データベースの解析による、スポーツ障害の発生する確率の高い選手のスクリーニング及び、発生率低下の為の練習指導方法を配信。

・チーム単位の障害発生率の差異などが確認できた場合、リスクの高い練習方法などないかのヒアリングと、分かり次第、指導者へ注意喚起。

・選手本人が体調管理をできるようにセルフ・ケアの情報発信。

 

▼最後に

多くの方に私たちの取組を知って頂き、また誰もが基本的なスポーツ障害防止の知識を持つことで、日本のスポーツシーンは大きく変わっていと思っています。
医療者として怪我や病気になった時だけ診察するのではなく、正しい予防の知識を伝える事で、スポーツを通して社会全体の健康にも寄与したいと思っております。

皆さまのお力添えを頂けますよう、お願い致します。。

 日本メディカルマネージャー協会HP

http://medical-manager.org/

 

  • 2017/06/29 11:26

    本日より、チームマネジメントシステムの開発についてのクラウドファンディングのプロジェクトがスタートしました!このシステムは、選手の傷病リスクを可視化して、セルフケアやトレーニング方法を通じて、スポーツ障害を予防する取組となります。すでにスポーツ整形領域の学会でも発表されており、九州や東海地域で...

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