コロナの影響で経済が大打撃を受けたカンボジア。私たちが共に働く女性の家族もほぼ職を失っています。「今月を乗り切る現金がない。」食費を切り詰めても借金返済が回らず、見えない明日に不安を重ねる日々。彼女たちがこの危機を乗り越え、自立への歩みを続けられるよう、緊急支援を行います。ぜひご支援をお願いします。

プロジェクト本文

シェムリアップの観光業は壊滅。団体も存続の危機に

世界で猛威を振るう新型コロナウイルス。

カンボジアのアンコールワットがある街、シェムリアップでは、幸い感染拡大は食い止められているものの、産業の柱である観光業が大打撃を受け、街は壊滅しています。

3月は観光客が昨年比、約87%減。

4月以降、状況はさらに悪化し、ホテル、レストラン、スパは軒並み廃業、もしくは休業。街はゴーストタウンと化し、多くの人が失業しています。

シェムリアップの一番の繁華街、パブストリートの通常の様子(上)と現在の様子(下)

私たちSALASUSUは、シェムリアップの街から約35km離れた農村に工房を持ち、最貧困家庭出身の女性たち約45人とともにものづくりをしてきました。製作した商品はカンボジアと日本で販売しています。

しかし、観光客の減少により、収入の約7割を占めていたカンボジアでの売上が激減。この後すぐに観光客が戻ってくることは考えづらく、団体としても存続の危機に直面しています。


今月を乗り切るための、現金がない

街だけではなく、私たちの作り手が住む村でも新型コロナウイルスによる影響は大きく出ています。

例えば私たちの工房ではたらく作り手のレイ(仮名)。

(写真の女性は本文のストーリーとは関係ありません)

彼女は夫と彼女の母親、4歳になる娘、5ヶ月の息子の5人暮らし。夫婦共働きをしながら、家計を支え、毎月少しずつ貯金もしていました。
全く交通手段がない農村では必需品で、仕事に行くにも必要なバイクを数年前にローンを使ってなんとか購入し、頑張ってその返済もしてきました。


しかし、新型コロナウイルスの影響で夫は失業。

タイやシェムリアップに出稼ぎに出ていた人たちが一気に職を失い戻ってきたことで、村で仕事を探すことは非常に難しくなりました。1週間全く仕事が見つからず、その間一切収入がないこともあるといいます。

こつこつと貯めていた貯金も、数か月前に母親が病気になったときに使い果たし、今全く現金がないと話すレイ。

3月、4月は食事を切り詰めながら、家中のお金をかき集め、一部は親戚から借りることでなんとかローンの返済をしましたが、今月以降も払いきれるのか分かりません。
何か家で収入を作るすべがないかとも考えますが、生後5ヶ月の赤ちゃんがいて難しいのが現状です。

さらに、彼女は携帯電話を持っておらず、感染予防のための正しい知識を知ったり、気持ちが落ち込んだ時に気軽に誰かに相談することも難しく感じると言います。

「工房がひらいていたときは、仲間が周りにいてくれたし、何かあったらすぐに相談できました。わからないことがあれば質問もできました。でも今は誰とも繋がれず、ひとりぼっちに感じてしまいます。

自分や家族がコロナウイルスにかかってしまうのではないかと思うと、とても心配です。

借金がある中で家計もこれからどうなるのか分からず、娘にお菓子をねだられても、買えないよ、と毎回さとすしかありません。

頭が不安でいっぱいになり、家で一人涙が溢れてしまうこともあります。」


これまで私たちの工房でこつこつと努力し、自立を目前にしていた作り手の女性たち。

しかし、今回の新型コロナウイルスの影響で、工房で働く以前の危険な状態に一気に引き戻されそうになっているのです。


彼女たちが今、この危機を乗り越えるため、給料を補償しつづけたい

作り手の女性たち、その家族にとって今もっとも必要なのは、現金収入です。

これまでも彼女たちが工房で働き、得てきた給料は、家族の生活を大きく支えてきました。毎月安定した給料があるからこそ、安心・安全の中で将来に向けた自立を考えることもできました。

家族の多くが職を失い、家計全体が苦しくなっている今、彼女たちの給料の重要性はさらに増しています。

その給料すらなくなってしまえば、子どもも含めて家族全員が日銭稼ぎのために奔走せざるを得なくなり、工房で働く以前の脆弱な状態に一気に転落してしまう可能性が高まっています。

そのためSALASUSUでは、政府の通達により工房が稼働できない状況の中でも、3月・4月は給料とほぼ同額を支援金として補償してきました。

そして、この先も一定期間そのサポートは不可欠であると考えています。

現在閉鎖している工房の様子

しかし、団体の存続すら危ぶまれる中、このまま5月以降もずっと彼女たちに同額を支払い続けることは非常に難しいのが現状です。

「将来の自立に向けて、希望を捨てたり、諦めたりしたくはない。
でも今この瞬間、現金がない。」

そう話す彼女たちが、今、この危機を乗り越え、将来に向けた自立への歩みを続けていけるよう、皆さまの力をお貸しください。


彼女たちはお金を乞うのではなく、自らこの状況を生き抜こうとしている
〜約8年間、工房で作り手と共に働くカンボジア人スタッフ、Vuthikからのメッセージ〜

「私は、この状況が5年前に起こらなくてよかったと思っています。

5年前の作り手女性たちは、私たちが何か新しいチャレンジするように背中を押しても、いつも理由をつけてやろうとしませんでした。チャレンジすることを怖がっていたのかもしれません。

でも、今家族の収入がなくなり、工房もいつ再開できるか分からない中で、彼女たちは自らたくさんのチャレンジをしているように見えます。

野菜や動物を育てはじめたり、家で作った食べ物を村で売りはじめたり。

もちろん稼げるお金は少ないですが、自分でアイディアを出し、考え、行動にうつしています。5年前ではまったく考えられなかったことです。

そしてそれは、私たちが大切だと信じてこれまで開発してきたライフスキル教育や、スタッフのカウンセリングをはじめとする日々のサポートの大きな成果だと思います。彼女たちはそれらを通じて多くの困難を乗り越え、自らチャレンジする力や、自分ならできるという自信をつけてきました。

だからこそ、彼女たちは、ただただ私たちからお金をもらうことを待っているだけではなく、頑張って自分たち自身でこの状況を生き抜こうとしているのです。

その姿を見ていて、本当に嬉しく、励まされます。

しかし、現実的には新しいビジネスが軌道にのるには時間がかかり、また他の家族も仕事を失っている中で生活は厳しく、非常に脆弱な状態に一気に舞い戻ってしまう可能性もあります。

貧困から抜け出すのには時間がかかりますが、逆戻りするのは一瞬です。

SALASUSUの工房からだけでも、一定期間安定した給料を受け取れることで、彼女たちはこの危機を乗り越え、また再び、将来に向けて歩んでいくことができます。

ぜひ、みなさまのお力をお貸しください。」


具体的な活動予定

皆さまからいただいたご寄付で、具体的に以下のことを実施する予定です。

1) 緊急支援としての、作り手女性たちへの物資支援と現金給付

5月以降、約半年間をめどに、彼女たちに給料とほぼ同額の現金を給付します。合わせて、今後の感染を防ぐための衛生用品(石鹸・消毒液等)の配布も行います。

政府より工房再開の許可が下り次第、できる限り早く工房を開け、ものづくり・教育の活動も再開する予定です。

また、私たちの工房を卒業後、街で働いていた作り手女性たちの多くが職を失っているため、彼女たちへ緊急給付金の配布も検討しています。

2) 誰一人も取り残さない、繋がり続けるためのカウンセリングとライフスキル教育

これまで工房が果たしてきた「繋がり」という機能をなんとかこの状況でも絶やさないため、またこの状況を良い教育機会と捉え、カウンセリングとライフスキル教育を実施する予定です。
これまで培った教育のノウハウと現場に寄り添ってきた姿勢を活かし、今の状況に最適な方法を模索、実施します。

● スタッフが女性たちの家庭を直接訪問し、カウンセリングを行います。同時に衛生教育、政府からの通達や団体の情報を共有する機会にもしていく予定です。

● ライフスキルトレーニングの一部オンライン化に着手します。それに伴い、最低限の通信機器の支援等も実施する予定です。また作った映像教材は、カンボジアの教育省や労働省と連携し、カンボジア全体にも広く活用できるよう、働きかけを行います。具体的なトレーニングの内容等は今後の新着情報等でもご紹介させていただく予定です。

みなさまからいただいたご寄付は、彼女たちの給料の補填を中心に、上記活動にまつわる費用、また実施するスタッフの人件費として、大切に活用させていただきます。


リターンについて

ご寄付に加えて、SALASUSUの工房で製作する商品もリターンとして多く入れさせていただきました。商品をお選びいただくことで、彼女たちが働く機会が生まれます。ぜひご検討ください。

また、リターンは6月下旬から順次発送を予定していますが、工房の再開時期によっては大きくスケジュールが後ろ倒しになる可能性がございます。
その際は個別のメールでご連絡させていただきます。あらかじめご了承ください。

※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
※SALASUSUは認定NPO法人ではないため、今回いただくご寄付は税額控除の対象とはなりません。あらかじめご了承ください。

  • 2020/05/25 20:29

    こんにちは。スタッフの後藤です。クラウドファンディングから開始1週間近くで180人近くの方からご支援をいただき、本当にありがとうございます。ご支援をいただくたび、みなさまからの心のこもったメッセージを目にするたび、胸がいっぱいになります。本当にありがとうございます。先週より、作り手の女性たちの...

  • 2020/05/19 20:43

    みなさまこんにちは。SALASUSUの青木です。工房で働く女性たちが危機を乗り越えるため、今、動かなければいけない。そんな強い思いで始めたこのクラウドファンディング。一方で、日本も非常に大変な状況の中、どれだけの方がカンボジアの今を応援してくださるだろう・・・と、正直大きな不安も心の中に抱えて...

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