ここへ来れば誰かとつながる、想いがつながる、そんな活動拠点を!

 

福島・浜通りのいわき市で、避難者と市民、都会からのボランティアなど多様な人々が交流し、学びや生き甲斐を共有し合える拠点を作りたいと考えているNPO法人「ザ・ピープル」です。

ザ・ピープルは震災前の1990年 から四半世紀以上、古着のリサイクルを中心に循環型社会を作りたいと活動してきました。震災後は、地元に根ざしたネットワークを活かして、被災者への古着の提供、避難所での救援物資の配布や炊き出し、復興支援ボランティアセンターの運営、「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」の推進など、様々な活動を行ってきました。

 

そして、震災から6年。団体本部とチャリティーショップが入居していたビルの閉館を契機に、私たちは2018年からこれまでの活動の拠点を1箇所にまとめ、集約化とさらなる飛躍を実現する場づくりをしたいと考えています。ここに来れば誰かとつながる、想いがつながる、そんな場をみなさんと一緒に作り上げていきたいのです。


 

 

● ふくしまオーガニックコットン×古着リサイクル×ボランティアセンター

 

◆「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」の拠点に

 

震災後、避難所の炊き出しで使う野菜を購入するために地元いわき市の農家を訪ねた時に目にしたのは、市場に出せない野菜を前に苦悩する農家の方々の姿でした。福島の土地の持つマイナスをプラスに変える、そんな方法はないものか。そう考えていた折に、ある女性リーダーの集まりで提案されたオーガニックコットンの栽培を、課題を解決する唯一の作物だと考えました。塩害にも強く、食用ではなく繊維として使うコットン。それを環境ダメージを受けた福島で、環境を考えた有機栽培をする。手探り状態の中、2012年4月から、無農薬・化学肥料を使わない有機栽培による、在来種の茶綿(オーガニックコットン)の栽培を始めました。コットンは私たちにとって希望の種となったのです。

 

浜通りをコットンベルトに

 

2012年はいわき市内15カ所、1.5haの栽培地だったこのプロジェクトは、いわき市の北に位置する双葉郡広野町、楢葉町、南相馬市まで、23カ所2.6 haでの栽培に広がってきました。生み出される製品も、避難女性たちの手作りによるコットンベイブを始め、Tシャツ、てぬぐい、タオルなどラインナップが広がり、そこでは新たな雇用も生まれています。さらに、プロジェクトには県内だけでなく首都圏などから企業や団体のボランティアも多数参加し、その数はこれまでに延べ2万3千人。綿の収量も昨年は1トン(シードコットン)を超えました。

 

今回作る拠点から、コットンプロジェクトの栽培チームが毎日いわき市内外のコットン畑の管理に出かけて行きます。もし、あなたがコットン畑に行ってみたいと思ったら、この拠点からご一緒していただけます。

収穫したコットンの綿繰りや糸紡ぎ、コットンベイブ作りといった体験をこの拠点で行っていただくこともできます。

この拠点に来れば、「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」のこれまで、今、そしてこれからを知っていただくことができます。

この拠点に集って来られた方と仲良くなって、素敵なボランティア仲間が生まれる場にもなります。

そして、私たちはこの拠点を活用してプロジェクトをもっともっと前に進め、東日本大震災から立ち上がる浜通りを「コットンベルト」にしたいと考えています。

 

 

郷土を愛し、自然を愛する子供たちを育みたい

私たちがコットン栽培を通して行いたいことがもう一つあります。それは、地域に育つ子供にコットンを介して学びを伝えたいということ。自分が身につけている衣類について。環境に負荷をかけない農業について。そして、震災があって地域でどんなことが起きたかということについて。

うれしいことに、福島県内の小中学校21校でも栽培が行われ、県外からも体験学習のために訪れる学校が増え、海外でいわき市の高校生が同プロジェクトの事例報告をするまでになりました。

この拠点でプロジェクトの意味を学んでからコットン畑での農作業を体験し、自然の力を心と身体の両面から感じ取る子供たちも更に増えてくれることでしょう。

加えて、コットン畑での農作業を通じて原発事故による避難者と市民が交流する機会も数多く生まれています。この拠点での出会いは、思い込みや偏見を払拭し、人と人とがつながるきっかけとなることでしょう。

 

 

 

◆ 古着のチャリティーショップとして

 

私たちの団体が設立当初から手がけているのは古着のリサイクル活動です。年間260トンの古着を回収し、その90%以上を資源として社会に戻す活動をしてきました。リユースできるものはチャリティーショップやバザーで販売し、リユースできないものは自動車の内装材などに再活用するルートを自ら開拓し、確立しています。この活動からは障がい者福祉、海外支援などさまざまな活動が関連して行われています。震災後残った支援古着を回収し、リサイクルする事業も行ってきました。

長年培ってきた私たちの古着リサイクルのスキルを地域の皆さんと分かち合うために、この拠点は役立てたいと思っています。

この拠点に古着をリユース販売するチャリティーショップが設けられます。その一角には、衣類のリメイクやお直しを専門的に行うスタッフが常駐します。ここは、古着を資源として社会に戻すための工房になります。

もし、あなたがリメイクの技術を身につけたいと思ったら、この拠点で開催されるリメイク教室がきっと役立ちます。

そして、素敵な作品が生まれるようになったら、あなたの作品がチャリティーショップの店内を飾る日も遠くありません。

今回の拠点は、「衣」について循環する社会を作る古着のチャリティーショップとしても機能します。

 


 

◆ 復興支援ボランティアセンターの拠点として

 

震災直後、古着を避難所に届ける活動をする中で、(社)いわき市社会福祉協議会との連携により「小名浜地区災害ボランティアセンター(略称:ボラセン)」を運営しました。災害ボラセン開設中は全国から3800名のボランティアを受け入れさまざまな地域のニーズに応えました。

 災害ボラセンが終了した2011年7月、引き続きの支援が必要と「小名浜地区復興支援ボランティアセンター」を立ち上げました。そして、本当の復興に向けて現在も引き続き活動をしています。震災後からいわき市は双葉郡などからの避難者が居住し 、その数は2万4千人ほど。今は避難者を孤立させない取り組みや地元市民との交流の場作りなど、心の復興に活動の力点が移っています。

震災は遠い出来事のように感じるかもしれませんが、まだ地域の中に課題が残っている福島県浜通りでは、真の復興、心の復興は遠い先だと思っています。私たちの考える真の復興の時まで、この拠点は人と人のつながりの再生のために機能する場であり続けたいと思っています。

もし、あなたが地域の中で一人ぼっちだと感じていたら、この拠点に立ち寄って小さな活動に参加することから新たなつながりを感じてもらえるかもしれません。

この拠点は、あってはならないことですが、次に何か災害が起きた時に慌てずに済むように、次への備えとしても役立てると考えています。

拠点はつながりを再生し、交流できる場として使われます。

 



● 集える、学べる、加われる・・・みんなで作ったウッドデッキから

 

震災後、様々な課題を抱えることになった福島県浜通りいわき市。この街で四半世紀以上にわたり活動をしてきた市民団体として、私たちは震災直後から「自分たちでしなければ!」と考えた活動を同時並行で進めてきました。そのために、活動拠点は分散し、不自由な形で進めざるを得ませんでした。しかし、この度、団体本部とチャリティーショップが入居していたビルの閉館を契機に、私たちは活動の拠点を1箇所にまとめ、活動の集約化とパワーアップを実現しようとしています。

そして、その場には、沢山の人の交流が生み出せるような仕掛けが何よりも必要だと考えています。

その仕掛けを具現化するステージが、みんなで作るウッドデッキです。

 


 

みんなの手で完成させる 「ザ・ピープル ウッドデッキサロン」

 

拠点整備に必要な経費は自主財源で賄いたいとずっと考えてきました。しかし、建築資材高騰などの影響で、思うように進められないのが現状です。皆さんから頂いた支援金の一部は施設整備のための費用として活用させていただきます。基本は、チャリティーショップと本部事務所、研修施設をユニットハウスで整えます。これまでの仮置き状態から基礎工事も行って安全性を確保した施設にします。

しかし、それだけでは不十分。みんなで壁面に花の絵を施したり、ウッドデッキを整備したり、これから皆さんからのアイデアを活かす交流拠点として充実させるために支援金は使用したいと考えています。

 

9月1日には、企画についての意見を伺う場を都内で設けさせていただきました。その中から出てきたアイデアが「ウッドデッキサロン」です。

いわきの杉材を使って皆でウッドデッキを作り、誰でもが集える交流拠点に育てていこうというアイデアです。いわきの杉材にこだわる理由は、福島県産の材木が安全であることを皆さんに知っていただきたいと思うから。

福島の良さを知ってもらうための交流の場にしたいとの思いからです。

こうしたアイデアは、まだまだありそうです。これが、完成形というわけでもありません。こうした機会を通して皆さんのアイデアをいただきながら、もっともっと素敵な拠点にしていきたいと考えています。

ぜひご参加ください!


  

 

● 2018年度を新拠点でスタートしたい


そして、2018年度の幕開けには、みなさんと一緒に整備された拠点で完成を祝う会を催したいと考えています。

ウッドデッキサロンに集って、皆さんと一緒に希望のコットンの種をウッドデッキの周りのプランターで育てることにもチャレンジです。

福島の未来を担う拠点となるためご参加とご協力をお待ちしております。

http://kiratto-fukushima.jp/prelusion/prelusion.html?id=22

 

 

  

● お問い合わせ先

 

特定非営利活動法人 ザ・ピープル

事務局 〒971-8101 福島県いわき市小名浜蛭川南5番地の6

TEL 0246-52-2511

FAX 0246-38-9538 

Email:the-people@email.plala.or.jp

URL:http://npo-thepeople.com/ 

Facebook ザ・ピープル

 https://www.facebook.com/iwakithepeople/?fref=ts

 

  • 2018/04/15 22:44

    FAAVOでザ・ピープルの活動拠点整備にお力添え下さった皆さま、お礼の品は無事に到着いたしましたでしょうか? 今日は、ザ・ピープルがいわきおてんとSUN企業組合とNPO法人広野わいわいプロジェクトと共に取り組んでいる「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」の1報告会のご案内です。 平日...

  • 2018/03/20 03:15

     今日アップさせていただいた写真は、3月11日にいわき市久之浜地区で催されたメモリアルライトアップのものです。 たくさんの方にお力添えいただいて出来上がった320このコットンランプシェードが津波被災エリアを灯しました。 幻想的な情景は、YOU TUBEにもアップされているので、是非ご覧にな...

  • 2018/03/07 10:50

     ご支援下さった皆さま、 リワード品の発送が遅れておりまして、申し訳ございません。 漸く準備が整い、今週から皆様のお手元に送らせていただけることになりました。 ただ、コットン農家さんの野菜セットはもう少しお時間を頂戴したいと思います。 お許し下さい。 そこで、ご支援下さった皆さまに現...