◆甲斐絹をもう一度生活の中に
こんにちは、私たちは合同会社 飯田甲斐絹堂の社員です。
弊社は山梨県立大学の学生を中心に、山梨県を代表する伝統工芸品『甲斐絹』の魅力を発信しています。
私たちは今まで、甲斐絹製品の製造、販売に取り組んできました。
現代の生活の中に甲斐絹がありつづけることが、山梨の伝統をつなぐうえで必要だと考えます。そんな思いで、これまでに名刺入れやカードケース、ミニノートを生み出してきました。
◆“粋なおしゃれ”の代名詞
みなさんは甲斐絹をご存知ですか?
甲斐絹とは、山梨に古くから伝わる高級絹織物のことです。軽く、すべすべした薄手の生地で、コシがありまた独特の光沢とさらっとした風合いを特徴としています。
山がちな風土の甲斐・山梨では、古くから養蚕が盛んで、江戸から明治・大正・昭和戦前期まで機織りは山梨の貴重な仕事でした。江戸期には郡内地方(山梨県の富士山麓・東部地域)で盛んに甲斐絹が生産され、江戸の人々は羽織の裏地に美麗な甲斐絹を用い、粋なおしゃれを楽しんだと伝わっています。
◆途絶えた伝統、復活
明治期に生産のピークを迎えた甲斐絹でしたが、織り機や染色機などの機械化、戦時統制の影響、着物文化の衰退などを理由に第二次世界大戦後には生産が途絶えてしまいました。
そんな中、失われた伝統を復活させようと2002年、富士北麓地域の織物職人たちが「甲斐絹座」を立ち上げ、甲斐絹の復刻に取り組みました。2011年には甲斐絹座の取り組みに共感した山梨県立大学の学生が「合同会社飯田甲斐絹堂」を立ち上げ、甲斐絹座の復刻した甲斐絹のブランディングに取り組んできました。
◆もっといろんな方に甲斐絹を使ってもらいたい!!
これまでは、開発した名刺入れやミニノート、カードケースなどを学内の生協で販売してきました。しかし、これからはもっといろんな方に甲斐絹を知ってもらいたい、使ってもらいたいという思いが強くなり、学外での販売を考えるようになりました。試行錯誤を重ねた結果、甲斐絹の持つ繊維の繊細さを活かす、うちわ・扇子の商品開発へたどり着いたのです。
◆甲斐絹だけが起こせる風を
細い糸によって高密度に織られた絹100%の生地を用いたうちわ・扇子は甲斐絹の特長を生かし、軽く、しなやかな風がそよぐ作品に仕上がりました。
このうちわ・扇子には、やわらかい風と、江戸の「粋」に通じるデザイン性、そしてやまなしの「風土」にまでたどり着く、ストーリーがあります。
山梨に縁のあるすべての方々に、山梨の誇り・甲斐絹を使ったうちわと扇子をお届けします。
甲斐絹のうちわを製作中の杉山江見堂・杉山茂さん
大きなうちわで小顔効果も?!
◆集まった支援金の用途とその内訳
原料仕入と新製品開発、現商品の販売促進に充てます。
・甲斐絹の仕入
・うちわの柄や骨の仕入
・扇子の骨に使われる竹の仕入
・新製品開発費
・販売促進費
私たちは甲斐絹をより多くの人に知ってもらおうと今回のプロジェクトを開始しました。甲斐絹のうちわや扇子が様々場所で使われ、話題になり、甲斐絹の伝承が未来につながるよう、皆様のご協力・ご支援のほどをよろしくお願いいたします。