【一般販売スタート!】尼崎のものづくりのチカラで、尼崎城シャチホコのプラモデルが誕生しました。

<シャチホコプラモの金型。切削と放電加工を組み合わせて制作>

 

 

2018年暮れのクラウドファンディングでいただいたご支援により、尼崎城シャチホコのプラモデルは無事発売の日を迎えることができました。戸田氏鉄が江戸幕府より尼崎への転封を命じられた元和3(1617)年から、ちょうど402年目にあたる2019年7月25日のことでした。クラウドファンドのリターンイベントでお目にかかりました支援者のみなさまからの熱い激励を弾みにして、ブラッシュアップに努めることができました。この場を借りて御礼申し上げます。

 

成形色は、いぶし瓦を想起させる「灰瓦(はいがわら)」に加え、カラフルな「真赤(しんあか)」「真黄(しんき)」「真青(しんあお)」の4色をラインナップ。接着剤を使わないスナップフィットモデルですので、組み立てて成形色の色味を活かして飾るもよし、腕に覚えのある方は塗装に腕を振るうもよし。ぜひ自由な発想であなただけのシャチホコを作ってみてください。

 

尼崎市内では、

・尼崎城

 https://amagasaki-castle.jp/

・あまがさき観光案内所

 https://kansai-tourism-amagasaki.jp/amagasaki/information.html

・HOBBY SHOP中央モデル

 http://hccweb1.bai.ne.jp/chuo-m/

で取り扱い中です(2019年8月現在)。尼崎城見学や市内観光の際には、手に取っていただけたら幸いです。

 

<シャチホコプラモの概要>

 

<発売を伝える新聞記事>

 

<以下、クラウドファンディング実施時の内容です>

● 尼崎のものづくりの力を結集して、尼崎城のプラモデル化をめざします。

第1弾は、尼崎城のシャチホコのミニプラモ! 

<パーツ構成検討用のスケッチ> 

 

・尼崎のものづくりの力を結集して、尼崎城のプラモデル化をめざします。

・部品設計と精密切削技術による金型の制作、樹脂の射出成型による量産、パッケージや組み立て説明図のデザインなど、ものづくりのまち・尼崎市内の事業所が連携して工程を分担し、新しい尼崎のおみやげを生み出します。

 

1.はじめに

<サンプルモデルの制作過程>

 

●城には城のプラモデルが要る!(はず)

 姫路城には姫路城の、松本城では松本城のプラモデルが発売され、観光地の土産物屋や専門店の城コーナーに商品が並んでいます。しかし400年ぶりに尼崎城ができるのにもかかわらず、わがまちでは尼崎城のプラモデルができる気配はありません。それならば自分たちで企画してみようと思い立ちました。現在はCAD/CAMの普及により、従前より実現の道が近くなっていますし、そして何より、プラモデルづくりに必要な技術を持つ企業が、市内にあることを知っていたからです。戸田氏鉄による築城から400年を経て、2019年に尼崎城が完成するのを、産業界からも祝い、発信します。

 

●城郭プラモの商品開発費は1500万円

 市場価格2,000円~3,000円程度の 城郭プラモデルをつくるには、相応の部品点数と、それを量産するための金型が必要です。専門メーカーに見積をとってみると、設計費と金型製造費で約1500万円が必要だとわかり、正直言って途方に暮れました。資金力はおろか、知名度も皆無の私たちですので、いきなり高額の目標額を掲げたところで失敗は目に見えています。そこで今回は最初のステップとして【小さいプラモデル=シャチホコ】をつくることにしました。

 このシャチホコ製造を、市内の事業所が工程を分業するテストケースとします。商品開発のノウハウを蓄積するとともに、完成までのプロセスを発信し、完成品は本プロジェクトの広報ツールとして活用していきます。最終的には売価2,000円程度のプラモデルの商品化をめざしており、今回の企画をステップに第2弾(石垣部分の製造)、第3弾(天守閣の製造とパッケージ化)につなげていきます。

 

2.プロジェクトをはじめた理由

 <プラモ尼崎城メンバー。射出成形、建築、印刷、イラストレーターなど肩書はそれぞれ>

  

●尼崎の技術で、尼崎のおみやげを

 尼崎の町工場の多くは、それ単体で商品をつくっているわけではありません。例えば大型船や電車の車両、自動車の部品などをつくる大手メーカーを支える、下請け企業がほとんどです。日頃は厳しい納期やコストにもめげずにものづくりに取り組む市内の企業の力を合わせて、「これぞメイドインアマガサキ」と呼べる製品をつくります。

 

●プラモデルができる過程を全部見たい!

 発起人の子どもがプラモデルづくりに勤しむようになり、一緒につくる時間を過ごしながら、プラモデル製造のしくみや歴史に改めて関心を持つようになりました。プラモデルの見識を深めるなら、作る過程そのものを見ていくのがもっとも近道であるといえるでしょう。関わっていただける企業の取材もおこない、その発信も含めて存分に楽しんでいきたいと考えています。

 

 

3.なぜ、シャチホコなのか。

<尼崎市立文化財収蔵庫のシャチホコ(現在は非公開)>

 

 じつは、当初「お城のミニプラモを作ろう」という案もありました。しかし、これが仕上がってしまうと、私たちはそこで満足してしまって先に進めなくなるかもしれません。そんな考えから「お城に関係していながらお城とは異なるもの」としてシャチホコを選びました。ひと言でシャチホコといっても、じつはお城によって形も色も異なります。たとえば金色に輝く名古屋城のシャチホコは全体的にシャープで勇ましい造形ですが、尼崎城のシャチホコはどちらかというと魚の形をよく残していて、顔つきもどこか狛犬を彷彿させるようなユーモラスな雰囲気です。しかも、尼崎市立文化財収蔵庫には、実際の尼崎城で使われていたシャチホコが公開されています(現在工事のため休館中)。この特徴をきちんと捉えたプラモデルを作れるなら、これもまた尼崎城の発信につながると考えました。

 

4.シャチホコプラモデルの概要

<部品レイアウトの検討用スケッチ>

 

小さな子どもでも組み立てられるように部品点数を抑え、接着剤を使わないスナップフィット方式とします。

 素  材:PS樹脂(限定版のカラーバリエーションはABS樹脂で展開予定)

 部品点数:6点(本体)

 サイズ :<仕上がり>高さ約5.5㎝(だいたい1/24スケール)

      <ランナー>タテ105㎜×ヨコ148㎜(ハガキサイズ)

 対象年齢:8歳以上

 

5.クラウドファンディングで実現すること!

<プラモデル用の金型(イメージ)>

 

1.尼崎のものづくりの発信

 「プラモデルをつくる」という目的のもとに、市内のさまざまな事業所が集って商品開発に取り組むことで、交流と連携を生み出します。日頃は大手企業の下請け業務が中心という企業たちが集まり、業務を分担して最終製品を作り上げることで、仕事のやりがいや誇りを取り戻す機会をつくります。➀3Dデータづくり、②金型設計、③金型製造、④射出成形というプラモデルづくりに欠かせない4つの工程すべてを、半径2キロ圏内の尼崎市内の工場で担っていただけることになりました。

 

 

<4つの製造工程を4社で分担>

 

2.歴史を学ぶ教材づくり

 形を立体的に把握しながら組み立てられるプラモデルの長所を活かし、城の構造やしくみを学べる立体の教材としてつくります。例えば、尼崎城を研究する専門家の監修により、その歴史や特徴、各部の解説を組み立て説明書にも盛り込み、読みごたえのある教材にしたいと考えています。

 

3.世代間交流のツールに

 お城に詳しいシニア層、かつてプラモデルづくりに親しんだ団塊ジュニア世代が、プラモデルに触れたことのない子どもたちとともに作ることで、その楽しさや制作技術を伝える機会をつくります。

 


6.今後のスケジュール

■第1弾クラウドファンド(シャチホコ)【目標金額100万円】

2018年11月~12月:第1弾クラウドファンド実施

2019年1月~3月:シャチホコプラモデルの商品開発

2019年4月:リターン発送/イベント開催

 

■第2弾クラウドファンド(石垣部分)【目標金額300万円】

2019年5月~6月:第2弾クラウドファンド実施

2019年7月~9月:石垣部分の商品開発

2019年10月:リターン発送/イベント開催

 

■第3弾クラウドファンド(天守閣部分)【目標金額1000万円】

2019年11月~12月:第3弾クラウドファンド実施

2020年1月~3月:天守閣部分の商品開発

2020年4月:リターン発送/イベント開催

 

 

7.これまでの活動経緯

 ●2018年1月

尼崎市が開く市民活動交流のプラットフォーム「みんなの尼崎大学・放課後ミーティング」において、綱本が企画提案。建築家の岡崎、射出成形工場の宮本が合流してプロジェクトスタート。

●3月

大手メーカーの下請けからプラモデルメーカーへと転身を遂げた(株)ピーエムオフィスエー(長野県諏訪市)を訪問。商品開発のプロセスと、事業規模について学ぶ。

●5月

尼崎商工会議所の紹介により、尼崎市内の金型工場を訪問。業務発注の方法について学ぶ。また、ミーティングを定例化。印刷、飲食店に加え、産業振興に関わる専門家も合流。

●7月

福崎町観光協会を訪問。町予算で金型を製作し、観光協会が商品開発を担った「河童」のプラモデル化の商品について、担当者にヒアリング。その事業スキームを学ぶ。

●9月

NPOシンフォニー主催のクラウドファンド(CF)セミナーに参加。第1弾CFを企画中。

●10月 

製造業務を担っていただく事業所が決定。

●11月~12月

第1弾CF実施

 

8.支援金の使いみち

・金型製作用3Dデータ製作費

・金型設計費

・試作金型製作費

・パッケージデザイン/印刷費 

・支援者のみなさんへのリターン

 

9.リターンについて

プロジェクトメンバーの職能・特技を生かしたリターンをご用意しています。例えば…
・イラストが得意なメンバーによる尼崎城やプラモデル製造機械を描いたポストカード/原画
・印刷業を営むメンバーによる名入れ銘板(オリジナルステッカー)
・射出成形工場を営むメンバーによる工場見学

<シャチホコのサンプルモデル>

 

◆お返し3000円の場合

<Aコース>尼崎城のシャチホコプラモデル1点

<Bコース>綱本武雄が描くポストカードセット(3枚セット)

<Cコース>尼崎城お絵かきワークショップ参加権

 

◆お返し4000円の場合

2019年4月21日(日)開催 あまがさきモケモケ団とのシャチホコプラモワークショップ(講師:らいだ~Joe)

 

◆お返し5000円の場合

・尼崎城のシャチホコプラモデル2点

 

◆お返し10000円の場合:

・尼崎城のシャチホコプラモデル4色セット
・説明書にお名前掲載
・2019年4月7日(日)射出成型工場見学会&事業報告会にご招待

 

◆お返し20,000円の場合
・尼崎城のシャチホコプラモデル4色セット

・名入れ銘板(真鍮製・1枚)&プラスチックケース
・説明書にお名前掲載
・2019年4月7日(日)射出成型工場見学会&事業報告会にご招待

 

◆お返し30,000円の場合:

・尼崎城のシャチホコプラモデル8色セット

・名入れ銘板(真鍮製・1枚)&プラスチックケース

・説明書にお名前掲載
・2019年4月7日(日)射出成型工場見学会&事業報告会にご招待

 

◆お返し50,000円の場合

・尼崎城のシャチホコプラモデル8色セット+シークレットバージョン

・名入れ銘板(真鍮製・1枚)&プラスチックケース

・説明書にお名前掲載
・2019年4月7日(日)射出成型工場見学会&事業報告会にご招待

◆お返し100,000円の場合

・尼崎城のシャチホコプラモデル8色セット+シークレットバージョン

・名入れ銘板(真鍮製・1枚)&プラスチックケース

・説明書にお名前掲載
・2019年4月7日(日)射出成型工場見学会&事業報告会にご招待
・綱本武雄のポストカード原画1点をお届け

 

10.プラモ尼崎城のメンバー

綱本 武雄(つなもと たけお)

 業界のことをろくに知らないのにプラモづくりを始めてしまった、本件の言い出しっぺ。

宮本 景根(みやもと けいこん)

 射出成型の山八化成工業所の工場長。専門分野の樹脂成形にとどまらず、小説の執筆、ダンスなど表現の幅が広い。もっとも冷静なスタンスで関わっている、みんなの長男的な存在。

岡崎 勝宏(おかざき かつひろ)

 建築家。尼崎城の再建が決まる前から、高さ20メートルもある原寸大の尼崎城絵図を地元高校生と描いたり、2009年の阪神なんば線開業に合わせて一夜城を建てたりと、城にまつわる貢献度がもっとも高い人。たまにレスラー。

伊元 俊幸(いもと としゆき)

 尼崎城とその周辺のまちづくりに関わってきた経験から、市民活動との連携のかたちには一家言ある。コワモテだが、機嫌がよくなるとたまにガンダムの名台詞が飛び出すという一面も。

長谷川亮太(はせがわ りょうた)

 本籍はガンプラをやいやい言いもってつくる会「あまがさきモケモケ団」だったはずだが、商品化へのアイデアや本業の印刷技術を駆使したリターン開発など、貢献度は絶大。

岸本 浩明(きしもと ひろあき)

 尼崎市の産業振興に長く関わり、事業所や支援団体など広いネットワークを持つ。表向きの趣味はドライブだが、マニアックな食玩をコレクションする裏の顔も。

松岡 和男(まつおか かずお)

 岸本氏と同じく尼崎市の産業振興に関わる。決して出しゃばらないが、事業所の選定と訪問に積極的に関わり、面会時においても静かな存在感を放つ。

影田 大輔(かげた だいすけ)

 趣味でプラモデルづくりに親しむ現役モデラー。尼崎城が商品化されていないかネット検索したことをきっかけにプロジェクトに参加。ユーザー目線の意見は鋭く的確で、説得力絶大。

小柳津 駿(おやいづ しゅん)

 遅れてやってきたルーキー。ふだんは尼崎の新名物である尼崎あんかけチャンポンのPRに奔走しているが、仕事を仕事にとどまらず楽しんでしまうバイタリティの持ち主。

 

●本プロジェクトでお世話になっている方々・団体

尼崎市地域産業課/尼崎市城内まちづくり推進課/尼崎市中央地域振興センター/尼崎市立文化財収蔵庫/尼崎商工会議所/尼崎工業会/兵庫県立工業技術センター/学校法人鉄鋼学園 産業技術短期大学/あまがさきモケモケ団/株式会社ピーエムオフィスエー/福崎町観光協会 

 

〇ご支援についての注意事項〇

・全てのコースは税込み、送料込みの価格です。

・FAAVOの仕様上、複数コースのご購入が可能です。

ただし同時決済はできませんので、個別のコースを都度お申し込み下さい。

・お申し込み後のコース変更は出来ません。

・プロジェクトへご支援後、事情によりイベントに参加できないなどの場合も返品は受け付けられません。

・様々なご連絡が行きますのでメールのチェックをお願いいたします。
・facebookをご利用の方は【プラモ尼崎Facebook】にフォローお願いします
最新情報などをお知らせいたします。


11.メディア情報 

2018年11月15日

社会科/工場見学のポータルサイト「しゃかいか!」

「しゃかいか!ニュース」コーナーに掲載

https://www.shakaika.jp/

 

2018年11月26日

みんなの経済新聞グループ「尼崎経済新聞」

Facebookページに掲載

https://www.facebook.com/amagasakikeizai/

 

2018年12月10日

ラジオ関西「谷五郎のこころにきくラジオ」

「ゴローがきくぅ!」コーナーに染本・綱本が出演

http://jocr.jp/kokoro/

 

2018年12月17日

FMあまがさき(FMaiai)「コーデBOX!」

小柳津・染本・綱本が出演

http://www.fmaiai.com/kode-box/

 

2018年12月25日

FMあまがさき(FMaiai)「昭和通二丁目ラジオ」

「尼崎人情物語」コーナーに伊元・岡崎が出演

http://www.fmaiai.com/showadori/

 

 

12.最後に

 プラモデルの商品化には、1000万円を超える多額の開発費用が必要です。普通の人なら金額を見ただけで諦めてしまうところですが、なぜか私たちは「やりがいのある企画」だと思ってしまいました。私たち全員が、プラモデルに親しんだ(あるいは、親しんでいる)背景があるので、実現させたいという気持ちがあったことと、尼崎にはプラモデルづくりに必要な技術を持つ専門業者がいたからです。

 専門知識も資金もない私たちですが、「知恵」と「縁」で乗り切ろうという試みです。おカネに関しては、みなさまのご支援が頼みの綱ということになりますが、つくる過程を存分に楽しめる、見ていて飽きないプロジェクトになると思います。ぜひ最後まで見届けてください。

 

 

● お問い合わせ先

プラモ尼崎城Facebookページ

https://www.facebook.com/injectionmodel

 

  • 2019/09/21 22:08

    こちらのクラウドファンドでご支援いただいて商品化した尼崎城のシャチホコプラモ。ようやく全国の模型店での取り扱いがスタートします。これまでは尼崎に来ないと買えませんでしたが、模型店や通販サイトでも買えるようになります。この売り上げは全額、私たちの目標である尼崎城のプラキットの開発に充てていきます...

  • 2019/05/18 01:40

      市民団体「プラモ尼崎城」が初めて挑戦したクラウドファンディング(以下、CF)「シャチホコプラモプロジェクト」。おかげさまですべてのリターンを発送し、第一段階は完了となりました。ここで、CF終了後の経過を振り返ってみたいと思います。 CFの完了を待たず2018年末に着手した3Dデータ制作...

  • 2019/04/06 13:49

    こちらに投稿するのはずいぶんお久しぶりな感じがします。「プラモ尼崎城」発起人の綱本です。FAAVO神戸のプラットフォームにお世話になって進めてまいりましたシャチホコプラモの商品開発ですが、4月6日(土)現在、ほぼ金型の加工が終わり、残すところは調整(製品のかみ合わせの確認と追加加工)のみとなり...