【クラウドファンディング目標達成のお礼動画】
こんにちは、「オペラ石見銀山実行委員会」の森脇です。
平成29年7月、島根県大田市が誇る世界遺産・石見銀山が世界遺産登録10周年を迎えます。この節目に、市民総出で、これまでとこれからの想いを形に残したい、その気持ちを世界に届けたいと考えたことをきっかけに、プロジェクトを立ち上げました。
<創作オペラが、地域を変える!>
島根県大田市は、島根県で2番目に人口の少ない市として、島根県の中でも過疎化が著しい地域の一つです。人口流出も歯止めが難しい状況です。その一つの要因は、地元への魅力に気づく機会が少ないということです。このプロジェクトで、地元だけでなく日本全国、世界に発信していくことは、市民に新しい気づきを与えるだけでなく、「誇り」を持つきっかけになるものと考えています。市民の活力は「誇り」から生まれてくるのではないでしょうか。このオペラ石見銀山は、今後の地域の発展に必ず寄与できるものと信じています。
また、新しい取組みをはじめると、とかく同世代で固まってしまう傾向にあります。高齢者世代で取り組む手芸教室、若者世代で取り組む音楽フェスタなどのように。
しかし、本プロジェクトは20代~70代まで各世代の市民が集まって実行委員会を構成しています。それぞれが協力する事で、新しいアイデアも生まれます。世代間の結束も生まれます。地域のつながりを取り戻すための、新たな町の共通項になりうるのです。本プロジェクトをきっかけに生まれた関係性は、この地域の他のモノゴトにも大きな影響を生むものと考えています。
<オペラ石見銀山とは?>
「挑戦」と「融合」をテーマに、地元の伝統芸能・石見神楽と西洋音楽のオペラをかけあわせた新しいステージを創りあげるというものです。
このプロジェクトを成功させるために、平成27年12月、20代~70代の市民有志約50名で実行委員会を結成しました。
私たちは、魅力あるパフォーマンスをたくさんの方々に見に来ていただき、世界遺産登録10周年をお祝いしたいと考えています。
島根県西部に伝わる神楽(石見神楽)は、速い調子と豪華絢爛な衣裳が特徴です。他県の神楽にも多大に影響を与えたとも言われる地域の宝ですが、今回題材にされる演目は、「於紅谷(おべにだに)」というもので、石見銀山を題材にした、私たちにとっては特別なものなのです。
<神楽の命、お面と衣装をつくる>
オペラ石見銀山は、日本初の男性オペラユニット「レジェンド」と地元の神楽団「大屋神楽社中」、そして、子どもを含む「市民合唱団」が主体となって演じる創作オペラです。
初めての試みなので、新しく準備しなくてはならないものも少なくありません。その一つがお面です。今回演じる演目「於紅谷(おべにだに)」は、石見銀山に伝わる物語を元に創作した神楽です。
−於紅谷(おべにだに)のあらすじ−
間歩頭である於紅孫右衛門は銀の採掘に長け、人望も集めていた。それを妬んだ、同じく間歩頭である吉田与三右衛門、藤佐衛門の兄妹は孫左衛門を谷に誘い出し殺してしまう。日頃より孫左衛門を慕っていたお高は、彼の死を悲しみ嘆いた。その悲しみは、次第に与三右衛門達への増悪へと変わり孫右衛門の敵討ちを決意する。しかし、女一人では敵うはずもなかった。本懐を遂げる事ができなかったお高は、無念の思いの中自害してしまう。すると、その募らせた憎しみや恨みは怨念となり、暗黒の雲を棚引かせ、ついには、竜蛇へと化けてしまった。銀山の谷々は、黒雲に覆われ災いが頻繁に起こるようになり、人々は嘆いた。これを見かねた山の神である大山見命は竜蛇を退治し、お高の怨念を祓い、孫右衛門の御霊を土山津見命と讃え、お高と共に祀った。そしてその谷の名前を「於紅谷」と名付け孫右衛門の功績を讃えた。
本来、この話に出てくる竜蛇は1体なのですが、今回の創作オペラでは、竜蛇ではなく新しく4体の竜神を登場させ、さらに豪華な演出で物語を盛り上げます。つまり今回のプロジェクトでは、竜神の神楽面と衣装が4つ必要ということになります。
<この道40年の匠、柿田勝郎工房の柿田勝郎さん>
神楽面の製作は、島根県浜田市の島根県伝統工芸品指定を受ける柿田勝郎工房の柿田勝郎さん、この道40年の匠で、一つひとつ丁寧に作り上げます。この神楽面と衣装が6つ揃うことは、プロエジェクト成功に向けた大きな一歩になると考えています。
<成功に導く最高のメンバーが揃っています。>
【オペラユニット レジェンド】
国内外のコンクール受賞歴に加え、数々のオペラやコンサートに出演する実力派揃いの男性5人組です。ダイナミックな歌唱スタイルと娯楽性の高いステージパフォーマンスで人気を博し、コンサートは年々その規模を拡大しています。メンバーの一人柿迫氏(写真左から二番目)が地元大田高校出身であったことで、大田市での定期講演などが実現し、ご縁が生まれました。世界への発信には心強い5人です。
<大屋神楽社中>
地元大田市の伝統芸能 石見神楽を舞う団体の一つです。大屋神楽社中の歴史は大変古く、1864年に地元神社でのお祭りにおいて、その年の豊作を祈願し神々に捧げ演じられたのが起源とされています。大田市も著しい過疎化が進む中、大屋神楽社中も舞手の確保が大変です。この先も地元で愛される伝統を残していくために、オペラとの融合という新しいスタイルに挑戦したいと意気込み十分です。
<市民合唱団>
地元大田市を中心に歌好きな団員を募り、成人男女に子供も含め約75名のメンバーが参加しています。
<引き継いでこそ地方創生>
上演に向けて企画を進めていく中で、地域の結束がだんだんと強まっていくことを実感し、こうした過程が大事なのだと気付くとともに、引き継いでいくことこそが地方創生の在り方だと気づきました。
神楽面・衣装をつくり、それを受け継いでいってこそプロジェクトの成功です。現在、東京公演開催が決まり、今後は大阪での開催を目指し頑張ります。
世界遺産石見銀山という場所を大切にしていく気持ちを、このプロジェクト、そして
神楽面・衣装に託します。
そのためにも関係者一丸となって、観客を魅了し評価を得られる舞台づくりを行っていきます。どうかわたしたちの挑戦にご賛同の上、お力添えをお願いいたします!
<集まった支援の用途とその内訳>