日本人初のモロカイ海峡単独横断泳に挑戦
オーシャンズセブン(世界七大海峡)という泳ぐことが困難な海峡が世界に7つあります。その中でまだ日本人が誰も泳いだことのないハワイのモロカイ海峡に日本人初の成功を目指して宮崎県で生まれ育ち、宮崎県でサラリーマンをしながら、宮崎県から世界の海に挑み続けるオープンウォータースイマー節政健一(せつまさけんいち)が今年の9月に挑戦します。
挑戦者の節政 健一(せつまさ けんいち)
幼少期から水泳を続けてきて中学高校では競泳選手として宮崎県で活躍。宮崎県代表として国体に出場した経験もあります。高校卒業後に就職してからも水泳を続けていましたが、20歳の時に偶然見たテレビをきっかけに海峡横断に挑戦することを決意し、オープンウォータースイマーとなり全国各地のオープンウォータースイミングの大会出場し多くの優勝を重ねてきました。
そしてこれまでにオーシャンズセブンの中の2つの海峡の単独横断に成功しており、海峡横断に挑戦する日本人オープンウォータースイマーの先駆者です。
オーシャンズセブン(世界七大海峡)
世界各地に点在する海峡の中から 水温、気候、潮の流れなどの条件で選出された泳ぐための難易度が特に高い世界の7つ海峡のことです。
①モロカイ海峡(アメリカ)オアフ島~モロカイ島(42km)
②ドーバー海峡(イギリス,フランス)イギリス~フランス(34km)
③津軽海峡(日本)青森~北海道(30km)
④クック海峡(ニュージーランド)北島~南島(26km)
⑤ジブラルタル海峡(スペイン,モロッコ)スペイン~モロッコ(15km)
⑥カタリナ海峡(アメリカ)ロサンゼルス~サンディエゴ(34km)
⑦ノース海峡(イギリス)スコットランド~北アイルランド(22km)
モロカイ海峡とは?
ハワイのモロカイ海峡は、モロカイ島からオアフ島までの約42kmの海峡で、カヌー、ヨット、SUPなど様々なマリンスポーツで海峡横断のチャレンジが行われており、マリンスポーツの聖地といわれています。その中で道具を使わず身体一つで挑むスイムでのチャレンジは最も過酷なチャレンジになります。
モロカイ海峡が過酷といわれる理由として「大きな波のうねり」「潮流の速さ」「激しく吹き付ける強風」が挑戦者の行く手に立ちはだかるため、挑戦者には人並み以上の体力と泳ぐスピードが求められます。さらに泳いでいる最中は水平線以外の景色は見えず、水平線の向こう側の見えないゴールに向かって泳ぎ続けなければならないため挑戦者にはどんな状況にも耐えうる強い精神力が必要です。
そのためこのモロカイ海峡はオーシャンズセブン(世界七大海峡)の中でも最も成功者が少なく、単独横断の成功者はこれまで世界で20名ほどしかおらず日本人の成功者は未だゼロです。
オープンウォータースイマーとは?
海峡などの大自然の過酷な環境の中を泳ぐ水泳選手のこと又、海や川や湖などで行なわれるオープンウォータースイミング(OWS)という長距離の水泳競技の選手のことを言います。
オープンウォータースイミング(OWS)とは?
プールとは異なった自然の中で泳げる開放感が大変魅力的で、水中のマラソン競技として中高年や社会人スイマーを中心に近年競技人口が広まりつつあります。
潮の流れを読む能力やレース中の駆け引きなどのスイムテクニックが必要とされ競泳にはない知識と経験がレースの結果に大きく左右するのも魅力の1つです。全国各地で大会が開催されており各大会によってコースの形も泳ぐ距離もさまざまです。
これまでの海峡単独横断泳の実績
2012年に国内最難関の津軽海峡の単独横断泳に挑戦し、それまでの世界記録を2時間以上短縮して当時の世界最速記録で成功。日本人2人目の成功者。
2016年に海のエベレストと言われ世界最難関のドーバー海峡に挑戦。日本人初の単独往復泳に挑戦したが天候に恵まれず横断に成功したところで審判の判断で強制終了。日本人17人目の横断成功者。
いずれも九州人初挑戦で初成功。
ドーバー海峡と津軽海峡はオーシャンズセブンの中でもワンツーの難易度を誇る。
この2つの海峡の単独横断に成功しているのは日本人でただ1人。
10kmスイム=42kmフルマラソン
10km泳ぐのに必要なエネルギーはフルマラソン1回分に匹敵します。
ドーバー海峡は直線距離では34kmですが潮に流され実際に泳いだ距離は53kmでした。
当日の潮の流れや天候の状況に左右され実際に泳ぐ距離は直線距離の約1.5倍になります。
モロカイ海峡は直線距離は42kmですが、潮に流されることも考慮すると実際に泳ぐ距離は60kmを超えることが予想されるため、フルマラソン約6回分のエネルギーが必要になります。今回の挑戦ではその距離を14~16時間でゴールすることを目標に泳ぎたいと考えています。
海峡横断泳に挑む理由
5歳で水泳を始めた時の最初の目標だった「25m先の壁まで泳げるようになりたい」という想いが僕の水泳の原点です。
子供の時に目指した25m先の壁はとても泳げるとは思えないほど遥か彼方にありました。でもいつか泳いで辿り着きたいと思って何度も挑戦と失敗を繰り返してそのたびに悔しい思いをしていました。そうして悔しい思いを重ねてきた分だけ、初めてゴールに辿り着いた時に10歳の小さな身体の奥底から全身に広がった「喜び」は、その後他のことで「喜び」と表現できるものがないほどに特別な感情でした。
子供の頃は25mだった泳ぐ距離が今は何十kmと伸びただけで遥か彼方のゴールまで辿り着きたい、あそこまで泳げるようになりたいって想いは今も変わらず同じで、そんな自分の水泳の原点の想いと重なるものを海峡横断泳に感じています。
そして海峡を泳いだ先にもう一度子供の時に感じた「喜び」に出会えるかもしれないという想いから海峡横断泳に挑戦しています。
日本人初に挑む
3年前に日本人初の称号を目指してドーバー海峡単独往復泳に挑みましたが天候を味方にできず、全力を出し切れぬまま志半ばで挑戦の幕を閉じました。
そしてドーバー挑戦を終えて、新たな挑戦を模索している中でハワイのモロカイ海峡はオーシャンズセブンの中でも最も成功者が少なく、単独横断の成功者はこれまで世界中で20名ほどしかおらず、日本人の成功者は未だゼロということを知った時に「日本人初に挑みたい」と再び心が熱くなりました。
最速記録や最年少記録という人と競い合うことで生まれる記録は必ずいつか誰かに更新され過去の記録となってしまい忘れ去られてしまうが日本人初という記録は誰にも破られない永久に残る記録です。僕は人と競いながら頂点に立つことより誰もやってないことに挑戦することに一番魅力を感じます。
リベンジではなく新たな挑戦
もしもドーバー挑戦で往復に成功していたらモロカイ海峡を泳ぎたいと思わなかったかもしれません。過去に執着してリベンジで過去の結果を変えるよりも新たな挑戦をすることで過去の失敗を成功以上に価値あるものに変えたい。モロカイ挑戦はドーバーのリベンジではなく「未来への繋がる道を切り開くための新たな挑戦」です。
水泳の新たな可能性
海峡横断泳、OWSは水泳関係者の中でもまだまだ認知度の低いマイナー競技です。
そこには「水泳=競泳」というイメージが強く、競泳では「タイムを競うこと」「レースで勝つこと」などの「泳ぐ速さ」だけで評価をされ、選手としての価値を決められます。
OWSを始めた当初そんな競泳が水泳の王道だと考える水泳関係者から「お前は競泳から逃げた」と言われ否定的な言葉をたくさん受けました。
しかし、逃げたと言われた道を追求していく中で競泳選手としては特別ではない並の選手以下だった自分でも、泳ぎ続けることで日本人の誇りを持って世界に挑むチャンスに出会うことができました。競泳だけが水泳の全てではなくプールの外にも水泳の魅力があり、そこには水泳選手としての新たな可能性も秘めているということ、「王道を進むことだけが全てではない」ということを自分の挑戦を通して多くの人たちに伝えていきたいです。
挑戦を通じて届けたいメッセージ
大人になると子供の頃と比べると圧倒的に出来ることの方が増えるのに、なぜか出来ない理由ばかり考えて諦めてしまう。大人になるとは現実を見て諦めたり妥協していくことではなく自分の理想を現実にするために大人になっていくのだと思います。そのことを挑戦を続ける中でメッセージとして伝えていきたいと考えています。
僕は偶然見たテレビがきっかけで人生を懸けたいと思える新たな道に出会うことが出来ました。今度は自分の挑戦する姿が「私もなにか挑戦してみよう」と誰かの一歩を踏み出す時の後押しになれば嬉しいですし、そのために「頑張れ」と一方的に応援する存在ではなく「一緒に頑張ろう」と励みとなる存在で在り続けたいと思っています。
チャレンジするのは「2019月9月15~21日」
9月13日に日本を出発し14日に現地に入ります。そしてチャレンジ期間は「9月15~21日」の1週間で、23日に帰国するというスケジュールになっています。1週間のチャレンジ期間の中で天候や潮の流れなどの条件が整った日に挑戦を行います。いつアタックを行うかは現地の協会員の判断に従うことになります。
宮崎から世界へ
クラウドファンディングを行うにあたり、自分の挑戦テーマである「宮崎から世界へ」という想いに共感頂いたFAAVO宮崎に協力をお願いすることにしました。
この「オープンウォータースイミング」「海峡横断泳」は水泳関係者でも知らない人が多いまだまだマイナー競技です。今回の挑戦を通じて少しでも多くの人に知ってもらいたいという想いが今回このプロジェクトを立ち上げた1つの理由です。
支援金の使用用途
クラウドファンディングで協力頂いた資金は以下の費用に使わせて頂きます。
皆様の温かい応援とご支援をよろしくお願いいたします。
・協会エントリー費
・船舶代【船+カヤック】
・交通費、滞在費【7泊8日/4人分(節政+サポート3人)】
・備品代【水泳用具、補給食費 等】
・FAAVO手数料
合計:200万円
チャレンジ関連情報
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