本を通して「人」と「人」が出会う場をもっと提供していきたい!

 ツルハシブックスに何度か来ている大学生が言いました。彼女は、往復800円という交通費をかけて、やってきていました。 「ウチの大学の近くにも出店してほしい。みんなが集まれるお店がないんです。」  詳しく事情を聴くと、大学のある地域は本屋はなく、飲食店もチェーン店が並んでいて、あまりみんなが集まって話ができるお店がないそうです。ツルハシブックスのように、地域の人と触れ合う機会はもちろんありません。  「本を通して、人と人が出会う偶然。本屋という空間には新しい人生が転がっている。」  きっとそれは、大学生だけではなく、地域に住んでいる中学生・高校生にとっては、実は切実な問題なのかもしれない。  そこで今回僕は、人と本と地域をつなぐブックカフェ「ツルハシ号」をつくることを決意しました。 (ツルハシ号 完成予定図)

本や本屋には、人と人をつなぐ力がある!

新潟市西区のJR内野駅前にあるジブン発掘本屋ツルハシブックス。 ここは、人生の楽しみ方を教えてくれる本を中心に取り揃えた15坪ほどの小さな新刊書店です。30歳以上は入場できない地下古本コーナー「HAKKUTSU」では、地域の人から寄贈された本と、中学生・高校生・大学生との出会いを提供しています。店内にはソファー席があり、土日になると地域の大人たちや遠くから来る会社員、近所の大学生が本をはじめとした様々な話題に花を咲かせています。そこには偶然、そのタイミングで地下から本を発掘してきた高校生が混ざったりします。

偶然の出会いがあふれているツルハシブックカフェ

 週1回、または毎月1回臨時オープンするブックカフェ。  そこには地域の人たちが予約した本や雑誌だけでなく、ゆったりとした時間をすごすためのお菓子やお茶があります。地域外の人も、そんなのんびりした時間を求めてそこにやってくるかもしれません。あるいはちょっと目立つ移動販売車の姿を見て、気になって様子を見に来るかもしれません。  もしかすると、地域のおばあちゃんはその日を楽しみにしていて、美味しい手料理を持ってきてくれるかも・・・?  というのは、少々期待しすぎかもしれませんが、この移動ブックカフェ「ツルハシ号」は、名前に「カフェ」とついている通り、一般的な本の移動販売車にするつもりはありません。「本を通して、人に出会う場所」を持たない地域へ場を提供すると同時に、その読んだ本や地域のいろいろなことについて、誰かと話ができる場をつくりたいと考えています。  ジブン発掘本屋ツルハシブックスがつくる移動カフェ「ツルハシ号」には、ツルハシブックスオススメの本だけではなく、中学生・高校生に読んでほしい1冊をセレクトし、貸出・販売するライブラリー「TSURUHASHI文庫」や20代、30代の社会人がセレクトした「人生に影響を与えたマンガ本」(中古本)を読むことや買うことができるコーナーをつくりたいと考えています。

支援金用途

◆中古車取得改修費用 20万円 ◆カフェセット一式取得費用 2万円 ◆その他諸経費 8万円

最後に~「第3の大人」との偶然の出逢いを

 今から12年前の2002年1月。僕は勤めていた会社を辞めて、プータローでした。そんなとき、知り合いの紹介で、中学校3年生の家庭教師をすることになりました。おとなしそうに見えた彼は学校に行っていませんでした。受験まで日がなかったので、毎日勉強して、合宿までしました。そのときに、だんだんと彼の表情が明るくなっていくことに気づきました。 学校の先生や親ではない、第3の大人が15歳には必要なのではないか?そう強く思いました。そして、地域の中でそのような出会いが生まれる仕組みをつくりたい、とNPOを設立しました。 ツルハシブックスは、3月で3周年を迎えます。だんだんと中学生・高校生もお店にやってくるようになりました。しかし、中学生・高校生は公共交通機関か自転車しか移動手段がないので、遠くまで行けません。 移動ブックカフェ「ツルハシ号」で地域にいる第3の大人に出会えるチャンスを創ります。偶然の出会いは、運命の出会いだったりします。そんな偶然が生まれる瞬間をこれからも本を通じてつくっていきます。 ジブン発掘本屋ツルハシブックスの新たな挑戦、移動ブックカフェ「ツルハシ号」の発車をぜひ応援してください!

起案者情報

ジブン発掘本屋ツルハシブックス 店主 西田卓司 http://tsuruhashi.skr.jp/
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