・ご挨拶とプロジェクトの背景
・つくり手の想いが伝わる「活版印刷」
・印刷でもっと自由に表現できる場所を
・色々なテーマで楽しめるワークショップ
・設備は?なにができるの?
・どんな場所にあるの?
・資金の使い道・スケジュール
・さいごに


はじめまして、沖 那菜子と申します。

祖父が70年前に創業したSHINSO CO., LTDで、家族と共にレターセットやグリーティングカードなど、手紙まわりのステーショナリーを作っております。
祖父の仕事は戦後の何もない時代に、世の中を明るくする物を作りたいという想いから生まれたものでした。
その志を継いで、祖父が昭和の時代に、一緒に商品を作ってきた叙情作家の作品を、新しい形でもう一度提案するような「あたらしいけど、なつかしい」商品を作っています。

この度、大阪・東船場の築約40年の煉瓦造りの建物に、活版印刷を使って、誰もが自由にものづくりができるワークスペースを作ることにしました。

活版印刷はひとつひとつの作業に手間と時間こそかかりますが、だからこそ、つくり手の想いや体温が伝わるものです。
安く大量に高品質な印刷ができるようになった今、便利な反面、簡単に消費されてしまうものも増えているのではないでしょうか。しかし、私は印刷物は消費されるだけではなく、手紙のように、人と人が繋がったり、交流したり、想い出をつくることができるのだと思っています。

活版印刷に興味がある方、自分の作品やオリジナル商品を自分で作ってみたい方、誰かの記憶に残る印刷物を届けたい方、手紙を届ける嬉しさを一緒に共有してくださる方、是非ご支援をよろしくお願いいたします。

 

活版印刷とは、金属や樹脂、または木で作られた活字や版にインクを付けて、圧をかけながら紙に印刷するという昔ながらの印刷方法です。小さい頃学校の美術の授業でやった木版と同じ、出っ張った部分にインクをつけて印刷します。

デジタル印刷が誕生してから、活版印刷はだんだんと廃れてきました。
更に、技術を持つ職人さんたちの高齢化なども影響して、活版印刷の印刷所はどんどん廃業していっています。

けれど、インクのかすれや線の揺らぎ、圧をかけて印刷することで生まれるへこみ、少しづつ違ってひとつとして同じ物はない。
そんなデジタル印刷では表現できない、独特の風合いや味わいは、活版印刷ならではのものです。

この、つくり手の手の温度が伝わるような印刷技法がなくなって欲しくない。
そして、たくさんの人に知ってもらったり、触れたりしてもらいたい。
なによりこの活版印刷という、昔ながらの印刷が大好きだということが、この場所をつくろうと思ったひとつのきっかけです。


ワークスペース「Echos」では、紙と印刷にまつわるものづくりができます。

例えば、活版印刷の名刺。
印刷会社さんにお願いすると、決まった枚数を同じ仕様で印刷しなくてはいけません。
自分で印刷すると、一枚から自分の好きな紙やインクの色で印刷することができます。
同じデザインで色違い、紙違いなんてことも自由にできてしまうのです。

例えば、結婚式の招待状。
Echosならオリジナルのデザインで、一枚一枚自分たちで気持ちをこめて印刷することができます。
大切な人に渡す招待状を、自分たちで印刷したという想い出にもなりますね。

例えば、オリジナル商品のパッケージ。
最近は、自作のオリジナル商品を販売することが可能になりました。ブランドの世界観やオリジナリティを表現するために、アクセサリーの箱や、台紙を活版印刷で作ってみてはいかがでしょうか。
Echosなら一つから自分で印刷できるので、必要な分だけつくることができます。

他にもオリジナルのイラストでつくる年賀状や暑中お見舞いのはがき。
デザインができない方でも、木や金属の文字を組み合わせてメッセージカードをつくることができます。

 

「活版印刷よくわからないんだけど…」
「デザインとかできないし…」

そんな方でも大丈夫。
Echosは定期的に活版印刷のワークショップを行います。
スタッフが準備から印刷、片付けまで丁寧にレクチャーします。

デザインができない方もテーマが決まったワークショップなら、あらかじめ用意されたデザインで組み合わせたり、好きな言葉を加えるだけでつくるなんてことも。
テーマはシーズンによって様々。年賀状や暑中お見舞い、母の日のカード、クリスマスカードなど毎月違ったテーマで開催します。

▶ワークショップ内容(予定)
・イラストやモチーフを組み合わせて年賀状をつくろう!
・母の日の「Thank you」タグを作って花束と一緒に送ろう!
・夏休みの自由研究体験「活版印刷で暑中お見舞いを印刷してみよう!」
・飾れるクリスマスオーナメントカードをつくろう!
・活字を組み合わせて名刺を印刷してみよう!

…and more!

 

Echosには活版印刷の機械と、活版印刷に必要な紙やインクが揃っています。
ですので、その場で紙とインクを選んで印刷するなんてことも可能ですし、希望の色がなかったら色と色を混ぜ合わせて自分でつくることもできます。
金属や木の活字もあるので、版が無くても文字だけ組み合わせて印刷なんてこともできますし、もちろんオリジナルのデザインで版を作って印刷することだってできます。

 

※活字のフォントやサイズは限られておりますので、ご希望の活字が無い場合もございます。
※製版には1週間程かかりますので、制作する1週間前までにデザインデータが必要です。

 

●電動活版印刷機 Vandercook

最大A3までの大きさを印刷できます。
インクを自動で伸ばして版にのせてくれるので、紙を挟んでハンドルをぐるりと回せば印刷できます。


●卓上活版印刷機 2台

手動で印刷するタイプの印刷機。
プレスする強さで凹みなどが加減できます。
主にハガキサイズや名刺など小さいサイズの印刷に使用します。


●箔押し機



金箔などのホイルを紙に熱で圧着させる機械です。


●シルクスクリーン製版機
A4サイズまでのシルクスクリーンの製版がその場で可能です。
シルクスクリーンの道具もあるので、持ち込んだ布やTシャツなどに印刷することもできます。
活版印刷とシルクスクリーンを併用した作品も作れます。

 

▼使用料金

◆活版印刷機(※予約制)
1,000円(税別)/1時間
※紙代・製版代は含まれません。
※活版印刷機を利用していただく場合、その日のワークスペース利用料は無料です。

◆樹脂版制作費
名刺サイズ/2,000円(税別)
はがきサイズ/3,000円(税別)



◆箔押し機
300円(税別)/30分

◆シルクスクリーン製版
A4サイズ1枚/1,600円(税別)

◆ワークスペース使用料
500円(税別)/1日

◆活版印刷機利用チケット(12時間分)
10,000円(税別)
※ワークスペース・活版印刷機を自由に使っていただけます。(※予約制)

◆活版印刷機利用チケット(37時間)
30,000円(税別)
※ワークスペース・活版印刷機を自由に使っていただけます。(※予約制)

◆その他
・初回は印刷機や道具の使い方、清掃の仕方など基本的なレクチャーを受けていただきます。
・用紙、樹脂版、亜鉛版の持ち込みは可能です。
・版をこちらで用意する場合は、製版データを添付の上、1週間前までにご連絡ください。
・使用した印刷機の清掃など、後片付けも制作時間に含まれます。


▼営業日と営業時間

営業日:火曜日・木曜日・土曜日または日曜日
営業時間:火曜日・木曜日/11:00〜21:00
     土日祝日/10:00〜19:00
※機械や道具には限りがありますので、ご予約の上ご利用ください。
※ご予約は先着順になりますので、予約多数の場合はご相談ください。
※イベントの為ご利用いただけない場合もございますので、お問い合わせください。

 

Echosは大阪の東船場という場所にあります。
駅は大阪市営地下鉄 堺筋本町が最寄り駅で、徒歩で6分程です。
ビジネス街の本町や、繁華街の心斎橋にも歩いて行けます。



Echosが入る建物は、築約40年の煉瓦造りのレトロなビルです。
SHINSO CO., LTD.の創業地であり、祖父のものづくりへの想いがこもった建物です。
ここがものづくりをする人が学んだり、制作したり、交流したりする場になって欲しいという想いから、この度briq SHINSO BLDGとして生まれ変わりました。


※リノベーション前の建物の外観



Echosが入る1階には、Echosの他にコーヒーとフードのスタンドがあるので、
印刷の合間に、美味しいコーヒーや食事でおくつろぎいただけます。

 

 

Echosの開業費にさせていただきます。
活版印刷を充実した環境と設備の中で制作していただく為には、多大のお金がかかってしまいます。
例えば、活版印刷機3台だけでも約150万の資金が必要となります。

▶資金を使わせていただく項目
・ワークスペース設備
・印刷機や印刷加工機器
・金属活字・木活字
・印刷周りの道具
 (ローラー、ヘラ等の印刷時に使用する道具類、シルクスクリーンの道具など)

▶スケジュール
2017年8月半ば 内覧会・プレオープン
2017年8月末 グランドオープン

Echosの由来

1965年頃に祖父が考えだしたひとつの商品がありました。
それまではなかったデザイン性のある往復はがき「こだまはがき」です。

送ったものが返ってくる。その手紙での交流を「こだま」に例えて名付けた商品です。
「こだま」を英語にすると「Echo」。
調べてみると「Echo」には他に反響・共鳴・余韻などの意味もあるということがわかりました。
私はこの言葉が、活版印刷、そして人と人が繋がったり、想いが伝わることに通じる言葉だと感じ、ワークスペースを「Echo」を基にした「Echos」と名付けました。

 

“誰かから想いのこもった手紙を受け取る” 
そんな経験を最後にしたのは、いつでしょうか。

インターネットが当たり前に誰もが使える今、遠くにいる懐かしい友人や、お世話になった恩師にだって簡単に連絡がとれるようになりました。
簡単にできるからこそ、簡単に忘れ去られてしまうようなこともあるのだと思います。

最近はあまり出す人も少なくなった年賀状や、暑中お見舞いのはがき。
久しぶりに貰うととっても嬉しくなったりしませんか。
簡単に連絡が取れる今だからこそ、手間や時間をかけて手元に届く手紙が愛おしく感じるのだと思います。

私は手紙を想いを伝える贈り物だと考えています。
それは年賀状だったり、暑中お見舞いだったり、結婚式の招待状だったり、イベントのチラシであったりするでしょう。
自分のことを伝える名刺だって、一つの手紙かもしれません。

活版印刷は、そんな手紙を送るような、より想いを込めたものが作れる印刷だと思っています。
活版印刷に触れていただくと共に、誰かとの交流のきっかけが生まれる場所。
Echosがそんな場所になれればと考えています。

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

印刷以外でも、ものづくりに関わるイベントや交流ができればと思っておりますので、是非気軽に遊びに来てください。
Echosで皆さんにお会いできるのを楽しみにしております。

 

 

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