はじめに・ご挨拶

 はじめに、新型コロナウイルスの影響により被害にあわれた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

 株式会社アイピーシーと申します。クラウドファンディングへ初エントリーです。普段は、パテント、デザインなどの知的財産関連の業務をしています。本エントリー対象のプロダクトにつきましても、日本特許出願を完了しており、随時、海外特許出願も行う予定です。

 業務上の経験を活かして、世界を激震させ続けている新型コロナウイルス(以下、単に「コロナ」)の感染やその拡大防止に、日本発のプロダクトで貢献したい。そんな思いで電車のつり革の接触を回避する「iGRIP(アイグリップ)」を開発しました。現在、量産体制を整え、製造工程にあり、2020年8月上旬~8月中旬に入荷の予定となっています。

iGRIPの開発者である(株)アイピーシーの山内(左)と石田(右)

プロダクトのご紹介

 コロナウイルス感染拡大防止のためにマスクの装着はもう習慣化した。これから到来するかもしれない第二波・第三波を目前として、つぎに我々ができることはマスクだけでは不可能である自己防衛のための行動だ。

 東洋経済新報社の記事によれば、新型コロナ騒動前の満員電車の利用者は首都圏だけで約500万人。一都三県の人口約3345万人の感染者数累計が約9810人(6/26日現在)であることから、満員電車の利用者数約500万人のうち約1,470人が新型コロナに感染して満員電車に乗車していたであろうということだ。そのうち半分の735人程度がつり革の利用者であってもおかしくないが、今後起こり得る第二波・第三波の規模によっては「735人」では済まないのかもしれない。

 神戸新聞の記事によれば、兵庫医科大で感染制御学専門の竹末芳生教授は「手すりやつり革など人の触れるものは全て汚染されていると考えて対応してほしい」という。このような状況からであろう、「Jタウンネット」のアンケート調査によれば、電車のつり革を素手で掴めないと回答した人の割合は、新型コロナ騒動前の約30%が、新型コロナ騒動後に約61%に急増したという。

 しかし、電車は、危険回避のために咄嗟に急ブレーキを使わざるを得ないこともある。そのときに、つり革に掴まっていなければ転倒等のリスクがある。つり革に掴まらずに怪我をするか、それともつり革に掴まってウイルス感染するか、こんなことも考えている方はいるかもしれない。

 本プロジェクトの「iGRIP」は、つり革やつり輪を安心して掴まれるようにして、乗車時の転倒防止などの安全性にも寄与するプロダクトである。

サンプル第1号
幅広であったためつり輪に対して片手での着脱が難しく、
このデザインの採用は見送りとなった。
こだわり・特徴

 2020年6月末現在、この種のプロダクトをグルーピングすると、①つり輪などに掛けて使用するフックタイプ、②手のひらサイズの布製又は革製の把持タイプ、そして、③「iGRIP」のようなグリップタイプに大別される。

 いずれのタイプのプロダクトにも一長一短がある。例えば、

 「①フックタイプ」の場合には、カードサイズのものが主流で非常にコンパクトのものが多いが、人差し指など特定の指を開口部に引っ掛けてフックを掴まざるを得ないため、その指に過大な負担がかかってしまう。すし詰め状態の満員電車で、果たしてフックを持ち続けられるか疑問である。また、つり革を懸架している水平バーに掛けて使う態様も紹介されているが、これでは急ブレーキ時に手元がスライドしかねず危険回避が難しい。

 「②把持タイプ」の場合には、布製であれば嵩張らないし、つり輪以外にも汎用的に使用しやすいが、つり輪に既に付着している汚れの布への転写量が多く、不衛生な感じがは否めない。また、例えば出勤時に電車から降りてオフィスに到着した後の手洗い時などに一緒に洗浄することもあろうが、その後に乾燥するまでに時間がかかり、場合によっては雑菌が繁殖する可能性もあろう。

 「③グリップタイプ」の場合には、上記のようなデメリットはないものの、「①フックタイプ」より厚みがあること、「②把持タイプ」よりは嵩張るとか汎用的でないことといった点がデメリットだ。また、以下述べる第1=第3の課題を全て解決しているものもないこともデメリットとして挙げられる。

 ただ、ここで重要なことは、乗車時の安全性を担保しつつ、不特定多数の人が触れ、ウイルスが付着しているかもしれないつり輪への接触回避の確実性を向上させることである、と我々は考える。そうすると、「③グリップタイプ」が最適であろうと結論付け、「③グリップタイプ」で使い勝手の良いプロダクトの開発をスタートすることにした。

サンプル第2号
平板状をしており、つり輪内に通してから折り曲げる。
デザイン的には面白いものであったが、ちょっとしっくりこなかった。

プロダクト誕生までのお話

──あなたとあなたの大切な人を守りたい──
 これが我々のプロダクトコンセプトである。このコンセプトのもとで、我々が設定した課題は3つある。

 第1の課題:5指全て、特に、親指、人差し指が、つり革やつり輪へ接触することを防止すること
 既存の「③グリップタイプ」のものは、新型コロナの感染防止を目的として製造されていなかったため、親指、人差し指・小指の外側がつり革又はつり輪に接触してしまうという問題があった。親指から人差し指にかけては、目・鼻・口といった粘膜部分に触れやすいので、特に接触を回避すべきだ。

 第2の課題:様々な形状のつり輪に使用できるようにすること
 つり輪には、円形状・三角形状・二等辺三角形状など様々な形状のものがある。首都圏JR各線、東京メトロ各線、都営各線などに乗車し、実際につり輪の形状・サイズを確かめた。さらに、今後、日本発のプロダクトとして諸外国にも普及させたいと考え、ソウル、北京などでもつり輪の形状・サイズも確認してもらった。

 第3の課題:満員電車内でもユーザが片手で無理なく着脱できるようにすること
 その使用時につり革やつり輪に触れないことは当然のことながら、その着脱時にもつり革やつり輪に触れないようにできなければ、「③グリップタイプ」のメリットを説いてみても絵に描いた餅である。

ソウルの電車内での計測の様子北京の電車での計測の様子

 ところが、デザイン開発初日から躓く。円形のつり輪と三角形のつり輪、両方に共通して使えるようにするには、つり輪との接触部の形はどうするか。こんな感じでスタートした開発は、毎日が試行錯誤の連続。何枚もデッサン。。。切ったり削ったりして、最後は原型もなくゴミと化すサンプル品の数々。。。

 だが、テレビを付ければ、連日放送される新型コロナの被害状況。苦しんでいる人がいる。頑張ってくれている医療従事者がいる。

 そうだ、簡単に諦めるべきじゃない。そう自分に言い聞かせる、そう自分を奮い立たせる。
 強気と弱気、これらが何度も頭の中で交差して入り乱れていく。

 それでも、デザイン開発を開始してから2か月を迎えようとするころ、一筋の光が見えてきた。機能的には満足のいくものが形になりつつあった。

サンプル第3号
つり輪に通しやすいように先端を幅狭とし、親指を誘導する凹部を設けた。
機能的には良いが無理無駄も多く改良の余地があった。

 でも、どこか押しつけがましい感じがする。「これを使えば、つり革やつり輪に触らなくて済むよ、それでいいんじゃないの」、そう言いだしそうなデザインだ。

 結局使ってもらえないならば意味がない。そう、我々のプロダクトコンセプトは『あなたとあなたの大切な人を守りたい』である。もう少し、もう少しだけ頑張ってみよう。

 ユーザに寄り添ったデザイン。ユーザが見てカッコいいと思えるデザイン。機能性を高めたデザイン。型の力を抜いて頭を整理したらデザインのアイディアが湧き出てきた。ちょっと前に見えた一筋の光が、だんだんと明るさを増していった。

サンプル第4号
最終プロダクトの原型である。
男性の手でも親指、人差し指・小指外側のつり輪の接触を回避。

 親指を受ける部分の凹部の位置をどうするか、人差し指外側がつり輪に接触することを回避するには左右上端の爪部をもう少し高くするか、といった最終議論を経て、そして、ついに全てが噛み合った。


  『あなたとあなたの大切な人を守りたい』
      「iGRIP」ここに誕生。
    令和2年6月22日、量産開始決定!


三角型・円型のいずれのつり輪にも装着可能。
底面中央の凹部かその周辺に親指を位置させる。
親指から小指まで全てがつり輪・つり革に接触しない。
もちろん、着脱も片手だけでスムーズに行うことができる。



「iGRIP」のデザイン上の特長

 「黄金比」
   万人が美を感じるといわれる近似値「1:1.62」という縦横比。

 「黄金螺旋」
   万人に心地よさを与える黄金比に基づく軌跡。

 「機能美と装飾美の融合」
   相反する性質の美の融合。


リターンのご紹介

1. 新たなカラーバリエーションの製品化決定、専用ケースの製品化決定、活動報告などのメールを適宜配信いたします。500円
2.「iGRIP White」2,000円
3.「iGRIP Black」2,000円
4.「iGRIP Pink」2,000円
5.「iGRIP White」&「iGRIP Black」3,500円
6.「iGRIP Black」&「iGRIP Pink」3,500円
7.「iGRIP Pink」&「iGRIP White」3,500円
8.「iGRIP White」&「iGRIP Black」&「iGRIP Pink」5,000円

 ※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
 ※少しでも皆さまのお手元に早く届けたいので、簡易包装とさせていただき、8月中旬から順次、申請を頂いた方から順に発送させていただきます。
 ※皆さまからのリターンはiGRIPの普及のために使わせていただきます。


製品情報・仕様

 外形サイズは、幅約90mm×高さ約55mm×奥行約30mm。男性の手のひらにほぼ全体が収まる大きさですので、スーツや制服、普段着とも合せやすい仕様になっています。

 White・Black・Pinkの3色をご用意しています。


会社紹介

製造販売元:株式会社アイピーシー
代表取締役:山内 博明
所 在 地:東京都千代田区神田小川町3-22タイメイビル3-B
電   話:03-6273-3014
Webサイト:https://igrip.amebaownd.com/
問い合わせ:info@ipc-simbashi.com


Q&A

Q1:どのような素材でできていますか?
A1:スマートフォンカバーにも多く採用されている軟性樹脂です。

Q2:汚れた場合には洗えますか?
A2:はい、手洗用石鹸等を使って洗うことができます。

Q3:東京都内在住者です。私が普段利用する電車のつり輪の形状は、円形・三角形・二等辺三角形のいずれもありました。これらの全てに使えますか?
A3:日本全国のつり輪全てを把握てきておりませんが、広く流通しているものには、内径が約90mmのものと約120mmのにつり輪があります。90mmのものでも、通常、片手で多少「iGRIP」を変形させながらつり輪に着脱することができます。

Q4:金属アレルギーがあるため、銀や銅が含まれているものに抵抗があります。「iGRIP」には金属は含まれていますか?
A4:金属アレルギーの方などを考慮して、「iGRIP」には金属を含めていません。

Q5:つり輪から取り外した「iGRIP」をカバンにそのまましまうことに抵抗がありますが、専用ケースなどありますか?
A5:現在、専用ケースの開発を開始しました。専用ケースが提供できることが決まりましたら、弊社ホームページ(https://igrip.amebaownd.com/)に掲載します。

Q6:「iGRIP」は、どのようにして送られてきますか?
A6:「iGRIP」は多くの支援者様に少しでも早くお届けしたいため、スピード重視で簡易包装にて発送させていただきます。発送手段はクリックポスト(日本郵便社)を予定しています。

Q7:White・Black・Pink以外のカラーバリエーションはありますか?
A7:現在、White・Black・Pinkの3色のみのご用意で量産化を進めていますが、パステルカラー、スケルトンなどの展開も予定しています。

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