はじめに

これまで私たちは重度障害者の余暇の充実のため、「一般社団法人こみゅスポ研究所」および「一般社団法人こみゅと小平」を設立して障害者スポーツイベントの開催や、障害者スポーツのガイドブック制作などを通じて、障害者スポーツの普及活動を行なってきました。

2016年4月に法人を設立してから4年が経ち、参加者も協力してくれるスタッフの数も増えてきましたが、財源が都などの助成金がメインであるために活動を拡大していくことが難しくなってきました。また、障害者の方々には、余暇だけではなく、就労意欲を持った方々も多くいらっしゃるため、就労機会を作りたいという思いがありました。

 

解決したい社会課題

これまでも重度障害のある方々で就労意欲のある方は多くいましたが、通勤が困難なために就労できないという課題を抱えていました。この課題はリモートワークにより解決できるということが言われてきましたが、企業側でリモートワークが浸透していないためになかなか進みませんでした。

コロナの影響により企業側でのリモートワーク環境の整備が進んだこともあり、いくつかの企業様からリモートワークによる重度障害者の雇用に関するお問い合わせをいただくようになりました。今後さらに「リモートワークによる重度障害者の就労支援」を広げていくため、この度、新たに法人「株式会社CMU Holdings(コミュホールディングス)」を設立することにいたしました。

CMU Holdingsという社名には下記の思いを込めています。

・コミュニケーションを通じ心理的安全性が確保された環境の下、重度障害者の方がリモートワークを行う機会を創出することによる社会的価値と、企業の障害者雇用に関する人材獲得と就労後の定着化支援による経済的価値の両立を目指します。

・本事業による収益の20%を障害者スポーツのイベント実施や普及活動を行なう「一般社団法人こみゅスポ研究所」や、障害者スポーツに加えて生活支援を行なう「一般社団法人こみゅと小平」の活動費として活用し、CMUグループとして障害者の生活、余暇、就労の面における伴走者となることを目指します。


このプロジェクトで実現したいこと

これまで障害者雇用の現場では、単純労働や繰り返し作業などが障害者に割り当てられ、作業に対するモチベーションが上がらないことや、仕事を通じたスキル向上が難しいことなどが課題としてありました。そのため、今回の事業を通じて実現したいことは、ただ単純に重度障害者に就労の機会を提供することではなく、就労の機会を通じた後も企業とリモートで仕事をする障害者の間に入り、仕事を通じたスキル向上と、障害者の仕事を通じて自己実現ができるような環境を作れるように努めます。

リモートワークによる就労環境作りについては、沖電気グループの特例子会社OKIワークウェルで代表を務め、22年間に渡り重度障害者の雇用を務めた津田を就労訓練・在宅就労コーディネーターとして顧問に招き、現場にともに入りながら定着化に向けた支援を行っていきます。

これらの活動を通じて重度障害者が生き生きと働いている様子を発信していき、競争により資源を奪い合うのではなく、共創により新しい価値を生み出していく社会へ変わっていくための取り組みとなることまでを目指していきます。


応援メッセージ①

肢体不自由の重度の障害のある方たちの就労は、意欲や能力をもっても通勤や体力、医療などの制限があり、現状は就労の難しさが続いています。特別支援学校に在籍する肢体不自由の生徒は、学校で将来の夢や希望を実現するために日々学習に励んでいます。生徒は在学中に多くのことを学び、卒業後の仕事をする生活を夢見て、希望をもって学習に励んでいます。卒業後は仕事のスキルアップを目指し研修や資格取得に励む意欲や在学中に経験した多くのことから自分の趣味を見つけ余暇を過ごしたいと思う気持ちも育んでいます。

重度の障害のある人達にも人生を楽しく充実した生活と生涯にわたって夢や希望の自己実現を図ってほしいと願っています。

今回のコロナ禍では在宅勤務が認知され始めました。今後、障害のある方たちにとってはリモートワークの可能性がますます広がり、雇用のニーズも大きく開かれることと期待しました。

仕事をしたいと思っている障害のある方たちをしっかりと支え、良き伴奏者となってもらえるCMUグループに大いに期待をし、応援をします。

東京都教育委員会就労支援アドバイザー
若杉 哲文


応援メッセージ②

医療的ケア等のサポートを必要とする重度障害者が一般就労する上では多くの障壁が存在し、働く能力と意欲があっても働くことができないというのが我が国の現状であると認識しています。もし、在宅勤務が可能となれば、重度障害者の就労への門戸が大きく広がることになります。加えて、私は青森県八戸市に在住していますが、在宅勤務であれば、距離的制約はなくなり、地方に住みながら全国の事業に関わることも当然できます。

人材不足やコロナ禍での新たな働き方など、社会課題は刻一刻と変化していますが、このプロジェクトはまさに現在の日本に必要とされているプロジェクトであり、日本全国へ大きな変化を及ぼすビッグプロジェクトだと私は思います。そして、なにより、重度障害をもつ方々への大きな希望となることでしょう。

また、事業による収益の20%を障害者スポーツイベント実施や普及活動の活動費に充てることになっておりますが、わが国においては、障害者に対するスポーツ権が十分に担保されているとは言えない現状があります。私も総合型地域スポーツクラブにて障害児・者を対象としたボッチャ教室や運動教室を実施しておりますが、場所の確保や資金面において不安は尽きず、定期的に活動する場は多くはないと感じています。

このプロジェクトの二次的効果として、スポーツをする場の提供だけではなく、支援するサポーターの育成にも努め、就労や余暇等の日常生活すべてを含めた共生社会の実現に寄与することを大きく期待します。

私は、重度障害児の父親であり、障害者スポーツの実施団体に関わり、障害児施設の施設長を務めておりますが、当プロジェクトは夢のようなプロジェクトだと感じています。

社会課題に正面から立ち向かうCMUグループ関係者の方々に心から敬意を表すると同時に、これからのご活躍を大いに期待し、私自身も応援者として全力でサポートしていきたいと思います。

八戸市議会議員
多機能型事業所リハステーションコウノトリ 施設長
総合型地域スポーツクラブHachinoheClub クラブマネジャー
山之内 悠


応援メッセージ③

私は障害のある息子3人と暮らしています。
私が勤めていた企業でも障害者雇用に取り組んでいたため、息子たちが生まれる前から障害のある方たちと一緒に仕事をしておりました。
このため重度障害のある方の雇用については様々な壁があることを実感しながら、息子たちが在学中はPTAの活動に参加し、障害のある方たちが意欲をもって就労できる機会を増やしていただけるよう活動してきました。

今回、CMUグループが立ち上げるプロジェクトについてご説明いただき、これまで就労という選択肢がなかった方たちが就労し自立できる環境が出来ることに期待をしております。

また、このプロジェクトをきっかけとして今後、重度障害のある方が、充実した生活を送れる社会となって行くことを障害者の家族として大いに期待し、応援いたします。

特別支援学校元PTA会長
奥野 喜六


資金の使い道

本プロジェクトを通じて集めた資金については、これから事業を運営していくために必要なホームページ制作費、レンタルオフィス、広報費などに使わせていただきたいと考えております。


実施スケジュール

8月 リモートでの職業訓練開始
9月 ホームページ開設、企業への紹介を開始
10月 就労が決まった企業様への定着化に向けた支援を開始
11月 イベント開催、リターン発送


募集方式について

<All-in方式で実施します。>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました。

今回のプロジェクトを応援していただき集まった資金や、今後の「CMU Holdings」の事業による収益について、20%を一般社団法人であるこみゅスポ研究所やこみゅとの活動費として障害者スポーツの普及、および、障害者の生活支援の活動費として活用をしていきます。

重度障害者の就労支援事業により得た収益を余暇と生活に還元していき、生き生きとした時間を過ごせるように努めていきます。


チーム/団体/自己紹介・活動実績など

・一般社団法人こみゅスポ研究所の紹介

障害をもった方のスポーツ参加の促進を図るために、スポーツ教室の開催、障がい者スポーツ指導者育成事業や障がい者スポーツの情報提供を行い、誰もが楽しくスポーツに参加できる環境作りを行っています。

・株式会社CMU Holdings 代表取締役社長 兼 一般社団法人こみゅスポ研究所所長 兼 一般社団法人こみゅと小平会長
塩田琴美

博士(保健科学)、理学療法士。東京都立保健科学大学保健科学部理学療法学科卒業、東京都立保健科学大学保健科学研究科修了、首都大学東京大学院保健科学研究科修了(博士号取得)。

都内病院のリハビリテーション科に勤務、その後了徳寺大学健康科学部理学療法学科助手・助教を経て、2011-2016年早稲田大学スポーツ科学学術院講師。

一般社団法人こみゅスポ研究所所長、 特定非営利法人アスリートヘルスマネジメント理事、 埼玉県庁教育委員会特別支援教育課(外部専門家) 、国立障害者リハビリテーションセンター学院義肢装具学科・リハビリテーション体育学科非常勤講師 、早稲田大学グローバルエデュケ―ションセンター非常勤講師、グロービス経営大学院(MBA) 


・株式会社CMU Holdings 就労訓練・在宅就労コーディネーター
津田貴

1959年 愛媛県生まれ
1982年 沖電気工業株式会社入社後、ソフトウェア開発部門に従事
1997年 会社の球技大会で左足骨折し、自宅療養を強いられたのがきっかけで突然福祉分野に興味を持ち始める
1998年 先輩社員と一緒に、“通勤が困難な重度障害者が働ける在宅勤務環境を作る”ことに挑戦するため、社内で「重度障害者在宅雇用制度」を立ち上げる
2004年 重度障害者の在宅雇用を特徴とする株式会社沖ワークウェル(OKIグループの 特例子会社)の設立に参画
その後、肢体不自由特別支援学校と連携しながら「キャリア教育出前授業」「遠隔職場実習」「遠隔社会見学」を開始
2010年 沖ワークウェル 代表取締役社長 就任
重度障害者在宅雇用に関しての講演多数
会社として総務省、厚生労働省、文部科学省などから受賞多数
2019年 沖ワークウェル 代表取締役社長 退任
2020年 株式会社CMU Holdingsに参画
趣味は卓球、スポーツ番組全般、孫のビデオ鑑賞、お酒

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