仏典『遺教経』を出版します。

プロジェクト本文

▼ご挨拶

作家・魯迅は両親の供養のために仏典を自費出版して人々に配ったといいます。

中国の寺院ではたくさんの経典が無料で置かれ自由に取ることができます。

供養の形はさまざまです。

たとえばお墓参りをしたり、お地蔵さんを立てたりすることもできます。

また魯迅のように、価値のある仏典を世に広めることが何よりの供養になると考えもあります。

今回は魯迅に倣い『遺教経』という仏典を作成・出版したいと考えています。

ただの自費出版ではなく仏典を世に出すためのプロジェクトですので

〈慈悲出版〉と名付けました。

どうかみなさんの慈悲の心で出版が叶うことを願っています。

▼『遺教経』について

 
『遺教経』はお釈迦様が亡くなる直前に弟子たちに語りかけた最後の教えです。

その典故は仏教叙事詩『ブッダ・チャリタ』の一節だといわれています。

お釈迦様が亡くなる直前に沙羅双樹のあいだに横たわり、

「弟子たちよ、よく聞きなさい」と、ひとつひとつ教えを丁寧に説いていき、

さいごにお釈迦様が息絶えると同時に経典が終わるというとても情感あふれる内容となっています。

 日本で最もポピュラーな『般若心経』や『法華経』と比べると知名度はいま一つですが、

昔から中国・日本で親しまれて来た経典で、現代でもお通夜などで読誦されることが多い経典です。

また明恵上人は18歳のとき『遺教経』に触れて涙を流し、生涯これを手放すことがなかったと言われています。

 


『遺教経』出版の形態について

『遺教経』は比較的短い経典です。

鳩摩羅什によって漢訳されたといわれる流麗な〈漢文〉は

「汝等比丘, 受诸饮食, 当如服药」

のように、おおよそ四文字ずつ区切られていますので、

中国語のピンインで発音すると非常に語感がよく聞こえます。

この〈漢文〉に〈解説〉〈読下し文〉〈和訳〉を加えようと考えています。

「汝等比丘, 受诸饮食, 当如服药」を読み下しにすると

「汝等(なんだち)比丘、もろもろの飲食(おんじき)を受けては、まさに薬を服するがごとくすべし」

となり語感は消えてしまい、さらに意味がわかるような分からないような曖昧な理解になりがちです。

ですので単語のひとつひとつに〈解説〉として下記のようなリストを加えます。

比丘bǐqiū 【びく】ビクシュ(bhikṣu)の音訳語。男性の修行者のこと。女性の修行者は比丘尼(びくに)という。ここではすべての弟子に対して「汝等比丘」と呼びかけている。

当dāng  …すべきである

若 ruò … もしも…ならば。もし…だとしても。 仮定をあらわす。

そして〈和訳〉では「比丘たちよ、飲食の供養を受けるときは、薬を服するようにしなさい。」と


お釈迦様が現代語で語りかけるような口調で翻訳します。 

なお、読み下し、解説、現代語訳はすべて独自翻訳となります。

▼プロジェクトをやろうと思った理由


上述した内容の『遺教経』を出版するために大手出版社に持ちかけましたが、

仏典は売れないということで、すべて断られてしまいました。

また仏教専門の出版社にも持ちかけましたが、

経典は売れ残るリスクが高く、300万ほど自分で買い取ってくれなければ出すことはできないと言われてしまいました。

つまり自費出版という方法しかありませんでした。

仏典のなかでも『遺教経』という素晴らしい経典を世に出そうといってくれる出版社が見つからず、

軽薄な「売れる本」ばかりが次々に市場に出回る現代日本の書籍市場を目の当たりにして深く落胆しました。

「売れる」「売れない」といったあさましい価値基準ではなく、

お釈迦様の教えを現代に伝える仏典『遺教経』を少しでも多くの人に読んでもらいたい。


そう考えてクラウドファンディングのプロジェクトを企画するに到りました。


仏典の出版は、ほかのどんな本を出すよりも素晴らしい功徳であると考えます。

本の価格などはまったく未定ですが、なるべく抑えた値段で作ることができればと考えています。

どうぞご支援よろしくお願いいたします。

 

▼掲載について

出版の暁には、巻末に「為○○供養」と供養する方の名前と、施主名を記入したいと思います。

このプロジェクトの問題報告やご取材はこちらよりお問い合わせください