◆ご挨拶◆

皆さん、はじめまして!『ヨリドコ 大正メイキン』プロジェクトメンバーの細川です。

▲プロジェクトメンバー(右から2番目が細川)▲

モノづくりを営むクリエイターやアーティスト向けのシェアアトリエ「ヨリドコ 大正メイキン」を2017年11月にオープンさせるべく、現在準備を進めています。たくさんの方にこの場を知っていただき、参加していただきたいという想いから、このプロジェクトを立ち上げました!

皆さん、このプロジェクトの最後まで、是非楽しくお付き合いください!9月25日の最終日まで、「活動報告」もどんどん更新していきますよ!

 

 

◆『作る場 + 売る場 + 住む場』のすべてが揃うシェアアトリエ◆

「ヨリドコ大正メイキン」は築65年の古い長屋をリノベーションして作るシェアアトリエです。

1階は現状の5戸を仕切る壁を取り払った後、耐震壁を新設し、開放的で機能的な空間をつくります。そこは10名ほどで使用する「シェアアトリエ」となり、入居者の作品をお披露目&販売するための「シェア店舗」を併設します。

 

共用空間には大机を配し、大きな布や材料を広げて作業をしたり、打ち合わせなどをしたりが可能です。時間を共に過ごすクリエイター同士の間では、情報共有や協力し合う関係づくりの中で、様々なコラボレーションが生まれることでしょう。

2階には既存のつくりを活かした5戸の住居を作ります。1階では機能的な「クリエイティブ」のためのスペースを、2階では個々のプライバシーに配慮した「ライフ」を。クリエイターにとって重要な暮らしの2拠点を上下に持つことで、2つの活動に区切りがつき、メリハリが生まれるだけでなく、日々の移動時間を短縮し、活動に没頭する時間を最大化できます。

 

また、2階住居の5部屋はそれぞれまったく違う仕上がりの部屋を予定しています。9月後半〜10月いっぱいかけて、5組のDIYチームがそれぞれのデザインで内装を施工、11月には大正区長が審査員長を務める一般投票のコンテストを予定しています。

5つの空間がまったく違うテイストに仕上がることで、入居するクリエイターの創造力をさらに掻き立ててくれるでしょう。

(※過去のDIYワークショップの様子です。)

◆本当は「住人に退去してもらって取り壊す予定」だった長屋の運命◆

ヨリドコ大正メイキンとして生まれ変わろうとしているこの長屋、正式な名称は「小川文化・北棟」といいます。今も数名の方が住まう南棟と共に、65年ほど経つ現在も、大正区の街の中で昔ながらの風情を残しています。

手前が南棟、奥が今回の「ヨリドコ 大正メイキン」の舞台、小川文化・北棟。周りを高校、小学校、神社、寺に囲まれ、閑静な空気漂う環境は、訪れる人を都会の喧騒によるストレスから解放してくれます。

 

実は約3年ほど前まで、この物件は両棟共に取り壊しをする予定で話が進んでいました。大きな地震がくればいつ倒壊してもおかしくない。しかし、新築にしたところで借り手がいるのか?オーナーはこの建物の未来図を描けずに悩んでいました。また、一方では長年住み続ける住民は皆さんご高齢、「いまさらどこにも移住したくない」という声も聞いていたのです。

(※小川文化・南棟に住む93歳のおばあちゃん)

 そんな中、ひょんなきっかけでこの長屋の南棟に移り住んで来た『ある女性』の存在によって、この途方に暮れるほど手の施しようのなかった2棟の古長屋に、大きな転機が訪れました。

 (※2017年6月におこなわれた南棟住民へのプロジェクト説明会の様子。右端がこの物件の小川オーナー)

 

▲小川オーナーの長屋再生の「本音の本音」▲

お時間ある時に併せてお読みください。

 

◆長屋の運命を変えた「ある女性」の移住◆

「ヨリドコ大正メイキン」の魅力を伝える上で不可欠な存在の女性がいます。兵庫県たつの市から2年前にこの地に移住して来た神吉奈桜(かんき なお)さんです。イラストや漫画を主な生業にしつつ、南棟をセルフDIYし「ギャラリー&ステイ 人魚棟」を運営しています。

住人の退去や建て替えで悩んでいた小川オーナーにとって、「未来の小川文化2棟のあり方」の方向転換の大きなきっかけを作ったのは、この神吉さんの暮らしぶりでした。

生まれ変わった「ギャラリー&ステイ 人魚棟」は、最初は住人やこどもたち、続いて近所の人たちとつながり始めます。さらにアーティスト活動の傍ら、本人や友人らによる奇想天外なイベントが開催され、いろんな世代の方が集まり出し、自然と距離の近い関係が生まれ始めました。

これからヨリドコ大正メイキンがお目見えし、そこを利用される方には、人のぬくもりや優しさを日々感じられるような場の空気を体感していただけることと思います。

◆神吉さんの移住物語を描いた漫画◆ 

「今の暮らしは嫌いじゃないけど、何故か空虚な不安を感じる」、そんな都会暮らしを送る人達にとって、神吉さんの暮らしぶりはほのかなノスタルジーと人間くささを感じる気になる存在になっていきました。

 ◆ついには行政も注目する存在に...◆

「ギャラリー&ステイ 人魚棟」のオープンには、前・大正区長の筋原章博さん(現・港区長)も訪れました。

(※左が筋原さん、中央が神吉さん、右が細川)

神吉さんがfacebook上で人を募り、たくさんの協力を得てDIYでアトリエ作りをする様子をSNS上で知り実際に現場に駆けつけたのがこの筋原さんでした。

 その後はさらに区の広報部や空き家対策の部門の方々との関係が深まり、今回の「ヨリドコ 大正メイキン」プロジェクトへの大きな流れへと繋がっていったのでした。(今回のプロジェクトでは、「広報支援」という形で大正区のご協力をいただいています。)

 

大阪市内において高齢化率の高さが課題の大正区。ヨリドコ大正メイキンに若いクリエイターが移住し、モノ作りの拠点として根付いていくような流れを作る、それも私達の大きな目的です。

 

 ◆「ヨリドコ」って何?◆

ここで、「ヨリドコ 大正メイキン」のネーミングについてちょっとご説明を。

まず、「大正メイキン」のメイキンとは「Making=つくる」、つまり「大正でモノ作り」というシェアアトリエとしての目的を名前に込めました。また、「大正をMakingする」→「大正の未来をつくる場」という願いも含んでいます。

 では、「ヨリドコ」とはどのような意味か分かりますか?

実は、大正メイキンに先駆けて2014年にオープンしたシェアオフィスがあります。その名前は「ヨリドコ ワーキン」。ヨリドコとは「心のよりどころ」であり「日々の寄りどころ」、つまりは暮らしを豊かにするコミュニティを表す言葉なのです。

(※ヨリドコ ワーキンの内観。現在、約10名が各ブースをシェアし、日々切磋琢磨しています。)

ヨリドコワーキンは大正メイキンと同じ小川オーナー所有の築35年のオフィスビル内に作りました。空室が目立つ中でこの空間を企画し、さまざまなイベントを実施、年間の来館者数が約4000名増加し、結果的にはビル内の風通しが良くなり、現在は空室の無い状態を保っています。

(※細川が主催する「テングマルシェ」には毎回たくさんの来場者が。ビル認知向上の象徴的イベント)

「ヨリドコ 大正メイキン」の完成後も、同じく様々なイベントや企画を実行し、広域から人々が訪れる「よりどころ」を目指します。

 

◆WeCompass(ウィコンパス)は空き家活用のプロ集団!◆

(※WeCompassのメンバー。左より、小笠原・今村・西村・大我・中山・川幡)

この団体は、大阪市大正区および港区の地域活性化のため、空き家活用相談をワンストップで行う専門家の集まりです。今回の「ヨリドコ大正メイキン」プロジェクトの心強い柱です!

空き家の活用に悩んでいるオーナーや利用したいと考えているユーザーの相談の受け皿として、上図のような各分野のプロが結集して2016年に発足しました。今回のヨリドコ大正メイキンのプロジェクトにおいても、耐震診断、設計、施工といったハード面だけでなく、行政との調整や広報の共同実施、DIYイベントの企画など、ソフト面でも重要な役割を担っています。 

(※行政と連携して空き家調査も行っています)

 ◆耐震補強で、今後10年でも20年でも残っていける長屋を目指す◆ 

(※ヨリドコ大正メイキン完成予想模型)

「ヨリドコ大正メイキン」の工事は7月の上旬にスタートしました。耐震のプロフェッショナルによるインスペクション(耐震診断、劣化診断)を経て、この文章を書いている8月中旬は耐震改修工事の真っ只中です。

(※工事前の小川文化。長らく廃墟と化していた)

「古くなったら、壊して、また新しくすればいい」

建築の分野において、その考え方はまだまだ根強いです。しかし、人口がさらに減り、空き家や空きビルを持て余す深刻な時代は、もうすぐそこまで来ています。古い建物も丁寧に使い再生して循環させる、そんな取り組みの旗印として、このプロジェクトが重要な役割を果たしていくであろうと自負しています。

 《《 現在進行中の工事の様子 》》

工事の進捗は、ブログやSNSなどで日々発信しています。

(※WeCompass、小川オーナーと共に材料調達の為に訪れた奈良県宇陀郡御杖村森林組合) 

 

◆耐震改修見学会を開催しました!◆

8月6日には、「オープンナガヤスクール」との共同イベントとして、「ナガヤ」×「耐震」見学会+研究会を開催しました。気温38度の酷暑の中、1日4回の見学会に合計約60名の方(長屋オーナー、建築家、施工業者、学生、アーティスト、主婦、建築愛好家など様々!)が参加くださり、「長屋再生」「耐震改修」「空き家活用」といったキーワードへの世の関心の高さを痛感しました。

 (※耐震改修見学会の様子) 

 

◆リノベのリアルな裏側、全部見せます!◆

「ヨリドコ大正メイキン」のプロジェクトの裏話、リノベーションの工事の様子、神吉さんが描く愉快な漫画の世界、大正区泉尾のロケーション情報など、公式ブログで日々情報発信しています。

▲是非、チェックしてみてくださいね!▲

 

◆ヨリドコ 大正メイキンの工事費用の概算◆

「あれ、、、??」

 ◆大真面目に耐震化&リノベをしたら、やっぱり費用は掛かるもので...◆

(※青ざめるプロジェクトメンバー達。漫画:神吉奈桜)

当初、ある程度の余裕を持って準備を進めていたつもりの銀行の融資金額でしたが、そこはリノベーション、「やり始めてみないと正確なコストは分からない」のが正直なところです。

今回の小川文化の北棟も、工事にかかってみると想定よりも痛んでいた箇所や補修の必要な箇所が多く、躯体の状態によって耐震改修工事の方法についても様々な方向転換を余儀なくされました。

もちろん、現場では様々な方法でコストダウンを図るアイデアが出され、調整しながら進めています。でも、それだけでは補えきれないコストオーバーへの対策として、このクラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げるに至りました。 

 ◆今回のリターン品 (提供商品・サービス)◆

・『支援者さま限定』のトークイベントを10月13日(金)に開催いたします!

会場は「大阪のカルチャーの発信地」、アメ村にある「スタンダードブックストア」にて開催します。プロジェクトメンバー勢揃いでプロジェクトの表も裏もすべてさらけ出しますよ!笑

(※トークイベントのイメージ)

 

・バラエティーに富んだリターンをご準備しております!

詳しくは個別のリターンの内容をご参照ください。クラウドファンディングの期間中、途中で追加されるものもありますので、時々チェックしてみてくださいね!

【企業・団体・ブランド・グループの協賛プランもご準備しております!】

◆資金の使い道◆

  2階住戸内装工事費(DIY材料費) … 100万円

※2階住戸は5つの部屋を5つのDIYグループがコンテスト形式で工事します。今回のクラウドファンディングで得られた資金はこのコンテストでグループに支給する材料費の一部として使わせていただく予定です。

 (※DIYコンテスト参加グループ合同の説明会。8月5日に開催。)

 

想いが溢れて長々と書いてしまいましたが、、、最後までお読みくださって、本当にありがとうございます!2017年11月にオープンの「ヨリドコ大正メイキン」、どんな場所になりそうかイメージしていただけましたでしょうか?

大阪市大正区泉尾の改修現場では、完成に向けて着々と工事が進んでいます。完成してからはもちろんですが、工事の途中経過もたくさんの方にご覧いただけたらと思っています。現地イベントも随時企画していますので、是非、建物の持つ力強さを体感しにいらしてください。愉快なメンバーでお待ちしております!

もちろん、入居希望のクリエイターさんからのお問い合わせや現地の見学も大大大歓迎です!!

「ヨリドコ大正メイキン」の様々なイベントの情報、シェアアトリエや住居のレンタルプランなどについては、随時公式サイトにてご案内していきます。是非、こまめにチェックお願いします!

 

◆ヨリドコ大正メイキンへのアクセス◆

大正区内の交通面での特徴はとにかく「バスが便利!」ということです。

地図で見ると右上のJR大正駅から大正メイキンまでは徒歩で約15分ほど。もちろん徒歩圏内の便利な場所です。でも、「歩くのはちょっと、、、」という方は駅前からバスに乗ってお越しくださいね。(駅前のバス停「大正橋」で乗り、バス停「永楽橋筋」で降りて徒歩5分です。)

 

また、市内主要エリアから大正までは電車や地下鉄でアクセス簡単です。

(大阪市営地下鉄路線図 出典:大阪市交通局)

◯梅田からは「JR環状線で約10分」、◯天王寺からは「JR環状線で約5分」、◯心斎橋からは「地下鉄 長堀鶴見緑地線で約6分」、◯難波からは地下鉄を乗り継いで約10分。

いかがですか?主要エリアからアクセスしやすいということは、府外からも気軽に行きやすい大阪のスポットであるともいえますね!府外からの大阪へ移住を検討されている方や移動の利便性を気にされる方にとって、大正は交通利便上でもとてもオススメのエリアです。

 

◆「自分らしい姿」を自然と見つけられる場所「ヨリドコ大正メイキン」でお会いしましょう!◆ 

大正区泉尾では、毎日こんなのどかな風景に出会えます。

「ヨリドコ大正メイキン」が完成したら、利用してくださるクリエイターさんが、モノづくりを通じて自己表現をし、また、クリエイター同士が同じ空間で過ごすことで、時に励まし合ったり、切磋琢磨したりする場にしていきたいと考えています。もちろん、ビジネスとして稼ぐこともきちんとできるようにサポートしていきます!

また、南棟に住む古くからの住民の皆さんにとって、近所に住まう方々にとって、わざわざ足を運んでくださる皆さんにとっても、この場所が「豊かな暮らしの日常の一部」となり、この場所に来れば「自分らしくいられる」、そんな風に思える場所にしていきたいです。

耐震改修工事をして生きながらえた古い長屋、これからはまた新たな役割を持って、この泉尾の街で活躍していってくれるでしょう。

どうか皆様、温かい心持ちで応援よろしくお願いいたします。

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください