今回の「あしながグローバル100チャレンジ」では、「Power of Hope:遺児たちに希望のチカラを届けたい」をテーマに、11月1日から2月8日までの100日間、クラウドファンディングのほか、さまざまなキャンペーンを実施します!

2020年が始まるとともに世界中に広がった新型コロナウイルスは、人々が想像した以上に世界中に大きな影響を及ぼしています。経済の悪化、貧困の増加、それによる格差拡大も進みつつあります。

今までの社会の在り方では上手くいかなくなり、そこかしこで急な調整が求められるなか、教育現場では子どもたちや学生たちも混乱する制度に振り回されています。リモートワークやオンライン授業が当たり前になりましたが、「そのための器材が不十分」「授業についていけない」「課題がこなせない」「達成感が感じられない」「友人関係を作るのが難しい」「孤立感を感じる」・・・など、これまでにない問題に直面しています。また家で過ごすことで家族との時間が増え、それが精神的に親子双方を追い詰めているケースもあります。若者の鬱や自殺の増加も注目され始めています。

社会に広がる大きな不安感。それは、普段から経済的にギリギリの生活を強いられている遺児家庭にとって、飲み込まれてしまいそうなほど大きな闇かもしれません。

先の見えない状況が続き、社会全体に暗雲が垂れ込めている今こそ、遺児たちにとっても社会にとっても必要なのは「希望」なのではないだろうか。私たちはそう考えました。

いつの時代でも私たちあしなが育英会が遺児と遺児家庭に届けてきたのは、奨学金やさまざまな教育プログラムを通した「教育の機会」と「希望」の種だったはずです。

今、私たちあしなが育英会にできること。
それはやはり、今回も変わらず「希望」を届けることだと思うのです。

応援してくれている人たちがいること、ひとりじゃないと感じられることは、特に孤独に陥りがちな遺児家庭において大きな支えになります。みなさまからのご支援と励ましの声は、今まさに勉強を諦めてしまおうとしている子どもたちに未来への希望を与えてくれます。 

この困難な状況をともに乗り越え、明るい未来をつくっていくことができたら。

そんな想いで、今回の「あしながグローバル100チャレンジ」での100日間のキャンペーンでは「Power of Hope:遺児たちに希望のチカラを届けたい」をテーマに、さまざまな取り組みにチャレンジすることにしました!
多くのみなさまが「あしながグローバル100チャレンジ」にご参加くださることで、たくさんの「希望」の種を集め、大きなチカラにすることができます。

ぜひみなさまのお力を貸してください!!

今年3月、本会が実施した「高3奨学生お母さんの緊急アンケート調査」の結果から、遺児家庭の切迫した事情が浮かび上がりました。(本会機関紙164号にて紹介
遺児家庭ではさまざまな事情により保護者が不安定な非正規職に就いているケースが多いため、経済悪化のあおりを受け、日々の食事や家賃にも困り、教育費を捻出するどころではない事態に陥っていたのです。


その深刻な状況を知った本会は4月16日、奨学金用の積立金から10億円を切り崩し、全奨学生に対し一律15万円の「遺児の生活と教育の緊急支援金」として支給することを決定。5月末までに、登録されている約6,500名の奨学生全員に給付金を送金しました。

この件はメディアでも大きく報道され、ニュースをご覧になったご支援者のみなさまから多くのご寄付と励ましの声が届きました。そうしたすべての出来事が多くの遺児たちと保護者にとって文字通り命綱となり、明日を生きるための大きな「希望」を与えてくれました。


緊急支援金が「希望のチカラ」となりコロナに負けず勉強や課外活動に打ち込むことができた、という奨学生たちから前向きなメッセージと笑顔も届いています。(本会機関紙「Newあしながファミリー」165号にて特集)

クリックで機関紙165号のデジタル版が開きます。
今回だけではなく私たちあしなが育英会の活動の歴史の中で、あしなが奨学金とそれに付随する教育プログラム、心のケアプログラムは多くの遺児たちに「希望」を届け、未来へ歩みを進める力を与えてきました
さらには、遺児たちの叫びが社会を動かす力となり、実際に「自殺対策基本法」や「がん対策基本法」、「子どもの貧困対策大綱」など政策立案を後押しする役割を担ってきました。
また社会問題に直面している当事者である自分たち自身が立ちあがることで社会が動くことを体験した学生たちのなかには、その後、専門性を高め、その分野の社会課題解決に尽力している者も多数います。

みなさまから届いた「希望」の種は、奨学生たちが未来へと進むための大きな力となり、新しい「希望」の種としてしっかりと社会に還元されています。


遺児家庭の生活状況は、社会のさまざまな課題と関連しています。

あしなが育英会が実施した『奨学生家庭の生活と教育にかんする実態調査』(2018年)によると、本会の奨学生家庭においては、母子世帯が64.1%、父子世帯が12.0%、父親または母親が重度後遺障害である世帯が12.8%、その他が11.2%、となっています。
理由が何であれ、配偶者の死亡や後遺障害により家族を取り巻く環境は大きく変化します。第一に、一方の親の他界もしくは病気や障がいの発症により、多くの家庭は経済的に厳しい状況に陥ります。母子世帯や重度後遺障害世帯の場合、不安定な非正規職などに就く者が多く、世帯の手取り平均月収は14万6,380円と全国平均の36万7,500円と約22万円もの差があります。

このように奨学生家庭においては、収入が低く経済的基盤も不安定な状況にありながら、家事・育児や介護などの役割も大きく、ひとり親であるため決して倒れることができないというプレッシャーを抱えながら仕事と家庭生活(養育や介護)を両立させなければなりません。さらには生活環境の変化に伴い、人間関係をそれまで通りに維持できず、関係性の変化や断絶などを経験し、相談相手や社会的な信用などを失って孤立感を抱えていることも少なくありません。
また奨学生家庭の7割が公的年金を受給していますが、遺族年金等の社会保障制度の多くは子どもが18歳に達した年度の年度末を過ぎると停止されます。高等教育機関への進学が8割を超える現在、教育費を理由に子どもの教育を高等学校卒業時点で終了するという選択は、保護者にとっても子ども自身にとっても困難なことです。それにもかかわらず、教育費がもっともかかる時期に遺児や重度後遺障害家庭にとって大事な収入源である公的年金に大幅な減額があることは、こうした家庭の子どもたちの高等教育進学を難しくさせる理由の一つになっています。


日本政策金融公庫の『教育費負担の実態調査結果』(2019年3月20日付け)によると、子ども1人にかかる入学費用と在学費用は、高校3年間で237.4万円、大学4年間で716.0万円となっています。大学初年度の入・在学費用は計245.3万円で、高校卒業時に大学進学を選択した場合にはかなり高額の教育費を捻出しなければなりません。
しかしながら、奨学生家庭の83%が日々の暮らしについて「苦しい」、50%が先月の家計で「赤字がでた」と回答しています。教育費を工面するために「教育費以外の支出を削って節約」したり、「子どもがアルバイト」をしたりしており、教育費は奨学生家庭にとって大きな負担になっているだけでなく、子どもが「学費の安い進学先」や「自宅から通える進学先」を選択するなど子どもの進路選択にも影響を与えている場合もあります。さらに保護者の多くは日々の生活の苦しさとともに、「普通の生活」を送れないことや「普通の学校生活」「子どもらしい生活」を送らせてあげられない不憫さに由来する子への罪悪感を抱えています。
子どもの成長と保護者の老いは表裏一体であるため、教育費負担が増大するタイミングで保護者自身の心身に不調が出たり親の介護が始まったりする場合もあり、既にある大変さに新たな問題が加わって生活がますます困難になることも少なくありません。


このように、奨学生家庭が直面している課題は多様な社会課題と強く結びついているのです。

孤立感と不安を抱えながら日々の暮らしを送っている奨学生家庭にとって、「あしながさん」からのご支援は、「自分たちはひとりではない」「見ていてくれる人がいる」と実感できる数少ない心の拠り所となっています。

このプロジェクトは、クラウドファンディングとして「500万円」のご寄付を目標金額としています。
しかし、遺児支援活動に参加していただく方法は寄付だけではありません。

希望の力を集めて遺児と遺児家庭に届け、さらには社会に広げていくため、2月8日までの100日間、さまざまなキャンペーンにチャレンジしていきます!
この機会にぜひ、ご寄付、いいね!、シェア、コメント、ファンドレイザーなどを通して遺児支援活動にご参加ください!

〈わたしにも あなたにも できること〉

知る
・あしなが育英会の事業や遺児と遺児家庭の状況を知る
・キャンペーン企画をチェックする
学生ファンドレイザーのページを読む

伝える
・あしなが公式SNSやあしなが学生募金の投稿をシェアする
 (Facebook, Instagram, Twitter)
・学校や社内のセミナーであしながの活動や遺児支援のことを話す

寄付する
・クラウドファンディングを支援する
・寄付する:あしなが育英会HPYahoo!ネット募金、ソフトバンクつながる募金 など
・「あしながさん」になって「希望」を届け続ける

参加する
・無料イベントやキャンペーン企画に参加してみる
・ファンドレイザーになって、一緒に遺児支援活動に取り組む
・社会にある課題を意識して生活してみる


コロナ禍によって経済的困窮に直面しているのは遺児家庭だけではありません。

本キャンペーンを見ていただいているみなさまもきっと、多かれ少なかれコロナ禍による打撃を受けていらっしゃると思います。

しかし、経済が悪化したり社会の状況が変わったりしたとき、そのしわ寄せは常に社会的に弱い立場にいる者に向かいます。今、この瞬間にも、明日を生きていく希望が持てずに苦しんでいる学生や保護者がいます。

もしみなさまの中で、ご自身の生活にまだゆとりがある、遺児と遺児家庭を励ましたい、という方がいらっしゃれば本プロジェクトを応援してくださいませんか?

また、本会がこれからも親を亡くした子どもたちとそのご家庭を長期的に支援していけるよう、末永くあたたかいご支援とご協力をお願い申し上げます。

本プロジェクトでいただきましたご支援は、病気や災害・自死で親を亡くしたり、親に障がいがある家庭の子どもたちを支援するため、大切に使用させていただきます。
ご支援者の方には、一般財団法人あしなが育英会より「年間活動報告書」と「寄付金受領証明書」を発送いたします。
※GoodMorningからの支援金の入金が2021年2月頃となりますため、リターンの発送は2022年2~3月頃となります。
※①2020年中にご支援いただいた方で2020年1~12月分の活動報告書の受け取りをご希望される方、または②本プロジェクトへの寄付金の「領収書」を2021年3月以降早期に受け取りたい方がいらっしゃいましたら、備考欄にその旨をご記入ください。
※一般財団法人あしなが育英会のクラウドファンディングへのご支援は税制上の優遇措置の対象とはなりません。あらかじめご注意ください。

病気・災害・自死などが原因で、親を亡くした子どもたち。
親が障害をもっているために、働き手が足りない家庭の子どもたち。
精神的にも経済的にも大きな痛手を負った彼らのために遠くからそっと支援してくださるすべての方を
「あしながさん」とお呼びしています。

呼び名の由来は、アメリカの児童文学『あしながおじさん』。
孤児院で育った少女が、匿名の支援者の愛と善意によって大学を卒業する物語です。

「もう一人の孫だと思って」
「同世代の若者が頑張っているから」
「昔の自分みたいだから」

きっかけや理由はさまざまですが、多くの方々が支えてくださっています。
みなさまのおかげで1964年に始まった「あしなが運動」は半世紀を超え、数えきれないほどの「あしながさん」に支えられて11万人以上の子どもたちが進学の夢を叶えてきました。
でも、「あしなが運動」はまだまだ続いていきます。

今日からあなたも「あしながさん」になってくださいませんか?

一般財団法人あしなが育英会についての詳細はこちらから
「あしながさん」へのお申込みはこちらから

◇本会公式サイトよりご寄付いただいた方には、領収証と寄付金受領証明書、年間活動報告書のほか、寄付種別および金額に応じて奨学生からの手書きのハガキ(年1~2回)やウガンダキッズからのカード(年1回)、本会機関紙などをお送りしております。

「あしながグローバル100チャレンジ」は、『すべての遺児に教育の機会と心のケアを』というスローガンのもと、世界中から遺児支援のために一緒に活動してくれる100人のファンドレイザーを集め、力を合わせて遺児支援に取り組むための世界的なファンドレイジングキャンペーンです。国内ではあしなが学生募金と連動して100日間のオンラインキャンペーンを実施します。

個人・団体問わず、キャンペーンページを作成することでご参加いただけます!
あなたもファンドレイザーとして一緒に活動してみませんか?

ご興味のある方はぜひ「あしながグローバル100チャレンジ特設ページ」よりお申込みください。

  • 2021/01/19 20:30

    結果報告と御礼11月1日から80日間実施してきたクラウドファンディング・プロジェクト「Power of Hope:遺児たちに希望のチカラを届けたい」は18日23:59までに、381名の方から5,018,000円のご支援を賜り、目標達成とともに終了いたしました! 応援してくださいましたみなさまに...

  • 2021/01/18 16:50

    目標金額達成☆おかげさまで、本日の明け方に500万円を達成できました!ご支援くださったみなさま、本当にありがとうございました!!!普段のあしなが学生募金の様子1人でも多くの学生を支援するため、最後までがんばります。まだプロジェクトページを見に行ったことが無いという方はぜひ、本日23:40までに...

  • 2021/01/18 08:00

    あしなが育英会クラウドファンディング、本日最終日です!みなさまからのご支援が遺児たちに届いたとき、それは遺児と遺児家庭を支え背中を押す「希望のチカラ」となり、社会をより良くしてきました。今回のプロジェクトページではこの「希望のチカラ」を取り上げて書いています。あしなが育英会が長い時間をかけて作...

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