はじめまして。
 あしなが学生募金事務局 新潟ブロック岡部広和(おかべひろかず)と申します。

 小学生の時に父親をがんで亡くした病気遺児の一人で、現在は新潟県の大学院に通う修士2年生です。

私自身が遺児として経験したことは以下のnoteに投稿していますので、ぜひご一読ください 。

noteはこちら


 あしなが学生募金事務局では、毎年春と秋の年2回、全国約200か所の街頭で「あしなが学生募金」を実施しています。

 

 街頭でいただいたご寄付は、全額を一般財団法人あしなが育英会に寄付し、日本とアフリカの遺児が進学を果たすための奨学金として使われています。

 

 その額は毎年約2億5千万円です。

 

 しかし今年は春、そして秋の街頭募金が新型コロナウイルスの影響で中止となりました。このままでは、日本とアフリカの遺児たちへの奨学金が縮小、またはストップしてしまうかもしれません。

 

 このページでは、遺児学生の進学の現状、卒業する遺児学生として伝えたいことを発信していきたいと思います。

 遺児が進学を考えるうえで、経済的な問題に悩まされることは少なくありません。これはコロナウイルス流行以前からの長年の問題です。2018年に行われた調査によると、遺児家庭の収入は全国平均に比べ20万円以上も低いという調査結果が出ています。


 そのため、高校卒業後に就職した遺児のうち、経済的な問題を理由に進学する意思があっても、就職せざるを得ずに就職したという学生は約3割にのぼりました。

※2019年あしなが育英会生活状況報告書より

 皆さんはこの現状を聞いてどう思いますか?

 進学し、学びたい。そう思った子どもたちがその夢を諦めなければならない。その理由はだれにでも訪れる親との別れがたまたま早かったため、経済的に困難だから。


 この悲しい現状を少しずつでもいいので変えていきたいのです。


 私がこの現実を悲しいと思ったエピソードを紹介させてください。

 先日ある高校生からLINEのメッセージが届きました。

 

 「おかっち!受験合格しました!」

 

 たった一行の文章ですがこのメッセージを見たときの喜びを私は忘れないと思います。


 送り主の高校生との出会いは昨年の夏に行われたあしなが育英会主催の「高校奨学生赤城のつどい」でした。このつどいに私は班のリーダーを務めるボランティアスタッフとして参加し、高校生たちから「おかっち」とあだ名でと呼ばれていました。先ほどのメッセージを送ってくれた彼女は私が担当した班にいました。


 班活動の中で、私たち大学生スタッフと自分の将来や進路について考える時間でのことでした。

 

 「私は将来美容師になりたい。でも、家族に迷惑かけられないから高校を卒業したら就職するんだ。」

 

 私はこの話を聞いたときにとても悲しい気持ちになりました。話せば話すほどに美容師になりたいというまっすぐな気持ちが伝わってきたからです。しかし、彼女は経済的に進学が困難なことを高校生ながらに悟っていました。つどいの残りの時間、たくさん彼女の話に耳を傾け、「遺児も夢を追っていいんだよ」ということを伝えました。

 

 私はつどいが終わった後も相談に乗っていました。彼女からは進学するためにアルバイトを頑張っている様子が伝わってきました。進学するためには勉強するべきと思う方がいるかもしれませんが、経済的に困難を抱える遺児が進学するためには勉強とともにアルバイトに励み、自分で進学資金や生活費を工面しなくてはいけないのです。

 

 そのような努力の末、夢に向かって彼女は進学を決断しました。1年前は夢を諦めていた後輩遺児が夢を追う選択をしてくれたことが先輩として私はとても嬉しかったのです。

 

 しかし、彼女のような遺児にとっての困難はこの先に訪れるかもしれません。

 

 コロナウイルスによる街頭募金の中止などにより、あしなが育英会の奨学金をこれまでと同じように遺児学生の元に届けられるか分からない状況になりました。進学を決断した彼女のように、遺児であっても夢を諦めず望んだ進路を選ぶことができ、経済的なことを心配せずに勉学に励める世の中に変わっていってほしいのです。後輩遺児が夢を追うことを応援した遺児の先輩として、私は現状を変えていくために社会に訴えかけていく責任があると思っています。


 ここまで遺児の経済状況や困難を説明させていただきました。ただ、遺児であっても困難を乗り越えることができるということを後輩に伝えていきたいです。私自身も遺児であり、決して余裕がある家庭ではなかったと思いますが、全国のあしながさんの支援による奨学金のおかげもあり大学院にまで進学し、災害復興に関する勉強や研究に取り組む機会をいただきました。地元である宮城県が東日本大震災で一変した経験から芽生えた災害復興に貢献できる人材になりたいという夢に近づくことができました。

 確かに、私よりも困難な状況の遺児はたくさんいると思います。だから、自分の努力と頑張りで必ずどうにかできるとは言いません。ただ、希望を捨てないでほしいのです。前述の高校生のように困難な状況であっても夢を追いたいという気持ちを捨てずに向き合うことで未来を変えるチャンスは訪れるはずです。だから、遺児にとって「希望を捨てないための希望」となっているあしなが奨学金を多くの人に支えていただきたいのです。

 私が大学院まで進学し、自分のやりたい勉強や研究に取り組むことができたのは全国のあしながさんのご支援による奨学金おかげです。本当にありがとうございました。

 私が学生として最後にできる後輩遺児への「恩送り」として今回このページを作成しました。一人でも多くの方の目に留まり、一人でも多くの後輩遺児が夢を追えることを願っています。


本キャンペーンでいただいたご寄付は全額、一般財団法人あしなが育英会への寄付となり、あしなが育英会が支援する遺児学生(日本・アフリカ)のための奨学金として使われます。

※今回の取り組みはAshinaga Global 100 Challengeの一環であり、一般財団法人あしなが育英会と連携して取り組んでおります


<All-in方式で実施します。>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


本プロジェクトでいただきましたご支援は、病気や災害・自死で親を亡くしたり親に障がいがある家庭の学生たちの奨学金として、全額を一般財団法人あしなが育英会に寄付し、大切に使用させていただきます。

ご支援者情報を一般財団法人あしなが育英会に提供のうえ、あしなが育英会より「年間活動報告書」と「寄付金受領証明書」を発送いたします。

※GoodMorningからの支援金の入金が2021年2月頃となりますため、リターンの発送は2022年2~3月頃となります。

※①2020年中にご支援いただいた方で2020年1~12月分の活動報告書の受け取りをご希望される方、または②本プロジェクトへの寄付金の「領収書」を2021年3月以降早期に受け取りたい方がいらっしゃいましたら、備考欄にその旨をご記入ください。

※本クラウドファンディングへのご支援は税制上の優遇措置の対象とはなりません。あらかじめご注意ください。

50年の歴史を持つ、遺児支援のための募金活動に取り組む学生団体です。毎年春と秋の4日間、全国約200か所で実施している街頭募金は、毎回のべ1万人のボランティアスタッフが参加する国内最大規模の募金活動で年間約2億5千万円のご寄付が寄せられます。
いただいた募金はすべて一般財団法人あしなが育英会へ寄付し、あしなが育英会の奨学金事業(国内奨学生事業・アフリカ遺児支援事業)のために使われています。

ウェブサイトはこちらhttps://www.ashinaga-gakuseibokin.org/

◆あしなが学生募金公式サイトよりご寄付いただいた方には、あしなが学生募金事務局より領収証とお礼状をお送りいたします。



病気や災害、自死(自殺)などで親を亡くした子どもたちや、親に障がいがあり働けない家庭の子どもたちを支えている非営利の財団法人です。国などからの補助金・助成金は受けず、全事業を寄付によって運営しています。半世紀におよぶあしなが運動によって、これまでに11万人以上の遺児たちが高校・大学への進学を果たしてきました。 現在、日本国内では約6,500名(高校・短大・専門学校・大学・大学院)、サブサハラ・アフリカ教育支援事業では世界各地あわせて約120名の奨学生に奨学金支援(貸与・給付)と心のケア、リーダーシップ育成プログラムを提供しています。

ウェブサイトはこちら:https://www.ashinaga.org/

キャンペーン特設サイトはこちら:https://camp-fire.jp/goodmorning/channels/ashinaga

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