はじめに


8月の強い日射しが照りつける中、ファングにやってきてくれたのは、

母親のいなくなってしまった生後約3日ほどの小さな小さな仔猫の兄弟たちでした。

キジトラのトラリ、黒猫のタオ、ミミ、ララ。

小さな身体と表現するのも心許ないほどの大きさだった彼らは、

覚束ない足取りで必死に母を探し、次第にその瞳が開くようになると、

母がいないのだという現実を突きつけられることとなります。

ファングの先輩ネコたちは彼ら兄弟を温かく見守り、時には親、時には兄弟、時には友として

私たち人間スタッフを導き、仔猫兄弟を育ててくれました。


そんな優しいお兄ちゃんたちの中に、

カイルという名の男の子がおりました。

煌めくサファイアブルーの瞳を称えた眉目秀麗なシャム系の男の子でした。

“でした”と表現しなければならないのには理由があります。


去る2020年12月28日。細菌性の脳炎と髄膜炎、それに起因する呼吸不全により、

彼はこの世を去りました。

俗に、ネコに向かって「すぐ大きくなっちゃうね。ずっと仔猫だったらいいのに」と口にする人々がいます。

しかし、カイルは端無くも永遠の仔猫となってしまいました。

私は、カイルがこれからもファングの兄弟たちと共にたくさん遊び、お腹いっぱいご飯を食べ、心地良さそうにぐっすりと眠る姿を1日の終わりに見ていたかった。

日増しに成長する彼の頭を撫でながら、「大きくなったね」と声をかけたかった。


少しずつ冷たく、少しずつ硬くなってゆくカイルの身体に触れながら、

在りし日の彼を胸にそんな夢を見ていました。


しかしながら、夢を見ているだけでは保護猫カフェは立ち行きません。

自分が現実に引き戻されるその時、カイルが僅かに微笑んだ気がしました。


根治の可能性を最期まで諦めず、生きることへの希望を彼から奪わないことは、

至極大切なことです。


しかしながら、いやしくも私たちが保護猫カフェであることに考えを及ぼす時、

その決断は経済面での危険を孕んだものでした。


さらに、昨今の新型コロナウィルスの感染拡大はネコ達に、そして彼らを取り巻く環境にも

暗い影を落とし続けています。

このような危機的状況の中、私たちを支えてくださる皆様の温かいお気持ちとご支援により、

ネコカフェファングはなんとか発足から1周年を迎えることが出来ました。

未曾有のウィルスの存在が命の選別を迫ってくるかのように襲い来る中で、

なんとしてもネコ達の命と生き方を守る責務をより一層痛感しています。

ここで私たちが倒れるようなことになれば、真っ直ぐに生涯を駆け抜けたカイルに

顔向けできません。


このファングというネコ達の砦は、例えどんな魔の手にも屈するわけにはいかないのです。

私たちの心を奮い立たせてくれたカイルと、彼の遺志を携えこれからを生きる仔猫たちのために、

皆様にご協力をいただきたいのです。

どうかファングにお力をお貸しください。

何卒、切にお願い申し上げます。

ネコカフェファング動物取扱責任者

大石海介



解決したい社会問題とそれに対するアプローチ


古来よりヒトはネコの持つ荘厳な風采、力強い生命力に魅了され、現在に至るまで共に歩んできたものと思慮しております。

しかしながら、いつからか人間はその文化、文明を育んでいく過程で、ネコを含む多種の生命及びその生き方を蔑ろにしてきた節があります。例えれば枚挙にいとまがありませんが、

コンクリートで埋め尽くされた道路、そして鉄筋の建物。

まるでこの地球がさも人間だけのためにあるかのように感じられることがあります。

その文化、文明に無理矢理寄り添わせるような形で、いつの間にか我々の大好きなネコはペットと呼ばれるようになりました。

あまつさえ、昨今のコロナ禍により自宅での滞在時間が延びたことは、ネコの尊厳を奪い、人間に都合の良いペットであることを強調する時流に拍車をかけてしまっていると我々は認識しています。

その影で、蔑ろにされたネコたちの存在は影に追いやられてしまっていると。


私たちは、その責任を取りにきました。


人知れず生まれ、人知れず死んでゆく。

そんな運命に飲み込まれそうになったネコたちが、幸せな生き方が出来るように。

そしてまたヒトを好きになってもらえるように。

影を浮き彫りにする光の照らし方を、私たちはこれからも探し続けます。



受益者は、ファングで暮らすネコ達、これからファングで暮らすことになるかもしれないネコ達です。

社会への変化をもたらすという大きな目的を達成するためには、一人ひとりの人間のネコに対する精神意識の変化及び向上が不可欠であります。

うちのネコが朝から調子が悪くて…。

それは大変だ。こっちは大丈夫だから直ぐに病院に。

我々の声と責任が届く範囲では、このような会話が“普通”になるようにすべく

ネコに関わる、関わろうとするヒトの意識を変え、育みます。



資金の使い道

医療費(該当する猫の名前)

・入院及び治療費-細菌性脳炎,髄膜炎(カイル)

¥420,000

・避妊,去勢手術及びワクチン(トラリ,タオ,ララ,ミミ,レイ,ラビア)

¥201,000

・掲載手数料4% + 決済手数料5%

¥55,890

・リターン製作費用

¥65,000


✔︎合計 ¥741,890

✔︎目標金額 ¥750,000



実施スケジュール

2021年5月11日 クラウドファンディング募集終了

6月-8月 リターン発送


<All-in方式で実施。>

本プロジェクトは、All-in方式で実施いたします。

目標金額を達成できなかった場合でも、プロジェクトを履行いたします。



リターン

✔︎ ネコ写真付きお礼のメッセージ

✔︎ ネコカフェファング入場券

✔︎ ファングオリジナルハンカチ



Fang for Stray Catz.-ネコカフェファングについて


2020年2月2日、静岡市駿河区稲川にオープンした保護猫カフェです。

それぞれ別の生き方を経て出会ったネコたち、ヒトたちと共に暮らしています。

我々の屋号”Fang”は、英語で”牙”を意味します。

牙はネコにとって、生命活動における現実的有用性とその美質の本質を兼ね備えた、彼らの存在を確固たるものとする大切な要素の一つです。

今現在、多くの舗装路や現代的建造物に取り囲まれ、刻一刻と変化する彼らの境遇に対して楔を打ち込むこと。大切な存在を守るために必要な武器であること。ネコとヒトを繋ぐ扇子の要たる使命を果たすこと。我々が彼ら(ネコたち)の第二の牙となる決意。

故に我々はFangの名を名乗り、保護猫カフェとしての狼煙を上げました。


活動実績

2020年2月2日より2021年2月現在

保護猫の譲渡数 24頭



第一種動物取扱業登録証


事業所の名称 : Fang for Stray Catz.-ネコカフェファング.

所在地 : 静岡市駿河区稲川 2-1-26

動物取扱業の種別 : 展示

登録番号 : 220119021

登録年月日 : R2.1.31

登録の有効期限の末日 : R7.1.30

動物取扱責任者 : 大石海介



  • 2021/03/23 17:22

    いつも応援ありがとうございます。Fang for Stray Catz. ネコカフェファングです。カイルの医療費について、詳細として診療明細書の一部を掲載いたします。現在も通院・投薬中の保護猫たちがファングで生活しています。大変恐縮ではございますが、引き続きお力添えのほど、よろしくお願いいたします。

このプロジェクトの問題報告やご取材はこちらよりお問い合わせください