はじめまして、フェアトレードの日本での普及を夢みて研究を続ける、桑原と申します。

今回は業務用のフェアトレード製品専門店、"Star Fairtraders"の立ち上げをするために

クラウドファンディングに挑戦させていただいております。

 

私は現在、英国ロンドンのフェアトレードファンデーションでインターンをしており、

メディアチームの一員として働きながら、フェアトレード製品の発信を行なっています。

ここでは主に、フェアトレード専門店のインタビュー活動と、その映像制作を担当しています。

他にも新聞記事やブログ記事から、英国民のフェアトレード運動に対する

社会からの評価分析なども行なっております。

 

さらにこれまで日本のピープルツリーでもインターンをした経験があり、

PR/マーケティングチームの一員として、

日本のフェアトレード市場の様子を分析してまいりました。

 

ピープルツリーのブログでは海外のフェアトレード市場について書いていますので

興味のある方はぜひお読みください!

Fair Trade Style by People Tree

 

また、より幅広い層にフェアトレード運動について知ってもらうために

2016年の夏からYoutubeでも個人的にフェアトレード発信活動を行なっております。

現在は チャンネル登録者も300人を超えており、視聴者の方にはいつも感謝しております。

Youtube動画をみる

 

さて、フェアトレードについておさらいをしてみましょう。

フェアトレードとは日本語だと公平貿易ですが、

フェアとはいったい何のことを言い、何故これが必要なのでしょうか。

 

実は私たちが普段口にする製品のほとんどは外国で作られており、

その多くが発展途上国と呼ばれるアフリカや東南アジアです。

バナナはフィリピンから、砂糖はタイから、

チョコレートはガーナから、コーヒーはコロンビアからといった感じです。

 

日本でもそうですが、農業は都心から離れた場所で行われますよね。

これらの国でも同様に農業は田舎で行われますが、

日本との大きな差はインフラが整っていないことです。

 

例えば、インターネット環境がないため、

農家は取引価格の相場を知ることができず、仲介業者に搾取されてしまいます。

 

例えば、地方には公共交通機関なんてものは存在せず、

生産者自身で都会まで直接取引を仕掛けに行くことができません。

そのため生産者は仲介業者が取引に来るのを生産しながら待つだけです。

 

もしかしたら仲介業者は新しい取引先を見つけ、急に来なくなるかもしれません。

このパワーバランスも搾取の要因です。

 

この結果、農家は子どもにまで仕事をさせなければならなく、

教育が十分にされなかった子どもたちは次の世代でも

貧困に苦しむという負のスパイラルにはまっています。

 

 

私たちが普段目にする製品は、こうした目に見えない犠牲のうえに成り立っていることがあります。

 

一番汗を流して働いているはずの生産者がインフラを理由に搾取されていていいのでしょうか?

貧困を理由に子どもたちの学習の機会を奪われていてもいいのでしょうか?

 

フェアトレードはこれらの問題を解決するために、

仲介業者による搾取がされないように生産品の最低価格を定め、

農家にも児童労働や環境破壊をしないように教育を与えながら、労働環境の監査も行なっています。

 

 

私がフェアトレードを知るようになったきっかけは、

フィリピンでの語学留学の際にストリートチルドレンを目の当たりにしたことがきっかけです。

 

当時19歳、生まれて初めての海外、

フィリピンを訪れるため、不安と期待に情報収集していると

「ストリートチルドレンにお金をあげると囲まれて危険」

「子供もプロのスリ師だからうかつに近づくな」

そんな情報が山のように見つかりました。

 

なんとなく覚悟はできているつもりでした。

 

しかしいざ物乞いをする子どもたちを目の前に、

心の中で「ごめん!」と繰り返す毎日、

何もしてあげられない自分に嫌気がさすようになり、

「じゃあどうすればいいんだよ!」と必死に解決策を探すようになりました。

 

私の大学での先行がマーケティングだったこともあり、

ビジネスに結びつけた時に、フェアトレードを知るようになるのには、

さほど時間はかかりませんでした。

 

初めに言っておくと、私は勉強が大嫌いでした。

宿題も満足にやり終えたことなんて数えるほどでした。

人に何かを強制させられるのが大嫌いでした。

社会問題にも特に強い関心はなく、

ストリートチルドレンをテレビで見ても「なんか大変だなー」といつも他人事でした。

 

それでも「知る」ことは大好きで、

自分の情熱を捧げられるものに対しては

猪突猛進に真っ直ぐに進んでいきます。

 

フェアトレードはまさにこれにハマり、

これまで4年間、私の情熱の全てを捧げ研究してまいりました。

  

 

 

 

 

すると自然に大嫌いだったを教科にも熱が入るようになり、

4年間でTOEICを350点から900点まで押し上げ、

現在は文部科学省からトビタテ留学ジャパンという奨学生として選抜され、

日本代表として派遣留学をさせていただくまでになりました。

 

  

 

フェアトレードとの出会いが私の人生を変えたといっても過言ではありません。

 

 

しかしこの考えには一つ問題があったのです。

  ”どこにもフェアトレード製品が見当たらない!!”

もちろん、インターネットショップではいくつかフェアトレードを扱うブランドがありますが、

現状ではスーパーマーケットのような小売店で、ほとんど見ることができないのです。

都内の喫茶店にフェアトレードコーヒーがあるか聞いて回ったこともありますが状況は同じでした。

 

これについては、フェアトレードを認知している人の半数が同じ意見のようで、フェアトレード製品には大いなる可能性があると思います。

 

 

そんな私が取り組む問題はフェアトレードの認知向上および市場拡大です。

フェアトレードが広まると貧困地域の農家の生活向上につながり、

児童労働や強制労働がなくなり、環境破壊が改善されます。

 

ヨーロッパやアメリカといった経済先進国のスーパーマーケットでは

こうした製品を日常的に買うことができますが、

日本ではまだまだ後進的で、普段の買い物でフェアトレード認証を受けた製品を見ることはできません。

 

 

 

日本が食糧供給の半分以上を海外輸入に頼っていることを考えるとこれではいけませんよね。

オリンピックの関係で訪日外国人も年々増加傾向にあります。

海外からのお客さんがフェアトレード製品が買えないと知ったらどう思うでしょうか?

 これは同時に解決しなければならない問題です。

 

イギリスのスーパーマーケットのフェアトレード市場をレポートしました。  

 

 

タイから輸入したフェアトレードの砂糖をもとに、

コーヒー用のスティックシュガーを製造し、喫茶店に営業販売をいたします。

なぜスティックシュガーなのかを申し上げますと、

多くの方に見てもらう機会があり、

かつ、消費者が購入しなくてもフェアトレード製品を体験できるためです。

 

これにより、多くの人にフェアトレードを知ってもらうキッカケを作ることができ、

フェアトレードを扱うことで喫茶店の社会貢献活動にもつながるのではないかと考えています。

さらに、砂糖には賞味期限がなく、長期保存に向いていることも強みです。

 

そしてさらに、砂糖はコーヒーだけでなく、

お茶、菓子、料理と色々な用途が期待できるためリスクも低いのではないかと考えています。

 

フェアトレードを実際に扱っている企業の方はお分かりかと思いますが、

フェアトレード認証製品を自分のブランドで扱うためには

フェアトレードラベルジャパンとのライセンス契約が必要になります。

これは年間ライセンス料の他に、売上から差し引かれる金額もあるので、

企業規模に関係なくフェアトレード製品の販売に対する大きな障壁となっています。

 

中途半端な規模でフェアトレード製品を販売することは困難なのです。

 

この障壁をなくすためにStar Fairtradersでは、

フェアトレード製品を企業に代わって製造することで

より多くの企業やブランドがフェアトレードを扱いやすい環境を

作り出せるのではないかと考えています。

 

 

日本のフェアトレード市場を拡大させることは私の4年前からの目標でした。

 

GDP3位、人口1億2700万人で経済的成長を遂げた日本が、フェアトレード製品を普段の買い物で買うことができたら、どれだけ多くの人の生活に影響を与えられるでしょうか。

2020年にはオリンピックも開催されます。それまでに少しでもフェアトレード市場を拡大することで、アウトバウンドマーケティングにもつながるのではないでしょうか。

 

参考:フェアトレードに関する調査

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