はじめに・ご挨拶

途上国開発の仕事に長く携わってきた有村と申します。

これまでに、JICA(国際協力機構)の中小企業海外展開支援事業を核として、途上国の課題開発に役立つ様々な製品の現地展開を支援してきました。インドでは、プレキャストコンクリートの技術とその製造を支える型枠企業の進出を支援し、ベトナムでは乳児の黄疸を検査する機器の普及を支援してきました。目指してきたことは”慈善事業に終わらない、社会貢献をビジネスにする”で、日本の中小企業の技術を活かしながら、途上国でも売れる製品や技術を届けることで、両者がWin-Winとなるように心がけてきました。

このプロジェクトで実現したいこと

今回は、新規に自ら設計・デザインした水運搬器具の新製品「Water-ing」を試作し、水運搬に困っているアフリカのシエラレオネ等に輸出し、実際に組み立て、販売までを行うプロジェクトとなります。

従って、できる限り現地でも人々が購入可能な価格設定としつつも、持続可能なビジネスモデルを達成できるプライシング、ブランディングを目指していきます。支援者の皆様には、事業運営の様子や、販売状況の報告なども順次行っていきたいと考えています。ぜひ応援をよろしくお願い致します。


プロジェクトをやろうと思った理由

私は途上国の中でも特に貧しい国である、シエラレオネという国に赴任したことがあります。JICAのオフィスがそこにあり、フィールドオフィサーとして、実施されているプロジェクトの管理担当として赴任しました。

シエラレオネ国の位置

その際に、地方部で目の当たりにしたのが、自宅から遠いポンプで水を汲み、それを自宅までポリタンクを両手、頭の上に載せて、往復する子供たちや女性の姿でした。それは早朝に始まり、昼食を作るお昼前の時間、夕食を作る夕食前の時間、と絶え間なく続く、水運搬の苦難の姿でした。この重労働から解放してあげたいと、心の底から思いました。


これまでの活動

皆様は、この分野における「Q-drum」等の先行商品をご存知でしょうか?強化プラスチック製の水運搬器具の形態は色々とありますが、その内の一つのQ-drumは南アフリカ及びジンバブエに工場を持つ製品です。しかしこの製品には二つ問題が有ります。


1.『価格が高い』

このQ-drumは、一つ当たり約70ドルします。これは1日1~5ドルで生活すると言われている途上国の地方部の人には、とても負担できない価格設定です。つまり、この製品は援助団体による、寄付・大量購入を前提として作られたモノということです。

2.『自国で製造できない』

強化プラスチックで製造された製品は、そのプラスチックの製造技術・成形技術が無ければ、自国で製造ができません。従って、製品を輸入し、使うのみの片手落ちとなってしまいます。


「Water-ingは上記二点の問題を解決します」

今回の製品「Water-ing」は、①価格設定は一つ10~30ドル当たりを設定し、2~3世帯での共同購入体制も取ることで、現地の人々が購入可能な価格帯としています。②構成部品は、水運搬用ウォーターバッグ、古タイヤ(廃棄品)、接着剤(コーキング)、木枠、麻ヒモとなっており、ウォーターバッグ以外は、すぐに途上国内でも調達ができます。

ウォーターバッグも当初は日本からの輸出を想定していますが、これも編み上げの技術があれば、近隣国でも製造が可能なものです。つまり、この製品が普及すれば、途上国自身の産業が立ち上がるということになります。(当方はその段階では、ブランディングを追求し、ライセンス料を取得できるようにしていきます。)


「水運搬の大変さ」

多くの途上国では、自宅に水道が通っていません。戦前は日本でも、共同住宅の長屋などには個人用の水道が通っておらず、公共用のポンプを活用していた時代がありました。運搬した水は、飲料用、料理用、水浴び用、洗濯用、トイレ用、等様々に使われます。飲料用だけでも、WHOでは 一日一人あたり2Lの水が必要であり、生活用水を含んだ望ましい一人当たりの水必要量は50L/1日と言われています。


日本でも災害などで水道が止まると、ポンプ車が来たりして水を配りますので、水運搬の経験をした方もいるかもしれません。あるいはミネラルウォーターや清涼飲料水が好きな人は、2Lペットボトルを1本か2本スーパーで買って、持って帰るかもしれません。さてこれで4L=4kgです。重たいですよね?

途上国の子どもたちや女性は、毎日、時には日に複数回、一回当たり約10~20Lを運搬しています。相当な重労働であり、この水運搬が、勉強の時間、仕事の時間、体力を削り、彼らの発展を妨げています。本製品はこれを解決できる画期的な製品となります。


資金の使い道

ご支援頂いた資金は、次のような素材の購入や費用に使わせて頂きます。

素材購入費(ウォーターバッグ、コーキング(接着剤))  = 20万円

輸送量(関税等含む) = 20万円

現地協力スタッフ資金料 = 10万円

レンタカー代(地方部運搬用) = 15万円

クラウドファンディング手数料、リターン制作手数料 = 15万円

今回は50セットの製造と販売を目標にしています。売上代金は、第二弾プロジェクト(シエラレオネでの拡販、又は他国への横展開)の費用となる予定です。

ビジネスの流れ


実施スケジュール

【2021年2月~3月】

①ウォーターバッグ製造会社からバッグを当方が購入

②日本で試作品を組み立て、プロモーションビデオ作成。現地での反応を確認。

【2021年4月~6月】

③試作品と共に、ウォーターバッグ、その他組立素材をシエラレオネへ輸出

【2021年7月~】

④協力パートナーが組立素材を受領し、現地にて組み立て

⑤協力パートナーが約50セット(初回分)を地方部へ販売

【2021年10月】

⑥売上状況、完了報告


リターンについて

【1,000円】感謝の気持ちを込めた有村からのお礼メール

【5,000円】お礼メール+協力パートナーからのお礼メール

【10,000円】お礼メール+協力パートナーからのお礼メール+各進捗報告(上記スケジュールに沿った、各段階での報告) *進捗報告は、二ヶ月に1回送付 / 6回送付、フォーマットはPDFによるeメール送付となります。

【50,000円】お礼メール+協力パートナーからのお礼メール+各進捗報告(上記スケジュールに沿った、各段階での報告)+現地ユーザーからの御礼ビデオメール

【100,000円】お礼メール+協力パートナーからのお礼メール+各進捗報告(上記スケジュールに沿った、各段階での報告)+現地ユーザーからの御礼ビデオメール+製品への名入り(※支援時、必ず備考欄にご希望のお名前をご記入ください。)


最後に

この世界を少しでも良くしたい。しかし、慈善活動ではなく、持続可能なビジネスを通して行いたい。そして日本も途上国も共に発展できるような世界を創り上げたい。

そう思った方は、ぜひこのプロジェクトにご賛同ください。

本プロジェクトが成功した暁には、数量の拡大や現地組み立て店舗の設立も視野に入れ、第二弾、第三弾のプロジェクトも検討しておりますが、今回はその初期コストのご協力を賜りたく、どうかよろしくお願い致します。


最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

どうか皆様の力をお貸しください!


<All-or-Nothing方式の場合>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください