旧第二友栄楼は、約120年前に建てられた妓楼建築です。本プロジェクト代表の政倉莉佳は、この建物を取り壊されたくない一心で購入。しかし改修する費用が足りないため、ご支援をお願いします。妓楼建築特有の意匠や細工はできるだけ残して中国茶を愉しめる茶楼へと生まれかわらせ、さらに長く愛され続ける建物にします。

【「妓楼を茶楼に! プロジェクト」メンバーからのご挨拶】

こんにちは。京都・旧橋本遊郭の「妓楼を茶楼に! プロジェクト」チームです。このプロジェクトの代表は、橋本で「旅館 橋本の香」「漢方エステ天寿」を営む政倉莉佳です。インターネットに不慣れな政倉をサポートするために、複数のメンバーがクラウドファンディングのサポートをしています。

まずは、代表 政倉莉佳のご挨拶を動画でご覧ください。


江戸時代に始まった橋本遊郭は、昭和33年の売春防止法の施行を受けて全ての妓楼が廃業しました。当時の建物はメイン通りを中心に複数残っており、その中の2軒を購入したのが、政倉です。1軒めの「旧三桝楼」は2,000万円をかけて改修し、「旅館 橋本の香/漢方エステ天寿」として営業中です。しかし、2軒めの「旧第二友栄楼」は改修資金が足りないため、支援を募ることにしました。どうぞ、ご協力をお願いいたします。

右端が旧第二友栄楼。その隣の隣の隣が旧三桝楼(旅館 橋本の香/漢方エステ天寿)です

京阪電車「橋本」駅から徒歩2分です

一軒めは「旅館 橋本の香/漢方エステ天寿」として営業中

橋本の香1階のステンドグラスを中庭から眺めた様子


【築120年の妓楼「旧第二友栄楼」を改修して茶楼にしたい!】

1世紀以上の歴史がある旧第二友栄楼を茶楼に改修するための資金を集めたい!

そして妓楼建築を保存しつつ活用し、たくさんの人に見てもらいたい!

これが、本プロジェクトの目的です。

古い妓楼建築ならではの内装や細工はできるだけ残しながら、飲食店に必要な改修を施し、中国茶を愉しめる茶楼へと生まれ変わらせます。


【1階のBEFORE】

旧第二友栄楼の大きな見どころが、入り口や外壁に施された多種多様なタイルです。

腰壁には松を表現したマジョリカタイルが、2段になった上がり框には布目地のタイルや色とりどりのタイルが……。これらのタイルは残したまま、改修を行います。

 2020年12月頃の入り口の様子。

【1階のAFTER】

右側にある部屋をなくして、新しくカウンターを設置。

中国茶の専門家がご相談に乗って、お客様にふさわしいお茶をご提案します。

※イラストはイメージです。実際はこの通りになるとは限りません

【2階のBEFORE】

妓楼建築ならではの、左右二股になった階段を登ると…

2021年2月時点の2階の廊下。部屋や天井は全体的にひどく傷んでいます。

【2階のAFTER】

改修後は、2階に中国風の部屋(テーブルと椅子)と和室(畳と座卓)をご用意。

お好きな部屋で中国茶を飲みながらゆっくり過ごしていただけます。

中国風の部屋 ※イメージなので、実際この通りになるとは限りません

和室のイメージ ※建物は実際の旧第二友栄楼です

築120年の妓楼建築ならではの欄間や古いガラスは残して活用します


【プロジェクトの背景と、これまでの活動】

当プロジェクトは旧橋本遊郭の「旧第二友栄楼」の改修資金を集めるためのものです。その説明をする前に、1軒めの「旧三桝楼」から、ご紹介します。


[1軒めの旧三桝楼は、旅館と漢方エステ店として営業中]

当プロジェクト代表の政倉は、2019年に旧三桝楼が売りに出されていることを知り、建物や細工の素晴らしさに惚れ込みました。自宅マンションを売却して資金を調達し、3月に購入。1935年築とされる建物は2階の傷みがひどく、床は足を踏み抜くほどでしたが、1年がかりで2,000万円かけて改修しました。その改修費用は、中国の家を売却して捻出したものです。

旧三桝楼(旅館 橋本の香/漢方エステ天寿)2階のステンドグラス

政倉は、旧三桝楼を購入した時点では「日本の素晴らしい建物を、世界中の人に見て欲しい!」と旅館を開業する予定でした。しかし改修に手間どっている間に新型コロナウィルスが蔓延。外国人観光客の宿泊はまったく見込めなくなりました。

そこで、まずは6月に中国の伝統的な火療を行う「漢方エステ天寿」を開業。口コミやSNSで徐々にお客様が増えていきました。

このツイートが拡散し、お客様が増えました。詳しくはこちらのブログで読めます。


Twitterでバズった体験漫画 by 赤夏さん(許可を得て転載)。続きはこちらで読めます。 


その後、10月には2階の改修を終えて「旅館 橋本の香」もオープン。

新型コロナウィルスの影響で京都への観光客が激減する中、口コミやSNSで集まったお客様を中心に、なんとか営業を続けている状態です。

旅館 橋本の香2階の型板ガラス。夜は古い建物にガラスの色が美しく映えます。

左側の窓を開けると通りを見下ろせます

2階の廊下。扇状になった天井は昔のままの状態です

2階の客室

1階の洗濯機置き場。窓の向こうは中庭です


[2軒めの旧第二友栄楼を購入。しかし、改修資金がない…]

同じ通りにある「旧第二友栄楼」は2019年から売りに出されていましたが、買い手がなかなか見つかりませんでした。この建物を取り壊して駐車場にすると聞いた政倉は内見に赴き、凝った細工などを見て「かわいい〜 この建物を潰すのは嫌! 潰したらもう二度と建てられない…」と感じました。

他の人に買われて建物が取り壊されてはたまりません。貴重な妓楼建築を保存したい一心で購入費用を捻出しましたが、もう改修に使えるお金は残っていませんでした。銀行に融資を申し込んだものの却下され、ショックのあまりその場で泣き出して銀行員さんに慰められた……という話もあります。

旧第二友栄楼。1階にも2階にも見事な透かし彫りが施されています

というわけで、築120年の妓楼を所有しているが、改修費がない状況です。 

2021年2月現在、大量の砂やホコリにまみれた建物内の掃除や片付けはスタッフとともに進めています。また、知人に頼み込んで改修費の一部に充てるお金は借りています。しかし、改修が終わって茶楼を開業しないと、その借金も返せません。 

こうした状況のため、本プロジェクトを立ち上げました。

お金を集めるだけではなく、クラウドファンディングを通じて妓楼建築の素晴らしさを多くの方に知って欲しいと考えています。

随所に凝った細工が施されている旧第二友栄楼


【「妓楼を茶楼に!プロジェクト」メンバーのご紹介】

本プロジェクトを立ち上げたのは、政倉莉佳(通称ママさん)とそれを支えるメンバー達です。


[政倉莉佳]旧第二友栄楼オーナー 

中国東北部の旧満洲に生まれ、21歳で来日し日本国籍を取得しました。

2020年6月に「漢方エステ天寿」、10月に「旅館 橋本の香」を開業。

2020年冬に旧第二友栄楼を購入したものの……

詳しくは、動画をご覧ください。(※冒頭の動画と同じものです)



[こけし山田]サポーター

古い建物とタイルが好きなフリーランス。ツイッターで旧三桝楼が宿泊施設(旅館 橋本の香)としてオープンすることを知り、一番乗りで宿泊しました。政倉さんから2軒めの改修費を用意できない旨を聞き「クラウドファンディングという方法がありますよ」と提案。その責任をとるべくプロジェクトメンバーに。このページの文章を書いています。

私は、古い建物が取り壊されたり、利用されないまま朽ちていくのを、ただ指をくわえて見ているだけの自分を情けなく思っていました。そんな中、古い妓楼を買い取ってお金と時間をかけて改修し、商業施設として活用しながら保存されている政倉さんに出会ったのです。2軒目の旧第二友栄楼を茶楼として利益を出しながら保存できれば、他の地域の古い建物も「改修して活用しながら保存」という道が開けるのではないだろうか? と考えています。

Twitter:kokeshiyamada


[こだんみほ]サポーター 私は銭湯やまちなかに実在するモザイクタイルを絵で再現した「タイル絵」を描いています。

11年前、橋本遊郭跡に初めて訪れた時の衝撃は忘れられません。往時の雰囲気を色濃く残す建物に挟まれて弧を描く道は、別世界へ続くようでした。

その後、文化財とも言えるような妓楼建築が1軒また1軒と姿を消す中、中国出身の方が1番大きな建物を買い取ってお店を始めたとのニュースを見て、たまらず駆けつけます。初めてお会いしたオーナー政倉莉佳さんは、優しく大らかな方で「ここを直すのに家1軒分かかったよ」と笑っておられました。そしてもう1軒も購入されたと聞いた時には、随分お金持ちなんだなあと思ったものです。ところが、最初の1軒の改修で全財産を使い、2軒目は潰されるのが忍びなくて借金して買ったため、もう改修費用がないとのこと。後先考えずに建物を守ってくださったのです。自分がオーナーさんの立場だったとして、同じことができるだろうか?と心を打たれました。

そんな時、クラウドファンディングで2軒目の改修費用を捻出しようとされていることを知り、何か協力できないかと思いました。現在「旅館 橋本の香」の玄関に飾っていただいているタイル絵やステンドグラスのポストカードが好評とのことなので、僭越ながらリターン品のデザインや制作を主に担当させていただきます。

どうかご協力を宜しくお願いいたします。

Webサイト:懐古小路  

Twitter:mozaikutairu


[鷹野律子]撮影・協力 

2020年9月から旧三桝楼(漢方エステ天寿)と旧第二友栄楼を複数回訪問し、体験をブログやTwitterで発信。その際に撮影した写真の提供などでクラウドファンディング に協力。

ブログ:m's diary

Twitter:mayumama


[西井大樹]撮影

旅館 橋本の香を見学中に撮影の腕を買われクラウドファンディングメンバーに。モデル撮影と旅館 橋本の香/旧第二友栄楼の館内撮影の一部を担当。

Instagram:mongoose_photo  


[横沢美香]動画編集

本プロジェクト代表 政倉莉佳の長女。冒頭の挨拶動画の動画編集を担当。 



【リターン:2,000円から200,000円まで5コースをご用意】

少しでも多くの方にできる範囲でご支援いただけるよう、2,000円からスタートし高額なリターンまで幅広くご用意しました。

いくつかピックアップしてご紹介します。詳しくはリターン欄をご覧ください。

[1. 応援コース]2,000円:旧第二友栄楼の紹介とお礼の動画のURLをメールでお送りします。

[2. 記念品コース]3,000円/5,000円:旧三桝楼・旧第二友栄楼の写真や、こだんみほ作タイル絵を使った絵葉書、クリアファイルをお届けします。

絵葉書5種のうちの2種(こだんみほ作タイル絵)

[3. 体験&記念品コース]5,000円/10,000円/15,000円:施設で使えるチケットと記念品をセットにしてお届けします。

[4. プレミアムコース]50,000円:施設を4時間貸切で撮影や会合に使える権利や、旅館 橋本の香のステンドグラスをモチーフにしたこだんみほ作タイル絵(縦19×横25cm/額込)をご提供します。

旅館 橋本の香での撮影例(お座敷、庭)

額入りのタイル絵/こだんみほ作 

[5. 妓楼建築堪能コース]100,000円/200,000円:「旅館 橋本の香に貸切で宿泊」できる権利をご提供します。


すべてのリターンに関しては、リターン紹介欄に掲載しています。

利用条件などをご確認の上、ご支援をお願いいたします。


【ご支援いただいた資金の使い道】

皆様から支援していただいたお金は、茶楼開業のための下記用途に使います。

※すでに電気工事や水まわりの工事などは進行中ですが、借金で賄っています。その返済にも支援されたお金を充てるため、項目として挙げています。

1[電気]古い配線を新しくし、容量を大きくする:70万円

2[ガス]ガス管の工事や湯沸かし器の設置:30万円

3[水まわり]1階にキッチン、2階にトイレ・シャワーを新設:150万円

4[エアコン]1階と2階合わせて約10台:150万円   

5[インテリア等]内装、カウンターや棚、椅子・テーブルなど:400〜500万円

1〜4の合計400万円をクラウドファンディングで集めたいです。

手数料やリターンの経費を約2割と考え、目標金額を500万円に設定しています。

※現時点での概算ですので、工事を進める過程で金額は上下する可能性があります。

※目標金額以上に集まった場合は、5のインテリア等に使わせていただきます。

 

【建物改修とリターンの実施スケジュール】

現状、建物の改修は下記のスケジュールで進めています。 

[3月〜4月頃]建物の清掃や補修など、自分たちでできる範囲の作業を実施。

また、最低限の電気工事や水まわりの工事は進めていきます。

[4月いっぱい]クラウドファンディングで支援を募りつつ、家族やスタッフでできる作業を実施。

[5月以降]目標金額が集まった場合は、内装・設備などお金のかかる工事に着手。 

ご支援してくださった皆様には、クラウドファンディングが終了し次第、お礼メッセージをお送りします。また、準備のできたリターンから順次発送いたします。

ただし、茶楼に関するリターン(喫茶券、4時間貸切)は、オープン後になりますのでご了承ください。

雨漏りや傷みの激しい2階。使えるものは残しながら掃除と補修を行っています

※2021年中のオープンを目標にしていますが、資金の集まり具合によってはオープンが2022年以降になる可能性もあります。支援が目標金額に達しない場合、1軒目の旅館/漢方エステ店の売り上げを使って少しずつ茶楼への改修は進めていきます。 


【最後に】 

ここまで長々と読んでいただき、ありがとうございます。

旧遊郭エリアに限らず、日本各地で多くの素晴らしい建築物が老朽化のために取り壊されています。そうした建物をただ購入するだけでは、保存はできません。汚れを落とし、傷みを補修し、活用される施設へと生まれ変わらせることで、次世代へと残す道が開けます。旧第二友栄楼という妓楼建築に命を吹き込み、茶楼として新たな歴史を刻むことができるよう、どうか皆様、ご支援をお願いいたします。 


【旧第二友栄楼】

京都府八幡市橋本中ノ町22 

京阪電車「橋本」駅から徒歩2分
電話:090-8375-8761

建物の見学を受付中です。お電話でご予約の上、旅館 橋本の香までお越しください。

※建物1軒あたり見学料500円を頂戴しています。


本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2021/10/30 12:03

    ご無沙汰しております。妓楼を茶楼に!プロジェクトです。現在、急ピッチで改修が進んでおり、外観・内装ともにだいぶ茶楼の姿に近づいてまいりました。今回は、2つのお知らせがございます。①2021年12月末のオープンを目標に改修が進行中写真は、2階 中国風の部屋の10月28日時点の様子です。他の部屋も...

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