はじめまして、伊東優と申します。
今回は酒蔵の復活にあたり、皆様のお力添えを頂きたく本プロジェクトを立ち上げました。
私は「敷嶋」という日本酒を製造していた伊東合資会社、伊東家の9代目になります。


敷嶋は愛知県半田市亀崎町にて、天明8年(1788年)から造られていました。敷嶋の名前は当時江戸で人気だった本居宣長の句「しき嶋のやまとごゝろを人とはゞ朝日にゝほふ山ざくら花 」の枕詞が由来です。
敷嶋の江戸への出荷の様子

亀崎町の場所

中部地方を中心に、全国でも名を馳せた酒蔵でしたが、清酒需要低迷の煽りを受け、2000年に212年の歴史に幕を閉じました。


廃業当時、私は中学生でした。住まいが蔵と離れていたこともあり、当時は廃業について全く実感がわかず、理解していませんでした。その後も醸造とは全く関係ない大学へ進み、東京で通信系の企業へ就職しました。

転機は2014年10月。祖父が亡くなったのです。
初めての、近い身内の死でした。
亡くなった当日も病院にお見舞いにいっており、全く信じられなかったことを覚えています。

葬儀まで数日空きました。
まだ、家では告別式まで火が消えないように親族が交代で寝ずの番をする風習が残っていました。
親族が交代で亡き祖父と夜を共にし、最後の夜、自分が寝ずの番をすることになりました。

寝ずの番の際、こっそり持ってきたものがありました。
廃業前のお酒、「敷嶋 純」です。敷嶋 純

酒造とは全く関わることのない仕事をしていたものの、日本酒は個人的に好きなお酒でした。
冷蔵庫に少し残っていたこの「敷嶋 純」も節目では飲んでいたお酒ではあったのです。

しかし、この日飲んだこのお酒は美味しかっただけでなく、いつも以上に染み渡るものがありました。

時代を紡ぎ、200年を超える歴史があったお酒、敷嶋。
実の祖父が横たわる前でこのお酒を飲み、自分が今この時代を「生きている」ことの意味を考えました。

亀崎は海運・醸造の町として栄えた町で、かつては30を超える酒蔵があったと言われています。
ユネスコ無形文化遺産に登録された「潮干祭」が行われる5月3日、4日は活気を取り戻しますが、普段は静かな街になってしまいました。
かつての街の繁栄の一旦は、間違いなく敷嶋が担っていました。

今、自分が存在しているのは先祖のおかげであり、街のおかげです。
そして酒造りは廃業してしまいましたが、亀崎の地にまだ古い建物は残っていました。
過去の先祖は地域に何をしてきたのか、そして今後自分何を残していくのか。
祖父の死をきっかけに考え、そして出した結論がまずは家業であった酒蔵を復活させることでした。

とは言え、どうすれば酒蔵を復活できるのか右も左もわからず、また返上してしまった酒類製造免許は需給要件があり、需要が低下している清酒は新規発行が見込めない状況でした。
会社員として勤めつつ、有休を使って酒造りの勉強をし、酒造免許の宛を探す日々。自分の蔵で造れないなら、とお願いして福持酒造場にて作り始めた敷嶋0歩目、半歩目。そして偶然から取得に至った酒造免許。。。
様々なご縁から今回の酒蔵復活の歩みが始まっています。
詳細は下記リンク先に記載されていますので是非ご覧ください。

ツギノジダイ 廃業した酒蔵が21年ぶりに復活「後には引けない」9代目の覚悟

また、清酒酒造免許は取得致しましたが、この場所における製造は現在、税務署と調整をしております。
移転が完了しましたらご報告させて頂きます。


〇リターン組合せ一覧
敷嶋を3年間楽しめるプランに加え、限定前掛け、そして特徴の異なるオリジナル器を3名の器作家様にお願いし、ご用意いたしました。
リターンは全部で11種類ございます

○敷嶋 1歩目 生原酒 720ml ※写真は敷嶋半歩目となります

この2年、三重県名張市の福持酒造場にてタンクをお借りし、敷嶋0歩目・半歩目を造らせて頂きました。
全ては亀崎の地における製造を1歩目、スタートラインと位置付けてのお酒でした。
今回は0歩目、半歩目と同じ米種、麹、酵母で最初のお酒を製造致します(米の産地は異なります)。水は亀崎の井戸水を使用するため、今までの水とは大きく異なります。
以前から飲んで頂いている方は味を比べながら、今回初めて飲んで頂く方は新しいスタートを想いながら飲んで頂ければ幸いです。
味は山田錦の旨味をしっかり引き出し、フレッシュ感と甘み、酸がバランスよく感じられるお酒を目指します。
 米:山田錦
 精米歩合:60%
 アルコール度数:18度前後を想定
 ラベル:書 田坂州代 デザイン cauz
 ※10本セットのみ火入れ、他の商品は生酒を予定しております


○敷嶋 2歩目/3歩目 生原酒 720ml
来年(2023年2月提供予定)、再来年(2024年2月提供予定)と同じスペックのお酒を製造、お届けします!
お酒の製造は経験が大きく左右します。
1歩目を応援頂いた皆様に我々の”歩み”を一緒に感じて頂ければ幸いです。
 ※2歩目、3歩目はクラウドファンディング限定の商品を予定しております


○1歩目応援証 ※写真はイメージです
私どもの1歩目を応援頂いた証として、アルミの応援証を発行します。
後日1歩目応援証をお持ちの方限定のオンライン蔵見学を行う予定です。


○敷嶋1歩目限定前掛け

※写真は通常の前掛け(歩数なし)です

”1歩目”まで入った前掛けを限定で販売いたします。
前掛けは同じ愛知県で造られているエニシング様の前掛けとなります。
日本の伝統である「1号前掛け」を復活させ、世界そして後世に伝える想いに共鳴し、
この度敷嶋の前掛けを製造頂きました。


<前掛け エニシング様紹介>

 2001年、東京で創業。2006年、日本唯一の「前掛け」の産地である愛知県豊橋の職人たちと出会い、企画販売を開始、国内外へ販路を広げる。 2019年、愛知県豊橋に前掛けの新工場をオープン。現在は世界30か国へ販売、大英博物館、ニューヨークMOMA美術館、などで販売され、映画の「007」最新作にも登場している。

エニシング様ホームページはこちら


○敷嶋限定の酒器
私が酒蔵復活を目指していた頃から応援頂いていた3人の器作家様に依頼し、”敷嶋の器”を制作頂きました。敷嶋の目指すお酒は1+1=3にするお酒です。それは料理の味とお酒の味がより昇華し、単純な足し算を超える味を目指すだけでなく、その場の雰囲気とお酒でより味わい深い味になるということも含んでいます。
外飲みの機会が減り、自宅でお酒を嗜むことが増えたこの世の中でこそ、普段とは異なる器でお酒を飲んで頂きたい。そう思い、お願いしました。酒造免許の取得を目指していた私の想いを知っている作家様だからこそ、特別な雰囲気を味わえるのではないかと思います。
 ※酒器は来年完成予定です。イメージがある方は掲載しております。
  また製造風景含め共有させて頂きます。


<器作家紹介>

山田晋一朗さん
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(起案者からのメッセージ)
G20開催の際の食事にも利用された器をはじめ、スタイリッシュかつ個性豊かな白磁器を制作されています。今も様々な企業・店舗とコラボ、次々と新しい器を創り出しており、今回どのような器ができてくるか、私自身が楽しみでたまりません。
 ※器は制作中のため、サンプルができ次第UPいたします

岐阜県土岐市出身
・丸石醸造330周年記念 二兎コラボ酒器制作
・G20 愛知名古屋外務大臣会合の会食にて自身の制作した酒器が使用される
・関谷醸造特別限定酒『摩訶』専用酒器制作
・日本最高級車ブランドレクサスが扱うセレクトカタログ「レクサスコレクション」に、やきもの作家として初めて掲載される
・ミス日本酒愛知県大会最終選考会の来賓の方々に制作した酒器が記念品として渡される
・ミス日本酒愛知県大会グランプリ&準グランプリの副賞として作品が選ばれる
・書家でタレントの矢野きよ実氏と作品コラボ
・矢野きよ実氏との二人展「陶 書」も開催
・津カントリー倶楽部開場記念コラボ作制作
・おおくて廃校プロジェクト企画立ち上げ
・熟成古酒エルヴァージュ周年記念酒器制作
・土岐市のふるさと納税の返礼品に選出される
・画家 木全靖陛氏と作品コラボ
・チーズプロフェッショナル多和田千穂氏とコラボイベント(ワインと日本酒)
・土岐市に作品寄贈
・多くの酒蔵、飲食店とコラボイベント多数企画開催


寺田鉄平さん
ホームページはこちら
(寺田鉄平さんからのメッセージ)
この度、敷嶋・伊東優さんの酒蔵復興へのクラウドファンディングに協力させて頂くにあたり、2000年までお酒を作られていた蔵を訪れさせて頂きました。未だ当時の様子を色濃く残す施設は20年間稼働してないにもかかわらず、伝統を受け継いできた蔵元や職人さんたちの息吹が染み込んでいるように感じました。
器制作のご依頼を頂いた時に一番に思ったのは、ご支援をして頂ける方々に、復興する敷嶋のお酒と共に長く愛して頂ける器を作りたいという事です。 そこで、200年を超える歴史とこれから醸され紡がれる新しい伝統とをひとつに味わって頂くべく、旧醸造蔵の土壁を練り込んだ器の制作を思い立ちました。
崩れていた壁から壁土を頂き、細かく粉砕し、粘土へ混ぜ、ロクロ挽きで盃へと成形して薪窯で焼成します。 魂と時間のカケラをとじ込めた器で伊東さんの醸される新しい敷嶋を楽しんで頂ければ幸いです。
※器は制作中のため、サンプルができ次第UPいたします
 

酒蔵の土を採取


1975年  瀬戸市赤津の窯元に生まれる
1998年  東京造形大学彫刻科を卒業
2006年  朝日陶芸展 入選2006年  ユネスコ「The Blue of Samarkand」陶芸シンポジウム招待(ウズベキスタン)
2011年  第9回国際陶磁器展美濃 入選 (多治見市)
2011年  第13回 東京・ニューヨーク姉妹都市交流陶芸コンテスト 佳作 (ニューヨーク)
2015年・20年 『メイド・イン・愛知 工芸の架け橋』(古川美術館・名古屋)
2018年  オーストリア陶芸祭(グムンデン市) 招待展示
個展
銀座 黒田陶苑('12~21年) 松坂屋名古屋店('14)
アートサロン光玄/名古屋('15)茶家/中国浙江省杭州市('16)
大丸神戸店('16・18)アトリエ・ヒロ・大阪('18・20)
白白庵・南青山('20・21)日本橋三越('21)


野村晃子さん
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(起案者からのメッセージ)
非常に美しい色彩で器に花を咲かせる野村さん。今回は敷嶋の所以にもなった句に登場する「桜」、そして亀崎の名物の一つでもある「月」を表現した器になります。この器で是非敷嶋を頂きたく、酒造りに没頭しようと思っています。
※器サンプルはリターンを参考にしてください

瀬戸の陶磁器メーカーに就職、
独自の花柄の技法を開発し、 チーフデザイナーとして従事する傍ら、個人作家としても、
全国のギャラリーにて個展、グループ展多数。
2010年独立、築100年の古民家ギャラリー『galleryもゆ』オープン


お酒の製造はかつて廃業前の平成5年に建てたこの工場を改修して行います。
左が製造場、右は旧蔵(維持のための工事中)

現在は製造場の改修工事を行っています。
10月初旬に麹室、中旬に貯蔵用の冷蔵庫ができました。
新設した麹室

今も日に日に姿を変えております。定期的に工事状況は発信して参ります。
また、10月より一緒に造る蔵人を雇用し、現在2人で製造道具などの詰めを行っております。
こちらも機会をみてご紹介させて頂きたく存じます。



お酒はお米の購入から、製品となって現金になるまでスパンの長い商品です。
初年度は前年の売上等がないため、資金繰りがかなり厳しいものになっております。
今回皆様から頂いた資金は主にお米の購入費用に充てさせて頂く予定です。


酒造場改修工事終了:2021年10月末
製造機器搬入:2021年11月2週目
製造免許移転完了:2021年12月初旬
試験製造開始:2021年12月中旬
1歩目製造開始:2021年12月下旬
1歩目提供開始:2022年2月上旬


私はお酒を軸に将来は日本の伝統や文化を後世に残し、世界に発信していきたいと思っています。
そのためにも、まずは私は食と共に幸せをもたらす、美味しいお酒を造っていく必要があります。
その1歩目を皆様と歩んでいけたら幸いです。
応援の程何卒よろしくお願いいたします。

伊東株式会社
代表取締役 伊東 優
愛知県半田市亀崎町9丁目108番地1
TEL:0569-29-1125


<特定商取引法に関する記載>
 ・販売事業者名: 伊東株式会社
 ・代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名:伊東 優
 ・事業者の住所/所在地:〒475-0023 半田市亀崎町9-111
 ・事業者の電話番号:Tel: 0569-29-1125
 ・送料:送料込み
 ・対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり。
 ・ソフトウェアに係る取引である場合のソフトウェアの動作環境:該当なし
 ・その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。


<リスクについて>
・現在、税務署や保健所との調整を行っております。事前に相談の上、書類も提出しておりますが、許認可の遅れから製造・出荷まで当初の想定より遅れる可能性があります。
・かつて製造していた地とはいえ、私自身はこの地における初めての酒造りとなるため、初回製造した酒が納得のいく品質にならない可能性もございます。その場合は出荷までの時間が遅れる能性があります。
・2歩目、3歩目のお渡しは2023年2月頃2024年2月と提供までの期間が長い商品となります。気候不順による米の生産量低下など、当初想定の商品がお渡しできない可能性もございます。仮にお酒の用意が難しい場合、価格相応の返礼品をご用意いたします。
・配送先については定期的にCAMPFIREのメッセージを通じて変更有無を確認させて頂きます。ご入力頂いた配送先の情報については今回のプロジェクトの配送のみに利用させていただきます。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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