初めまして。
合同会社にじいろ 代表の石井裕太と申します。
私には、2017年12月16日に産まれたダウン症のある息子がいます。


ダウン症とは、正式には「ダウン症候群」といい、染色体の突然変異により21番目の染色体が1本多くあることから「21トリソミー」とも呼ばれています。この突然変異は偶発的に起こることがほとんどで、誰にでも起こり得る現象です。


ダウン症の特性として、心臓や呼吸器・目・耳・鼻などの合併症を持つことが多い傾向にありますが、医学の進歩により治療や健康管理が充実しています。また、運動・知能・ことば・社会性などにおいて成長がゆっくりではありますが、早期療育をおこなったりする事で一人ひとりのお子さんの持つ能力を引き出す事ができるので、多くのお子さんが通常と同じように学校生活や社会生活を送って生活をしています。

産まれてすぐの息子と長女


親としての不安

息子にダウン症があるかもしれないという事がわかったのは、産まれて2日目の時の事です。
当時ダウン症についての知識がなかった私達夫婦はとても不安な気持ちになりました。
また、心疾患があった息子は体が弱く心臓の手術を受けるまでは入退院を頻繁に繰り返していました。


「この子は元気に育つことができるのだろうか」

「私達家族は今までと同じような生活が送れるのだろうか」

「この先ダウン症のある息子を受け入れてくれる場所はあるのだろうか」


この様な漠然とした不安を抱えながら生活を送っていました。

夜間救急で担架に乗って運ばれる息子


児童発達支援との出会い

息子が生後3ヶ月の時のことです。
私達が不安な気持ちを抱えながら生活している様子を見て、担当保健師さんが「児童発達支援」という施設が家の近くにある事を教えてくれました。


(児童発達支援とは、障害のある0歳~6歳までの未就学児の子供に対して日常生活における、基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練などを行う施設のことです。)


私はすぐにどんな施設なのか見学しに行きました。何の知識もなく藁をもつかむ思いで訪れた私を職員の皆さんが暖かく迎え入れてくれて、ここなら安心して息子を預けられると思い利用することを決めました。


私達家族の心と環境の変化

そこの施設は、【0歳児から受入れ可能・母子分離・長時間保育】で預けられる施設でした。
当時生後3ヶ月だった息子を、月曜~金曜の週5日、9:30~16:00の長時間預けられる事で、私も安心して仕事が出来て、妻も一人の時間を持つ事で少しずつ気持ちの整理出来るようになりました。


そこの職員の皆さんはありのままの息子を受け入れてくれて心から可愛がってくれました。そんな姿を毎日見続けているうちに、


「息子を受け入れてくれる場所はあるんだ」

「息子を可愛がってくれる方達が家族以外にもいるんだ」


と安心出来る様になり、漠然と抱いていた不安もいつしか薄れていきました。

また、長時間保育のおかげで妻は仕事に就く事も出来ました。
この施設との出会いのおかげで私達は今までと変わらない生活を取り戻す事が出来たのです。


施設を利用して感じた息子の成長

施設に通い始めた頃は、心臓の手術を受ける前だったので体全般が弱かった息子ですが、リハビリ専門の先生がいらっしゃる施設だったので毎日リハビリを受ける事が出来ていました。


筋肉の緊張が低かった息子は、体の発達がゆっくりでしたが体幹トレーニング等のリハビリを日々行ってきたおかげで、2歳半になる頃には一人で歩けるようにもなりました。また、生後3ヶ月の時から職員の方達や施設に通う他のお子さん達との関わりを持てた事で、社会性や認知能力を身に着ける事が出来たので心の成長面はとても良かったと感じています。


児童発達支援施設の現在の状況

SNSなどの繋がりで、息子と同年齢くらいのダウン症のあるお子さんを育てる親御さん達との出会いが増えていきました。仲間と交流を深めていくうちに、療育施設における意外な事実を知りました。

それは、各地域に療育施設自体はあるけれど【母子通園・短時間の療育】という施設が多く、私達が利用してきたような【0歳児から受入れ可能・母子分離・長時間保育】という施設は少ないという事でした。


また、特にお母さん達は、長時間預けられる場所がないので心の整理が出来ずにいたり、子供に障害があると仕事に就く事は難しいと諦めている事も多いので、そんな施設が近くにある事が羨ましいと言われる事が多くありました。


保活を通して知った現実

息子が1歳の時に健常児との関わりも持たせたいという思いから保育園探しを始めました。

娘の時には、単純にどこの園を選ぶかで悩みましたが、息子の保活はまず障害児を受け入れてくれるかどうかを確認する作業が必要でしたが、ほとんどの園で断られる結果になりました。


その理由としては、人員確保の問題やその当時歩行がまだ出来ていなかった息子が、同年齢の子達と同じ生活が出来るかどうかを懸念されるような理由が多かったように思います。我が子を受け入れてもらえないという現実は自分の事以上に傷つきました。娘の時には抱かなかった感情を沢山経験しました。


同じダウン症のある子を育てている親御さん達も同じように、我が子を受け入れてくれるかどうかの確認作業でメンタルをやられてしまうという話をよく聞きます。

そんな仲間の声を聞いたり自身の経験を通して、改めて児童発達支援という施設のありがたみを実感せずにはいられません。


児童発達支援にじいろ


引越しを機に児童発達支援施設を開設

私達家族は今年の3月に以前からの夢でもあった海の側に越しました。
引っ越しを決めると同時に息子の療育施設を探しましたが、今まで利用してきたような【0歳児から受入れ可能・母子分離・長時間保育】という施設がその当時一つもありませんでした。

息子がここまで成長出来て、私達家族がこうして以前と変わらない生活が出来ているのは、間違いなく児童発達支援施設を利用してきたおかげなので、この街にも同じような施設をつくる事で同じ境遇のご家族の支援が出来ればという強い想いが沸き上がり施設の開設を決めました。


児童福祉施設の不動産探しの現実

児童発達支援を開設するにあたり不動産探しを始めたところ、”障害児の福祉施設”という事で非常に難航しました。話も聞いてもらえない事がほとんどで、申込みをしても「児童福祉施設」ということや「障害児」という事で断られる事ばかりでした。


本来福祉施設は、防災の観点から1~2階につくる事が理想とされていますが、希望して申し込んだ1~2階の不動産は全て断られました。唯一、話を聞いてくれて契約に至ったのは5階の物件でした。

契約が決まった時の喜びは今後も忘れる事はないと思います。
しかしながら、5階という事で避難器具を設置する必要があり、150万円もする器具の購入に予想外の出費がかかりました。


ダウン症に特化した理由

以前、息子が通っていた児童発達支援施設では、様々な障害のある子ども達が通園していました。

親御さん達は皆さん気さくな方々でしたが、親交が深くなっていくのは子供が同じ障害をもつ親同士だという事を実感しました。

今回この施設をダウン症に特化した理由の一つは、子供が同じ障害であれば親同士も似た悩みを持つ事も多いので、その悩みを相談し合ったり経験を分かち合うことで、家族同士の繋がりもこの場所でつくれればという想いがあったからです。

また、ダウン症のある子ども達だけの施設であれば、療育内容自体もより一人ひとりの特性にあった支援を提供することができると考えたからです。


しかし、不動産取得に時間がかかり当初の目標だった4月開所が遅れた事や、コロナ禍の緊急事態宣言中に外出を控えている方も多かったため、想定よりも児童の集まりが少ないというのが今の現状です。


私達家族とにじいろの職員達


私達が行う活動について

自己資金500万円+融資500万円、計1000万円からスタートしました。

開設から5ヶ月が経ち、更に自己資金を400万円追加しましたが、残り2か月ほどで資金が底を尽く予定です。このプロジェクトで先の3ヶ月分の施設の存続を助けて頂きたいと思っています。

もちろん、3ヶ月存続後もきちんと運営していける様、施設のオンライン見学会や説明会、幼稚園や保育園への挨拶の範囲を広げたり、病院や役所関係との連携も引き続き行い、利用児童が増えていく活動をこれまで以上に取り組んで参ります。また、療育内容を今よりも強化する事で周りの施設との差別化もしていこうと考えています。


存続後にしていきたい活動

この現状を乗り越え、ダウン症に特化した施設の確立が出来た暁には、各地域に「にじいろ」の様な施設をつくりたいと考えている親御さん達の力になり、施設の開設に向けた手伝いをしていきたいと考えています。

また、現在の施設はは0~6歳児の未就学児向けの施設なので、今後は6~18歳向けの”放課後等デイサービス”(障がい児の学童の様な施設)をつくる事も視野に入れて活動していきたいと考えています。

そして行く行くは、障害のある人達が健常者と同様に働ける場所、住環境作りへも挑戦していきたいと考えています。

資金の使い道

本プロジェクトで集まった金額(手数料を除く)は、全て児童発達支援にじいろの運営に使わせて頂きます。運営費は、家賃・人件費・広告・その他運営費(税理士・社労士顧問料など)に利用させて頂きます。

【運営費(支出)】
家賃・光熱費:約22万円×3ヶ月=66万円
人件費   :約100万円×3ヶ月=300万円

広報費   :約5万円×3ヶ月=15万円
運営費   :訳10万円×3ヶ月=30万円
手数料   :約30万円 (9%+税)
―――――――――――――――――――――
支出合計  :約441万円

【収入】
11月収入  :約45万円
12月収入  :約45万円
1月収入   :約45万円
――――――――――――――
収入合計   :約135万円

3ヶ月で約300万円足りない状況です。
自己資金も限界の状況です。

実施スケジュール

ープロジェクト自体の実施スケジュール

9月下旬 プロジェクトスタート
10月下旬 プロジェクト終了
11月下旬 にじいろだよりデータ送付
  (2022年3月末まで送付予定)

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


リターン

「2100円」
 お礼メール

「5000円」
 お礼メール / にじいろだよりデータ送付

「10000円」
 お礼メール / にじいろだよりデータ送付 / HPにお名前掲載(小)

「30000円」
 お礼メール / にじいろだよりデータ送付 / HPにお名前掲載(中)

「100000円」
 お礼メール / にじいろだよりデータ送付 / HPにお名前掲載(大)+バナーリンク可

お礼メールは児童発達支援を立ち上げた石井夫婦よりメールを送らせて頂きます。

施設運営の緊急事態ですので、リターンに費用はかけておりません。
ご理解の程、お願い致します。


最後に

日本では年間約2200人のダウン症のある子が産まれています。
その推移も横ばいであるとの事。(国立成育医療研究センター HP参考

私達家族がダウン症のある息子を授かり、気持ちが落ち込み迷っていた時に児童発達支援施設に助けられ救われた経験はかけがいのないものです。

通常の事業であれば、縮小や閉鎖する事が当然の選択肢だと思いますが、仲間達からにじいろの施設の存続を願う声をいただいた事、また同じ様な施設を他の地域にもつくりたいという強い想いを持つ親御さん達からいくつもメッセージをいただいた事から、施設の存続を決意し本プロジェクトを立ち上げました。

ダウン症のある子供達、またそのご家族が笑顔で暮らせるための施設の存続に、ご理解ご支援の程宜しくお願い申し上げます。

  • 2021/10/31 07:00

    おはようございます。約1ヶ月に渡り続けてきたプロジェクトも本日10月31日が【最終日】となりました。今日の最終日も是非とも、シェアと応援の程、宜しくお願い致します。沢山のご支援と暖かいメッセージ、物資のご支援、また、アドバイスもたくさん頂きました。本当にありがとうございます。頂いたアドバイスか...

  • 2021/10/31 06:00

    先日、TOKYO MXのモーニングFLAGで放送して頂きました内容がYouTubeでもUPされました。●動画はこちらから是非、ご覧下さい。取材頂きました堀潤さん、関係者の皆様、本当にありがとうございました。

  • 2021/10/29 21:03

    9/30〜10/31という期間で挑戦中のクラウドファンディング。10/27 の11:40頃目標額である300万円を達成致しました。ご支援を下さった皆様、暖かいメッセージを下さった皆様、物資を送って下さった皆様、本プロジェクトをシェア下さった皆様、本当に、心からありがとうございました。.感謝の気...

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