当プロジェクトページをご覧いただきありがとうございます。岡山県井原市の山の中にある農場で生産、岡山市・早島町で加工・販売直売所の運営を行っている平地平飼い卵の会社「株式会社卵娘庵(らんこあん)」の代表、藤井美佐と申します。安心して食べていただける卵をめざして、卵の可能性を追求して、毎日毎日、鶏と共に、 真っ直ぐに、正直に、養鶏を営んでいます。従業員17名の内、女性が14名を占める農業女子の活躍する農業法人です。




  当社の最大の特徴は鶏を鶏舎の中で自由に生活させる「平地平飼い」で育てた卵を生産していることです。当社の鶏は、鶏舎内で自由に歩き回り、体を伸ばして日向ぼっこをしたり、汚れ等を落とす「砂遊び」をしたり、止まり木に登って遊んでいます。また餌は鶏の年齢や季節に合わせて自家配合している他、雌鶏を安心させる為に、群れを守る雄鶏を全体の約1割混飼する等、鶏を第一に考えた「鶏ファースト」の飼育体制を心がけています。

鶏ファーストに基づいた当社の取り組み

  しかしながら現在、西日本豪雨災害からの復旧や新型コロナウイルス感染症の影響で休業していた店舗の維持など、様々なところで資金が必要となり、本来の私たちの理念である「鶏ファースト」を継続するための鶏舎の環境改善、防疫対策が難しくなってきています。本来は自力で解決していくべきことなのですが自社のみでは難しく、鶏たちの居場所を守るため、平飼い卵を継続するために恐縮ながら皆様のご支援をいただきたくクラウドファンディングに挑戦させていただきます。

  皆様からご支援いただいた資金の使い道としては以下の通り、達成した目標金額に応じて段階的に鶏舎の整備に充てさせていただきたいと考えています。



  以下に、「鶏ファースト」 にかける私たちの想いを記載させていただきますので、一読いただきご支援いただければ幸いです。誠に勝手なお願いではございますが、何卒よろしくお願いします。


 「もし、みなさんが畳1枚の上で毎日過ごすとなると、どう感じるでしょうか?」

  日本の養鶏場では仕切られたゲージの中で数羽ずつ飼育することが主流になっており、私どももかつては3万羽の鶏を2羽ずつ入るゲージで飼育養鶏を行っていました。

 ある時、夫が毎日食べている自分の養鶏場の卵を口にして「祖父の卵がおいしかった…。」とつぶやきました。その一言がキッカケで、祖父が少し取り組んでいた「平飼い養鶏」を意識するようになりました。「平飼い」で育つ鶏を見ていて、子育てで窮屈な場所では子どもたちがぐずってしまい、公園に行くとのびのびと楽しく走り回って遊んでいたことを思い出しました。きっとあのときの子どもたちのように、鶏も自由に走り回る場所にいることが、のびのびと育つ本来の姿なのではないかと思うようになりました。それから鶏たちを自分の子どものように考えるようになり「鶏ファースト」の考えが生まれました。

  そして「平地平飼い」での飼育養鶏を主体に取り組むようになったのです。

  「平地平飼い」で日の光や、自然の風を浴びる親鶏は元気です。鶏舎中走り回り、止まり木に飛び上がり、砂浴びをして巣箱でゆっくり卵を産んでいます。この卵達もやっぱり元気です。母鶏にストレスが少ないので本来の自然に近い卵になるのです。どのようにすればストレスを少なく出来るかを試行錯誤してきました。止まり技を増やしてみたり、群れを守る雄鶏を混飼することで雌鶏を安心させるなど飼育体制を整えてみたり、食べ物をヨモギや野菜屑にしてみたり…。

  鶏たちの学校を作るような気持ちで楽しい場所作り、美味しい給食作りを心掛けました。その結果、試しに使っていただいたケーキ屋さんから「卵を変えてみたら臭みがなくなってスポンジの膨らみ方まで変わった。味も甘みが濃くなった。」と言われるようになり、たくさんの方から「美味しい!」と言ってもらえる自慢の卵を生産することができるようになりました。

■それからの新たな取り組み

  2013年7月から食品ロス削減を目指して「ひよこさんちの直売所」で品質に問題がないのに流通されない卵を使用したプリンやクッキー、カステラなどの製造販売を行っております。 “平地平飼い卵” を少しでもたくさんの方に届けたい気持ちと、自然の恵みを無駄にしたくないキモチをカタチにした現在も続いている取り組みです。

■“平地平飼い卵”存続の危機

 たくさんの方に親しまれるようになり、大きなトラブルもなく “平地平飼い卵” を届けて参りました。しかし2021年の現在、ある2つの理由から “平飼い卵” 存続の危機につながる大きな問題に直面してしまいました。

  1つ目は2018年7月の平成30年西日本豪雨災害の影響です。この災害により当社の農場も被災し、施設・設備等が大きく損傷してしまいました。

  被災後は落ち込むこともございましたが、たくさんの方の助けもあり、鶏舎の移動をしたり、飼育数を減らしたりと、いまだに古い資材を工夫して修理を繰り返し行っていますが、なんとか復興の目標を立てることができました。

被災した鶏舎


  被災から約2年が経過した2020年11月に復興の計画の一つとして、当社の製品をもう一度たくさんの人に手に取っていただきたいと願い、地元の早島町観光センター内で卵製品直売&カフェ「こひよ」をオープンしました。

オープンした「こひよ」



  被災からの復興目標として新たな挑戦に向けて動き出したところですが、2つ目の問題に直面してしまいました。新型コロナウイルス感染症の感染状況の拡大です。

  少しでも多くの商品提供を目標にオープンした「こひよ」も緊急事態宣言の発令等に伴い設備休館のため休業を余儀なくされ非常に厳しい状況です。

  人間のコロナと同じように、鶏インフルエンザの全国での多発もあります。対策として野鳥などの侵入防止などの対応を行わないと養鶏場運営ができません。その設備の改善や修理を予定していた売上が不足しているのが現状です。飼料価格の高騰もあり、このままでは被災から少しずつ増やして育ててきた7,500羽の鶏たちの居場所(学校)がなくなってしまいます。より自然に近い卵を…という“平地平飼い卵”存続危機に直面しています。苦しい状況の中でただ下を向いているだけでは何も前には進まないということは復興を目指した日に学びました。今回は自ら率先して前を向き困難に立ち向かうため、クラウドファンディングのプロジェクトに挑戦することを決意しました。

  近年国際的にも重要とされている考え方として「アニマルウェルフェア」があります。「アニマルウェルフェア」では『5つの自由』という概念が国際的に定着しています。①飢餓と渇きからの自由 ②苦痛、傷害又は疾病からの自由 ③恐怖及び苦悩からの自由 ④物理的、熱の不快さからの自由 ⑤正常な行動が出来る自由となっており、日本では快適性に配慮した家畜の飼養管理と定義されています。家畜としての動物にとって快適な飼育環境を…という内容です。

  当社の「鶏ファースト」も同じ考え方です。私たちにとって鶏たちはビジネスパートナーであると同時に大切な子供たちでもあります。実際に当社では鶏たちを学生、鶏舎を学校に例えて社員一同日々の業務を行っています。より自然に近い環境で育った鶏からみなさまに卵を届けることが健全な食育のお手伝いになると考えております。

  今回のクラウドファンディングではその一環として施設整備の費用を募集させていただきます。勝手なお願いではありますがどうかご協力いただければ幸いです。


<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2022/12/20 09:26

    お久しぶりです。一年の前のクラウドファンディングでは、応援頂きありがとうございました。        その後「卵娘庵のたまご食べてるよ~♪」「平地平飼い養鶏頑張ってください!」と嬉しいお言葉を多く頂くようになりました。このクラウドファンディングを通して、お客様との繋がりの重要性をひしひしと感じ...

  • 2021/11/30 18:17

    皆様!ほんとにありがとうございますm(__)m残り時間6時間を切りました。こんなに多くの方に支援いただけるとは思っていませんでした。でも、最後まで頑張ってみよう!!卵娘庵を知ってもらおう!鶏ファーストをもっと発信してみよう!と始めたクラウドファンディングでしたが、第一の目標額を達成することが出...

  • 2021/11/28 11:36

    たくさんの支援ありがとうございます!!初めてのクラウドファンディング♪不安いっぱいドキドキの挑戦です。支援してくださる方がいらっしゃるのか・・共感していただけるのか・・多くの方々に卵娘庵を知ってもらいたい!鶏ファーストの養鶏を応援して頂きたい!日本の卵の業界は、約90%が効率の良いゲージ養鶏で...

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