はじめに

ープロジェクトの概要

イップスは1930年頃に命名された、スポーツ選手を中心に多くの人を悩ませる謎の症状です 。様々な競技の有名スポーツ選手達からの発信により社会的な関心も高まっている一方、科学的な解明は進んでいない状況です。

我々は、イップスを「謎の症状」のままにしておかないことを目標に、研究ユニットを立ち上げ、イップスの科学的解明を目指し、研究活動を行なって参りました。その中で、イップスを研究対象とすることの難しさに直面することも少なくありませんが、イップス罹患者の深い悩みも多く目の当たりにし、この世界的に「謎」とされている症状の科学的解明は、社会的意義が高いという確信を持つことができました。

2021年5月には、イップス罹患者では運動時に特徴的な脳波がみられることを発見し、第一報となる論文を国際学術誌に発表することができました。この反響は大きく、今後さらなる研究を期待するというお声を国内外から頂くことができました。本プロジェクトでは、現在執筆中の論文掲載費用を始め、今後の研究活動に係る費用の資金調達をさせていただきたいと考えております。


解決したい社会課題

ーどのような課題に対して取り組むのか

イップスはスポーツ選手を始め、日常生活で類似症状に苦しむ方も多くいますが、未解明の症状として扱われています。そのような「不治の病」どころか「病」とも医学的には認められていない症状を科学的に解明し、症状に苦しむ方々が改善に向かう手助けとなる取り組みを目指しております。


ー課題の説明(図表・データ等推奨)

イップスは「自動化した動作の遂行障害である」と定義されている運動障害の一種であると考えられていますが、研究は進んでいるとは言えない状況です。

医学論文検索エンジンで「yips」と検索すると、45件の論文がヒットします。参考までに「cancer(がん)」の4,479,893件、「tennis elbow(テニス肘)」の2,357件と比較すると、どれだけ研究が進んでいないかということがわかります。(※1)

しかし現実には、スポーツ界を中心に多くの人がイップスに悩まされていると考えられています。たびたびアスリートがメディアにおいて「イップスに悩まされていた」という内容のカミングアウトをし、その度に社会の関心も高まっていると考えられています。(※2)

ー課題と向き合うきっかけや経緯

当団体の代表石原自身が高校時代にイップスに悩まされていた経験から、大学在籍時より研究をスタートしました。「イップスについて」というテーマで卒業論文を執筆し、アンケート調査ではありましたが、経験者ならでは着眼点や考察が評価され、卒業後も地道に継続して研究を進めてまいりました。

副理事長の吉岡、渡邊も活動に加わり、任意団体「イップスラボジャパン」として、2019年より準備期間、実験を経て、2021年に論文を国際学術誌に第一報となる研究成果を発表致しました。

イップス罹患者の悩みの根は深いのですが、医療機関等に相談される件数も少ないが故に研究が進みにくく、いざイップスを発症した際に科学的根拠に基づいた治療を受けることができないことはおろか、相談する場所を探すことすら難しいという現状にあります。

相談する場所がない→悩みがあってもそのまま→罹患者が顕在化しない→解明が進まない。と考え、

○イップスの「負の連鎖」を断ち切るには何より「科学的根拠」が必要であること。

○科学的根拠があれば、イップスの悩みは軽減し、健全にスポーツに取り組める人が増えること。

を確信したことをきっかけに、イップスの科学的解明という課題に取り組むに至りました。


このプロジェクトで実現したいこと

ー具体的な活動の内容

現在執筆中で、近日中に発表する予定のイップスに関連する論文のデータ解析の解析および論文執筆、発表に係る費用、次回研究の準備等。


ープロジェクトを通して実現したい変化

新しいイップスに関する科学的な知見がまた一つ増え、その知見がイップスに悩む人たちの近くまで届くような情報の流れも創出したいと考えております。指導者や現場スタッフ、医療関係者がイップスについてもっと正しく情報にアクセスできるような状況に変化させていきたいと考えております。

応援メッセージ

○菊地高弘さん(スポーツライター)

「イップスの取材をすればするほど、根の深さと闇を感じて途方に暮れます。謎の症状に苦しむ選手は今も大勢います。イップス・ラボ・ジャパンの医科学的なアプローチは、イップス根絶の第一歩だと確信しています。」


○鈴木颯人さん(スポーツメンタルコーチ)

「イップス研究において科学的に、そして組織的にちゃんと研究されているのは非常に珍しく、感情、経験に基づかず、再現性を高めて選手たちに寄り添っています。多くのイップスに悩む人たちの力になると確信しております。」

資金の使い道

ー目標金額の内訳、具体的な資金の使い道

論文投稿費:約20万円

研究活動費(交通費、宿泊費等):約10万円

電極等消耗品費(脳波、筋電図等測定に用いるための電極、衛生用品等):約2万円

学会研究会参加費:約6万円

手数料:約3万円 (9%+税)

実施スケジュール

ープロジェクト自体の実施スケジュール
2022年初旬 イップス論文投稿

プロジェクト成功が決まり次第、リターンを発送させて頂きます。

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。

リターン

ーリターンの紹介(リターン画像・リターンの詳細)

①本プロジェクトで発表予定の論文の日本語解説(PDFを予定)

→論文は英語での執筆になります。執筆者自ら日本語で解説させて頂きます。

②オリジナルイップスTシャツ↓(このようなデザインを予定しております。)

→「イップスの話題をもっと気軽にできるような世の中に」をコンセプトに、想いのこもったTシャツ。

速乾性の高い生地ですので、トレーニングなどでも着用いただけます。イップス撲滅祈願に。

③代表石原心によるマッサージ施術60分

→普段はスポーツトレーナー、鍼灸師あん摩マッサージ指圧師として一般の方〜アスリートまで幅広く施術を本業としている当団体代表の石原が施術をさせて頂きます。


④本プロジェクトで発表予定の論文の謝辞にお名前を掲載

→本プロジェクトで発表する論文の「謝辞」の欄に、お名前を掲載させて頂きます。


最後に

ー支援のお願い

ここ日本から世界へ、この世代から未来へ、研究のバトンを繋ぐための活動に、ご支援の程よろしくお願いいたします。


ープロジェクトにかける思いや意気込みなど

ご支援頂いた方々、ご協力頂いた皆様には、必ず研究の御報告をさせて頂きます。

我々の世代で着実にイップスの解明に大幅に近づく研究結果を積み上げていきたいと考えております。


チーム/団体/自己紹介・活動実績など

NPO法人 Yips lab. Japan のメンバーが取り組みます。

(メンバーの経歴・実績はこちら↓)


第72回日本体力医学会(松山)で学会発表をおこないました。

第3回基礎理学療法学 夏の学校(現:若手研究者ネットワークシンポジウム)で発表をおこないました。

○我々の活動を特集して頂いた記事がYahoo!ニュースオリジナル特集 に掲載されました↓

(Yahoo!ニュースオリジナル特集)

○イップス罹患者では運動時に特徴的な脳波が見られることを国際学術誌ScientificReportsで発表しました↓

(日本語解説:広島大学HP)

(発表論文:Scientific Reports)

 




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