はじめに・ご挨拶

 当社は長年に渡り、貴重な美術資料の印刷出版による復刻を行って来ました。

 過去には戦後の少年画の名匠・小松崎茂画伯の戦時中の図解師デビュー作を『機械化 小松崎茂の超兵器図解』として刊行し、ウォルト・ディズニー社が戦時下に創作した軍用キャラクター1000点を『キャラクターズ・オブ・ミリタリー』としてまとめました。どちらも世界初の試みでした。

 今回は、日本の図解絵師として世界的に評価されている葛飾北斎の未発表原画の初めての出版となります。

このプロジェクトで実現したいこと

 2020年9月上旬、大英博物館(ロンドン)が私蔵品からの購入を発表した葛飾北斎の幻のコレクション『万物絵本大全図 』は69歳の時に北斎が描いた小型図鑑本のための肉筆下絵集です。

 歴史上の人物、神話や宗教画、庶民の生活歳時記、動物や神獣、植物や風景、海外の民族衣装。

 江戸時代末期の庶民が興味をもった森羅万象をコンパクトにまとめた絵本大全図は他の絵師もいくつか出版しましたが、その筆致、発想において本書は群を抜いてすばらしい仕上がりとなっています。

 ポストカード大の下図は通常の浮世絵よりもコンパクトながら、その構図と細部の筆致は目を見はるもので、もし出版されていたら習熟した彫師でも版木に彫り込むには大変な苦労があったと推察されます。

 通常、浮世絵の版下図は版木に写しとられる過程で破損、廃棄されることが多く、このコレクションは版木に彫られることなく未刊行であったため全103点が保存されたのです。

 今回、美術書と映画の資料を刊行するアーキテクトシリーズとして、大英博物館から公開された高精細データから葛飾北斎の版下図そのものを複製印刷して出版いたします。

プロジェクトをやろうと思った理由

 この『万物絵本大全図 』は 明治期、大正期と日本で保存されていましたが、昭和期の混乱、すなわち太平洋戦争終戦後の混乱の下、フランスへと流出し保有者不明の状態で非公開となっていました。

 近年、パリで行われた美術品競売において出品された「万物絵本大全図」は大英博物館によって落札され、同館の収蔵物となり、世界の美術品を永続的に後世に残し、世界に公開されることを活動目的とする博物館の活動使命に沿って大英博物館のデジタルアーカイブによって公開されました。

 他の絵師さんの大全図、絵本が版画として残されていく中、なぜ葛飾北斎の原画は出版されなかったのか…。それは原寸で見ることでよく理解できます。

 とても木版画ですることができない細密の筆致で描かれており、その再現は二十世紀の写真製版印刷の実用化を待たなければ不可能だったのです。自身の筆通りに印刷することが出来ない北斎の無念、ゆえに版画として出版されることなく肉筆原画だけが残されたのだと思います。

 十九世紀、二十世紀、二十一世紀と三世紀をまたぎ、百五十年を超えてなお輝き続ける葛飾北斎の偉業。世紀を超えて世界に残る作品の復刻発表と保存をめざして、私たちは活動を持続して参ります。

これまでの活動

 当初、2020年秋の刊行および造本展示会の開催を企画しましたが、このコロナ禍において企画を出版社に説明に回る機会が限られ、また展示会などもタイミング悪く開催できませんでした。

 ゆくゆくは美術系の出版社、大学の出版局での研究を加えた出版も行えればと思いますが、現時点では確定していません。そこで今回、クラウドファンディングでの刊行実現を提案することにしました。

 

資金の使い道

 印刷費、編集費、研究解説費として使わせていただきます。

 原画は墨一色で描かれていますが、薄墨と紙の風合いを再現するため全ページ、4Cフルカラーで印刷いたします。和紙風合いの色つき用紙にモノクロ印刷も考えましたが、解説ベージは白地、原画ページは原版に忠実な色味の再現にこだわったため、ほぼモノクロ画集であるにも関わらずフルカラーという大変贅沢な印刷仕様となりました。

 国会図書館、国立博物館、葛飾北斎関連の美術館への献本寄贈も行いたいと思います。


リターンについて

★3500円コース
 B6原寸サイズ 128×182mm(原図112×153mm)

 原画の精緻な筆さばきをご覧頂ければ、どんなに腕前のある浮世絵の彫り師でも再現は不可能であったことが御理解頂けると思います。

★5000円コース
 B5拡大サイズ 182×256mm

 絵柄を見やすくするため、40%超の拡大を行っていますが、それでもなお精密な筆致は版画では再現できなかったと思います。

★8000円コース
 B6サイズ、B5サイズのセット

※表紙は赤、北斎ブルーをイメージした青色の2バージョンから選択できます。



100万円達成した場合、オリジナル北斎手ぬぐいをプレゼントいたします!!

実施スケジュール

1月末募集〆切
3月入稿
4月納品・発送作業

最後に

鬼才、北斎の残した肉筆画を本のカタチで後世に残したい。

多くの人の目に触れ、何世紀にも渡り、北斎の作品が語り継がれていく。

そんな未来を夢見て、この本を刊行できればと考えております。

みなさまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。

このプロジェクトの問題報告やご取材はこちらよりお問い合わせください