はじめに

着るモビリティ MOBILE WEAR(モビルウェア)は移動をハックする超個人的交通機関。
衣服の様に着用し、立ち姿勢(standing mode)および座り姿勢(sitting mode)で移動することができるこれまでにないパーソナルモビリティです。


持続可能性の観点から移動を考えた場合、
クルマは個人が移動する道具としてはエネルギーを使い過ぎていると考えます。
「利便性を損なうことなくエネルギーを浪費しない交通機関ができれば社会が変わるのではないか。」
そんな発想からMOBILE WEARの取り組みは始まりました。

「移動を自由にすること」を目指すMOBILE WEARの開発に
是非とも多くの方々に参加していただきたいと思い、
この度 CAMPFIREで支援を募ることにしました。

クラウドファンディングでは、
開発への想いをまとめたオリジナルインタビュー記事や
これまで開発したMOBILE WEARの「自家醸造ガイド」
などのリターンをご用意しています。
是非応援のほど、よろしくお願いいたします!

なお、MOBILE WEARの最新モデル「Mk-III」は
国内最大級オリジナルハードウェアコンテスト「GUGEN2021」に応募しています。
そちらの情報も併せてご覧いただければ幸いです。

※GUGENプロジェクトページはこちらをクリック→「GUGEN2021


MOBILE WEARのご紹介

セグウェイや電動キックボードなど従来の小型パーソナルモビリティの多くは立ち乗りですが、レジャーやスポーツ用ではなく移動手段として使用するならばユーザの負担軽減が必要と考え、MOBILE WEAR はstanding mode(下図左)で立ち乗り移動の軽快性を、sitting mode(下図右)で座り姿勢移動の快適性を提供します。

standing⇔sittingのモード移行に特別な操作は要りません。
sitting modeへの移行は腰掛けるだけ、standing modeへの移行は立ち上がるだけです。

MOBILE WEARが移動に費やすエネルギーはとても小さく(クルマの数十分の1)、
クルマに比べればタダ同然です。

主構造部材には信頼性・入手性が高い標準的汎用部品(アルミ構造材)を用いているので
導入費用も低く抑えられ、また製造に際して特殊な設備は不要。
六角レンチやドライバーがあればIKEAの組立家具のように
自宅リビングで分解・組み立て、サイズ調整が可能です。
実際にMOBILE WEARはガレージすらない一般家庭のリビングで作られました
(下の写真にネコが映り込んでいるのはそのためです)。
MOBILE WEARによって誰もが好みのビールを自家醸造(home brew)するように自分にあったモビリティを作ることが可能となり、これはもはや「モビリティの民主化」と言っても良いでしょう。


MOBILE WEAR の仕様

以下に最新モデルであるMk-IIIの主な仕様を示します。
かかと近くにあるモーターが動力源で、
AL構造材で構成されたフレームでsitting mode時のユーザーの体重を支えます。
※下図に示される背中のバックパックはオプションとして現在構想中のものです。

MOBILE WEARは10km/h程度の速度で移動することができますが、
速さを追求する乗り物ではありません。


MOBILE WEAR開発経緯

MOBILE WEARの開発は2018年からスタートしました。
2019年に最初のモデルであるMk-I、翌年にはMk-IIを公開。
日々改良を重ね、2021年に三代目となるMk-IIIをお披露目することができました。

開発を進めるにあたって、重要視したのが軽量化です。
Mk-Iは30kg超、Mk-IIは約20kgまで軽量化しましたが、
Mk-IIに試乗していただいた方からは「ちょっと怖い」という感想をいただきました。
「怖い」のは重いために操作性が悪いことが一因と考え、
MK-IIIでは主構造や駆動系の見直しを進め、約13kgまでの軽量化を実現しました。
誰もが日常の足として普通に使えるモビリティとなるためには、
より一層軽量化などを進め操作性の向上を図る必要があると考えています。


MOBILE WEARが拓く未来

MOBILE WEARが進化を続けて 更に軽量・コンパクトになった先にどんな未来が待っているかを以下に考察してみましょう。

MOBILE WEARはコンパクトなので保管のために車庫や特別な収納は不要。靴と一緒に玄関に置き、外出時はそのまま身につけて出発できます。

公共交通機関が貧弱な地域では、住民の足の確保が悩みの種。MOBILE WEARによって交通インフラに大きな投資をすることなく短〜中距離の移動が可能となります。
MOBILE WEARは移動に関わるコストを大きく削減し、運輸・観光・通勤通学などおよそ移動に関わるあらゆる活動やサービスが爆発的に活性化し、新しい価値をもたらします。

駅周辺でよく見られる満杯の駐輪場。シェアサイクルやキックボードを利用する場合でも、ユーザーにとって専用ポートの有無や空き状況は心配のタネ。何より駅前などの便利な一等地を潰してしまいます。
MOBILE WEARは身につけて使うので、駐車場や駐輪場は要らず、煩わしい手荷物にすることなく電車に乗り込んで、家から目的地までのシームレスな移動が可能になります。また駐車場そのものが不要になるのでそのスペースが有効に活用できます。


集まった支援金で挑戦すること

次期モデル「MOBILE WEAR Mk-IV(仮名)」開発の主眼は操作性の向上、具体的には軽量化にあると考えています。軽量・コンパクト化を図ることで、より一層「衣服のような」着るモビリティ の実現に近づけることができます。
そのための方策として基本構成の見直し、軽量素材の採用などいくつか構想があります。
今回のクラウドファンディングでいただいた支援はそれらの構想を検証段階へと押し上げる一助(開発・製作費用の一部)に充てさせていただきたいと考えています。


MOBILE WEARは最大速度を6km/h以下とすれば電動車いす同様歩行者扱いのモビリティになると想定しています。
これに近いコンセプトではトヨタの「歩行領域でのモビリティC+walk」などがあります。こちらは現在のところ公道走行は不可となっていますが、将来的には公道使用も見据えているとのことですし、近年電動キックボードの規制緩和など、小型パーソナルモビリティを取り巻く環境は今後その使用を拡大する方向へ進むことが予想されます(参照:警察庁Webサイト)。
そして、上記の「MOBILE WEARが拓く未来」に示したように、MOBILE WEARは従来の小型パーソナルモビリティよりもユーザーに大きな便益をもたらすことが期待できます。
MOBILE WEARで移動が自由になる社会の実現を目指し、小型パーソナルモビリティに関する規制などの環境についての調査研究を進めます。そしてその結果を「Mk-IV(仮名)」に反映し、開発成果はこれまで同様様々な形で公開していきます。


今後の「MOBILE WEAR Mk-IV(仮名)」の開発計画 

・〜2022年3月: 概念設計
・〜2022年6月: コンセプト確認(サブスケール構造試作等)用のモデル作成および検証
・〜2022年9月: フルスケールモデル作成および検証

※現在の開発ステータス:Mk-I〜Mk-IIIで得た知見をまとめ、次期モデルのコンセプト構築中
上記のように2022年9月に成果公開(Maker Faire Tokyo 2022、GUGEN2022等のイベントへの出展など)をターゲットとして開発を進めます。


リターンのご紹介

①GUGENの結果報告とお礼のメッセージ 500円
2021年12月発表のGUGEN2021の結果のご報告とお礼のメッセージをメールでお送りいたします。

②GUGENオリジナル記事コンテンツ  1000円 
GUGEN CAMPFIREオリジナルインタビューにチームメンバーが答えたデジタル記事コンテンツ(pdfファイル、A4約5ページ)をメールでお送りします。MOBILE WEAR開発にかかる想いや製作者のバックグラウンドなどをより知っていただくことができる記事となっています。

③上記①、②+小冊子「モビルウェアの世界」   2000円
以下をメールでお送りいたします。
・GUGENの結果報告とお礼のメッセージ
・GUGENオリジナル記事コンテンツ(上記②と同じもの)
・小冊子「モビルウェアの世界」:MOBILE WEARの概要と MOBILE WEARのある未来社会を描いた小冊子(pdfファイル、A4 11ページ相当)

「モビルウェアの世界」イメージ(一部抜粋)

④上記①〜③+MOBILE WEAR ペーパークラフト 3000円 
以下をメールでお送りいたします。
・GUGENの結果報告とお礼のメッセージ
・GUGENオリジナル記事コンテンツ(上記②と同じもの)
・小冊子「モビルウェアの世界」:MOBILE WEARの概要と MOBILE WEARのある未来社会を描いた小冊子(pdfファイル、A4 11ページ相当)
・MOBILE WEARペーパークラフト(高さ約14cm)の型紙(pdfファイル)

MOBILE WEAR ペーパークラフト

⑤上記①〜④+MOBILE WEAR 自家醸造ガイド 5000円 
以下をメールでお送りいたします。
・GUGENの結果報告とお礼のメッセージ
・GUGENオリジナル記事コンテンツ(上記②と同じもの)
・小冊子「モビルウェアの世界」:MOBILE WEARの概要と MOBILE WEARのある未来社会を描いた小冊子(pdfファイル、A4 11ページ相当)
・MOBILE WEARペーパークラフト(高さ約14cm)の型紙(pdfファイル)
・「MOBILE WEAR 自家醸造ガイド」:自宅でMOBILE WEARを作るための部品調達方法なども明記した詳細なガイダンス(pdfファイル)

「MOBILE WEAR 自家醸造ガイド」イメージ

⑥上記①〜⑤+パーソナルモビリティの最新動向調査結果 10000円
以下をメールでお送りいたします。
・GUGENの結果報告とお礼のメッセージ
・GUGENオリジナル記事コンテンツ(上記②と同じもの)
・小冊子「モビルウェアの世界」:MOBILE WEARの概要と MOBILE WEARのある未来社会を描いた小冊子(pdfファイル、A4 11ページ相当)
・MOBILE WEARペーパークラフト(高さ約14cm)の型紙(pdfファイル)
・「MOBILE WEAR 自家醸造ガイド」:自宅でMOBILE WEARを作るための部品調達方法なども明記した詳細なガイダンス(pdfファイル)
・小冊子「パーソナルモビリティの最新動向調査結果」:交通デザイン研究所が調査し まとめた最新のパーソナルモビリティ情報(pdfファイル、A4 11ページ相当)

「パーソナルモビリティ の最新動向調査」イメージ(一部抜粋)

メディア掲載

Make:
Maker Faire Tokyo 2020にMOBILE WEAR Mk-IIを出展した様子を記事にしていただきました。


ラジオライフ 2020年12月号(三才ブックス)
マニアックな専門誌「ラジオライフ 」にMOBILE WEAR Mk-IIを記事にしていただきました。「マスク部分がミラー状なのは『かっこいいから』というロマン仕様」という素敵なキャプション付きでした。
「ロマン仕様」とMk-IIのシールド部


ワールドビジネスサテライト「トレンドたまご」(テレビ東京 2020年12/21放送)
「着る乗り物」としてMOBILE WEAR Mk-IIを紹介していただきました。トレたまキャスターの北村まあさ さんにテレビ東京報道局内をたくさん試乗してもらった上に、当研究所がMOBILE WEARで世に伝えたかった 「小さな乗り物を広く一般の人に楽しんでもらいたい。過度に車に依存しない社会ができたらいいと思っている。みんなが気軽にそういう社会がイメージできるものの一つの例として作った」 というコメントをカットせず使ってくれました。感謝いたします。
「トレンドたまご」で紹介されたMOBILE WEAR Mk-II


「交通デザイン研究所」の紹介

MOBILE WEARを提案する交通デザイン研究所は
「徒歩、自転車から宇宙船まで 21世紀の交通を考える」を合言葉として
貨幣経済的価値のみでない社会的便益の観点から
21世紀に適した交通の姿を提示することを目的とする研究所です。
現在は個人ミッションとして活動しています。
本研究所の活動に興味を持たれた方はぜひご連絡ください。

<活動内容>
■交通システムの研究・提案

【事例】
・「ソーシャル舟運で拓くポストモータリゼーション」
(eco japan cup 2014 ポリシー部門 環境ニューディール政策提言 サステナビリティ敢闘提言受賞  参照URL: http://ejc-winner.blogspot.com/2015/01/PR02.html
・「銀座の襖 Street Flexible Partitions」
(WIKITOPIA INTERNATIONAL COMPETITION 第2回コンペ 1次選考通過案 
 参照URL: https://wikitopia.city/competition/entries/2/10/index.html) 等
■モビリティ情報の発信
・blog:http://knnumber.blog.fc2.com
・Facebook:https://www.facebook.com/交通デザイン研究所-Transport-Design-Lab-1981438068754858?locale=ja_JP
・twitter:https://twitter.com/TDL30319707
■信頼性・安全性評価
■パーソナルモビリティの研究・提案


最後に

メーカーの提案するモビリティプロダクトに頼るだけでなく、MOBILE WEARのように市民サイドでモビリティを供給する手段を構築することで多様性が広がり、豊かな社会が訪れると考えています。皆さんの参加、ご支援をお待ちしています。


<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2022/02/14 01:42

    MOBILE WEARは今のところ上図の様な外観なので、ロボット的に捉える方が多い様です。MOBILE WEARは服を着る様な気軽さで使える超個人的な移動手段を目指していて、その姿は今後どんどん変化していくことでしょう。今回のクラウドファンディングでは資金面の支援をお願いしていますが、技術的な...

  • 2022/02/13 18:48

    上図はMOBILE WEARの駆動機構部分です。左側はMK-II(ベルトドライブ)、右側はMk-III(ハブモータ)のもので、本クラウドファンディングプロジェクトの「ホーム」の項目に示した動画("Mobile Wear Mk-III 20211122")は右側のハブモータバージョンのものです。...

  • 2022/02/11 19:16

    MOBILE WEARの主構造は汎用のアルミ構造材を用いているので、その製造に特殊な道具は要りません。IKEAの組立家具の様に六角レンチとドライバーさえあれば誰でも組み立てることができます。そうは言ってもどうやって組み立てたらいいのか分からない、という方、ご心配は無用です。このプロジェクトのリ...

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