色々な事情があれど、子ども達に罪はありません

シャーミンさん一家が最低限の生活を取り戻す事ができるまで、あと少なくとも半年かかると見込んでいます。その間の一家の生活と子ども達の学ぶ機会を支える活動費をクラウドファンディングで募りたいと思います。

【シャーミンさん一家について】

田中真理子と申します。東京都国立市で銀風工房という絵画教室を開いています。

私がボランティア活動を通じて知り合った女性で、シャーミンさん(子どもが特定されないよう仮名としています)という南アジア出身の女性がいます。とても真面目で誠実な方です。

シャーミンさんは母国の小さな村の出身ですが(娘さんの希望で国名を伏せています)、日本人と結婚して日本で暮らせば、子どもたちを安全な環境で育てる事ができるという知人の言葉を信じ、1歳と5歳の娘2人を連れて10年前に来日しました。

来日した後、紹介された日本人男性との婚姻届けを提出し10年間清掃業を続け介護の資格なども取得し、必死に働いて娘2人を育てて来ましたが、突然、在留資格がないという疑いがあるという理由で入国管理局から在留ビザをはく奪され、娘2人を自宅に残し、留置所に収監されてしまいました。留置所への収監は2ヶ月に渡り、その後入国管理局に移りで1ヶ月間を過ごしました。

 【最低限の生活と学び続ける権利を失って】

入国管理局の詳しい説明を受け、状況を整理すると不法滞在を疑われてしまってもしょうがないという事はシャーミンさんも今は理解しています。しかし10年間日本で育った子ども達は、日本語しか喋れず、これから母国に生活を移す事は非常に困難です。母国には娘たちの面倒を見てくれる人もいません。

高校1年生の娘はとても勉強ができ、昨年夢だった外国の事を勉強できる私立高校に入学しました。まさか急に働く事すら許されなくなると想像もしていなかった一家は、今年の10月から月57,500円の学費も滞納しています。3ヶ月滞納が続くと強制的に退学となってしまいます。

【見えて来た一筋の光】

 お母さんが突然収監されてしまった時、当時中学生の長女が、インターネットを使って見つけたのが在留資格や外国人問題の専門性がとても高いミモザの森法律事務所の高橋済弁護士でした。現在シャーミンさん一家は高橋弁護士と以前類似の案件を担当したいずみ橋法律事務所の渡邉彰悟弁護士を通じて、これまでの経緯と子ども達の状況を考慮し、子ども達が成人するまでの滞在許可と就労許可が得られるよう裁判に臨んでいます。高橋弁護士は半年前後で在留許可が下りる可能性が高いと見込んでいます。しかし、許可がおりるまでの間、仮放免という扱いになっており就労が許可されていないため、今シャーミンさん一家は2人の娘たちと共に命を繋ぐのもやっとの生活をしています。

 

※私とシャーミンさん

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【集めたい資金について】

高校1年生の娘は、なんとか今通っている高校に通い続けたいと願っています。修学旅行などは行けなくても、シャーミンさんに滞在許可がおりて働き始めることができれば、学費も支払って行くことができます。

今回皆さんの協力をお願いしたいのが、シャーミンさん一家が滞在許可を得られるまでの私たちの取り組みを支えて頂きたいのと、現在小学校6年生の次女が中学校に上がり、長女が高校2年生に進学する2018年3月までの、シャーミンさん一家の生活費の一部を支えることです。

第三者への寄付を目的としたプロジェクトは掲載できないというCampfireのルールにのっとり、シャーミンさん一家へ直接お渡しする資金ではなく、一家支援のための活動資金として募ります。用途はシャーミンさん一家への食品や洋服など生活必需品等の購入費、滞在許可を得るにあたってかかる経費や交通費、また一部は水道光熱費など直接的な支払いにも使わせていただきます。 

参考:今後4ヶ月間で予想されるシャーミンさん一家の生活費の内訳

合計 855,000円 (下記 ①+②+③の合計)

①滞納分

滞納分の学費(57,500円※10月+11月)と次女の修学旅行代(20,000円)= 135,000円

滞納している家賃3ヶ月(33,000円)、水道光熱費(27,000円)=60,000円

滞納分=計  195,000円

 

②12月から来年3月末までの費用

月約145,000円× 4ヶ月= 計 580,000円

【ひと月の内訳】

★食費 40,000円

★水道 4,500円(9,000円/2ヶ月)

★家賃 11,000円 (公営団地)

★ガス 5,000円

★電気 4,000円

★通信費 7,000円

長女

★学費  57,500円

★定期代 12,000円

次女

★小学校給食代 4,000円

 

③特別出費

★次女の中学校の入学に向けての一式8万円(夏服冬服の制服など)

 

【リターンについて】

このクラウドファンディングでは子ども達を守るためにもシャーミンさんという仮名を使っています。しかしご支援いただいた方には、ぜひ本人からお礼、または状況をお話しする機会を設けたいという事で、お礼の手紙か直接お話しできる機会をリターンとさせていただき、しっかりと皆さまのご支援が使われ、子どもたちの生活と学びが維持されている透明性と説明責任も果たしていきたいとおもいます。 

 

【最後に】

 日本には働くことも許されず、生活を保障される事もない人たちがいる事を、私は今回初めて知りました。子どもも含めてこういった状況に追い込んでしまっている日本の対応に疑問を感じますし、行き倒れで無くなってしまう方や、生活の目処がつかずに一家心中してしまう外国人家庭がいるというお話を高橋弁護士に聞き、私も2人の息子を持つ母としてこのままシャーミンさん一家を見過ごすことは出来ないと感じ、息子に協力してもらい初めてクラウドファンディングを立ち上げました。

 難民認定率が1%以下の日本には、シャーミンさん以外にも同じ状況にある家庭、そして子どもたちがたくさんいるそうです。ぜひ、直接シャーミンさんからお話しが聞きたいという方はご連絡ください。苦しい状況でも相手のことを常に思う、とても素敵な方です。資金が十分に集まらなかったとしても、私もできる限りシャーミンさん一家を応援して、こういった最低限の暮らしを維持することも、学ぶことも認められていない状況にある子どもたちが日本にいることを、多くの人に知ってもらいたいと思います。 

小学生と高校生の女の子が、日々十分に食べることもできず、勉強をする機会すら奪われている現状が目の前にあります。2人ともお母さんに似て、とても強く素直な子たちです。ぜひ、みんなで支えて行くことに参加してもらえたら嬉しいです。

よろしくお願い致します。

連絡先: ginpur.studio@gmail.com 

田中真理子

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【ミモザの森法律事務所の高橋弁護士から応援メッセージを頂きました】

 

今、日本にはシャーミンさん一家と同じような状況にある家庭が増えていますが、シャーミンさん一家は今多い退去強制が最終的に決定されているケースでなく、まだ退去強制が決定していないので、未だ状況は良いケースです。

確かに就労目的で不法滞在や難民申請をしている外国人もいますが、誤った情報や、嘘に騙されて日本に連れてこられた人たち、本当に母国に帰ることのできない難民なども多くいます。そして何より、親に連れてこられた子ども達も、親と一緒に不法滞在者の子どもとして、勉強し、生活していく権利を剥奪されています。

就労ができない人たちが得られる収入は、善意の寄付しかありません。市民が本当に支援が必要な人を見分け、支え合いが行われる社会を築くきっかけに、このクラウドファンディングがなって欲しいと思っています。

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また、いずみ橋法律事務所の渡邊彰悟弁護士からも応援を頂いております。 

 

 

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