自己紹介

みなさん初めまして!株式会社シャイン代表の桑野祐一と申します。弊社は食品加工の技術をベースに、まだ価値を見出されていない三陸・岩手の「未利用資源」を使ったフードロスの解消に取り組んでいます。過去には多くの食品コンクールで入賞を果たすなど、評価されておりましたが東日本大震災により甚大な被害を受け事業存続が危ぶまれる事態に。そんな中、創業者とご縁のあった私が食品業界は未経験ながら事業承継を受け再スタートを切りました。全てが0の状態から始める挑戦をご支援いただきたいと考え、初のプロジェクトを立ち上げました。

未利用資源とは
本当は成分が良かったり美味しかったりするのに調達や加工に手間がかかる、色や形が悪い事を理由に廃棄されていたり放置されているもの。海産物、農産物問わず未利用資源は全国に数多く存在しています。例えば弊社の主力商品である「昆布根藻塩」に使用する昆布根は弊社が調達している漁場で約3tが水揚げされていましたが使い道がなかったため、漁師さんが高いお金を払って廃棄処理していたのです。

こういった食材を買い取ることで、漁師さんのコストを減らしつつ収入になります。未利用資源を活用した事例が増えることで一次産業で頑張っている人たちの応援に繋がります。


「未利用資源」を活用した商品

昆布根藻塩
三陸で盛んな昆布の養殖。海中のロープに根を張り昆布は育ちますが、収穫後、この根をロープから外すのが大変で、漁師にとって厄介者となります。そのため栄養豊富な部分にも関わらず全て廃棄されていました。そこで「昆布根」を粉末加工し、使いやすい藻塩としました。


気仙地域産小枝柿 柿酢
高齢化の進行で高枝から柿を採ることも難しくなり、実った柿がそのまま朽ちてしまう現状がありました。そこで地域の方に柿を集めていただき、独自の長期発行熟成過程で旨味の深いまろやかで滋味ある果物酢に仕立てました。

このプロジェクトで実現したいこと 

環境問題・地域課題の解決に貢献する「未利用資源」の可能性を感じていただき、クラウドファンディング後も皆さまに応援いただけるような関係を作りたいと思っています。まずは私が人生をかけて挑戦している「未利用資源」を使用した食品をお手にとって食べていただきたい。そして、集まった応援金を使って食材の粉砕機を導入します。

少しずつですがご注文も増え、製造に力を入れたいところですが現行の機械では粉砕に時間がかかってしまい、生産が追いつかなくなっています。また加工できる食材に限りがあるため生産者から寄せられる「未利用資源」を活用したご相談にお応えできないこともありました。新たな粉砕機を購入することで効率よく大量生産が可能となり、多くの人にお届けすることができます。

また、今まで実現が難しかった「魚のアラ」の粉末化といった手間のかかる食材にも対応できるのでフードロス削減により貢献でき、三陸の海の環境を守ることにも繋がります。さらに消費者に弊社の商品を選んでいただくため、店頭やEC等で魅力をより発信していくための商品パッケージのデザイン変更の費用として活用したいと考えています。

未経験からのスタート。40代の東京生まれ東京育ちが大船渡の食品加工会社を引き継ぐ

私は東京で生まれ育ち、県外で働くこともありましたが基本的に都内で生活してきました。20代のころは働きながら長期休暇をとっては全国を周り、現地の農業や漁業を手伝うバックパッカー生活を送っていました。その時、色や形が悪いという理由だけで大量の農産物、魚介類が捨てられていることを知りました。どうすることもできませんでしたが当時の体験がしこりのように残り続けていたのです。

その数年後、あの東日本大震災が起こります。当時サラリーマンだった私はいてもたってもいられず、最初は茨城県を中心に瓦礫拾いやドブ拾いをしたり、東北へ物資を送ったり精力的に活動しました。翌2012年には岩手県大船渡にある支援団体に所属し、商店街のお手伝いやコミュニティスペースの運営、地元企業を集めたイベント出店を手伝う中でシャインの前身である会社の代表と出会います。

当時から未利用資源を使った会社として異彩を放っており、活動にどんどんのめり込んで行きました。そんな折、前代表から「やりたいことがあるならこの会社を使ってみたらどうか」と打診されたのです。「これはチャンスだ」。20代の時に感じたモヤモヤをこの会社でなら解消できると考え、41歳にして未経験の食品加工の会社を事業継承しました。

現場の声を聞くと一次産業の現実が見えてきた〜漁師100人組手〜

事業継承したまでは良かったものの実際に生産者が何で困っているのかを理解しなければいけません。そんな時「100人の漁師に聞いたら何か掴めるんじゃないか」と思いついたのです。それから漁港に行っては漁師の方々に話かけ、「昔と比べて海はどうですか」「採れた物を捨てるのはどういう気持ちか」と質問し続けました。

最初は怪訝な顔をされましたが徐々に心を開いてくれ、悩みを打ち明けてくれるように。「海水温度の上昇が原因で養殖してるホタテの半分は死滅してしまう」「コストが上がっても買取価格は変わらないから生活が苦しくなる一方だ」。そこには逼迫した水産業の現実がありました。

廃業を考えている方もおり、子供に継がせたくないといった声も多く耳にしました。このままでは日本から漁師がいなくなってしまう。あふれる危機感と同時に「未利用資源」の可能性を感じたのです。販売できない海産物を産業廃棄物として処分すると高い費用が必要になり、生活を圧迫する一因になっています。それらを買い取ることで漁師さんのコストを抑えながら新たな収入源にもなる。

現在まで74人の海で働く人と対話し「未利用資源」の活用した取り組みへの期待の大きさを日々感じています。「まずは100人」、まだ出会えていない人との交流を楽しみに時間が許すかぎり漁港に出かけています。

まだ見ぬ同志たちと未来に繋がる流れを起こしたい

未利用資源の目指すところは「生産者の新たな収入源をつくること」「廃棄物を減らして三陸の海を守ること」「労働者不足など地域課題の解決すること」。最近ではこうした取り組みを評価いただき取引高も徐々に増え、未利用資源の「昆布の根」を去年の700kgから約3倍の2tを買い取ることができました。この活動を続けることで他の漁場からもきっとオファーがくる。これからも未利用資源から始まる持続可能な環境づくりに寄与していきます。

そして何より今が人生で一番幸せなんです。この仕事をしてると応援してくれる人がいる。一緒にやりたいと行ってくれる人がいる。未利用資源に一番影響を受けたのは私かもしれません。そしてクラウドファンディングを立ち上げた一番の理由は「同じ志をもった仲間と出会いたい」からです。 

課題を解決していくために一緒に考え、語り合いたい。自分だけの幸せを考えるよりみんなで幸せと思える状態をつくっていきたい。この取り組みを行うまでこんな風に考えられませんでしたが、自分が幸せでこそ相手に幸せを与えられると思っています。これらは全て大船渡の人たち、未利用資源が教えてくれたことです。


シャインの紹介
1998年に食品の加工会社として前創業者が岩手県大船渡市に設立。2020年に事業継承後も長年培われてきた食品加工の技術をベースに「未利用資源」を使った商品開発に一貫して取り組んできました。

廃棄していた昆布の根を使った「昆布根藻塩」、B級品のウニを配合した「生うにの粉塩」などを製造販売し、その取り組みを特集した番組が地元テレビ局で放映されたり横浜で行われた百貨店の催事や道の駅、地元スーパー等でお取り扱いいただいております。また近頃は地元の漁師と連携し「越喜来プレミアム」という地域の特産品を使った6次化食品の開発など精力的に活動を行っています。
株式会社シャインHP:https://sanrikumigaki.jp

大船渡の紹介
岩手県南部の三陸海岸南部にある海と山に囲まれた4万人が暮らすのどかな港町です。昔から水産業が盛んで、大船渡港は岩手県内で唯一の重点港湾にも指定されています。この地域で養殖されているホタテが特に絶品で、旨味が凝縮された大ぶりな身にプリプリな食感を味わうとやみつきになりますよ。そして大船渡でもっとも魅力なのは人。建前で話すことを良しとせず、本音で関わろうとしてくれます。東京で生まれ育ってきたからか人と壁を作っていた私が、自然と自分らしく生きていける場所だと感じています。仕事や人間関係に疲れたらぜひ遊びにきてください。きっと気に入っていただけると思います。


応援コメント

株式会社おのざき 4代目 小野崎 雄一さま
福島県いわき市で鮮魚店を経営しております株式会社おのざき4代目の小野崎雄一です。未来の世代の水産資源を先取り(乱獲)し、安い金額で大量に消費してきた歴史を我々日本人は反省すべきだと思います。水産資源の枯渇化は深刻であり、まだ食べられるのに廃棄されている未利用資源の活用は急務であり、水産大国ニッポンの大きなテーマです。未利用資源の利活用などを通じて持続可能な水産業に構造をシフトしていかないと、東北の海街に根差した尊い食文化が消えてしまいます。桑野社長の、未利用資源の有効活用に人生をかけて取り組む姿勢に非常に刺激をいただいております。微力ながら応援させていただきます。

中野えびす丸船長 中野 圭さま
岩手県大船渡市越喜来(おきらい)でホタテをはじめとする養殖漁業を営んでいる中野圭と申します。未利用資源の活用を掲げている桑野さんをはじめ株式会社シャインのメンバーのチャレンジを応援します!「越喜来プレミアム」での商品開発では強いこだわりと新たなアイディアを発揮していただき、真の「産業の6次化」を実現することができました。これからも生産者にやりがいと希望を与えてもらうためにも、加工開発に邁進してほしいと思っています!

クレアクロップス株式会社「馬場農園」代表取締役 馬場 一輝さま
私は人参を栽培している農家ですが、どうしても規格外のものができてしまいます。シャインさんに相談したところ、もったいないから企画開発から一緒にやっていただけるとのことだったので、とても心強い味方ができたと嬉しかったです。

信用保証協会宮古支所 副支所長 佐藤 政寛さま
内陸生まれ内陸育ちの私は、海産物の生産・加工の実態を良く知らずに生きてきましたが、「三陸の海を守りたい!そこで働く人々の力になりたい!」という強く優しい桑野社長の思いに胸を打たれました。多くの方に桑野社長の活動に掛ける思いが届いてほしいと強く願っております。

宮古市高浜昆布漁師 佐々木 悟さま
私は昆布、若布の養殖漁業をしておりますが、近年の気候変動により収穫できる日数が減ったり生産物被害を受ける事が多発しており、養殖だからといって安定した生産が可能な状況ではなくなりつつあります。その中でシャインさんの未使用資源の活用事業は消費者、生産者ともに価値ある事業だと共感し応援させていただきます。


いただいたご支援金は主に以下の内容で活用させていただきます。
・効率的に食品加工ができる機械 50万円(ラージSG型刃物)
コロナで先行きが不透明の中、現在の資金力での購入は難しいと感じ自己資金と補助金をベースに費用の一部として活用させていただきます。

・既存商品のパッケージデザインの変更 30万円
「昆布根の藻塩」のパッケージを変更するため、デザインの製作費として活用いたします。

プロジェクトスケジュール(予定)
2022年10月〜  リターン商品発送開始
※状況によって時期が前後する可能性がございます。

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