●はじめに 新ブランド「ESHIKOTO」に込めた想い

●ESHIKOTOの展望! どんなお酒を展開するのか

●今回のプロジェクトで実現したいこと!

●施設としてのESHIKOTO 福井県は幸福度ナンバー1のウェルビーイング県!



水野真悠(以下、真悠):はじめまして! 石田屋二左衛門株式会社の水野真悠と申します。まずはこのページに訪問して下さり、本当にありがとうございます。弊社は曹洞宗の大本山、永平寺がある福井県の永平寺町で、200年以上に渡って日本酒をはじめとするお酒を作っている蔵元です。創業者の、その名も石田屋二左衛門が酒蔵を築き、現在の8代目蔵元、私の父である水野直人まで伝統を継承・発展させながら、とにかく美味しいお酒を、と探求を続けています。

でも、創業時から今の今まで私たちが守り続けているのは、「お酒の味の探求」だけではありません。自然に恵まれている福井の環境と共存し、地元でずっと伝統を継承・発展させてきた様々な技術や産業などの文化を、お酒を通して発信していくといったことも長い間、取り組んできました。私たちにとって最も欠かせないのが福井のキレイなお水ですが、そのほか、越前和紙や越前織をラベルに用いたり、越前塗りの化粧箱を作ったり……。

こちらは永平寺町に流れる一級河川、九頭竜川の冬景色。 

これまでも自然、人、地域と調和しながらモノづくりができていた自信はあるのですが、元々の日本酒好きの方だけでなく、もっと多くの人、例えば日本酒をあまり飲んだことがないという若い人にも、お酒、福井の環境、文化の魅力を知ってもらいたい! そんな想いから、新たに「ESHIKOTO」というブランド、同名を冠した施設を永平寺町の下浄法寺にこの夏、立ち上げます! それに至るまでの想いを妹の紗希とともに少しお話させて頂きたいと思います。


上がESHIKOTOのシンボル。永遠を表すメビウスの輪をイメージしています。 下がロゴタイプ。

ESHIKOTOの臥龍棟外観。

水野紗希(以下、紗希):改めてはじめまして! 石田屋二左衛門の水野紗希です。姉は主に経営の方に携わっているのですが、私は広島にあるお酒の研究機関で日本酒造りを学んだ後に入社し、現在はお酒造りに関わっています。

真悠:私は元々、家業に関わるつもりはありませんでした。大学進学で東京に行き、同級生に家業の話をすると驚かれたりしましたが、全く実感が湧かず……。思い返してみると、未成年だったので当然、私自身がうちで造っているお酒を飲んだことがなかったし、飲んでいる人の姿を見たこともなかったんです。ターニングポイントは、大学卒業後に東京の結婚式場に勤めたことでした。そこでは、うちのお酒を扱ってくれていて、美味しそうに飲んで下さる人の姿を初めて見て、やっぱりお酒造りに関わりたいと、福井に戻ることを決心しました。

紗希:私も東京に憧れがあったので同じく上京しました。でも、環境があまり肌に合わなくて、 その頃からやっぱり自然がたくさんある福井って良いな、って思うようになったんです。大学を卒業したらカナダに留学する予定だったのですが、コロナ禍で行けなくなってしまい、それだったらと日本酒のことをちゃんと知ろうと思い、先ほどお話した広島の研究機関で勉強をしました。

日本酒ってすごいんです。お米のでんぷんを麹の酵素で糖化させながら、酵母がアルコール発酵をするという複雑な仕組みで。さらに酵母は生き物なので、その管理も大変……。まさに自然の力の恵み、神秘を味わえる飲み物なんです!   


真悠:日本酒と聞くと美味しくないとか、悪酔いするとか、そういったイメージをもっている若い人たちって少なくないと思います。でも、良いものをちょっとずつ飲めば良いのかなって。ESHIKOTOでそのイメージや楽しみ方が少し変わったらなって思うんです。



真悠:ESHIKOTOブランドは挑戦がテーマ。日本酒はもちろん、それ以外のスパークリング日本酒や酒粕を蒸留して造った米焼酎をベースにした梅酒を販売します。ESHIKOTOブランドでは福井県の素材や文化を取り入れております。日本酒と梅酒は今回のリターンとしてもご用意させて頂きました。

ESHIKOTO AWAの写真。石田屋ESHIKOTO店にて限定発売予定。福井県産五百万石を使用し、日本酒を15ヶ月以上瓶内二次発酵し冷蔵熟成しています。透明感のあるドライな味わいは料理とも相性抜群。
紗希:それからノンアルコールなど、お酒が飲めない方のためのドリンクにも挑戦できたらと考えています。日本酒造りの考え方や弊社の想いは基礎としてしっかり残しつつ、種類を色々と増やしていき、間口を広げていきたいんです

真悠:私たちの商品は大量生産するのではなく、品質が良いものを造り、かつ品質管理が出来る特約店様のみの販売をしてきました。それは、うちのお酒や福井を愛して下さる方に、しっかりと行き届かせたかったから。その姿勢はESHIKOTOにおいても変わりません



真悠:特に数に限りがあるものは、当たった方だけに購入権をお渡しする抽選制を取ってきました。でも、抽選制だと応募された“向こう側”の人がどんな人かが分からない。言い換えると、本当に「商品を愛して下さる方」かどうかが分からず、転売されてしまうことが多々ありました。私は人とお話することが大好きで、お顔が見える仕事をしたいし、やっぱり興味をもって下さる“知っている”方に飲んで頂きたいんです。そこで、会員だけしか入ることができない、ちょっと複雑で作るのが難しいECサイトを立ち上げたいと思っています

現状のESHIKOTOティザーウェブサイト(まもなく公開!)。もうひとつ、ESHIKOTOに入る旗艦店「石田屋ESHIKOTO店」のウェブサイトに会員制のECサイトを導入予定です。 

「会員」と言っても、もちろん敷居を高めたいわけではありません。これから、20歳以上のどなたでも参加可能なお酒のテイスティングを積極的に行っていく予定なのですが、そこでESHIKOTOのブランドストーリー、ESHIKOTOを体感して頂き、その際、ご希望される方にその人だけのIDとパスワードを発行(後日ご郵送になる可能性もあります)。それを使用すると、会員制ECサイトに入れるようになるという仕組みです。こちらの会員権も今回のリターンに含ませて頂きました。もちろんESHIKOTOに入る新たな旗艦店、石田屋ESHIKOTO店でもお酒を販売しますよ。

オープン前のため、あまりお見せできず申し訳ございませんが、こちらは現状、臥龍棟と私たちが呼んでいるESHIKOTOの建物のひとつ。ここではたくさんのESHIKOTO AWAが眠っています。 

昨年の12月6日、全国で開催されているボランティア活動「おにぎりプロジェクト」が福井県内にて行われ、弊社も協力致しました。おにぎりプロジェクトは、『NARISAWA』の成澤由浩シェフと、『WAGYUMAFIA』の浜田寿人シェフが日本各地の酒蔵を巡り、その土地の自然環境から生まれる米と水で“おにぎり”を作り、コロナ禍と向きあう医療従事者の方々にお届けするプロジェクト。今回は、福井県産米の「いちほまれ」を使用し、弊社の日本酒を入れて炊いたご飯で150人分300個のおにぎりを弊蔵にて握り、福井県立病院に寄贈致しました。写真は臥龍棟にて開催された前夜祭の模様です。 

先の仕組みを取ることで「お酒や福井を愛して下さる方」にしっかりと造られたお酒を、適切な方にしっかりと行き届かせられるかもしれない。というのと、性別、世代を越えたお酒好きの優良なスモールコミュニティ、ネットワークづくりにも繋がるのでは、と考えているんです



真悠:施設の方のESHIKOTOについてですが、先の通り、蔵や店舗ができるだけでなく、まず「acoya」というパティスリーであり、アペリティフ(おつまみと軽くお酒を飲むスタイル)を楽しめるお店も臥龍棟とは別の建物、石田屋ESHIKOTO店と同じところに入ります。

acoyaのティザーウェブサイト。現在、オープニングスタッフ募集中です!

「施設」と言ってしまっているのですが、本当は下浄法寺の敷地一帯と言った方が正しいかもしれません。2年後の北陸新幹線に向けて新たな建物も計画中。さらには周辺に空き家があれば、工芸の作家さんの制作拠点として使ってもらい、そこで生まれた作品をESHIKOTOで販売するといったことも将来的な目標にしています

以前、アメリカ・カリフォルニア州の中西部にあるナパ・ヴァレーに行く機会に恵まれたことがありました。そこはワインの産地としてとても有名な場所。カリフォルニアの中でも田舎にあるのに、世界中から人が集まっていて、ワイナリーの記念ボトルが出たら皆でパーティをしたりと、とても盛り上がっているんです。

ナパ・ヴァレーに訪れた際に撮った写真。 

ESHIKOTOもナパ・ヴァレーのように、共有できるオープンな場所にしたいんです。ESHIKOTOは私たち、石田屋二左衛門のための場所ではありません。永平寺町と共に、参加する皆が手を取り合って地元にちょっと良いことをするための発信地にしたい。ESHIKOTOの敷地にキッチンカーが入ってきても良いと思っていますし、これから色んなイベントを起こしたいんです。下浄法寺は福井の人でもあまり行かない、ちょっとマニアックな場所。でも、恐竜博物館も永平寺も近いので、観光の軸としてもちょうど良いエリアです。そういった意味でもESHIKOTOが今後、コアスポットになってくれたらなと思っています。

紗希:福井ってまだ田舎のネットワークというか、ご近所付き合いが残っていて、自然と助け合いが起きるのでとても暮らしやすくて、居心地が良いんです。東京から戻ってきてから、そのことを改めて実感しました。居心地の良さのおかげか、移住される方のほとんどが福井から出ないんです。幸福度ナンバー1と言われたりしていて。

真悠:そういった移住された作家さんや環境などの情報発信を担うのが、今回のプロジェクトであるウェブサイト。今回ご支援頂いた方とは、末永いお付き合いをしたいと考えています。それは私たちのお客さんを増やすためではなく、「伝統を継承・発展」させるためなんです。ESHIKOTOオープンまでもう少し! 詳細のすべてをお伝えできずすみませんが、どうかご支援のほど、よろしくお願い致します!



※酒類製造販売業免許を保有する株式会社石田屋(酒類製造免許番号 福井酒第213号から発送させていただきます。


石田屋二左衛門株式会社

水野真悠、紗希

  • 2022/06/15 21:45

    ESHIKOTO HPを公開いたしました。いよいよESHIKOTOオープンまであと2日となりました!酒樂棟に入ると九頭竜川を一望できる景色が広がっております。ESHIKOTOでしか味わえない豊かな空間をお楽しみください。皆様のご来場をお待ちしております。●acoya営業時間8時~18時朝膳・昼...

  • 2022/05/20 22:29

    いよいよESHIKOTOオープンまで一か月弱となりました!ESHIKOTOのInstagramを開設いたしました。ESHIKOTOの情報などを発信していきますので皆様フォローを宜しくお願い申し上げます。Instagramアカウントはこちら↓@eshikoto_official

  • 2022/04/26 12:15

    俳優、モデル、そして映画監督としてマルチに活躍する斎藤工様と発酵デザイナー小倉ヒラク様がESHIKOTOにお越しいただきました。醸造責任者畑山からお2人にESHIKOTO AWAをご紹介させて頂き、実際にAWAをお召し上がりいただきました。また、対談場所としてESHIKOTO臥龍棟を使用いただ...

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