はじめに・ご挨拶         

始めまして。毎日、荒野の開拓に励んでいる、hanaこと斉藤はな子と申します。縁あって3年前山形県河北町のさくらんぼ畑をお借りし、果樹農家をしています。町の東部に位置し最上川沿いに小さな畑がたくさんある、農業にしか利用できない「農業振興地域」という場所にある宅地に出来ない場所です。そのため、高齢になり高所作業が難しくなると木を伐りさくらんぼ栽培を止めたり、そのまま放置している畑が多くなってきました。

介護離職後、実家の祖母や義母を見送った私は果樹農家のお手伝いをすることに。長年、手伝う間に芽生えた”自分で育てたさくらんぼを子どもや友人に贈りたい”そんな矢先に友人からの伝手で舞い込んだ畑の依頼。管理する人がいなければ切り倒すしかない。の言葉に夫への相談も無しに即決でお引き受け!

最初は、趣味程度の気持ちで始めた果樹園。その後、高齢で引退したい人から引き継ぐ形で年々、引き受け面積が増え、今はさくらんぼ畑3ヶ所。西瓜栽培の畑2ヶ所。その他、草管理して欲しいと依頼を受けている畑が2ヶ所。

今回、プロジェクトに挑戦しようと思った理由それは!

先ずは、山形のさくらんぼ🍒畑の現状をたくさんの人に知って欲しい

さくらんぼと他の果樹と大きな違い。それは、雨に弱く日持ちしないということ。実が色づく前の命がけの雨除けテント張り、短期間での収穫のための人手確保。そしてこれがさくらんぼを止める1番の理由 、高所作業の危険性。古い木だと9尺(2.7m)の脚立を使っても届かない。私も2~3度、低い位置からですが落ちたことがあります。とっさに枝に掴まり怪我はしませんでしたが・・・畑で救急車のサイレンを聞くと又、誰か落ちた人がいるのではと思ってしまいます。

河北町の地域おこし協力隊、岡部さんより命がけの危険な雨除けテント張りの動画を提供していただきました。迫力ある映像が見られます。

https://youtu.be/ucS4eRH_N0w

桃栗三年柿八年梨の馬鹿野郎十八年

果樹は植えてすぐに収穫は出来ません。さくらんぼも収穫まで最低で7年くらいかかります。我が家が引き継いだ園地には樹齢50年以上のさくらんぼの木があります。古木に生った果実は、若木にはない深い味わいがあり、それは生産者だけが知る贅沢かもしれません。長い年月、守り育てられた果樹の木たち。それを守ってきた農家の想い。畑に行き、さくらんぼの木に触れるたび、ここまで育ててくれた人に畏敬の念が湧いてきます。初めは趣味の園芸として友人・知人に自分たちが作った🍒を贈りたいと始めた果樹園。耕作面積が増えるにつれ、果樹農家が抱える深い悩みを知ることに。 確かに、今の時代は農家の高齢化・後継者不足・異常気象・農地法の問題など、果樹園を守るには難しい問題が山積してます。一方で果樹園を引き継ぎたい人もいます。ただ、それを結ぶシステムが上手く機能していないのが現状です。

 佐藤錦誕生秘話

さくらんぼと言えばお馴染みの佐藤錦の誕生秘話を少し話してみたいと思います

佐藤錦の生みの親は、東根市の篤農家、佐藤栄助(1869~1950)です。栄助は醸造業の長男として生まれましたが、時間をみつけては、りんご、さくらんぼ、桃、ぶどうなど果物の栽培をしていました。明治40年、父が亡くなると家業をやめ、自分の好きな農家の道へ進むことになったのです。 そして、さくらんぼの品種改良に夢をかけていました。 しかし、夢半ばで大病に襲われます。その時、お世話になった方たちへの恩返しへの想いで、10数年の歳月を費やし日持ちはよくないが味のよい「黄玉(きだま)」という品種と、酸味は多いが固くて日持ちのよい「ナポレオン」の品種をかけ合わせ誕生したのが「佐藤錦」

実った実から種をとり、それを翌年にまいて50本ほどの苗を作りました。さらにその中から葉が大きく質のよさそうな苗 だけを選び抜いて移植し、約20本を育てたのです。さらに根気強い研究が続きました。

それから10年後の大正11年に初めて新しい木に実がなりました。
風味も日持ちもよく、そして育てやすいさくらんぼの夢に手が届きそうな実だったのです。さらによいものを選び抜き、最終的に1本にしぼりこれを原木に決定しました。

佐藤錦の名づけ親は、佐藤栄助の友人で苗木商を営んでいた岡田東作です。その後、ポスト佐藤錦と言われる品種が数多、育成され世に出ましたが、酸味と甘みのバランスから未だに根強い人気があります。

佐藤錦は佐藤栄助の命を懸けた魂の力作。その木が次々と倒される風景は胸が痛みます

  

新規就農で一番大変なこと。それは、農作物を作ることではなく「販売すること」そう、作ったものは売らないとお金にならないという現実。そして果樹の怖さは、災害があったときには一年の苦労が無になること。3年前、初めて借りた畑だからと雨除けテントをしなかったがため、収穫直前に降雹でほぼ全滅。実割れしたさくらんぼを見て涙が止まらなかったことを思い出します。

2020年12月の豪雪では、折れたり、裂けたりした木やハウス自体の倒壊。更に昨年は、霜害で例年の5割以下の農家もありました。我が家の園地の一つは、ほぼ壊滅状態でした。

私たちの地域のご紹介

私が畑を借りている山形県河北町は、よく山形県のへその町と宣伝しています。さくらんぼで有名な東根市と寒河江市に挟まれ、ちょっと肩身の狭い思いをしているコンパクトな紅花と秘伝豆とスリッパで有名な町です。

人口約1万8千人ほどの町に、通常は5万人以上にしか営業所を置かない某宅配の事業所があります。さくらんぼなどの荷物の取扱量が多いから。

スリッパの生産量日本一でスリッパ卓球なるご当地スポーツがあり、カヌーが強い谷地高校では、高校生が醸したお酒も話題になっています。

紅花で栄えた歴史ある町ですが、チャレンジ精神も旺盛で「新風創造」の精神でイタリア野菜を栽培したり、カシューナッツの栽培に取り組んだりと面白い町です。


町の概要を役場から引用してみます。

河北町は、山形県のほぼ中央にり、万年雪を抱く月山や、雄大な朝日岳、さらには、樹氷で有名な蔵王を遠くに望みながら、山形県の母なる川、最上川と清流寒河江川に囲まれた、風光明媚な環境の中にあります。山形空港を表玄関とし、山形新幹線さくらんぼ東根駅、山形自動車道寒河江インターチェンジからは車で15分の距離にあり、東北中央自動車道東根インターチェンジからは、わずか7分のところです。

通常の地域紹介ならネットで見られる時代。ここは私だけの「楽しい農ライフ」視点から、ちょっと尖った”畑から半径1キロの幸せスポット紹介”👍https://goo.gl/maps/4YeiRxxLRgLzharTA

*四季の移ろいを感じる美しい山々・さくらんぼを始めとする果樹の花が咲き乱れる風景

* 畑の裏にある「ひな直売所」の山形の食材を使った弁当やジェラードたち。農作業の合間によく行きます。作業終わりにはよく、ひなの湯で汗を流し、気が向いたら町役場にある児童動物公園に足を運んだり

河北町には冷たい肉そばやソースカツ丼、餅入りのラーメンなどグルメも豊富

紅花商人で栄えた河北町は、舌の肥えた人々を魅了する食の宝庫でもあります。是非、河北町に来て自分好みの味を発掘してください

これまでの活動

これまでの活動についてはFacebookやnoteに掲載していますので、良かったら覗いてください

https://www.facebook.com/profile.php?id=100035602123355

https://note.com/reo371ari


私が今まで取り組み感じたこと

10数年さくらんぼ農家のお手伝いをし、自分でも畑を借りさくらんぼを栽培して感じたこと。さくらんぼ畑を手放す人の多さと景色の激変。

今まで、当たり前にあったさくらんぼや果樹の木の風景が消え、真新しい家々が建つ。長年、育ててきた果樹たちを手放し所在なげに散歩している高齢者

先人たちが守り、受け継いできた果樹のある風景を守りたい。果樹栽培に少しでも興味のある人達に声をかけ、作業を体験してもらうことの大切さを感じました。

と同時に、店頭に並ぶさくらんぼがどのように育ち、山形のさくらんぼを取り巻く現状をもっと多くの人に知ってもらいたい。知ってもらうことがさくらんぼ畑を守る第一歩だと強く感じました

資金の使い道・実施スケジュール

資金の使い道は、現在借りている畑の購入資金の一部(300坪)20万円

クラウドファンディング手数料                約5万円

返礼品関連経費                         5万円

支援金が上回った場合はすべて、借りている畑の購入資金に使わせていただきます(現在の持ち主は体調が悪く、後継者は畑を続ける気はない。そのため、持ち主が代わると畑は売られ木が切られてしまう可能性があり、我が家で購入することにしました)


<実施スケジュール>

2022年  5月15日  クラウドファンディング終了

2022年 6月1日~15日まで 収穫体験の予約開始と

          さくらんぼの発送予定メールの送付と受け取りの確認

2022年 6月16日~7月3日頃まで 収穫体験の受け入れとさくらんぼの発送

お礼品発送予定時期 

2022年6月16~7月3日までの予定ですが、天候上の理由等で収穫の時期が遅れる場合もございますのでご了承ください。


リターンのご紹介

今回、リターンに設定したさくらんぼの木は、高齢で管理があまり出来ておらず収穫できるかどうか分からない状態でした。定期的な消毒と大幅な剪定、ブラシを使ってのカイガラムシ駆除。公園で落ち葉を集め畑に投入するなど他の農家がゆっくりしている時期に手をかけてきた木たち。減農薬にするためEM活性液やニームなど環境に配慮した取り組みもしています。又、芽欠きや葉摘みもしていません

お礼品の内容・特徴

山形県産佐藤錦は、甘さと酸味のバランスが良く大人気品種です。是非、ご堪能ください。

今回は、現地に足を運び収穫していただく体験を軸にしたプロジェクトになっております。収穫体験についての詳細は各リターンの項目をご覧ください。

発送型のリターンについて
3500円コース
・さくらんぼ(佐藤錦)Lサイズ以上「秀」 1kg [秀品バラ詰め(L~2L)]1箱送料込み
  原産地:山形県産
  賞味期限:出荷日+3日(山形県から翌日配達地域以外は出荷日+2日)

7000円コース

・さくらんぼ(佐藤錦)Lサイズ以上「秀」 1kg [秀品バラ詰め(L~2L)]×2箱送料込み
  原産地:山形県産
  賞味期限:出荷日+3日(山形県から翌日配達地域以外は出荷日+2日)

【賞味期限】
発送日含め2~3日
※受取後、すぐにお礼品の状態をご確認ください。
※到着後は早めにお召し上がりください。

【配送に関する注意事項】
※一番美味しい旬の時期に発送いたします、出荷通知メールを必ずご確認ください。
※配送業者の保管期限内にお受け取りいただけなかった場合、お礼品の再送対応はできません。
※品質保持、受取時の事故防止のため、宅配ボックスへの配達やご要望はお受けできません。
※沖縄・離島への配送は出来ません
■注意事項/その他
天候上の理由等で収穫の時期が遅れる場合もございますのでご了承ください。

このプロジェクトを企画した当時と、原稿を直している今は気象状況が変わり、連休まで高温が予想されるためリターンを収穫体験へと大幅に変更しました。昨年の不作で我が家の園地の一つはほぼ壊滅したこともあり、確実にリターンをお届けできる範囲に縮小させていただきました。

詳しい園地の情報なども昨年の盗難状況を踏まえ、支援者に直接、ご連絡させていただきたいと思います。さくらんぼの生育状況をに関しては随時、写真等をUPしお知らせしたい来たいと思います。

ご不明な点に関しては、下記のメールアドレスまでご連絡ください。なお、農作業は朝5時より行っているため日中の返信が遅れることをご容赦ください。

maturi87saku@gmail.com

詳しくは、各リターンのページをご覧ください

最後に

山形のさくらんぼを取り巻く状況をたくさんの人に知って欲しい

そう思って立ち上げたプロジェクトですが、連日の高温のために農作業が追い付いていかず、中々編集する時間もままならない状況になっています。ただ、このままだと山形のさくらんぼを全国の方にお届けできない日がやってくるかもしれない。実際、昨年の不作で親戚のさくらんぼ農家から買ったかんきつ類が送られてきたと言う笑えない話も聞こえてきました。

これを機会に、実際に山形に足を運びさくらんぼ🍒畑を見てくださる方が増えたら嬉しく思います

たくさんの方が、このプロジェクトに目を通していただけることを願っています。


山形県東根市

あがすけ農園 園主 斉藤はな子



<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2022/06/01 22:33

    今だけのツーショット今だけの早生の紅さやかと、まだ青い佐藤錦とのツーショットです。早生の紅さやかは今日でほぼ収穫が終わりました。私の園地は、EMを利用しているからなのか色づきが他の畑より早いような気がします。ただ、木にも個性がありおくての子もいます。それぞれの個性に応じて収穫し皆様に美味しいさ...

  • 2022/05/20 20:26

    早生品種の紅さやか早生の紅さやかが色づき始めました露地の紅さやかは色づくとすぐ、鳥に狙われ食べられます。鳥除けにキラキラテープやカラスに見立てた黒いビニールを掲げるのですが、なぜか我が家のさくらんぼは狙われます。今年は、干ばつで雨が降らずさくらんぼの木も潤いが足りないので毎日、雨乞いをしてます...

  • 2022/05/15 20:09

    今年の収穫解禁日が決まりました我が家が加入している農協から「収穫解禁日」のお知らせが来ました。今年の解禁日は6月14日(これはあくまで農協に出荷する場合です)山形県内でも各地区農協により解禁日は異なります。南の地区は早く、北の地区は2~3日遅くなります。それは満開日が異なるからです(^^♪こん...

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