はじめに・ご挨拶
奥村そらと申します。都内近郊を中心に俳優・ナレーターとして活動しており、近年はご縁と興味の赴くまま、朗読公演の演出や舞台等の着物スタイリングなども手がけ、ジャンルを越えて活動しています。
2021年夏には第一子となる長女を出産。出産後3ヶ月で舞台にも復帰し、精力的に活動を再開しました。今回初めて映画脚本を執筆し、出演と監督を務めます。
この企画の発端
昨年3 月に祖母が他界しました。98歳の大往生でした。
祖母の逝去から1年が経って、祖母の家の売却が決定。
父からその知らせを聞いた後、私はひとり声をあげて泣きました。
築45年、決して豪奢ではないながら丁寧な造作がそこここに覗く、二階建ての一軒家。大きな磨りガラスの明るい台所、家の中心で家族の団欒を包んできた居間、石灯籠の立つ昔ながらの庭、タイル張りの風呂場、作り付けの神棚、勝手口、石塀...。
古く懐かしい昭和の生活が刻まれたこの家が、私はただただ大好きでした。
日本中どこにでもある空き家問題。よくある話かもしれません。
でも、なくなってしまう前にどうしても、この美しい家を何か作品の中に留めておきたい。そう思って短編映画製作を企画しました。
決まってしまえばどんどん進む売却手続きを少しの間待ってもらい、現在急ピッチで準備を進めています。
このクラウドファンディングで実現したいこと
最初にこの企画を思いついたときから、スタッフ、出演者にギャランティを絶対にお支払いしたいと強く思っていました。この短編映画の脚本は、それを前提にして出来る限りミニマムに製作できるようにと、ロケ場所を祖母の家に限定し、出演者の極力少ないストーリーとなるよう執筆しています。
しかしそれでも、私がこの作品で遺したいものを実現することは、同時に作品のクオリティを担保するものでもあり、そのためには技術部さんの協力が必要だということがはっきりしてきました。結果、当初予定していた私一人の資金ではどうしても無理が出てきてしまいました。
このクラウドファンディングでは、スタッフ・出演者さんの最低ギャランティを当初の私の資金で確保した上で、それ以外の経費を応援いただきたいと思っています。
資金の使い道
①ロケハン&撮影期間の交通費
②撮影の間のスタッフの宿泊費
③製作費 (撮影期間の食費・美術小道具費など)
④CAMPFIRE手数料
リターンについて
◆1,000円
・脚本(決定稿)全編のPDFデータをメールにてお送りいたします。
◆3,000円
・映画のエンドロールにお名前を掲載いたします。
備考欄に掲載を希望される名称をご記入ください。
◆10,000円
・映画のエンドロールにお名前を掲載いたします。
備考欄に掲載を希望される名称をご記入ください。
・製作覗き見レポートをメールにてお送りします。
内容①脚本(第1稿・第3稿・決定稿)のPDFデータ
内容②ロケハン・撮影中のオフショット写真を交えたレポート
いずれのリターンも何口でもご支援いただけます。
ご支援いただきました全ての方に、クラウドファンディング終了時にお礼のメッセージをメールにてお送りいたします。
また映画完成時には、先行視聴権をプレゼントいたします。メールにてご視聴方法をご案内いたします。
作品概要
【タイトル】『にぼしとかえる(仮題)』
【完成尺予定】 10~30 分程度の短編
【撮影期間】5月下旬〜6月上旬のうち数日間
【撮影場所】岐阜県恵那市にある築45年の祖母の家
【公開形式】国内外の映画祭への出品を検討しています。
【出演】
【スタッフ】
・監督&脚本:奥村そら
・撮影:末松祐紀
・撮影助手:今本明日香
・照明:友野優作
・録音:落合諒磨
・録音助手:北野愛有
・助監督:秋野太郎
【拒絶から受容へ】
昔も今も断捨離が嫌いです。モノや場所に纏わる思い出や想いに執着してしまう。それが長じて、変化をひどく忌み嫌っていた時期もありました。
この短編映画は、そんな時期に書いた、この家を舞台した小説が原案になっています。それは愛しい者への思いゆえに変化できない女性たちの物語でした。
しかし、この家を作品に残そうと脚本を起こすにあたり、この家とのお別れとなる作品は前向きなものにしたいと思いました。
反射的に湧き上がる変化への拒絶(恐怖)を、否定するのではなく、立ち止まって受け止めること。 それがやがて、受け入れることに繋がっていく。
同じだったはずの物語が殆ど真逆に変容していくその過程はまさに、祖母の家が失くなってしまうことに抗う今の私そのものでした。この映画も、そんな作品に掬い取りたいと思っています。
【脚本(第3稿)前半】
実施スケジュール
5月2日 ロケハン
5月下旬〜6月上旬のうち数日間 撮影
7月16日 クラウドファンディング終了
7月中 リターン対応(お礼メッセージ・脚本データ・製作覗き見レポートお送り)
8月中 クラウドファンディング振込次第、精算
10月を目処 編集・出品映画祭検討
12月を目処 映画完成、リターン対応(限定公開URLお送り)
最後に
この企画を決心した時のツイートにはたくさんの方が応援のメッセージやリアクションを寄せてくださいました。
また、企画書と脚本をお渡しして、素晴らしいスタッフと出演者の方も集まってくださいました。参加承諾のお返事とともに寄せてくださったお言葉に、私はまた涙しました。
演者として作品に参加することはあっても、自分が発起人となってチームを募り、一つの映像作品を作り上げるのは初めてのこと。右も左も分からず右往左往する私を、スタッフの皆さんをはじめとしてたくさんの方がサポートしてくださっています。
大好きな場所が失くなってしまう。そこに抗えない無力感。その寂しさや哀しさにこんなにも共感し、応援してもらえるのは、これが“日本中どこにでもある、よくある話”だからこそなのかもしれません。
どうか応援とお力をお寄せいただけましたら嬉しいです。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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