『100年後の子供たち、未来の日本の為に』働きたい。
 34歳の秋に決意し、脱サラをして農業をはじめました。

思えば、こう考えるようになったキッカケは20歳の秋のことでした。 


『お米って、こんなにおいしいんだ。』 大学生時代、ゼミで農薬を使用しないお米作りを経験しました。
田植え、稲刈り、ハザ掛け、脱穀までをすべて手作業です。
収穫したお米を、一口食べたときの感動は今でも忘れられません。


大学卒業後、縁あってリクルートに入社しました。
営業、経営企画、M&A、事業開発責任者と多くの経験を得ました。

リクルートで13年勉強をさせていただきましたが、コロナ禍の世の中になり、 社会が大きく変化していく事を感じながら、ふと仕事、人生について考える機会も増えました。


これまでの人生を振り返ると、数えきれないほどのたくさんの先輩方、後輩、家族に生かされきた事を改めて感じました。


まさにそんな事を考えていた矢先、知人から、 『石川県に新設する幼小中の教育施設で、自然栽培の給食を提供するため、野菜とお米をつくってくれる人を探している』と連絡がありました。

学生時代の想い、そして自分自身の生き方が繋がった瞬間でした。 

次の人生は『100年後の子供たち、未来の日本の為に』働きたい。 

そんな思いが湧き上がってくるのを感じたことは今でも鮮明に覚えています。


石川県への移住、そして自然栽培との出会い

「思い立ったら、すぐに行動。」

リクルート時代に叩き込まれた反射神経から、 気づいた時には、お話をいただいたその月に、 退職を決意し、石川県に移住をしていました。 


その石川で運命的な出会いがありました。
僕の農作業の指導をしてくれることになっていたのが、自然栽培を20年以上されてこられた方でした。


『自然栽培?』 知っているようではじめて耳にしたその言葉は、 農薬や肥料に頼らず、自然の力のみで育てる農法は、 学べば学ぶほど、魅力を感じ、 現代の日本の農業の悲しい現状を知ることとなりました。


自然栽培とは?

皆様も私と同様、自然栽培という言葉を初めて耳にした方は少なくないと思います。 

それもそのはず。

 日本ではたった0.1%ほどしか持続可能な形で生産、販売されていません。 

自然栽培は究極の農業とも言われており、畑にあるものだけで農作物を育てるのが特徴です。
 一般的な農業は、化学肥料、農薬や除草剤を使用しています。

そして、有機栽培やオーガニックは、農薬や化学肥料など化学的なものが、土壌や人体に与える影響を減らそうと広がってきた農法ですが、 肥料を入れて栽培するという点で自然栽培とは大きく異なります。 


自然栽培で作られた農作物の魅力

自然栽培のお野菜やお米を一口食べたことがある方は、そのおいしさをお分かりいただけるのではないでしょうか? 

「味が濃い」「すっきりしている」「えぐみがない」などと評されることが多いです。


肥料を施して農作物を栽培すると、「硝酸態窒素(*1)」という成分が非常に多く検出されてしまいます。
それに対し、無肥料で栽培する自然栽培の作物にはほとんど検出がされません。

(*1) 硝酸態窒素そのものは、通常に摂取する程度では特に人体にとって害を及ぼすことはありません。
一方、肉などのタンパク質と食べ合わせた場合、ヒトの体内で化学反応を起こし、ニトロソアミンという発ガン物質を生成することがわかっています。 

子どもの舌は大人以上に敏感で、この硝酸態窒素を強く感じてしまうため、お野菜をおいしいと思える子どもが少ないと考えられています。
 自然栽培の農作物は硝酸態窒素が少ないことで、すっきりした味わいや、お野菜本来の味を感じることができるのです。


また、硝酸態窒素が多く含まれる野菜は腐りやすいという特徴もあり、自然栽培のお野菜は非常に腐りにくいです。 


非効率だけれど未来に残さないといけない農法

自然栽培の畑や水田には、生き物で溢れかえっています。
今、日本中で姿を消してしまった絶滅危惧種のタガメやメダカが観察され、渡り鳥の休憩場所となっています。


日本の99%以上の畑や水田では、農薬が使用され除草剤が撒かれています。
その結果、目に見えない微生物や土壌生物が減り、それを捕食する昆虫、それを捕食する小動物がほとんど見られなくなってしまっています。


また、農薬や肥料の90%以上を海外からの輸入に頼っており、当然お金もかかります。
畑にあるものだけで栽培ができて、命溢れる生態系を取り戻すことができる。
持続可能な社会を創っていく農業としても自然栽培が広がっていって欲しいと願っています。


石川県加賀市、「てくてくの杜」という幼小中一貫の自然と過ごす教育の場

石川県加賀市、にちにち好日はここを拠点に活動してます。
なぜ加賀なのか?と良く聞かれますが、理由はここに「てくてくの杜」という教育施設があるからです。
てくてくの杜とは、就学前の子たちには認可外保育施設、小・中学生はフリースクールで共通の理念のもとに暮らしを積み重ねている教育施設です。

 

「自然栽培給食を提供したい」と連絡をいただいたのは、 このてくてくの杜の子どもたちに美味しく、健康的な給食を食べてもらいたいというところからスタートしています。

てくてくの杜は、2020年9月より幼児向けの認可外保育施設から始まった教育施設で、

『ありのままの姿を「ただ認める」』ことを理念に掲げています。 


毎朝子供たちが、どこに探検に行くかを作戦会議で決めて、 雨の日も風の日も、てくてく歩いて探検に出かけます。
2歳の子でも1日2kmは当たり前、時には4km以上歩くこともあります。
お昼の時間も決まっておらず、「お腹がすいたら帰る」ため、いつもお昼は14時過ぎ。
 給食は、自然栽培のお米とみそ汁とお野菜の副菜1品程度でお肉はほとんど食べません。


てくてくの杜の子どもたちはとにかく元気でイキイキしています。 


てくてくの杜の教育と自然栽培と根っこの考え方はとても似ています。
本来、子どもたちは生きる力を持っていて、何も与えずとも、イキイキ育っていく。 良かれと思って大人が行う施しが、かえって子どもたちを生きづらくさせているのは?
農作物は生きる力を持っていて、なにも農薬や肥料を与えずとも、イキイキと育っていく。


ひとりの子どもとの出会い

今回のプロジェクトの発起人でもある、早乙女けんごくん(9歳)はてくてくの杜で出会いました。

けんごくんもまた私と同様に、加賀に移住をしてきました。
私とほぼ同時期に、愛知県からご家族で移住をしてこられ、 以来、家にお泊りで遊びに来てくれるたりするお友達です。


けんごくんに初めて出会ったとき「野菜が嫌い」と言っていたのを覚えています。
でも、そんな野菜嫌いだったけんごくんが、自然栽培の農作物を口にするようになって、 感じている事、想いを形にしたいと考え、始めたのが今回のプロジェクトです!


野菜を好きになったキッカケ

はじめまして。早乙女けんごです。

なぜ、にちにちの野菜を、食べれるように、なったかというと、にちにちの野菜じゃないのは、すごく苦くて、ときどきお腹が、痛くなったりもしました。

でも、にちにちの野菜は、食べやすくて、とてもおいしかったです。

その違いで、野菜を食べれるようになりました。

※イラストは、けんごくん個人の感想を表現した内容です。野菜の品質や味を否定及び保証するものではありません。

 


1,000人チャレンジをはじめたい!

長谷川さんの野菜を食べるだけじゃなく、農作業もお手伝いするようになりました。
自然栽培で作られた野菜が、たくさんの苦労と時間をかけて作られてることがわかりました。
そして、愛知県で食べていたものとは違うということが知りました。
日本でほとんど作られていなくて、だから少しの人しか口にしていないことが知りました。


もっとたくさんの人に知ってもらえればいいのにと思うようになりました。
たくさんの人に知ってもらう会を開くことにしました!


1,000人チャレンジについて

まずはたくさんの方に食べてもらうために、1,000名という人数を掲げました!
イベント会場を設置して、いろいろな企画を通して食べてもらいます。

<チャレンジ詳細>

CHALLENGE START イベント
 ・日程:2022年9月17日(土)~19日(月)
 ・場所:戸隠キャンプ場(〒381-4101 長野県長野市戸隠 大洞沢3694)
 ・内容:現在企画中(追って、にちにち好日公式のInstagram及び、Facebookにてお知らせいたします。)
 ・参加費:無料
 ・対象者:中学生以下の子どもさん、またその家族
 ※キャンプ施設利用者はもちろん、日帰り参加の方も、申込不要で、ご自由に参加いただけます。

CHALLENGE 続編
 ・日程:2022年10月以降(日付未定)
 ・場所:全国のマルシェにて(詳細は、確定次第、にちにち好日のInstagram及び、Facebookにてお知らせいたします。)
 ・参加費:無料
 ・対象者:中学生以下の子どもさん、またその家族

1,000人チャレンジのその先に

けんごくんのように野菜が嫌いだという子どもはとても多いです。
今回のプロジェクトで、1,000人の子どもたちに自然栽培の野菜を食べてもらうことができ、 みんながおいしいと言ってくれれば、プロジェクトは成功かもしれません。


しかし、日本にはもっと多くの子どもたちがいて、 10年、100年先の子どもたちに繋がる取り組みとしていく事がとても大切だと思っています。
にちにち好日はひとりでも多くの方に自然栽培を届け、一人でも多くの生産者を育成したい。
自然栽培が当たり前に認知され、子供たちの学校給食で自然栽培の野菜が食べられるようになる世の中を創りたい。


絵空事ではく、本気で取り組んでいます。


未来への課題 〜 農薬使用量世界一 〜

なぜ、野菜本来の味を感じられなくなったのか?その背景にある日本の農業の現状は?
100年後の子供たちに残したい農業を実現するために、にちにち好日が取り組んでいることについて簡単にご紹介したいと思います。


「農薬使用量世界一」 この不名誉な称号を長年キープしているのが、実は日本です。


70年前から高度経済成長期にかけて、戦後の食糧難や人口増加に伴い、 収穫量を担保するために、農薬や化学肥料を使用して、大量に作物を栽培する農業が推奨されてきました。
当時の時代背景を考えると致し方なかったはずです。


しかし、令和4年6月農林水産省発表の資料では、食品リサイクル法における食品ロス量は、事業者・一般家庭合わせて522万トンという、とんでもない量になっています。
522万トン。これは世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧支援量(2020年で年間420万トン)の約1.2倍に相当します。

農産物を含めた食品を大量に生産し、大量に捨てられる食料飽和の時代。

今一度、食の在り方を考えるときにきているのではないでしょうか?



未来への課題 〜 農業人口の低下 〜

「僕の会社は平均年齢70歳」 なんていう企業があったら、面白いですよね。
日本の農家の平均年齢70歳を超えています。
農業従事者もここ20年間で400万人から140万人と激減しています。
あと20年もしたら日本から、農家さんが消えてしまうのではないかと不安を感じています。 


農産物の輸入は右肩上がりで、自分たちの食べるものを自分たちで作れない社会が待ち受けています。
若い人が、農業にチャレンジしたいと思える農業、産業を創っていく必要があると考えております。


にちにち好日が叶えたい社会

おいしい食べ物が日本中にあふれること

持続可能な自然環境を守ること

若い人がチャレンジしたいと思える農業を創っていくこと


自然栽培という農法を通して、大きな産業へと変えていく。
これこそがにちにち好日が目指していることです。


自然栽培はどうしても手間がかかります。
面積当たりの収穫量も一般的な農業と比べ少なくなります。
形がそろわなかったり、虫一匹つかないというわけではありません。


苦労の絶えない農法ではありますが、興味を持ってもらうはじまりとして、まずは一人でも多くの方に口してもらいたい。 


今回のプロジェクトもひとつのキッカケとして多くの方に知っていただく機会になればと願っています。


また、にちにち好日はお野菜を定期便としてお送りしております。
それは直接お客様と繋がることも大切なことだと思って始めました。
顔の見える関係性、生産者と消費者が繋がる農業を広げていきたいと思っています。


そして、若者がチャレンジしたいと思える仕組みづくり。
農業には機械や資材などの初期投資がかかり、農地を見つけるのも一苦労。
また、農作業をしながらお客様と繋がっていくのも時間がかかる。
そのため、ある程度の貯蓄と1〜2年食べていけるゆとりが必要。

今後、にちにち好日が間に入り、初期投資の負担を軽減、農地を斡旋、お客様との繋がるキッカケ作りと、 チャレンジしやすい仕組みを構築していきたいと考えています。


最後に

今回のプロジェクトで自然栽培という言葉を初めて聞かれた方。農業なんてまるで関心がなかった方。

そんな方が多いと思います。そんな私自身も2年前まで同じでした。
知ってみる、体験してみることで、世界をちょっとだけ変えられるかもしれません。
100年後の子どもたちに遺したいおいしい食べ物、自然。 その実現に向けた第一歩のプロジェクト。
未来を創ろうという想いに賛同いただけたら大変ありがたいです。


にちにち好日の活動報告

①キッズスクール、フリースクールに野菜を提供
(販売できない規格外野菜、また旬の時期の収獲過多の野菜を格安で提供。食品ロス削減にもつながってます。)


②子ども達との農作業体験(日々の収獲・体験受け入れ・合宿・田植え稲刈り・芋掘り)

農作業をするだけでなく、作物について、種について座学で学んでいただくワークショップも開催しています!


③各地でマルシェを開催

地元の石川県はもちろん、東京、京都でも開催しました!
たくさんの方に野菜のおいしさを知っていただける機会になりました♪

資金の使い道・スケジュール

今回のクラウドファンディングでご支援いただいた資金は以下の目的で使用させていただきます。


・イベント実施費用(移動費、設備費、会場費含む):560,000円
・野菜の栽培費用(設備費、人件費含む):1,000,000円
・野菜配送費用:200,000円
・CAMPFIRE手数料:240,000円

※野菜の栽培費用は、イベント実施分及びリターン分のいずれも含みます。 


リターンについて

※複数のリターン品への応援も可能です。


<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2022/10/16 21:24

    9月17日〜18日に長野県戸隠キャンプ場にて1,000人チャレンジ第一弾のイベントを開催しました!■当日のブースの様子◎全体◎自然栽培クイズ◎野菜食べくらべ市販のきゅうり、トマトとの野菜食べくらべを実施。おいしい!と思う方にシールを貼っていただいたところ、、圧倒的大差をつけると思いきや!なんと...

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください