はじめに

はじめまして。
「高尾食堂 あめとつち」の店主 小久保慧です。

左が主人、右が私です

2022年3月に東京都八王子市から家族4人で長野県茅野市笹原区に築年数不明(おそらく70年くらい?)の古民家を購入し移住しました。

八王子の高尾山の麓で営んでいた「高尾食堂 あめとつち」を茅野市に移転し、新しいお店を開くために日々動いています。
「あめとつち」は高尾ならではの名前だったので、笹原という土地に合った名前をこれからつけようと思っています。

あめとつちは「ヴィーガン」「グルテンフリー」「シュガーフリー」「自然水のみ」にこだわり
心から安心して食べられること、素材のおいしさやエネルギーを感じられること、また食べてくれる方の幸せを願い作っていました。

あめとつち定食を作っているところ


新しいお店でも同じようなこだわりをもって、さらに安心して食べてもらえるように自分たちで田んぼでお米を育て、畑で野菜を育て、収穫し、調理し食べていただく一連のこと全てに心を込めて行えるのではと感じ「食材を自分たちでも作ること」もこだわりに加えようと思っています。

育てている苗たち

伸びてきたトウモロコシの芽

あめとつちは家族の協力を得ながら、私一人で始めたお店です。子育てをしながらでしたので営業日も少なかったですが、新店舗では以前からの夢である夫婦二人で一緒にお店を切り盛りし、暮らしと仕事をより近くに置きたいと思っています。



高尾で営んでいた「高尾食堂あめとつち」

高尾山の麓とはいえ、私たちがお店を営んでいたのは高尾山の裏側の「裏高尾」という場所。

裏高尾は里山の景色が残り、夏には蛍が舞い、植物も動物も虫たちも、そしてきれいな湧水もとても豊かな場所でした。
歴史ある旧甲州街道、素敵な古民家や古くからある集落も残っている貴重な場所で、とても大好きなところです。


畑の奥に線路と旧甲州街道があります山の中に住んでいる気になる場所です

店舗は築50年程度の「古民家」を自分たちで改装し、1階がお店、2階が住居という形でした。
賃貸物件でしたので原状回復ができるように、押し入れをキッズスペースや飾り棚にしたり、カウンターやテーブルなども手づくりしました。


高尾食堂あめとつち

店内の様子

あめとつちのこだわりは「ヴィーガン」、「グルテンフリー」、「シュガーフリー」、「自然水のみ

ヴィーガン
お肉、お魚、卵、ゼラチンといった動物性の食材を使わず、野菜や穀物の植物性食材のみを使用。(はちみつは使用)
野菜は、ご近所のおじいちゃんが栽培期間に農薬不使用で作ってくれたものを収穫させてもらったものを中心に地元の自然栽培農家さん、自然食品店などから仕入れて使用していました。
社会人になって初めて働いたお店がマクロビオティックを取り入れた飲食店で、その時に感じた心や体の心地よさから、自分にとっての理想の食事だなと感じてヴィーガンのお店にしました。
私自身はヴィーガンの食事のみで生活している時期もありましたが、今は何でも食べます。
お肉もお魚も卵もおいしいものは本当に美味しいですよね。大切なのは自分に合ったバランスだと思っています。
でも外食をする時に、ヴィーガンという選択肢があったら私はとてもうれしいし、とても癒やされます。そんな場所を作りたいと思っています。
また地元の野菜を使い、できるだけ自然栽培、栽培期間中農薬不使用のものを使いおいしくて安心して食べられるお食事を提供すること。
新しいお店では更に自分の思いが伝わるように、自分たちで作った野菜やお米も使用したいと思っています。
あめとつち定食

季節のお弁当

グルテンフリー
お食事やお菓子など全て小麦粉を使わず米粉や片栗粉、おから等を使用。
息子が小さい頃に小麦粉アレルギーがあり、外食に大変困ったためこんなお店があったらいいなをカタチにしました。米粉でつくるお菓子はとても軽やかです。
米粉で作ったキャロットケーキシュガーフリー
白砂糖はもちろん、きび砂糖やてんさい糖なども使わず、はちみつやココナッツシュガーなど穏やかな甘味料を使用。
ケーキ屋さんで修行中にお砂糖の過剰摂取で精神的に不安定になったことがあり、優しい甘味料を使いたいとの思いがありました。

かき氷のシロップも蜂蜜100%で自然水のみ使用
お水の大切さを広げたいという思いがあり、高尾山の地下水を使用。
最初は「高尾の湧き水を使用したい」と意気込んでいましたが、お店で使用するには年に一度の水質検査が必要で費用もかなり高額。
さらに汲水場所もお店から自転車で30分かかるため調理の全てに使用することは不可能でした。
意気消沈していたところ近所のお豆腐屋さんが井戸水を使わせてくれるという奇跡的な出会いに恵まれました。

ドリンクも全て高尾の天然のお水で

私の個人的なこだわり、考え、思いを表現したくて一人で始めたお店でしたが、自分が思っている以上の方に共感していただき、沢山の大切な繋がりを持つことができました。
素敵な出会いもたくさんあり大好きな作家さん、活動家さんとコラボしたワークショップ、大好きなお店を集めたマルシェなども開催することができました。

ショップ、マルシェについては後述しています。


大好きな作家さんとのコラボワークショップ

ドライフラワー作家の「束 tabane」さんとのコラボワークショップは毎回主催側も楽しみで、色々な挑戦ができる場でした。人との繋がりがまた新たな繋がりを生むことを実感できるとても幸せな時間。

手を動かしている間も、ごはんを食べている間も、参加してくださった皆さんの幸せそうな顔がとても印象的で、こちらもとても嬉しくなるワークショップでした。

集まった人たちで手を動かす幸せな時間

ランチもテーマに合わせた特別なものを高尾山のネイチャーガイドとボディーワークを組み合わせた「高尾山リトリート」を主催されている山口剛さんとのコラボワークショップ。

「春の食べられる野草摘み」では、草を摘みながら学びみんなで調理して食べるワークショップも開催し、とても好評でした。
毎回のワークショップでは私も一緒に植物や自然、体の勉強をさせてもらいながら、心と体が癒やされる最高のひとときでした。

高尾の森の中での癒しの時間

足元に新しい世界が広がった瞬間でした

地域を盛り上げようマルシェ「あめのね」「小さな市」

繋がりのある方たちと一緒につくった梅林の中でのマルシェ。安心して食べられるものと素敵なモノたち、ライブもやりました。
とってもたくさんの方に来ていただいて驚きました。

マルシェ「あめのね」開催の様子



繋がりのある方たちをお店の敷地に呼んで開催した小さなマルシェ。近くの児童養護施設への寄付も行いました。

マルシェ「小さな市」




人と人が出会い繋がる、そして地域が盛り上がる。私たちの夢です。

長野県茅野市笹原という場所は、縁もゆかりもない場所で知り合いの人も誰もいない場所でした。
近くの山梨県北杜市は好きでよく旅行で訪れていましたが、茅野市に足を踏み入れたのは1年半ほど前。
初めて訪れた時になぜか自分たちの未来が想像できた場所でした。ご縁というものでしょうか。
とても大きな衝動のもと決めた移住でしたが、この場所でやっていけるのか、地域に溶け込めるのか、不安もたくさんでした。

地域の方たちは引っ越してきたばかりの私たちにもとても優しく、日々の挨拶やお裾分け、様々な活動へのお誘いなど移住した私たちがができるだけ早く馴染めるように沢山のサポートをしてくれます。
お隣さんにいただいた採れたてラディッシュまた、笹原では「移住促進」に力を入れた活動をされている笹原観光まちづくり協議会もあります。
越してきたばかりですが、私たちも仲間に入れてもらい活動のお手伝いをさせてもらっています。

笹原という地区は移住者の方も割りと多く、古民家をリノベーションした宿泊施設があったり、さらに同協議会では、空き家を売りに出してもらえるように活動していたり、郷土料理を広めるために他県の学生や観光客の方の体験を受け入れたり、特産品の開発、生産(エゴマ、食用ほうずき、凍み大根など)など、とても外に開いた活動をしています。
私たちも、何か得意分野で自分たちにしかできない事ができたらと思っています。そしてまずはこの場所の魅力を発信をしていけたらと考えています。

えごまの種まき作業


まだここに住んで間もないですが、地域の方の温かさ、自然の美しさに触れ、私たちがこれからホームとして活動する大好きな場所になりました。そして私たち家族がこの場所に根付くことで、場所にとっても人にとっても自然にとっても心地よいところにしたいと思っています。

私たちが住んでいる笹原という場所は、茅野市の中でも山の方、どこを見ても絶景だらけで、学校や保育園の送り迎え、スーパーへの買い物中もいちいち感動してしまいます。
なかなか写真には写しきれないですが、夜の満天の星も息を飲むほど美しく、流れ星にもたくさん出会いました。
田んぼと八ヶ岳

どこまでも広い空

この場所でお店を営んでいくということは、笹原という地域と一緒に歩んでいくことだと思っています。ゆくゆくは、これからどんどん高齢化して増えていく空き家をリノベーションして貸家、貸店舗として若い人でも移住し易い環境を整えたり、地域や近くの作家さん、農家さん、飲食店さんなどとのコラボイベントやマルシェの開催にも注力していきたいと思っています。

夢はどんどん膨らむばかりですが、私たちのホームとなる店舗を無事に作り上げ、太い根を張っていきたいと思います。


プロジェクトをやろうと思った理由

夢を描いて、計画を立て、移住してお店やお家のリノベーションを開始。
電気や水道以外は全て自分たちの手で…!と動き出した矢先、冬はマイナス15℃にもなる茅野市の水道工事の現実を目の当たりにしました。


店舗改装中の元精密機械の工場水道管が凍結、破裂などしないように、茅野市の水道管・下水管はとても地下深くに埋め、水道や下水を道路から取り出すとなるとこれまた寒冷地の分厚いコンクリートを壊してという事になり、お店のリノベーション費用が水道工事だけで無くなってしまう程高額な事がわかりました。

電気工事も当初は電気が通っていたので、工場内の工事だけだと考えていましたが、実は家を経由して電気を引いていたため、電気の容量が少なく安定しないということで電柱から電気を引くことになり、工事費用が想像以上に高くなる事がわかりました。

また汲み取り式の外トイレがあったので改装するつもりでしたが、取水口、排水口から距離が遠く(建物の反対側)トイレを移動しないと水道、下水の配管工事だけでもさらに高額になってしまう事がわかりました。

水道、電気、トイレ、となかなか沢山の壁があり、このクラウドファンディングに挑戦してみる事になった次第です。


資金の使い道

水道工事 180万
電気工事 60万
トイレ移設 30万

自分たちでできないこの工事の一部費用として、キャンプファイヤー手数料(このCAMPFIREというクラウドファンディングに支払う手数料17%のことです。)を差し引いたものを全額使用させていただきます。


今後のスケジュール

6月半ば~ キッチン部分の工事
6月後半~ 電気工事
7月後半~ 水道工事
8月~ 内装工事、トイレの設置
9月~ 什器制作
10月~ オープン

電気、水道の工事は業者の方にお願いし、それ以外の部分に関しては全て自分たちの手で作り上げていきます。


リターンのご紹介

グルテンフリー、シュガーフリー、ヴィーガン(はちみつは使用)のクッキー缶や、自家製のブレンドティー、お店でのお食事券をご用意します。焼き菓子はお店のキッチンが完成してからになりますので、クリスマスの頃にお届けできるように準備を整えていきます。お店でのお食事はオープン後になります。

リターン詳細はリターンの項目をご覧ください。




最後に

クラウドファンディングに挑戦する事にはなかなか勇気がいりましたが、実現するために可能性がある事はやってみようと思い至りました。
ただ、応援してくださる気持ちだけでも本当に本当にありがたく励みになっています。
クラウドファンディングは色々ある中のひとつのカタチだと思っているので、このカタチで応援したいと思ってくださる方がいましたらどうぞよろしくお願いします。

また、今後一緒にお店づくりをするイベントなども企画しようと考えていますので、そちらのカタチでの応援もお待ちしています…!

私が思い描いている夢というものは、裏高尾にいるときから変わりません。
自分が住んでいる場所がさらに居心地がよく、人と人が繋がり合い、みんなで子どもたちを産み育て
暮らしの中に仕事があり、みんなが笑っていること

それぞれの人がそれぞれの得意分野で町を作り上げたら素敵だろうなと思っています。
その中で私たちが出来ることはごはんを作ること。ごはんを食べる場所を作ること。
そこに集った人たちと、集った人同士と、繋がりができ、たくさんの幸せを創造していけたらと考えています。

本当は、皆さんに直接的に支援してもらうなんて滅相もない…!と布団の中に隠れたくなる気持ちですが
自分を開いて出そうと決めました。
お礼もささやかですが、今の自分のすべてを込めて誠心誠意作らせていただきます。
抱えきれないほどの感謝を込めて…!
長く拙い文章を最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

店舗について、今までのことや現在の様子などはInstagramにてお読みいただければと思います。

HP:https://uratakao.com/
Instagram:https://www.instagram.com/ametotsuchi/
TEL:090-9255-6220
ADDRESS:長野県茅野市湖東1143-2


応援の声 


高尾山の麓 裏高尾で地元の野菜やジビエを使った想像力豊かな料理を提供する『山籟』店主

齋藤 亮さん

「実直で優しく美味しいだけの料理じゃない。

食材を育んだ雨、支えた土、それをとり巻く風すらもその皿や弁当箱の中に感じることができる。

裏高尾の小さな山あいで芽吹いた古民家食堂が蓼科の雄大な懐で今度はどんな色彩と樹形を見せてくれるのか

小さな夫婦のでっかい挑戦、応援価値は保証します。」


イメージや想いを束ねて形にするドライプランツ作家『束 tabane』

小林 希 さん

「クラウドファンディングをやる、と聞いた時は、正直少し心配しました。クラウドファンディングというものに対して、少なからず抵抗を感じる人もいると思ったから。でもその一方で、彼女なら大丈夫かな、とも。慧ちゃんはそういう人です。他の人なら「え、大丈夫?」と思うようなことも、いつの間にか大丈夫にしてしまう。たぶん彼女の目には、足元のでこぼこや目の前の岩じゃなくて、ずっと先にある大きくて気持ちの良い景色が見えてるんでしょうね。そして、ただただ素直に真っ直ぐに、そこに向かって進んでいける。もちろんそこまでの道のりには、大きな障害物がたくさんあるのに、です。

「え、大丈夫?」と思うようなことにも敢えて挑戦するのは、人生に前向きだということ。平らな場所で、変化を求めず過ごす人生ももちろん悪くないと思います。でも、わたしはこの夫婦がこれからどんな風にケモノ道を均し、途中でどんな人たちと繋がり、何を生み出し、どんな場所に辿り着くのかを見てみたい。きっと、清々しい結末の映画を見たような気持ちになれる。そんな気がします。」


八王子で農薬や化学肥料に頼らず固定種の種を繋ぎながら美しい野菜を育てる『さとやまべじふぁーむ』

加藤 英輔 さん

八王子の裏高尾でのお店づくり。

ゼロから始めたのに昔からあったかのように自然にお店を営んでいた「高尾食堂 あめとつち」

地域にとけこみ、仲間を巻きこんでいくチカラのある2人です。

八ヶ岳の麓でも裏高尾とは違った形で皆んなの居場所を作ってくれる筈です。


笹原観光まちづくり協議会 事務局兼観光ガイド

 武安 茂美 さん

茅野市で高齢化率が最も高い笹原集落!!

観光を手段として、住み続けられる集落を目指して活動中。

凍みの食材(寒天・凍み大根他)を活かした料理体験なども提供。

その笹原に、新しい仲間として小久保一家が登場。うれしいね~!

郷土料理と「ヴィーガン」「グルテンフリー」「シュガーフリー」

新旧の食文化がぶつかり、何が生まれるか? ワクワクします!

新しい仲間を心から応援します。一緒にがんばろ~!



<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。



  • 2022/12/04 18:16

    ご無沙汰しています!『蓼科食堂やまのいき あめのこえ』は12月3日に無事にオープン致しました!これまでの応援本当にありがとうございました。完成したお店の内観や外観も写真で見ていただければと思います。そして蓼科の方にくることがありましたらぜひお立ち寄りください♪当日はお花でいっぱいに…!こんな感...

  • 2022/11/17 20:27

    長らくお待たせしましたが、ようやくオープンのお知らせができます。クラウドファンディングの皆さまからの支援があったからこそここまでくることができました。改めまして、本当にありがとうございました。そしてクラウドファンディングの支援だけでなく、色々な方から色々な形で本当にたくさんの支援をいただきまし...

  • 2022/11/12 20:13

    ついに、ついに、ついに…!!!お店の工事が終了しました!!お助け隊で来てくれた皆さま、応援してくれた皆さま、全ての皆さんに感謝です。本当にありがとうございました。まだまだオープンの準備や看板も作ってないし、薪ストーブも届いてないし…などやること、足りないものは山積みですが、お店をオープンする上...

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