はじめまして、静岡県伊東市、伊豆高原でペンションホライゾンを経営する日吉光枝の娘、いわさきかつらと申します。クラウドファンディングでは7年前に『100匹のどやねこ展』でお世話になりました。(どやねこは今200匹を超えています)

https://camp-fire.jp/projects/59681/preview?token=3vhlghoo

この度は、36年間宿を続けた母に最後の花を咲かせたいと思い、このプロジェクトを立ち上げました。


母は足が思うように動かなくなってしまったため、今年いっぱいお客様をお迎えし、ペンションを辞めることにいたしました
父方の祖母の介護や、長引くコロナによって、不完全燃焼のまま終えそうな母のペンションを、最後にもう一度賑やかだったあの頃のような景色にして、盛り上げて終わらせてあげたいと思いました。母の伊豆への想いなども語らせていただけたらと思います。 


1986年にペンションホライゾンオープン

1986年に父と母はペンションをオープンさせました。景気の良い時期でもあり、オープンと同時に毎日多くのお客様が泊りにきて下さりました。しかし、1989年7月に伊東市沖合で海底噴火が起きて観光客がいなくなったり、バブル崩壊のあおりを受け客足が伸びなくなったりと度重なる危機に見舞われてしまいます。そして1996年、父の癌が発覚し、わずか3カ月で他界してしまいました。

父はペンションの傍ら、パラグライダーのインストラクターをしていました。大室山でのフライトを盛り上げた一人です。パラグライダーをしたり、ダイビングをしたり、宿泊のお客さんを希望のレジャーに連れて行って楽しませていました。父は宿の外側の事を、母は宿の内側のことを担っていたのです。 



この時私は既に家を出ており、妹は短大生でした。家には祖母と大叔母がおり、借金も背負っていたため、宿を簡単に辞めることは出来ませんでした。母は、今までのようにはできないけれど一人でペンションを継続していくことを決意しました。

母は京都出身で、静岡の田舎に嫁いできました。最寄り駅の富戸駅へ降り立ったことのある方なら、ここが素朴な田舎であることがよくわかると思います。しかし、外から入ってきたからこそ、この場所の魅力をよく分かっていました。夫を失った寂しさに浸る間もなくペンションのオーナーとして、不景気で観光客の減少が進む中、伊豆高原一帯の良さをもっと伝えたい、訪れる観光客の皆さんに楽しんでもらいたいと一身に働きました。

しかし、観光業は甘くはなく、リーマンショック、東日本大震災と、大きな不況が押し寄せ、何度も危機がやってきました。その度に親戚たちに助けられ、私も出来るだけの事をしてなんとか支えてきました。そして、5年ほど前からは父方の祖母の介護が始まりました。祖母をディケアへ送ったり迎えたりするために、ペンションの仕事を押さえざるをえなくなりました。そして、義母を看取り、これからはペンションに力を入れて頑張ろうとしていた矢先に、今度はコロナが流行りだしたのです


コロナは今までの危機に比べると、国の保証が手厚く、ずいぶん助けられました。とはいえ、ペンションを動かしたいのにお客さんが全く動きません。もう大丈夫かもしれないと思えば、感染者数が増えたりの繰り返しで、何度も期待を裏切られました。そんなこんなで2年以上が経ち、今度は母の体が悪くなってしまいました。以前罹ったインフルエンザの後遺症から難聴になり、さらに悪化して聞こえにくくなり、右膝には痛みを抱え体を思うように動かせなくなってしまいました。もう、ベットメイクもできません。気持ちはやりたいのに体が動かない。私と妹にに説得され、泣く泣くペンションを辞める決意をしたのでした。



長年頑張ってきた母に、始めたころのような景色を取り戻して、沢山のお客さんを迎えてもらい、最後の花を咲かせてあげたい。そして、父と母の愛したホライゾンに新しいスタートをさせたい。


お客さんを迎えることが大好きな母は、足が痛いのにも関わらず体は前のめりで迎えに行きます。この仕事が本当に好きなんだと思います。ホライゾンからの海を眺める景色を、お客様にも喜んでもらいたい、旅の思い出を作ってもらいたいという一身だと思います。昔のような景色を取り戻して、母にお客さんを迎えさせてあげれたらと思っています。

現在のペンションホライゾンです。


木が生い茂り、森のようになってしまった現在、木が密集しかなりを塞いでしまっています。これらの木を切るには何十万円もかかると言われました。大きな木もあり、場所も険しく素人では難しいため、手を付けられないままでいます。低い木や生い茂る雑草は、妹夫婦ががんばって綺麗にしています。


ペンションを始めた当初は、このように見晴らしがよく、丘の上のペンションでした。(画像が悪くてすみません)
ある程度の木は、防風林として必要なものですが、このくらいあれば大丈夫なのですっきりさせて昔のような景色を取り戻せたらと思います。そしてここからの景色をぜひ見てもらいたいと思います。 


母はもうペンションを続けられなくなりました。母同様、ホライゾンもいろいろガタがきていますが、手を入れたらもう少し働けそうです。手放すことも考えましたが、何とかならないか考えた末、レンタルスペースとして貸し出そうと考えました。母には管理人として、もう少しホライゾンと共に過ごしてもらえたらと思っています。



母は、ペンションの傍ら、伊豆高原を盛り上げるべく様々な活動をしてきました。1999年から2000年にかけての伊豆新世紀創造祭では、芸術の森部会の実行委員長となり、折りたたんで手軽に持ち運べる観光情報の詰まったフリーペーパー『芸術の森散歩マップ』を作り、17年間制作に携わりました。伊豆高原の宿泊施設と、体験施設や観光施設を繋ぐ情報ペーパーです。伊豆高原に訪れたことのある方なら、駅や宿泊施設などで見かけたことがあるかもしれません。普通なら人任せにしたいところですが、母は観光協会や観光施設、駅や宿泊施設を飛び回り、 伊豆高原の魅力をたくさん詰めることに情熱を燃やしていました。こんなものが欲しいと考え、それを実行する母は、よくやっていたなと思います。




この『芸術の森散歩マップ』で、沢山の方が伊豆高原での思い出を残されたことと思います

また、母が力を注いでいたことに、『伊豆高原クラフトの森フェスティバル』があります。クラフトが好きな仲間たちと共に、大室山の麓さくらの里で、全国から作家さんを集めたイベントを興しました。今年で24回目となるクラフトの森です。

私も以前、参加しました。緑も美しく開放的な空間で、クラフト好きが集うとても良いイベントでした。



母は自分の体に限界を感じていたので、スタッフとして参加は去年で最後と決めていました。しかし、流行り病の影響で中止に至ってしまいました。私も一緒に案内状の発送を手伝ったのでとても残念でした。今年のクラフトの森フェスティバルは、9月30日~10月2日の3日間で開催が決定されています。母はこれを機に大きな荷を一つ降ろすことにしました。本当はもっとやりたいと思うのですが、今後は一作家として関わっていっていけるようになればと思います。



36年と書いておりますが、そのうちの3年はペンションとして貸していた時期があります。その間母はシルバーアクセサリーと、ベネチアンガラスフユージョンアクセサリーの体験工房を開いていました。ペンションに戻ってからは、工房もペンションへと移します。ペンションで減ったお客さんを体験工房でカバーしたりと、いろいろ策を練っていました。本当にアクティブな人で尊敬します。その後、祖母の介護もあり、体験工房は修学旅行の団体受付のみとなりました。




■木の伐採費用
■材料費
■施設維持/人件費
■CAMPFIRE掲載手数料等


ホライゾンを元の姿に取り戻すため、茂りすぎた木の伐採に使わせていただきます。
集まった資金で広がった景色を、見ていただきたいと思います。
3週間の期間限定でのカフェをするので、ホライゾンでの景色を眺め、お寛ぎいただけたらと思います。目標金額に到底及ばない場合でも、今以上の景色にするつもりですのでよろしくお願いします。
もし、目標金額以上集まった場合は、木こりさんにもお願いし、大木にも手を入れられたらと思います。 
そして、いろいろボロが出てきている部分を少しでも直し、ホライゾンを綺麗にしてお迎えできたらと思います。
CAMPFIRE手数料や、お客様をお迎えするための費用にも当てさせていただきますので、必要経費もそれなりにかかります。心を込めて皆様をお出迎えいたしますのでよろしくお願いいたします。





皆様にホライゾンからの景色を見て、寛いでいただきたいので、クラウドファンディングのために期間限定のカフェをオープンいする事にいたしました。お飲み物とケーキのセットをご用意いたしますので、どうぞよろしくお願いします。


また、母が体験工房で教えていたガラスやシルバーアクセサリーの作品もリターンのためにご用意しました。


ガラスとシルバーのペンダントです。
チェーンは全てシルバーです。


ペンションのペア宿泊チケットもございます。
少し早起きをして、ホライゾンからの日の出をお楽しみいただけたらと思います。


どうぞご支援の程、よろしくお願いいたします。


JR熱海駅から伊東線に乗車、JR伊東駅から伊豆急線で3つ目の駅《富戸駅-ふと-》で下車徒歩5分です。
駐車場から階段を上り高台に上がりますと、ペンションホライゾンはあります。

実施スケジュール

  9月 クラウドファンディング開始
10月 クラウドファンディング終了
11月    リターンの発送開始  
        木の伐採
    カフェオープン


最後に


ホライゾンからの景色を飽きもせずInstagramに上げる母です。この景色を昔のような景色に取り戻して、母がペンションを辞める前に、多くのお客様を迎えさせてあげれたらと思います。
36年間頑張ってきたオーナーママに、最後の花を一緒に咲かせていただけたら嬉しです。

読んで下さりありがとうございました。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2022/11/16 20:59

    こちらの活動報告は支援者限定の公開です。

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