香川県の東部に位置する小さな港町「さぬき市津田」日本の渚百選に選ばれた1kmの砂浜から徒歩30秒の古民家を改修し、図書館と宿泊施設が一体となった複合施設「うみの図書館」を作ります。本と人が自然と流れ着き出会うような場を目指します。

多くの方からご支援をいただき、無事にファーストゴールの150万円を達成いたしました。

うみの図書館にはまだ活用できていない納屋があり、現在は元々あった荷物が溢れている状況です。そこで、ネクストゴールでは納屋の活用を見据えた荷物の処分や整備費用に充てさせていただければと思っております。


引き続き応援よろしくお願いいたします。


はじめまして。株式会社ゲンナイ(香川県さぬき市)代表の黒川慎一朗と申します。


2020年に地元である香川県さぬき市津田町にUターンをし、祖父の持っていた納屋を改修した一棟貸しの宿泊施設まち宿AETEの運営をしながら、津田町のまちづくりに関わってます。


香川県さぬき市津田町にあるふるさと海岸という全長1kmの砂浜沿いの通りに2023年春、図書館と宿泊施設が一体となった複合施設「うみの図書館」を開きます。

うみの図書館の立ち上げ+クラファンに協力いただいているメンバー

さぬき市津田町には、日本の渚百選に選べれる浜辺や国立公園に指定されている津田の松原など海辺を中心に豊かな自然が残っています。

今回図書館になるのは、元々遠洋漁業の船長さんの住居兼事務所として使われていた9LDK(しかも中庭付き)の古民家で、海にまつわる歴史を持ちつつ、路地を抜ければ瀬戸内海が目の前に広がる魅力的な物件です。




図書館で気になった本を手に取り
海へと続く路地を抜け
穏やかな波音を聞きながら
時間を忘れて本を読む。



うみの図書館が作りたいのは、訪れる方にとって「いつもよりほんの少しだけ穏やかで心休まる1日」です。

うみの図書館には2種類の本だけを置く予定です。

具体的には、「海にまつわる本」と「流れ着いてきた本(漂流文庫)」の2種類です。



漂流文庫の本は各地の共感してくださる飲食店やゲストハウス等に回収ボックスを設置させていただき、全国各地から本が漂流してくる仕組みを作ります。

うみの図書館以外にも、各都道府県ごとに漂流文庫の本棚を置いてくださる連携拠点を作ることで、香川で借りた本を東京のカフェで返したり、大阪で借りた本を北海道で返したりできる状況を作りたいと思っています。


また、本にはそれぞれ貸出カードがついています。貸出カードには出発地(寄贈してくださった人の市町村名)漂流日(借りた日)と漂流場所(借りた人の市町村名)と漂着日(返した日)を書く欄があります。

なので、貸出カードを見ればその本の漂流の記憶を覗くことが出来ます。

客室部分は1人部屋を1つと2人部屋を1つと4人部屋を1つ設ける予定です。
すべての客室から中庭を見ることができ、木の香りを感じながら読書をしていただける部屋となっています。

また、天然藍染め工房Khimairaさんにご協力いただき、瀬戸内の海を彷彿とさせるような藍色の寝具を現在準備しております。藍染めには抗菌効果・保温効果があり寝具との相性もバッチリです。

客室(1人部屋)イメージ

2021年の夏から都市部に住んでいて海辺でゆっくり過ごしたい人向けに、2週間〜1ヶ月単位での長期滞在の受け入れを行っており、これまで延べ20人ほどの方を受け入れてきました。

長期滞在される人と話していると本好きの方が多く、浜辺までわざわざ本を読みに行く人もいました。


「わざわざ田舎まで行って本を読むことに意味があるのか」と思う方もいるかも知れませんが、実際に自分自身本を持って浜辺に行ってみると、とても穏やかで精神的に豊かな時間を過ごすことができました。


本を読むことには、新しい知識を得ることだけではなく、言語化できなかった感覚を言語化したり、散らかっていた頭の中が整理されたりと読む人の心を整える力があるのではないかと思っています。


本と瀬戸内の海が持つ「心を整える力」を掛け合わせた場所があればどうだろうというところからこのプロジェクトは始まりました。


また、津田町には図書館がありません。
「うみの図書館」が完成することで、結果的に図書館のない町に図書館ができることにもつながればと思っています。


みなさんは「ボトルメール」をご存知でしょうか?

おそらく一度はドラマや映画で見たことのある手紙の入った小瓶を海に流すあれです。

届けたい場所や人に一瞬で、なんでも届けることができる時代だからこそ、「どこに流れ着くかはわからないし、何年かかるかわからないけれど、いつかは顔も名前も知らない誰かの手に届く日が来るかもしれない。」ことにロマンを感じます。

ボトルメールの持つロマンを取り入れた取り組みが漂流文庫です。

例えるなら、各地にある連携拠点は本が漂流する海であり、漂流している本を手に取ることができる波打ち際でもあります。そして、みなさんから寄贈していただいた本は瓶に詰められた手紙です。

学生時代に好きだった本や人生の転機に読んだ本、ついつい何度も読んでしまう本など、あなたにとって思い出深い本が、漂流することで、どこか知らない場所の顔も名前も知らない誰かにとっての大切な本になるかもしれません。


寄贈していただいた本がすぐに誰かの役に立つわけではありませんし、必要としている人のところに必ず届くわけでもありません。

しかし、時間をかけて漂流したその本を偶然手に取った人にとっては、まるで自分が手に取るために流れ着いてきたのではないかと疑ってしまうような必然的な出来事になると思うのです。


この活動を続けることによって、どこかの場所でそんなワンシーンが生まれるとしたらロマンがあると思いませんか?


これがうみの図書館で実現したい世界です。


今回のクラウドファンディングを支援していただけることや本を寄贈していただけることが、この世界を実現することに繋がります。


さぬき市津田町は香川県の東部にある人口約6000人ほどの小さな港町です。

関西圏から車で2~3時間で来れることや、県内最大規模の海水浴場があること、国内でも珍しいイルカと一緒に泳ぐことのできるドルフィンセンターさんがあることなど観光地としてポテンシャルの高い町ではあるのですが、せっかく来ていただいてもお店が少ない状況でした。

砂浜で開催されたイベントの様子

しかし、数年前から、津田町の海沿いの通りには「グラノーラ専門店」「藍染め工房」「バリ島の雑貨」など、個性的なお店が続々オープンしたり、砂浜を舞台にしたアートイベントが開催されるなど風向きが変わりつつあります。

また、図書館のオープンと同じタイミングに、しかも同じ通りに「ピザ屋」「スパイスカレー屋」「ハンバーガー屋兼バー」など20,30代の方が手掛けられるお店がオープンすることになっており、ホットな場所になりつつあります。



2023年
2月〜      宿泊部分の内装工事完了
3月       図書館部分の内装工事完了&地域向けプレオープン
4月         正式オープン
5月〜     返礼品の発送開始


うみの図書館は、宿泊施設としての収入と物販での収入で図書館の運営を成り立たせる計画ですが、開業・運営にあたっては、やはりたくさんの資金が必要です。


・本棚、カウンター、椅子など図書館に必要な備品、材料費など/60万円
・寝具やアメニティ等客室に必要な備品、材料費など/40万円
・返礼品製作及び提供費/24万円
・クラウドファンディングプラットフォーム手数料/26万円

基本的に、開業に必要な資金は自己資金や銀行からの借入などを合わせて集めているところですが、世の中全体の物価上昇の流れもあり、必要な資金は想定を軽々と上回っていってしまうため、このたびクラウドファンディングでの応援をお願いすることにしました。


また今回のクラウドファンディングを通じて、「うみの図書館」の取り組み内容に共感し、本の回収ボックスを置かせていただける店舗の方や本を寄贈してくださる方との新しい出会いに繋がれば嬉しいです。


堀尾早敏さん(藍染め職人、天然藍染工房Khimaira)

うみの図書館の話を聞いた時に凄く面白いコンセプトだなっと思いました。

またうちのKhimaira工房(藍染工房)の近くでやられるので藍染めと海というコンセプトは相性がいいなっと思いコラボさせて頂きました。

素敵な場所で本が読めて泊まれるこんな最高の環境は本好きにはたまらないと思います。

少しでも多くの方々に愛される図書館になる事を願っています。


堅田知里さん(ダンサー、演出家、DanceBonBon主宰)

わたしは息子が生まれた時は東京でしごとをしていて「自然があるところ、海があるところ、のびのびしてあったかいところで子どもと生活したいな」と場所探しを始めました。 芸術関係の私のしごと、家具職人の夫のしごと、色んな場所を転々としながら香川までたどり着き、2020年にここ津田町の海の近くの家にひっこしてきました。わたしたちも漂流してきて、ここに巡り着いたのです。 移住先の希望リストには「自然、海水浴場、地元の商店街、祭り、神社、図書館、、、etc.」と入っていたのにこの町には図書館がありませんでした。息子は小さい頃から本が好きで、学校の図書室の本は読みつくし、週末は図書館へ行き、好きな本は購入して手放したくない人でした。それがこの町で中学生になって、だんだん自分だけの没頭する世界から、他の人にもオススメしたい・・読んでみてほしい・・と気持ちが開きかけてきたんですね。そんなところに、うみの図書館の話を聞いて、漂流文庫のことを知っちゃったもんだから、彼は「ブックカフェがやりたくなった!」と急に未来にむかって開かれました!!きっと来年は、うみの図書館に入り浸って、せっせと漂流物をチェックしていることでしょう。この町では、訪れた人はいつもと少し違うおだやかな日常をすごせます。海を見て本を読んだり、路地裏を散歩したり、漁協のおじさんが網を繕うのを見ていたり、光と風と水と土と人の営みがあり、気負いすぎない距離感でお店や観光スポットもあり自分時間をたっぷり過ごすことができるでしょう。地元の人にも、訪れた人にも、ふくよかな時間を巡らしてくれる「うみの図書館」ができることを、心より応援しています♡♡


湯川致光さん(株式会社HYAKUSHO代表取締役)

図書館と聞いて、どういう図書館を思い浮かべるでしょうか。 本の貸出、資料のアーカイブ、最近ではカフェが併設されていたりするでしょうか。 アメリカにあるニューヨーク公共図書館は、ニューヨーク市民の中で300万人がWiFiを持っておらずデジタルデバイドが拡大していることから、WiFiの貸し出しをしています。それが、貧困の拡大を防ぎ、民主主義を実現する上で重要だといいう考えからとのことです。しかも、図書館の運営費の半分以上は民間の資金で賄っているのです。「図書館とは何か?」という問いをすごく考えさせられる事例だと思います。 こういう事例を見ると、図書館の役割は単なる本の貸出だけではなく、もっと自由であって良い気がします。 図書館で泊まれる、地元の方と交流できる、など。 もちろん、行政だけのものでもなく、民間で運営しても良いとも思います。 いま、図書館のないまち・香川県さぬき市津田町で、地元で活躍する仲間たちによって新しい図書館をつくろうという取り組みが始まろうとしています。 小さい小さい取り組みかもしれませんが、ぜひみんなで大きく育ててほしいと思います。


さぬき市の津田にUターンで戻ってきてから2年半が経ちました。

帰ってきた当初は同世代も少なく、新しく何かが生まれる気配すらない状態でしたが、地元の事業者さんたちが連携し動き出したことや若い移住者の方が増えたことで、新しいチャレンジが生まれる町へと風向きが変わり始めています。

このプロジェクトの成功がこれからチャレンジする人にとっての追い風になると信じて頑張りたいと思います。


長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。

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