こんにちは。『kanowa』代表の山添と申します。
このたびは私どものプロジェクトをご覧いただきありがとうございます。


「唐揚げもレモンをかけるか」論争が勃発するくらい、レモンは身近な果物。その酸味ゆえ、生で食べることは少なくとも、ドリンクに料理にとレモン商品はあちこちにあり、今やレモンブームと言っていいほど。

kanowaは「共創スイーツブランド」として2014年に立ち上げ、ネット販売を経て現在和歌山市に店舗を構える菓子店です。和歌山の生産者さんから仕入れる素材を活かした和歌山らしいお菓子を企画開発し、中でも「紀州プレミアム生レモンケーキ」はネットで販売すると公開後3分で完売する人気商品となり、テレビ、雑誌ほか多くのメディアでご紹介いただきました。



その後もさまざまなレモンケーキを企画してきましたが、私たちが一貫してこだわったのは、本格的な「レモン」そのものをケーキで伝えること。kanowaの商品は、生産者さんから直接レモンを仕入れ、障がい福祉事業所で濃縮や搾汁、粉末化などの加工を行っています。余計なものは入れず、レモン本来の味をしっかりと伝えるシェフのレシピにより、しっかりと素材の味で勝負できるものができたと自負しています。


今回、このこだわりをさらに突き詰め「レモン好き、だけど世にあるレモンケーキは物足りない」というレモン推しの方にもご満足いただける「レモンケーキ専門店」をオープンすることを決めました!


kanowaのレモンケーキの原点ともなる『 紀州プレミアム生レモンケーキ 』は、ふわっふわのレアチーズ生地の中に濃厚なレモンカスタードが入った爽やかなケーキです。レモンの酸味が際立つ濃縮果汁とパウダーに濃厚なカスタードと非加熱のイタリア産マスカルポーネチーズ、これらの絶妙のバランスが軽い口当たりと濃厚なのに爽やかな味わいを生み出します。ただ、言うは易し、行うは難し。

レアチーズ生地とカスタードは本来融点が違うため、食感のバランスを取ることは非常に高い難易度を要します。そこで実力派パティシエが試行錯誤の末に両方が同時にとけあうよう緻密に計算。その結果、「 レア 」という言葉では言い表せないくらい儚い「 口どけの黄金律 」が生まれました。極上の食感と、クセになる濃厚なレモンの味わいは、いつまでも浸っていたくなる至福のおいしさです。


シンプルな見た目なのに、口に入れると鮮烈なレモンの風味しっとり感に驚かされる『 紀州プレミアムレモンケーキ BAKE 』。その味わいは「 まるで食べるレモネード 」と言われています。

じっくり焼き上げた生地の上面に、砂糖と果汁を合わせた「 グラス 」を塗ることで、砂糖だけが結晶化して表面に残り、レモン果汁が生地に浸透。これが果汁感を高めています。なんと1本に1個半のレモン果汁をたっぷり使用。このため、焼き菓子にありがちなパサついた口当たりは一切なししっとり、ふんわりとやさしさに包まれながら、ブワッと広がるレモンのフレッシュな味わいを感じていただけます。生レモンケーキと対極にありながらも、どちらもレモンをこれでもか!と感じられるケーキとなっています。


チョコなのにスーパーレモン! という新境地を開拓したのがこの『 紀州プレミアムレモン・チョコテリーヌ 』。チョコレートソムリエの札谷加奈子さんを通じて出会った「カカオシロップ」がアクセントのテリーヌです。
カカオ68%のチョコレートと40%のミルクチョコレート、そして和歌山産のレモン果汁。その間を取り持つのが、カカオシロップです。カカオシロップとは、カカオの果肉部分の果汁からから作られたもの。レモンの酸味を柔らかにしながらも爽やかさをしっかりと残し、口に入れた瞬間からカカオとレモンが絶妙のハーモニーを奏で、想像以上の感動を運びます。

決め手となったベトナム産のカカオシロップは、ただおいしいだけでなく、持続可能なカカオ生産に取り組むチョコレートメーカーがチョコレート原料以外にカカオに新しい価値を生み出した製品です。


現在、紹介した紀州プレミアムレモンシリーズの他にも『 和歌山レモンケーキスタンダード 』『 和歌山レモンポップコーン 』『 和歌山レモンラスク 』『 飲めるほど柔らかいレモンクリーム大福 』『 和歌山レモンの生レモンタルト 』と、様々なレモンスイーツを商品化しています。


プレミアムシリーズはどちらかというと、レモン好きの大人に向けた、酸味も活かした妥協のないレモン味。これらはお子様からでも楽しんでいただける少しマイルドなレモン味に仕上げています。とはいえ、和歌山産のレモンをしっかり用いたレモンスイーツばかり。レモン本来の味わいはしっかりと楽しんでいただけます。

 

さらに今回は専門店を名乗るにふさわしく、さまざまな新商品が登場します!




新たに加わるのは有田市のカフェ&ベーカリー「 オリーブ 」さんとコラボした『 レモンパウンドケーキ 』と『 レモンマドレーヌ 』。さらには岩出市のお肉屋さん「 松牛 」さんとのコラボで『 揚げないレモンスイーツコロッケ 』も登場します。


またこのイートインスペースではレモネードレモンスカッシュ、有田市の「mino ahka coffee」さんがレモンスイーツに合うようブレンドしてくれたコーヒーや湯浅町の農家「うたたねみかん」さんが作るリモンチェッロなどのドリンク類も販売します。

店舗は内装にもこだわり、本気でレモンケーキの専門店として、遠方から来ていただいた方にも満足してもらえる店構えに作り込みたいと思っています。4席と少ないながら、イートインスペースも併設。普段はギフト用にプレミアム生レモンケーキを買うという方も、1カットから召し上がっていただけるようになります。

プレミアム生レモンケーキを買うという方も、1カットから召し上がっていただけます。

店内の改装プラン

母が食べるのを諦めたほどの、スーパーすっぱいレモンシャーベット

そして、レモン好きさんぜひトライしてもらいたいのが紀の川市の人気ジェラート店「 藤桃庵 」さんとコラボした「 大手メーカーさんは絶対作らないスーパーすっぱいレモンシャーベット 」! これは、一言で表現するなら「 すっぱうまい! 」逸品です。どのくらいすっぱいかと言うと、私がプロデュースするものは全ておいしく食べてくれる母が諦めたほどのすっぱさです。


酸味と共にレモンのほろ苦さまでレモン本来の味わいをまるごと味わっていただける、まさに「 スーパーすっぱいレモンシャーベット。せっかくのレモンケーキ専門店だからこそ、真のレモン好きに贈る、振り切ったレモン味をお届けします!



実際にこれらのレモンケーキを販売して感じたのは「 レモンが大好きな人って本当に多い! 」ということ。さらにスイーツの素材としても相性がいいフルーツだという実感でした。いちごスイーツを好む人が多いのはよく知られますが、レモンも実は同じぐらい好まれるように感じます。加えてレモンブーム百貨店の催事やギフトなどにもお声がかかり、注目度の高い素材ということがわかってきました。

そんな中で、kanowaの商品、特に紀州プレミアムレモンシリーズはおそらく酸味も含めたレモンの味をしっかり再現していることがレモンファンの心に刺さっているのだと思っています。

もちろんレモン以外にも和歌山にはいいものがたくさんあります。その魅力を伝えるため、もともとkanowaは「和歌山の素材を活かしたスイーツ」を掲げ、多様な種類を扱う店舗としてオープンしました。

ですが、今回はさらにコンセプトを絞り和歌山産のレモンケーキの専門店として全国に知ってもらいたいと考えています。ブームに終わらないレモンのおいしさや可能性をもっともっと引き出すための挑戦でもあり、これまで以上に振り切った商品展開も企画中です。



なぜレモンなのか。


実は和歌山は全国3位の収穫量を誇るレモン産地だからです。正直、和歌山にレモンの印象はあまりないですよね? ですが「 有田みかん 」をはじめとする全国屈指の柑橘栽培県。そう考えるとレモン産地であることも不思議ではありません。

レモンは非常に繊細で、木自体がトゲを持っているため風が強いと自らの実を傷めてしまいます。そうした傷物のレモンは規格外として加工用に安価で取引される程度で、他に行き先がありませんでした。

当然傷があるだけで、味や品質にはまったく問題がありません。それならケーキの材料として仕入れれば、私たちは質のよい地元産レモンが手に入り、生産者さんは販売ルートを増やすことができます。

さらに、加工は福祉事業所へ。この好循環をしっかりと築いていくためにも仕入れを途切れさせず増やしていきたいというのが私の願いです。


今回和歌山産レモンケーキの専門店として全国に知ってもらうことができたなら、その先には和歌山のレモン収穫量が全国2位という未来もあるかも!?とこっそり考えたりしています。今は夢物語ですが、もしもその夢が叶ったその時には、和歌山=レモンのイメージもしっかり根付いているかもしれません。

 先に少し触れたように、kanowaの商品づくりに欠かせないのが福祉事業所の存在です。主に搾汁焼き菓子の製造は地元和歌山の福祉事務所にお願いしています。実は福祉の世界は可能性の宝庫。日頃スポットの当たらなくとも、実は機械では難しい繊細な手作業ができる人たちがいて、特殊な設備もたくさん備わっている。これらを活用できれば仕事の創出にもなり、お互いにプラスしかありません。

だからこそ、kanowaの軸には「 福祉の世界を支援する 」という大前提があります。

現在、海南市の社会福祉法人「 一峰会 」さんのメンバーをチームの一員として、レモンの搾汁皮剥き果汁の濃縮粉末化、そしてパティシエの指導のもとお菓子の製造といった部分まで幅広く担っていただいています。

さらに今回新たに有田川町の「 有田つくし福祉会 」さんにマドレーヌとパウンドケーキの製造をお願いすることとなり、少しずつですが、レモンがつなぐスイーツ作りの輪が広がりつつあります


コロナ禍の中で誕生し、実店舗をオープンした『 kanowa 』。おかげさまで生レモンケーキのヒットを機に新宿伊勢丹のレモンフェアをはじめ様々な百貨店での催事出店への機会に恵まれ、ギフト商品としても複数の百貨店からのお声がけをいただくなど、取引先も増えました。



さらに昨年はソーシャルプロダクツ普及推進協会主宰のソーシャルプロダクツ・アワードでソーシャルプロダクツ賞を受賞。世の中にこの「 共創スイーツ 」の取り組みが認められてきていることを素直に嬉しく思っています。


ご存知の方もいるかもしれませんが、私は和歌山市のスイーツとパスタの店「シエスタ」の創業者です。店をオープンしたのが約20年前のこと。当時開発したチーズケーキが人気となったことで、シエスタの名前は一気に広まることとなりました。

10年前にシエスタを離れたのですが、再びkanowaで店舗を持とうと私を突き動かしたのが地域の福祉の発展のために何かしたいという強い想いです。


そもそも私と福祉の関わりは、息子の自閉症がきっかけでした。
14年前、当時3歳だった息子が自閉症と診断され、市立幼稚園から児童発達支援センターに移りました。そこで父親たちが集まると、決まって話題になるのが10年以上先の子どもたちの将来です。

折しもそんな中で社会福祉法人と契約を結んで商品企画のアドバイザーを担うこととなり、気づいたのが先にお伝えした福祉の可能性です。

さらにその過程で農業の課題も見え始め、少しずつですが、その両方をカバーするレモン商品が誕生しました。この商品の良さを伝え、店舗を構えてよりブランドとして確立し、未来に繋げていくことが今の私の使命だと思っています。



紀州プレミアム生レモンケーキの話題に伴い少しずつ認知度は上がりましたが、それでも仕入れる量や発注する仕事量はレモン農家全体や福祉事業所の数を考えるとごく一部に過ぎません。

もっとレモンに特化することでそれぞれをより魅力的な商品として磨き、着実に売れるものにすることで福祉事業所と生産者さんの仕事を作っていくこと。それを軸に、より多くの人に足を運んでいただく店を作りしっかり商品1つ1つを育てながらさまざまな課題解決を成していきたいと思います。

商品のバリエーションや販売個数に対して使うレモンは限られるため、最近は口コミでkanowaを知りレモンの買い取りを希望している生産者さんに待っていただいている状況です。専門店として商品数を増やして展開していくにあたり、レモンの仕入れはこれまでの倍以上に増加。それに加えて関わる福祉事業所さんも段階的に増やしていく計画です。

一峰会の事業所の1つ「 お菓子工房sawa 」所長の拔井友希さんからは「 加工した商品を通じて福祉の現場を知ってもらえれば、認知拡大と工賃保証になります。実際、この取り組みがきっかけで一般の方からの電話注文を受けることもあり、福祉の垣根が低くなったのを感じています 」という話を聞きました。

今では作業も手慣れメンバーさんたちがSNSやメディアでkanowaのレモンケーキを見るたびに「あ、これ!」と日々のモチベーションアップに繋がっているそうです。福祉の現場にそういったやりがいを作っていくことこそが、まさに私たちの本懐。

和歌山県内にはまだまだ事業所がたくさんあります。今後さらに多くの事業所と手を携え、そこからさらにいいものを作ることで、福祉の活躍の場、表現の場を広げながら、和歌山の食を盛り上げられたら何よりです。


さいごに、いつもお世話になっているチームkanowaの皆さま、いつも本当にありがとうございます。皆さまの応援があり、kanowaは新たなステージに一歩踏み出すことができます。引き続きよろしくお願い致します。


kanowaのコンセプトは「 すっぱい、やさしい、楽しい 」。kanowaは和歌山のレモンを使用した、レモンスイーツ専門店です。レモン=和歌山のイメージを根付かせるくらいのレモンケーキの輪を広げ、レモン好きの方はもちろん、食べる人も、作る人も、楽しい。みんなが笑顔になるスイーツになるように。多くの人に末永く愛していただけるようなお店にしたいと思っています。ぜひご協力をお願いいたします。


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