目標達成・ネクストゴール150%に挑戦中です

本プロジェクトは、皆さんのおかげで当初の目標額100万円を達成いたしました。ご支援、本当にありがとうございます。現在は、目標額150万円に向けてチャレンジ中です。締め切りまであとわずかですが、魅力ある五右衛門風呂を作るためのネクストゴール目指して、引き続きご支援よろしくお願いいたします。


江戸時代に建てられた古民家ゲストハウスに
五右衛門風呂をつくりたい

みなさん、はじめまして! いわき市の東部、太平洋にほど近い自然豊かな下神谷にある「がんぷ村」村長のTADAと申します。江戸時代の農家古民家をそのまま活かしたゲストハウス「GAMP HOUSE」に、地域の人たちも一緒に入浴できる「岩風呂」と「五右衛門風呂」をつくるべく、クラウドファンディングにチャレンジしました。応援よろしくお願いします!


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


改めまして、いわき市下神谷「がんぷ村」村長TADAと申します。がんぷ村の「がんぷ=GAMP」は「ありのままの自分を大切に、ありのままの自分で、自分らしく生きよう=Go At My Pace!」を意味します。のどかな自然が広がる福島県いわき市平下神谷地区で、ゲストハウスや農園、古民家和食処の運営や教育支援事業を展開しており、その総称をがんぷ村と呼んでいます。

もともとは、東北大震災で打ちひしがれた子どもたちや、障がいのある子どもをサポートする教育支援からはじまった取り組みでしたが、農業、飲食、ゲストハウスと事業が拡大して関わる人が増え、一つのコミュニティ、村となってきました。ここを拠点として、世界中のいろんな人たちが新たな一歩を踏み出してほしい、そんなコミュニティの縁の下の力持ちになろうと、私が村長を名乗っています。

村のシンボルが、江戸時代に建てられた農家古民家を使ったゲストハウス「GAMP HOUSE」です。代々、私のご先祖が住み守ってきた実家を、自分で建築当時の姿に戻す改修をしながら、2015年にゲストハウスとしてオープンしました。

旅人が日本古来の生活・文化を体験できるだけでなく、障がいのある方、さまざまな悩みや困難を抱える若い世代、さらには地元の人たちが交じり合い、お互いを受け入れ、のんびりくつろぎながら交流できるアットホームな場所です。

私の実家を活用したゲストハウス「GAMP HOUSE」

囲炉裏の周りに座りながら過ごす時間は、とてもゆったりしています

建設する五右衛門風呂のイメージ

そこに今回、岩風呂や五右衛門風呂をつくりたいと考え、その増改築費用をご支援いただきたく、クラウドファンディングにチャレンジしました。ここに江戸時代にあった五右衛門風呂が復活すれば、食事や宿泊、さらには入浴と、古民家の建てられた江戸時代の暮らしをより体験できるようになり、裸の付き合いを通じて交流を深めることができます。

悩みを思わずポロッと吐き出してしまうような、人と人との距離がグッと縮まる、そんな居心地のいいお風呂にし、みんなのお役に立てる場所にしたいです。

ご支援いただきました皆さまには、がんぷ村の特産品や宿泊券などをお返ししたいと思っております。ぜひ皆さんのお力をお貸しください。ご支援、よろしくお願いいたします!


自分のペースでいこう! Go At My Pace!

村の名前にもなっている「がんぷ=GAMP」「Go At My Pace!」の頭文字から来た造語です。ありのままの自分らしく、自分のペースでいいんだよ、との想いや意味なのですが、このコンセプトに掲げた理由について、私のこれまでの体験とともに紹介させてください。

生まれつき耳が聞こえにくい聴覚障がいを抱えた私は、幼少期はろう学校(現・聴覚支援学校)に通っていました。小学校・中学校・高校と、普通学校に進学したものの、クラスメイトや先生の言葉が聞き取れず、孤立感に苛まれ、物事の理解に苦労しました。それでも諦めることなく、がんぷ村のおばぁこと母親と厳しい発話訓練などを重ねたり、中高時代の親友に話を聞いてもらったりするうち、高校生の半ばころには、どうにか自然とみんなと話せるようになっていました。

ろう学校時代。先生や母にサポートしてもらいながら、聞き取りや発話について学んでいました

私が成長できたのは、自分の話を聞いてくれた親友や常に全力で向き合ってくれた母親のような、自分を支えてくれた人がいたからです。だから、自分も将来は困難を抱える人を支えたい、寄り添う仕事をしたいと考え、さまざまな背景や社会の問題から非行に走ってしまった子どもたちに接する法務教官心理カウンセラーを目指すようになりました。

進路も自然に固まり、支えられた自分を試したくて、遥か遠い愛知県内の心理療法を学べる大学に進学。仕送りを断ち働きづくめで卒業した後は、名古屋市内で、非行少年たちに立ち直り支援を行う団体に就職しました。子どもたちと寝食を共にし、朝から晩まで一人ひとりに向き合う生活でした。ちなみに、この支援は今も続いており、つい最近まで、週に数日は名古屋に通いながら、村の運営をするハードスケジュールの毎日でした。

多忙な日々の中でリフレッシュになったのが趣味の海外旅行です。初めての海外旅行では、中学時代より根気強く勉強してきた自分の英語が通じ、とてもうれしかった上、クラスメイトとコミュニケーションをとることすら難しかった自分が、こうして言葉の壁を越え、障がいの壁を越えることができことは、大きな成功体験と自信につながりました。

カナダ旅で全力で自分に手を貸してくれた人たちに感銘を受け、カナダなら自分らしくいられる、支えてくれる友人もできると気づき、今度は自分を海外で試したくなり、日本での仕事をやめてカナダに移住しました。新しいチャレンジを、カナダの人たちはいつもそばで応援してくれ、ありのままで良いよ、自分のペースで良いよ、障がいなんて関係ないよと温かい声をかけてもらえ、いつしか、自分らしさを表現できるようになっていました。

カナダでの暮らしを支えてくれた友人たち。今でも交流が続いています

カナダでの暮らしにも慣れ、カナダの永住権を取得しようと思っていた矢先、東日本大震災が起こりました。日本が、自分のふるさとが大きな被害を受けている映像を見て、すぐに戻らなければ!と直感し、すぐさま日本に帰国しました。数百年になる実家も古いため、それも心配でした。

日本に戻ってからは、震災後の片付けや両親の心理ケアをしながら、まずは自分にできることをしようと考え、前職の経験を生かし、震災で意欲を失った子どもたちや障がいのある子どもたちへの教育カウンセリング事業を開業しました。悩みを聞いたり、カウンセリングをしたり、学習をサポートしたりするという寺子屋塾のような事業です。カナダにいた自分のように、ありのままの自分で生きていける場をつくりたいという思いを込め、「GAMP」の名前で事業をスタートさせました。


原点に帰る宿 GAMP HOUSE

いわきで活動していると、海外の友人が私の様子を見に来てくれ、その友人の話を聞いてまた別の旅人がやってくる、といったことが増えてきました。次第に、いわきを訪れる外国人と、GAMPで関わっている子どもたち、そして、地域の人たちが交流できる拠点をつくりたいと思うようになり、被災したままの実家に、2015年にGAMP HOUSEをオープンさせました。

地震の影響で家の一部が崩れ、家族で解体するしかないと悩んでいましたが、この家は、江戸時代の享保年間に建てられ、当時の建築様式がそのまま残っており、先祖代々守り続けてきたものです。泊まりに来てくれた人や建築士からも「壊すのはもったいない」「残した方がいい」と言われ、自分でも、一度壊してしまえば2度と建てることはできないと思っていました。

トタン張りの屋根の下には、今も茅葺き屋根が残っています

6人が宿泊できる大部屋。古民家のまんまです

地域の皆さんもうちの庭にちょくちょく遊びにいらっしゃいます

幸運にも、古民家を古来の工法で修復できる元大工さんと出会い、その方と一緒に崩れたところを修復してきました。ゲスト様に不便を理解いただきながら、なんとかゲストハウスを運営しております。修繕には手間が掛かり、家はまだまだ一部壊れたままです。基本的な修復作業のやり方や技術を教えてもらい、今は自分で少しずつ修繕しながら使っているという状況です。

私は生まれ育ったこの家に暮らし、おもてなしをしていて思いますが、古い家はやっぱりいいなあと感じます。冷暖房不完備、バリアフリー非対応の江戸時代当時のライフスタイルですが、その分、人と人が関わる余地がたくさん生まれます。囲炉裏のある居間でしか暖を取れないので、冬はみんなここに集まってくる上、誰かの部屋を通らないと、自分の寝床にも行けません。

幼少期の時のGAMP HOUSE。時に兄たちとケンカをしながら、みんなで暮らしていました。真ん中が私です。

一人じゃない。誰かがいる。ということはとても安心できることです。囲炉裏の火を見ていると、自然と思い出話や身の上話に花が咲き、そんなところから、日常の生きにくさや困難、悩みを自然と吐き出すような雰囲気が生まれてきます。家では無口なお子さんが、ここでは一生懸命自分の言葉で語ってくれるようになり、親御さんが驚かれる、ということもよくありました。

囲炉裏を囲んでの宴会。最高です

いちばん大きな和室は相部屋ですが、交流も生まれておもしろいですよ

日常的な食材ですが、みんなで食べるとおいしいものです

たしかに、この宿には現代に慣れた私たちには足りないものも多いです。でも、だからこそ、ここで暮らす時間は、助け合いの中で、余計なものを脱ぎ捨てる人としての原点に帰、そんな時間になるのかもしれません。

今の時代、もう失敗できない。ちゃんと成功しなければ。責任を取らないと、とそんな思いばかりが積み上がってしまい、多くの人が生きづらさを抱えているようにも感じます。だからこそ、GAMP HOUSEでは、重い荷物を下ろし身軽になってもらいたい。

高級食材はありませんが、手塩にかけて育てたお米や野菜で作る手料理や、おばぁが真心こめてつくる漬物ならあります。作物自体の強い生命力をいただくと、元気が出ます。ぜひ一度、この囲炉裏で食べる、がんぷ料理を味わってみてください。そして、どうぞその時は、愚痴でもなんでも思う存分話してください。私がじっくりと耳を傾けます!



本物の「五右衛門風呂」をつくる

GAMP HOUSEのオープンから7年目になり、少しずつですが、宿泊されるゲスト様も増えてきました。2022年はコロナ禍からも回復傾向にあり、前年度に比べて3倍ほどのゲスト様にご利用いただけました。みなさん口コミでがんぷ村のことを知ってくださっているようで、カウンセラーとしてじっくりとお話を伺ったり語り合ったりする機会も増えてきました。

ですが、お風呂に問題があります。今の家庭用のお風呂はだいぶ小さく、どうしても順番待ちになってしまいます。最大で12名の方が順番待ちになり、数時間待たなければならないという場面も出てきてしまい、さらには、被災や老朽化から傾くなど危険な状況になってきています。そこで今回、みなさんからご支援を募り、お風呂場の増改築を進めることとしました。

現在のお風呂がこちら。窓のある壁を壊し、面積を増やしたうえでここに岩風呂を作ります

岩風呂のイメージです。現在の風呂場を改築して作ります

お風呂のコンセプトも「原点回帰」です。もともとあった本来の江戸時代の風呂に戻すという意味での原点回帰。そして、入浴を通じ、日本のお風呂文化に浸ってもらい、人間としても原点に帰れるお風呂にしようと考えています。

増改築する風呂は2種類あります。まず、敷地内に「岩風呂」を作ります。そこまで大きくはありませんが、複数人が一緒に入れてお互いに交流できる岩風呂にしたいと考えています。そして、もうひとつが今回の目玉、五右衛門風呂」です。江戸時代、享保年間にあった本物の五右衛門風呂をできるだけ再現する予定です。

五右衛門風呂というと、多くの方は、風呂釜全体が鋳物でできていて、底の部分だけ板張りになっている風呂をイメージするかもしれません。これは正しくは「長州風呂」と言い、厳密には五右衛門風呂ではありません。建物のようにせっかく原点回帰するならば、鋳物の釜の上に木桶を乗せた本物の五右衛門風呂にしたいと思っています。

五右衛門風呂を作る場所。もともとここに五右衛門風呂があった場所です。ここに作ります

もともと、この家の土間の脇に五右衛門風呂を置いていたので、今回つくる五右衛門風呂も、同じ場所に再現します。ただ、クリアすべき難関も多いため、みなさんが寄せてくださった支援については、まずは岩風呂の増改築に活用し、同時並行的に、五右衛門風呂の材料を探し、五右衛門風呂の完成も目指していく、そんな遣い方を考えています。

江戸時代の五右衛門風呂。今流行りのサウナとはちがい、また格別な「ととのい」になると思います。流行に左右されないGAMP精神で、体に癒しを与えてあげましょう!インスタ映えもバッチリ!人間としての原点に帰る格別な思い出になると思いますので、ぜひ、一人でも多くの方からご支援を頂戴できればと願っています。どうぞよろしくお願いいたします!


リターンとスケジュール

ご支援いただいたみなさまへのリターンですが、GAMP HOUSEの宿泊チケットや、赤沼がんぷ農園で育てている、自然の力に任せた野菜やがんぷ米、カウンセリング体験チケットを中心にご用意しました。

いわきにお住まいの方も、ぜひ気軽に足を運んでいただき、自分自身とゆっくり向き合う時間を過ごしていただけたらと思います。コワーキングスペースやレンタルスペースとしてのご用意もできますので、遊びに来てもらえたらうれしいです。カウンセリング付きの宿泊コースもございますので、もやもやがあったり、なにかしら悩みがある方も、気軽にご利用ください。


今後のスケジュールは以下の通りです。
2023年3月  クラウドファンディング終了
2023年3月  岩風呂の増築工事スタート
2023年4月  岩風呂の増築工事が完了
2023年4月  五右衛門風呂の材料のリサーチ、買い付け
2023年5月  五右衛門風呂が完成

※具体的にどのような形状の五右衛門風呂になるのか、材料は何を使うのか、工事の進捗などについては、SNS、ブログなどでもお知らせしていきます。

また、みなさまからいただいたご支援の遣い道については、このように考えています。
70万円 岩風呂増築工事費 
30万円 五右衛門風呂制作費


新しいチャレンジを生む
人とひととのつながりをつくりたい

聴くことに障がいのあった私が、こうしてゲストハウスを運営したり、みなさんと交流を図れたりするのも、他者との関わりや全力で力を貸してくれた方々によって、自分自身が変われた、救われたからだと思います。だれかが声をかけてくれ、話を聞いてくれたからこそ、新しいチャレンジができた。だからこそ私も、がんぷファミリーとして人とひととのつながりを大切にできる場所を作り出していきたいと思っています。

今後は、障がいや生きにくさに悩む方にゲストハウスで働いてもらったり、農業として「農福連携」にも取り組んだりして、就労支援の場やさまざまな人たちに関わってもらえる場にしたいと思っています。

誰かを助け、自分も誰かに助けられている、そんなコミュニティを、がんぷ村を通じてつくっていきたいです。私たちのチャレンジに、どうかみなさんの、お力をお貸しください! ご支援、よろしくお願いします!


応援メッセージ

今回のチャレンジにあたって、応援メッセージを頂戴したので掲載させていただきます。いわき市で、地域活動家として活動する小松理虔さんです。高校3年の時、同じクラスでした。ありがとうございます!

みなさんこんにちは。いわき市在住の小松理虔といいます。同級生でもあるTADAさんのチャレンジ、私もめちゃくちゃ応援しています。五右衛門風呂に入って飲むビールの味を、今か今かと待っている、そんな心境です。

一度GAMP HOUSEに足を運んでみると、ほかにはない謎の落ち着き、謎の居心地の良さを感じました。TADAさんのお母さんもとっても和やかな方で、お父さんも味がある。TADA家の皆さんがこの家を守り続けてきたんだな、という感覚がまた、居心地の良さになるんだろうな、何代もここに暮らしてきた方の真のアットホーム感、すばらしいと感じました。

高校3年の時、TADAさんが補聴器をつけているのは知っていました。その時はほとんど気にもしませんでしたが、後から話を聞いて、本人がとても努力していたこと、カナダで夢を見つけたのに、いわきに帰ってきたこと、いま、困難や壁を感じている人たちの支援活動なども行いながら、日々楽しそうに宿を運営していることを聞きました。

TADAさんの宿づくり、村づくりを応援することはきっと、私たちの暮らしやコミュニティ、ネットワークを豊かにすることにつながるはず。何より、五右衛門風呂を持ってる友人がいて、あっつい五右衛門風呂に浸かり、最高のビールを飲んで、そのまま和室で眠れると考えるとめちゃくちゃワクワクします。TADAさんのチャレンジ。応援していきましょう!!


【本プロジェクトは「企業ひと技応援ファンド」の取組です】

「企業ひと技応援ファンド」事業は、いわき市・いわき産学官ネットワーク協会・いわき信用組合・いわき商工会議所が連携し、次世代に継承すべき技術・サービス・商品を持つ事業者、ポストコロナに対応するため新しいビジネスモデル構築に取り組む事業者をサポートするために企画されたものです。今回、私たちを、新しい時代に「残したい・伝えたい」企業として選んでいただきましたので、是非とも皆様のお力をお貸しください。ぜひとも応援をよろしくお願いいたします。(事務局・いわき商工会議所)

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