大阪スパイスカレーで、いわき最北端の地ににぎわいをつくりたい

皆さん初めまして。いわき市の最北端、久之浜町末続で「すえつぎCAFE」を運営している岡森綾子です。これまで「テイクアウト専門店」として運営してきた私たちのカフェを、思い切って「イートインできるカフェ」としてリニューアルしたいと思い、クラウドファンディングにチャレンジしました。末続ににぎわいをつくるプロジェクトに、ぜひ皆さんのお力をお貸しください!


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


私たちの「すえつぎCAFE」は、いわき市とその北にある双葉郡広野町のちょうど境目にある、いわき最北端の末続地区にあります。無人駅のJR末続駅から徒歩10分ほど。自然が豊かで、海が目の前にある場所です。長年の夢がかなって、2021年の12月、両親がかつて暮らしていた場所を自宅兼厨房として借り受け、テイクアウト専門店として営業をスタートしました。

メインの商品は「自家焙煎のコーヒー」と「大阪スパイスカレー」です。コーヒーはすべて自宅の厨房で自家焙煎していて、挽きたての新鮮な豆で淹れています。スパイスカレーは夫が中心に調理していて、福島県産のブランド豚「麓山高原豚」ヤリイカやサバなど地元の魚を使っています。開店から1年が経ち、少しずつお客様も増えてきたように感じています。

実家のすぐ右隣にお店をつくりました

平日はキッチンカーで各地に向かい、ランチタイムに営業しています

定番商品は麓山高原豚のトロトロカレー。豚の塊肉がゴソゴソと入っている

すえつぎCAFEは「テイクアウト専門店」です。平日とイベント出店時はキッチンカーで各地へ伺って営業し、金土日は、末続店舗でもテイクアウト営業を行っております。末続は過疎化が進む地区で、地元の方から「飲食店は難しい」と助言され、まずはテイクアウトでと考えたのですが、最近は少しずつ「ここで食べていっていいですか?」と聞かれることが増えました。

そこで、夫とも相談し、敷地の中にイートインスペースを新たに設けたいと考えています。自宅のウッドデッキを拡充してそこで食べていただくか、コンテナのようなものを持ち込んでイートインスペースにするのか、まだ詳細は決まっていないのですが、皆さまから寄せられたご支援で、イートインスペースをDIYしたいと考えています。

自宅ウッドデッキにDIYでイートインスペースをつくります

イートインスペースが完成すれば、風の強い日などもおいしく食事を楽しんでいただけますし、末続に来てくれる方が増えます。そこに、新しい人のつながりやコミュニティが生まれると思うんです。

私は、関西で長年歌手とボイストレーナーをしてきましたので、そのスキルを活かした生演奏や歌声喫茶的なイベントも開催していきたいと思っています。美しい末続の魅力を多くの人に体験してもらいたい、ここに来て欲しいと思ってカフェを開いたので、その夢を叶えるためにも、なんとか完成させたいと思っています。

詳細は後ほど詳しくご紹介していきますが、カレーやコーヒーを中心に、遠方の皆さまも楽しんでいただけるようなリターンをご用意しました。末続に新しい人の流れをつくるためにも、ぜひ皆さんのお力をお貸しください。ご支援、よろしくお願いいたします!


末続の美しい自然と、コーヒーに魅せられて

私たち夫婦は、もともとは大阪に暮らしていました。わたしは宮城県の出身ですが、祖母の家が末続にあり、毎年夏休みになると末続に来て海で泳いでいたので、自分にとって田舎というと、この末続を思い出していました。

その後、わたしは仕事の都合で大阪に移り住みましたが、両親も地元に戻りたいと退職後に末続に移り住みました。私たちは、その場所を借りて、今、すえつぎCAFEを運営しています。

大阪にいるときから、「いつか夫婦でカフェをやりたいね」「カフェをやるなら末続がいいね」という話をしていました。末続の海や山の景色が大好きだったということもありますが、震災や原発事故で傷を受けた末続に、なんとかにぎわいを取り戻すお手伝いができないかと考えていたんです。

大阪にいると、良くも悪くも震災は「遠くで起きていること」。私たちが末続に行くことで、関西の皆さんに、いろいろな情報発信もできるんじゃないか、とも思いました。

末続にあった母の実家。従兄弟や親戚の子と一緒に遊んでいました

夏休みは、従姉妹たちと末続海岸で泳ぐのがお決まりでした。右が私です

現地の皆さんのアドバイスもあり、キッチンカーを中心とした「テイクアウト専門店」として営業を始めました。最近ようやく少しずつ認知度が上がってきたかなと感じるところもあるのですが、テイクアウト専門店だと、お客さまとゆっくりおしゃべりを楽しんだり、お客さま同士が交流するような時間が持てず、なんとかしたいなと感じていました。

コーヒーを飲むと、思わず気持ちがほっこりとして、心がオープンになるような気がしませんか? 初めて会った人でも、言葉を交わしたくなったり、お店のスタッフと会話が弾んでしまうのは、コーヒーを飲むと気持ちが穏やかになるからだと思います。たった1杯でも、人と人をつなげる力がある。それがコーヒーの魅力だと思います。

キッチンカーでも、1杯1杯ハンドドリップで淹れます(なのでちょっと時間がかかります)

すえつぎCAFEのコーヒー豆は、鮮度を大事にしています。できるだけコーヒーを淹れる直前に生豆に熱を入れて焙煎し、その豆を挽いてお淹れしています。焙りたての豆はやはり新鮮で、香りも味も一味違いますし、カフェインポリフェノールといった成分が失われないので身体にも優しいんです。ぜひこの味と香りを味わっていただきたいと思っています。

ですが、現状のテイクアウトだけでは、コーヒーが持つ魅力を最大限味わっていただけないのではないか、という思いがありました。そこで、思い切ってクラウドファンディングにチャレンジしてみようと思い立ち、今回、このようなチャレンジを始めた次第です。イートインスペースができましたら、ぜひ私たちのコーヒーもじっくり味わってみてください。


いわきで「大阪スパイスカレー」

皆さん、初めまして。すえつぎCAFEの岡森一史です。兵庫県出身。スパイスカレーが大好きで、大阪の電機メーカーに勤務していた頃から何十店も食べ歩き、いつか自分たちでカレーを提供するカフェを作りたいと、理想の味を探してきました。わたしからも今回のチャレンジについて説明させてください。よろしくお願いいたします。

すえつぎCAFEで提供しているカレーのベースは「大阪スパイスカレー」にあります。ですが実際に、大阪で「大阪スパイスカレー」というものが提供されているわけではありません。大阪で提供されているスパイスカレーは各お店ごとに自由な発想で作られておりバラエティーに富んでいます。その中で私が特に気に入ったのが、「カツオ」や「昆布」などのダシを丁寧にとった上でスパイスを利かせているカレーです。

私たちのカレーも、その特徴を引き継いだ上で、地元の食材を取り入れています。レギュラーメニューの「麓山高原豚のトロトロカレー」は、玉ねぎや大根、ニンジンなどの野菜や果物と、表面を焼き上げた厚めのバラ肉を煮込んだスープを使います。クミンやマスタードは「種」の状態でテンパリング(香りを油に移すこと)しパウダースパイスは長時間煮込まないのでスパイシーな香りが失われません。小麦粉を使わないのでスッキリと食べていただけます。

カレーの担当は私です

クミンやマスタードは種の状態でテンパリングすることで香り高くなります

数種類のスパイスを入れますが、香りが失われないよう調理時間は手早く

週替わりで海のカレーも提供しています。カツオや昆布で出汁を取ったスープに久之浜漁港に水揚げされたヤリイカを使ったカレーや、小名浜港に水揚げされたサバの缶詰を使ったカレーも大変好評でした。季節季節の魚介類が水揚げされるので、調理していて楽しいですし、地域性・季節性も出せるので、カレーの調理担当としては、すごくやりがいがあります。

皆さんのおかげで、今はとても充実しています。電機メーカーに勤めていたときにコロナ禍になり、これまであった人と人の付き合いがあっという間になくなっていきました。会議はみんなリモートになり、会社からは、人に会わずに仕事を進めることが求められました。でも、ずっと「ここに自分らしい未来はあるのか」とも感じていました。

電気メーカーに勤めていたサラリーマン時代。左が私です

妻やお客様に支えられてここまで来ることができました

妻や娘とも相談し、思い切って会社を辞めて、自分がやりたいと思ってきたことに正直に向き合ってみようと決めました。幸い、妻が大好きな末続の実家を貸してもらえることになり、娘が中学校に進学するタイミングで末続に引っ越すことができました。いわきや相双地区の皆さんの支えもあり、ようやくこうして、自分たちがやりたかったことを仕事にすることができています。

自分たちの店を、もう一歩、末続に根差した店にしていくには、お客さまにゆったりとコーヒーやカレーを楽しんでもらえるイートインスペースを作る必要があります。ただ、ここまでの店づくりや、キッチンカーの購入などでも大きな出費があり、新しくイートインスペースをつくるだけの余裕がなく、こうしてクラウドファンディングにチャレンジさせていただきました。


リターンとスケジュールについて

末続に足を運んでいただきたいので、リターンは、お店で使えるお食事券やコーヒーチケットを用意しています。遠方の方には、自家焙煎したコーヒー豆を、焙煎した直後にお送りします。ぜひ焙りたての新鮮なコーヒーをお楽しみください。

また、私たちが普段使っている手持ちの「コーヒーロースター」もリターンに加えました。ロースターに生豆を入れ、炎に近づけて丁寧に焙っていくと、プチプチと音がし始め、贅沢な香りが漂ってきます。豆全体が膨らみ、香りがさらに膨らむと焙煎は終了。少し熱を覚ましたら、そのままコーヒーミルで粉にして、その粉でコーヒーを淹れてみてください。これまでとは格段に風味の異なる、新鮮なコーヒーを味わっていただけるはずです。

生豆を焙煎するためのロースター。焙煎している時の香りはなんともいえない豊かな香りです

焙煎直後の豆を挽き、ハンドドリップでコーヒーを淹れてください

コーヒーにも鮮度があるんだ、鮮度がいいコーヒーってこんな味がするんだという驚きを感じてもらえると思いますし、簡易的なガスコンロさえあれば屋外でも焙煎できますので、キャンプ中にも最高の一杯を味わうことができます。このほかにも、さまざまなリターンをご用意しました。ぜひじっくりとお選びください。

スケジュールですが、クラウドファンディングは2023年3月に終了します。その後、4月よりリターン品を皆さんにお送りしまして、早ければ5月にはDIY作業をスタートし、2023年の7月、夏の到来前にはイートインスペースをオープンさせたいと思っています。皆さんからいただいたご支援は、すべてイートインスペースの建設費、材料費に使わせていただきます!


末続に、カフェを通じてコミュニティをつくる

なぜ私たちが「カフェ」というお店の形態にこだわるかというと、結局のところ、人と人のつながりというものに、大きな魅力を感じているからだと思います。人が出会い、言葉を交わし、おいしいコーヒーで一息ついたり、カレーで食欲が満たされたり、そうして気持ちがオープンになる。だからそこにまた行きたくなって、再会した人と「久しぶりですね」と声を掛け合える。カフェは、コミュニティが生まれる場所でもあると思います。

人が集えば、そこからなにかが生まれるはずですし、末続にも光が当たることもあるでしょう。そこから一人でも、末続の魅力を知ってもらえたらいいと思っています。そのためにも、皆さんが一息つけるイートインコーナーを作りたいと思います。みなさまからのご支援、よろしくお願いいたします!


【本プロジェクトは「企業ひと技応援ファンド」の取組です】

「企業ひと技応援ファンド」事業は、いわき市・いわき産学官ネットワーク協会・いわき信用組合・いわき商工会議所が連携し、次世代に継承すべき技術・サービス・商品を持つ事業者、ポストコロナに対応するため新しいビジネスモデル構築に取り組む事業者をサポートするために企画されたものです。今回、私たちを、新しい時代に「残したい・伝えたい」企業として選んでいただきましたので、是非とも皆様のお力をお貸しください。ぜひとも応援をよろしくお願いいたします。(事務局・いわき商工会議所)

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