▼ご挨拶
初めまして。制作の村松です。
私は北翔大学の教員で、教育文化学部芸術学科舞台芸術分野で演劇を教えています。
実践を重視し、学生たちと年間8本~10本の演劇作品を上演しています。
また、北方圏学術情報センターポルトという研究施設に舞台芸術研究グループ(以下舞台芸術研究Gと表します)を設け研究活動も行っています。

▼プロジェクトをやろうと思った理由
この度、平成30年に没後60年となる北海道ゆかりの劇作家「久保栄」(代表作「火山灰地」、「のぼり窯」など)の「林檎園日記」の上演を企画しました。この作品は札幌の平岸にあった林檎園をモデルとした作品です。
併せて、久保に関する講演会、回顧展を開催し、近年風化しつつある久保の功績を再評価するとともに、地域住民に久保作品の鑑賞機会を提供しようと考えています。

←久保栄氏

私の所属する舞台芸術研究Gでは、地域貢献の一環として久保作品のリーディングを行う市民講座を5回(平成26年11月1回、平成28年1月3回、平成29年2月1回。講師は研究員の森一生)実施しました。2年ほど前から没後60周年の節目に「林檎園日記」を上演する気運が高まっていました。 

そこで今回、久保栄作品の上演および久保栄の再評価に賛同いただける方々によって「久保栄作品上演実行委員会」という実行委員会を立ち上げ、「林檎園日記」の上演及び講演会、回顧展を開催する運びとなりました。

▼このプロジェクトで実現したいこと
没後60年となる久保栄の「林檎園日記」を上演し、講演会、回顧展を開催して、久保栄の業績を再評価する機会を設けたいと考えています。

「林檎園日記」の上演に関しましては、舞台スタッフに舞台芸術研究Gの臨床研究授業を担うバックステージ関連の本学非常勤講師(北海道で活躍されているプロの方々です)をお迎えし、出演者は俳優として活躍中の非常勤講師や舞台芸術研究Gの附属劇団で活動している卒業生及び在学生などを中心に公演します。
舞台スタッフ、キャストとして道内でプロとして活躍している方々の参画を得つつも、北海道文化財団からの助成を得たり、北翔大学の共催によりポルトホールの無料貸与を得たりして、本格的で質の高い舞台芸術公演をめざしつつ、入場料を低く抑えることをめざしています。

 
↑ポルトホール

また、北翔大学の在学生を参加させることにより貴重な学習機会を提供するとともに、中・高校生無料招待枠(100~150名)を設け、札幌近郊中学・高校演劇部を中心に広く周知し、若い世代の方々にも質の高い演劇作品の鑑賞機会、久保作品を知ってもらう機会にしたいと考えています。

「講演」に関しましては、6月23日(土)に実施する予定です。講師として井上理恵(いのうえよしえ)氏をお迎えします。井上氏は、近現代演劇・戯曲の研究者で、日本演劇学会理事(副会長、2000年~現在)、日本近代演劇史研究会代表(2010年~現在)、日本文藝家協会会員、吉備国際大学教授(1995~2010)などを歴任し、現在桐朋学園芸術短期大学特任教授でいらっしゃいます。著作に「久保栄の世界」(社会評論社、1989年)、「戯曲 火山灰地」編 解説・解題(社会評論社 1992年)、「久保栄 火山灰地」編 解説・解題(新宿書房 2004年)、「川上音二郎と貞奴 明治の演劇はじまる」(社会評論社、2015年2月)、「川上音二郎と貞奴2 世界を巡演する」(社会評論社 2015年12月)、「川上音二郎と貞奴3 ストレートプレイ登場する」(社会評論社 2018年2月)などがあります。

「久保栄回顧展」に関しましては、北翔大学北方圏学術情報センターポルト、ギャラリーAにおいて、6月18日(月)から24日(日)まで開催します。公益財団法人北海道文学館の協力を得て、文学館所蔵の資料の展示や、森氏による市民講座で使用した資料、1978年および1980年に行われた高文連石狩支部演劇専門部合同公演「第10回『火山灰地 第一部』、第12回『火山灰地 第二部』」の資料および写真などを展示し、久保栄を多角的に紹介します。

▼資金の使い道
この企画は、北海道文化財団からの助成やチケット収入等で行うことを考えていますが、会場となる北翔大学北方圏学術情報センターポルト(研究施設です)の決まりにより、3000円を超える入場料を徴収することができません。収支的には苦しく、ご支援いただいた資金は、少しでもキャスト、スタッフに還元したいと考えています。

↑装置プラン(エレベーション)

▼リターンについて
もし、ご支援いただきましたら、公演動画<DVD>(編集する資金は捻出できないと思われますので、劇場後方よりの撮りっぱなしの動画になることをお許しください)、当日配布パンフレットを郵送いたします。

▼最後に
より良い企画にしていきたいと考えています。
皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

なお、公式サイトを立ち上げています。徐々に情報を充実させていこうと考えていますので、よろしくお願い申し上げます。

公式サイト:林檎園日記.jp

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