▼2018/7/18 立ち読みできるホームページを作りました。

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▼はじめにご挨拶

はじめまして。今井冬美と申します。スウェーデン語の翻訳を20年ほどおこなっています。今までスウェーデンで書かれた本を数冊翻訳し、出版しました。ジャンルとしましては、童話、エッセイ、LLブックなどを手がけて参りました。以下のような書籍を翻訳し、世に出しています。

 

▼このプロジェクトで実現したいこと

 上記の表紙のスウェーデンで発刊された『北欧の奇跡 H&M』という本を翻訳して世の中に出したいと願っています。

▼プロジェクトをやろうと思った理由

 私がこの本を初めて見たのは5年ほど前になります。この本は、ファストファッションの王者であるH&Mの創立から2001年にいたるまでの歴史をブーペットションという経済誌のジャーナリストが一人語りの形式で書いています。現代の日本において、H&Mに関する本なら需要があると思い、いくつかの出版社さんにお声がけをいたしました。その結果、ある出版社さんの目にとまり、出版の話が持ち上がりました。

 そして翻訳に1年以上を費やし、これから編集、というところで出版社から『とりやめ』との連絡を受けました。理由としては【長過ぎる】【短く編集するのが難しい】【時間がかかりすぎる】【全部読んでみたらラインナップと毛色が違っていた】など色々あったようですが、実際の所【長すぎて売れない】という判断がなされたような気がします。

 その後あちこちの出版社さんにお声がけさせていただきましたが、やはりどこでも【長すぎて売れない】という判断でした。ただ、読んでいただいた皆様は【内容はおもしろい】とおっしゃってくださいました。確かに、H&Mの今まで秘密のベールに閉ざされていた部分が明らかになっていくさまは翻訳を行っていても魅力的でした。この魅力は是非皆様に知っていただきたいと思ったので今回、キャンプファイアーさんにお願いし、出版にこぎつけたいと思いました。皆様、是非お力をお貸しください!

▼これまでの活動

 2018年5月末の段階で翻訳はすべて終了しています。またスカンジナビアブックスは版元のエーケリッズ出版からは日本で翻訳し独占販売する版権のすべての許可(翻訳権・販売権・著作に対しての使用許諾権・著書の中で使用している写真の掲載に関する権利・編集権など)を頂いています。またこの本自体が既にH&Mからの許可を頂いてからの出版になっているため翻訳本にたいしてH&Mに許可を取る必要がありません。資金がそろえば出版できる体制はできています。

▼これからの活動

 あとは校閲・校正そして編集、装丁、製本、出版という流れになります。皆様からのご支援をいただいたリターンとして、POD書籍は懇意にさせていただいている印刷会社さまで印刷・製本した後、締め切り後2~3ヶ月以内に発送する予定です。電子書籍はPDFもしくはe-Pub形式でダウンロードという形で配布する予定です。今回は「All in 方式」を採用しますので、目標額が到達しなくてもリターンは確実にお届けします。

 

▼なぜこのタイミングでクラウドファンディングなのか?

 今回出版する本は創立当初から2001年頃までのものです。今年の冬にそれ以降を記した本が出ますので、今回の出版の実績を基に両方翻訳して世に出したいと思いました。今回出版できればその実績により今年末のH&Mの本も翻訳出版できる道筋も見えてきます。今後発行されるだろうと思われる新刊の翻訳も強く希望しています。

▼資金の使い道

 今回の資金は主に「版権購入費」「出版エージェント費用」「翻訳費」「編集・デザイン・DTP費」「印刷・製本費」「発送・流通費」などの制作費に使わせていただきたく思います。またほかに「ファンディング手数料」「書籍/その他のリターンの費用」など制作に関わる費用一式になります。日本の現状の出版事情では版権取得費用、出版エージェント手数料、翻訳、追加取材、調査など日本語の本を出版するよりも制作費がかさみます。そのためまずは制作費に全て充当し、余裕ができれば追加取材や撮影費などに充当していき、さらにクオリティーを高めたいと思います。

▼リターンについて

 リターンは制作終了時点からできるだけ速やかに発送いたします。遅くても今年の年末までには全て発送する予定です。企業研修につきましてはスケジュール調整の打ち合わせをできるだけ早く行います。

▼プロデューサーからひとこと

 この本の監修・プロデュースを行いました中村慶三と申します。

 スウェーデンは社会主義国であるため、事業を一から立ち上げるには過酷な国だといわれています。それはとてつもなく高い消費税や法人税、また人件費の高さ、人々の財布のひもの固さなどが理由に挙げられます。その過酷な環境のなかで大きく、強く育ってきたH&Mは同じスウェーデンのIKEAと比べて「多少粗雑で下品」に見られているようです。しかし創業者一族の性格はなぜか「おとなしく控えめ」であり、そこが著者ブー・ペットションの注目点になっています。私もそこに強い興味を覚えました。
 得てして経営者は目立ちたがり屋です。ところが、H&Mの創業者一族にはそれがありません。むしろ表に出ることをいやがり、本社もよく探さないとわからないような有様です。華やかな店舗の裏で創業者は何を考え何を行い、スタッフはなぜ生き生きとして働き、巨大化しながらもうまく回っているのか?もしくは回っているように見えるのかをこの本は指し示してくれています。
 言い換えるとH&Mという会社は経営者がスターである必要はなく、普通の人でも十分やっていけるという、若い人に向けての力強いメッセージを発信しています。また、ユニクロなどの日本の企業文化とはまた全然違うH&Mの社内文化を知ることで、日本の企業文化を少しでも考え直すきっかけになると思います。しかも、著者がジャーナリストであるため、過度な提灯記事でも過度な批判記事でもなく、適度な距離感を持って記されています。

あえて出版業界のマーケティングよりも魅力を選ぶ

 このプロジェクトを進めていくうちに、私はこの本を出すにあたって、読者の皆様が楽しく読むためには「スウェーデンに対するイメージ」の底上げが必要なのではないか?と思うようになりました。なぜならこの本はスウェーデン人がスウェーデン人に向けて書かれた本だからです。

 スウェーデンといえばバイキング、オーロラ、トナカイ、サンタクロースなどのイメージを持っておられる方が多いと思われます。それは遠い国から来た外国人が、我々日本人や日本という国に対して「フジヤマ、ゲイシャ、ニンジャ、ワショク」といったイメージを持つこととあまりかわらないような気がします。

 私もそのようなイメージで最初読んでいたのですが、まったく理解できませんでした。そこでGOOGLEマップとストリートビューを駆使し、丁寧に地図を追い、土地の写真を何枚も見て、時代背景を加味し、遠き異国に思いをはせながら読むと景色が鮮やかにイメージできるようになりました。このような経験から写真撮影と、読者の皆様のイメージを補足する取材をきちんとしたほうがよいと考えています。資金目標は110万円ですが、あくまで出版にかかる最低必要額です。その金額を達成したら、残りを写真撮影や資料を充実させるための費用に充てたいと思います。

 この本は長編です。この長さについて、出版社の編集さんは半分の量にするよう要求してきました。だいたい200~250ページで1,500円前後のものが売れ筋だということは私も理解しています。しかしそれではこの本を世に出す意味も薄れてしまいます。結局出版社さんとは相容れないまま現在にいたりました。

また対象となる読者の想定は以下の通りです。

(ファッション業界)
ファッション業界就職希望の学生の方々
H&Mジャパンのスタッフの方々
ファストファッションの同業他社のスタッフの方々
(異業種物販)
物販の経営陣・中間管理職・現場の方々
(その他)
引退した団塊の世代の元サラリーマンの方々
これから起業したいと思われている方々

 これらの方々にご覧になって頂くためにも是非出版を成功させたいと思います。完成後は当面amazonで電子書籍販売を行いつつ、一般書籍の販売を順次進めていきたいと考えています。

皆様のお力添えが必要です!是非お助けください!

▼最後にさわりだけ

この本のもくじと中身を一部公開いたします。ご覧いただいた上で是非、ご協力お願いいたします!

【もくじ】

序文

(特別寄稿2014年)H&Mと日本

H&Mがやってきた
日本との関係はSEIKOから始まった
特殊な国、日本の支社長
IKEAからのサポートとユニクロへの追従

ヒストリー

第1章 始まり

第2章 育った環境と家族

第3章 失敗による学びと成功

第4章 H&Mの前身へネスの創業

第5章 H&Mの誕生

第6章 試行錯誤

第7章 事業継承

第8章 影響力と社会的責任

第9章 躍進と迷い

現場のスタッフ達

第10章 バックヤード

第11章 フロント

第12章 店舗開発

H&Mとは?

第13章 H&Mとは?

第14章 2000年当時の状況

第15章 そして未来へ

【本文から一部抜粋】

 H&Mはいかにして他にいくらでもある地域の洋装店の1つから国際的なチェーンにまで上りつめたのか。それはこれまで語られてこなかった物語である。

 H&Mの仕掛けがどのように築かれ、その後どのように運営されていったのか、その全体像もほとんど語られてはいない。その空白の部分を埋めることへの欲求がこの本の根本的な源泉であり動機である。

  このほんとうにスムーズに移行した世代交代も、私の興味を惹いたもう1つの事象だった。事業の継承は往々にしてベンチャー企業のアキレス腱である。

  同様に興味深いのは、外側からはこの成功の鍵であろうと思われる企業文化である。H&Mは全大企業のリーダーが渇望してきた方法を発見したように見える。

  この掴みどころのない秘密を特定することこそ、この本の究極の目的であると言える。その中にはこの証言にある秘密主義の正体を解明することをも含まれている。

  私が話した大部分の人々(おそらくはステファン・パーション以外)はH&Mを同族企業だと考えている。そのような企業の描写において、オーナーの人間性や人生の軌跡に触れなければ、この物語は単に目立つだけで内容のうすっぺらいものになってしまう。そう考えた時、私はそれらすべてを掴むことに決めた。H&Mの物語の主題は洋服ではない。首尾一貫して、ある男性のビジョン、もっと言えば不屈の頑固さ、目的意識、そして人間に対する深い洞察力なのである。

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