▼はじめにご挨拶
(勇壮な西大寺会陽の様子)
当プロジェクトをご覧いただきありがとうございます。
仏壇仏具の製造卸を生業とし、仏壇仏具の仕事を通じた社会貢献活動を行っています合同会社アイフィールド代表の大里と申します。
今回のプロジェクトは、日本三大奇祭である岡山西大寺裸祭りの古い絵図が発見されたことに端を発します。
鶯梅院(同西隆寺)で2016年9月庫裏の片付け中に発見されたこの絵図が、鶯梅院に保管されていた経緯は不明ですが「観音院にあった方が絵も喜ぶだろう」と西大寺観音院に譲られました。
これまでも会陽絵図は狩野永朝が1877年に描いたとされる岡山市重要文化財の絵馬や、江戸前期の作と言われる岡山県重要文化財である金陵山古本縁起がありますが、今回発見された絵図は、1735年(享保20年)に建てられた教典を納める「経蔵(きょうぞう)」が描かれており、また1819年(文政2年)建立の石門がないため、この間に描かれた作品であると考えられます。(山陽新聞にも絵図の発見について報道されています。http://frontier-history.biz/utsu/archives/5086)
現在の絵図の状態は損傷具合が激しくこのままでは後世に残すことができません。
人口減少や宗教離れなどで、寺院経営も厳しくなっている昨今、資金の都合上より安易な修理修復という選択をしがちな時代です。安易な修理修復とは、修復費用がやや安価な代わりに、化学塗料や接着剤などを使用してしまうため、将来的に修復ができなかったり、もし将来文化財に認定される可能性がある物でも、その修復方法のために文化財になれなくなってしまったりします。
今回目指す修復は、作られた時代と同じ材料を使ったり、古くからある手間のかかる伝統的な技法を用いたりと安易な修復より費用や時間がかかってはしまいますが、古いからこその価値を残しつつ、将来へ保存可能な修復を目指します。
今回の絵図は将来的に文化財に指定される可能性もありますので、なおのこと正しい修復方法を行うために、多くの皆様のご協力を頂ければ幸いでございます。
(200年以上前の会陽の様子が描かれた歴史的にも重要な絵図なのですが所々欠損したりしています。)
▼修復のプロセス
①現状調査:絵図の劣化・破損状況を科学的検証も含め調査します。(事前調査済み)
②修復方法の検討と決定:調査を元に、資料的・美術的価値などを考慮し、作品に最適な修復及び保存処理、方法を検討・提案します。(大枠は決定済み)
③修復作業:解体、欠損部を補修、周囲となじむよう補彩、表装といった流れでの修復作業となります。
(今回の修復とは別の西大寺縁起絵巻、このような状態への修復を行います)
▼このプロジェクトで実現したいこと
今回のプロジェクトの最大の目標は、
①200年以上経ち劣化し、今後もさらに劣化が進んでしまう絵図の劣化を食い止め綺麗な状態に修復すること
②100年後200年後でもまた修復が必要となった時に再度修復できるような修復方法で修復すること
この2点です。
綺麗に修復するだけであれば、化学塗料や接着剤、表装専用のアイロンなどを使うことである程度安価でそれなりに綺麗にすることも可能ですが、将来的な再修復も考えた場合に、文化財を後世に引き継ぐことができる修復方法を行う必要があります。
▼プロジェクトをやろうと思った理由
各地域の仏教文化=地域のたからです。古くから日本全国各地にはたくさんの寺社仏閣があり、地域の生活や文化に密着してきました。
しかし、昨今の宗教離れや地方人口減少などで、寺社の運営も厳しくなりつつあります。そのため地域のたからである寺社関係の祭りや行事がなくなっていったり、歴史ある仏像や仏具なども修理がままならなくなったりしてきています。
地域の仏教文化の消滅は、地域のたからの消滅です!
インターネットを中心に、これまでそのお寺に関わりの少なかった多くの方からのご支援で、力を合わせて地域の文化を守っていくことが必要であると感じ、今回のプロジェクトを始めました。
▼資金の使い道
資金の約50%が記念品作成代、30%が修復費用、20%が手数料や送料その他事務費用となります。
目標金額の達成で、修復費用の大半が賄えます。
目標金額以上に集まった場合は、保存用桐箱の作成などの保管の費用や、デジタルデータとしてのスキャニングなどや、西大寺会陽(裸祭り)の費用に充当させていただきます。
▼リターンについて
・5000円①:会陽絵図(今回修復とは別)のオリジナルスマホケースが記念品となります。各種スマホ対応
・5000円②:銀製五鈷杵ストラップが記念品となります。桐箱入り
・5000円③:オリジナル白檀性お線香が記念品となります。修復後の絵図のパッケージですので修復後のお届けとなります。
・6000円:霊峰高野山の杉でできた腕輪念珠が記念品となります。桐箱入り
・12000円:白檀製の香合仏(約6㎝)が記念品となります。桐箱入り
・600000円:修復後の絵図のレプリカが記念品となります。表装の上、桐箱に入れてお届けします。
▼最後に
2019年2月の会陽(裸祭り)ころに、修復した絵図の公開を目指しています。
迫力に満ちた日本三大奇祭の一つである西大寺裸祭りにも実際に是非足を運んで頂ければと思います。
祭りの観覧席は冬ころの販売となりますので、西大寺ホームページ(http://www.saidaiji.jp/)、岡山商工会議所ホームページ(http://www.okayama-cci.or.jp/activation/saidaijieyo/seat.html)もチェックして頂ければと思います。
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