日本の舞踏を世界に。そしてより日本に根付かせるために。
舞踏家・アーティストの石井則仁制作事務局です。

今回、9/8から2週間ヨーロッパの各諸国でソロ舞踏公演と舞踏ワークショップを開催します。お力をお貸しください。

9/8,9 リトアニアで開催されるジャパンエクスポnowJapanに招聘されています。
その後スペイン、カタルーニャにてアーティストインレジデンスで滞在制作をします。
イギリス、ロンドンではアーティストのイヤマリのインスタレーション展示で即興パフォーマンスを踊り、ロンドン舞踏協会の協力によりワークショップを開催予定です。

・舞踏家/アーティスト、石井則仁とは?

石井則仁は、世界的舞踏カンパニー山海塾に所属する舞踏手、そして個人的に振付家・舞踏家・プロデューサーとしても名を馳せています。去年からインスタレーション作品を発表しアーティストしても活動したり、演劇に舞踏演出をするなどジャンル問わず勢力的に活動しています。

http://norihitoishii.com/Profile.html

1984年生まれ、東京都出身。17歳からストリートダンスを踊り始め、数々のアーティストのバックダンサーやCM・テーマパークダンサーなどで活躍後、2006年活動場所を舞台空間へ移行。

過去にBABY-Q・大橋可也&ダンサーズ・辻本知彦・大駱駝艦など様々なDance Companyの国内外の公演に参加する傍ら、蜷川幸雄や宮本亜門の演劇作品にも出演。

2007年よりソロ活動を開始し、現代人の肉体に宿る狂気と普遍性のある美をコンセプトに人間の心理に働きかけ、社会の真理を問う舞台芸術作品を作り続ける。

2013年ソウルインターナショナルコレオグラフィーフェスティバルにて当時の総合準優勝のJury prizeを受賞。その後、韓国・イスラエル・シンガポールなど多くの国で再演をおこなう。

2015年に同フェスティバルにて総合準優勝のSCFアワードを受賞。初の2度受賞という快挙を遂げる。

2010年 コンテンポラリーダンスの殿堂と呼ばれるパリ市立劇場を創作拠点とし、世界45カ国のべ700都市以上で公演をしている舞踏カンパニー山海塾に在籍し、21カ国60都市以上で公演を行う。2013年には国際交流基金賞を受賞。

(2018年 山海塾公演『卵熱』でソロパートを踊る石井則仁)

また、ストリートダンスの身体構造を混ぜたコンテンポラリーダンスや舞踏のワークショップをマレーシア・韓国・シンガポールなど国内外にて多数おこなう。

2015年から2017年の間、韓国のDesignare Movementのレジデンスアーティストになる。

ソロ活動と並行して2008年から様々なアーティストとコラボレーションし数々の賞を受賞。

ダンサーの活動と並行して2012年にDEVIATE.CO(ダンスプロダクションカンパニー)を立ち上げ、多くの企画を実施。近年ではイタリア・スペイン・韓国・アメリカなど、海外のアーティストを招聘し、関東・地方にてダンスシーン向上・一般市民がダンスに触れるプロジェクトを多く展開している。 

受賞歴 / Awards         
Seoul International Choreography Festival 2013 「SAMON」 Jury Prize
Seoul International Choreography Festival 2015 「AFTERGLOW」 SCF Award

(2017年初のインスタレーション&パフォーマンス『がらんどうの庭』。Photo: Teiji Takizawa)

 

(ファッションブランドDISTORTION3のモデルとして Photo: Rob Walbers)

▼これまでの活動

石井則仁は20代前半からダンサー、舞踏家、プロデューサーとして活動していました。
石井則仁事務局が発足したのは、今年2018年の1月からです。

より舞踏を広めるため、石井の持つアーティスト性や考えを日本に根付かせるため、審美眼を持った人々をより多くし、深みを持つアートを現代に拡散するため、そしてアートシーンをさらにパワーアップし面白くするために発足しました。

舞踏をより多くのお茶の間に広めるため異業種の方々とトークイベントを行ったり、日本の伝統文化をさらにおもしろくさせようと試みる茶道家とコラボレーションパフォーマンスを行ったり。

(トークイベントの石井則仁 Photo: Yasuaki Obata)

業界と業種を超えて、より間口を広げて受け入れやすく、かつアートの持つ本質の価値は落とさないことを心がけて企画を行っております。

石井則仁のこれまでの活動詳細 ←

(タイムアウトトーキョーでアートとビジネスについて語る石井則仁)

日本語版→TimeoutTokyo石井則仁インタビュー

▼プロジェクトをやろうと思った理由


テーマは『日本の舞踏を世界に、そしてより日本へ根付かせる』です。

舞踏は、1960年代前後に日本で生まれ、現在まで欧米を中心に世界で質の高い芸術と高評価を受けています。
全世界の一流の劇場で上演され、公演終了後はスタンディングオベーションを受け、舞踏ワークショップを開けば各国から舞踏の精神を学ぼうと参加者が集まります。

(国際的に高い評価を受ける山海塾)

しかし、日本で生まれたにもかかわらず日本ではマイナーな存在です。白塗りの人がうねうねと踊るという印象しかないことや、概念や世界観がわかりづらいのでとっつきにくい印象があるのでしょう。

現代は、SNSさえ駆使すれば、個人での発信が自由でやったもん勝ちの世界に見えます。インスタントで分かりやすいものが受け入れられやすい現代です。それゆえに、審美眼を持つことを考えざるえません。


普遍的な美とは、芸術とは、アートとは。

(Photo: Yoko Matsuno)


舞踏が受け入れられている欧米で活動すればいいという意見もいただいことはありますが、日本で芸術/アートマネジメント/企画をすることを私たちは軸にしています。

日本のアートシーンを盛り上げること、アーティストや芸術家が本質を持ったまま活動できること、インスタント文化な日本で舞踏を広めること、深みを持つアートを後世に残すこと。

そのために、舞踏が高評価を受けているヨーロッパでさらに飛躍し、日本でさらに舞踏を盛り上げることを目指しています。

石井が舞踏家・ダンサー・アーティストとして持つ考えはこちらです。

『全ての物事がしっかりとそこに存在し、絶対的な何かが舞台から客席までを支配し、観客は個人的な関心(好み)を超えて集中し続け、背もたれに寄りかかることなく最後まで見入ってしまうものである。そんな全身が反応する作品・強度ある作品をつくり、人の心を踊りで動かすこと』

(Photo: Ruriko Nakayama)

わかんないけどずっと見てしまった、これってなんだろ?....なんて言っていいかわからないけどよかった、すごいずっと見入っていた、とアート作品や映画をみて感想を持つことってありますよね。

石井の舞踏はそんな感想を持つものです。

そしてアート作品には好き好みというものがありますが、それすらも問題視しない、凌駕するエネルギーがある作品をつねに目指しています。

多くの人の心を動かし、衝撃を与え、実生活や個々の人生に『??』を与えること。人の心が動いて、人が幸せになることを、アートでやる。

『???』をちゃんと与えることが、石井がアートができる仕事だと思っています。

(Photo: Yuki Sakurai)

作品を見て、誰かと話して、答えを探す。人生や未来に新しいエッセンスを与える。それが芸術の仕事です。
この考えをさらに強固にし、よりパワーアップするためのヨーロッパ公演といえます。

https://nimagazine.tumblr.com/

上記のURLは、石井の芸術に対しての持論などを掲載したwebmagazineです。ぜひご覧ください。 

▼このプロジェクトで実現したいこと・表現したいこと


□リトアニアでは

漫画やサブカル文化が多く注目されるジャパンエクスポで舞踏公演をします。

nowJapanはリトアニアの首都ヴィルニュス市旧市街で開催される8000人近く来場するバルト地方最大規模のジャパンフェスです。音楽、舞台芸術、講演、ワークショップ、映像作品・アニメーション作品上映、絵画・彫刻展覧会、アートインスタレーションなど様々な表現媒体で現在の日本を発信しています。

今回、舞踏公演の企画を送ったところ招聘が決まりました。9/8,9/9の2日間石井の単独ソロ公演をおこない、翌日舞踏ワークショップを開きます。

 

□スペインでは

カタルーニャ地方に位置するKONVENTアーティストレジデンスに滞在制作します。

スペインを拠点にするサウンドペインティングアーティスト集団COL·LECTIU FREE’Tとコラボレーションし、舞踏の本質を残しながらも、よりインターナショナルなチームで表現の可能性を深め、新しい作品を発表します。作品発表後は、舞踏ワークショップも行います。

今回は、サウンドペインティングアーティスト集団COL·LECTIU FREE’Tのリーダー、アルナウ・ミラが呼んでくれました。

(アルナウ・ミラさんは、石井が毎年福岡県で主催している国際ダンスキャンププロジェクト・Dance Camp Platformの講師としても参加しています。)

 

□ロンドンでは

ロンドンを拠点にする日本人アーティスト・イヤマリのインスタレーション展示の中で石井則仁が踊ります。

過去に渋谷ヒカリエで行われたイヤマリさんのプロジェクト『テレスコアプロジェクト』で石井が踊ったことがあり、ビデオ作品にも出演しています。

 

その後は、London.Butoh.UKの協力により、舞踏ワークショップを行います。

 

以上の主に3つのプロジェクトがあります。

ジャパンエクスポでの舞踏公演、サウンドペインティングアーティストとの共同滞在制作、インスタレーション作品の中での舞踏公演、そして各場所でワークショップも開催します。

 

(2017年5月にブルガリアにて舞踏ワークショップを行う石井則仁)

様々なジャンルのアーティストとコラボレーションすることで舞踏/表現の可能性を広げ、さらに舞踏ワークショップを開催することでで舞踏の精神と本質より深めて理解してもらうのが目的です。

舞踏は見るよりも体験したほうがはるかに面白いというのが、石井則仁の考えです。
テクニックからではなく、イメージから身体を動かすのが舞踏。
脱力した身体が動かす身体表現の美しさ、イメージから来る質感で踊る面白さを実際に体験してもらいます。 

 

▼資金の使い道

今回1番の問題なのが日本から欧州までの渡航費、各国間の交通費/滞在費です。

海外で公演することで可能性が広がるのはいいですが、招聘してもらえても渡航費が出ないことがほとんどです。

今回それもあり、最初に招聘が決まっていたリトアニアのジャパンフェスも辞めようかという話になりました。しかし、今年から石井則仁事務局が発足したのは、よりパワーアップするためです。

できること以上のことをし、より広くそして深く、舞踏とアートを提供すること。

そのためには、交通費で資金がマイナスやとんとんになろうが、自分たちのために、そして後世のために、経験投資として取り組もうということになりました。

(Photo: Yuki Sakurai)

 今回の挑戦に取り組むことで、後世のダンサー・アーティスト・舞踏家への良い影響になり、そしてより日本で芸術家が活動しやすくなり、アートシーン全体を盛り上げることを意図しています。

今回、石井則仁とアシスタント/通訳スタッフの


・ヨーロッパー日本間の渡航費

・リトアニアースペインーイギリス間の移動費

・各国での滞在費

・パフォーマンスの舞台美術/衣装代

・映像資料/写真資料の制作費

 

以上のことに使わせていただきたいと思います。

・目標額が実現したら

11月に東京で報告会&石井則仁ソロ舞踏公演を開きます!

支援者様への完全招待制の現地での映像鑑賞と舞踏公演を都内で予定しています。

▼最後に

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

生物(なまもの)である舞台芸術、そして舞踏はアートの中でも評価されにくい、広がりにくい分野です。
しかし、舞台から目線を反らすことができない強度がある作品に出会った時、その刹那に心が動いた瞬間がとてつもなく時間として存在として大きいのが舞台芸術です。

石井則仁は、これからの舞踏精神を担っていく存在です。
どうやって芸術の楽しさを知ってもらって、足を運んでもらうかを考え、これからの企画も進めています。

より舞踏家、ダンサー、アーティストが社会の中で大きい影響を与える存在となるために。

アートがアートの質を落とさずに、深く根付き、社会と世界に新たな可能性と価値を与えるものとして。

ぜひ一緒にこれからの未来を共有できたらと思います!

石井則仁制作事務局の応援をお願いいたします!!

 

(Photo: Koiuchi Maruyama)

 

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