▼はじめにご挨拶

本プロジェクトでは、演劇やアートなどをまち全体で楽しめる祝祭都市の創造を目指して、日本で初めて、大阪の天王寺・阿倍野地区にて「大阪フリンジフェスティバル」を開催します。2018年8月7日(火)に阪南大学あべのハルカスにて、大阪フリンジフェスティバルの記者発表会も行いました。上のロゴをクリックするとその様子が見れます。大阪フリンジフェスティバルのウェブサイト(https://osakafringe.com/)もすでに立ち上がり、アーティストの公募、劇場・パフォーマンス空間、公演スケジュールなどの情報が随時更新されていますので、ぜひチェックしてください。私たちは、このクラウドファンディングで支援してくださった方々を、大阪フリンジフェスティバル友の会のメンバーとして、今後、優先的に情報を提供していきたいと思います。リターンでお送りするTシャツが友の会の会員証代わりとなります。

さて、フリンジフェスティバルは、1947年にスコットランドの都市エディンバラで始まり、現在では、世界各地の国際都市でも開催され広く知られています。フリンジフェスティバルのコンセプトはとても簡単。期間を限定して広く世界からアーティストを公募し、アーティストは登録料を支払い、フェスティバル事務局が公演できる場所を斡旋、アーティストは公演場所と契約を結び、パフォーマンスを行います。有名なアーティストを招待して行うフェスティバルではなく,アーティストを公募する自主参加型のフェスティバルです。

本家エディンバラでの近年のフリンジフェスティバルは、アーティスト参加者が25,000人を越え、世界最大の演劇フェスティバルに育ちました。小規模なパフォーマンスでも、誰でも参加できるため、多くの参加者と観客で賑わい、費用対効果と地域経済への波及効果の高いフェスティバルとして知られています。

かつての大阪には、演劇や演芸や音楽などのエンターテイメントをライブで楽しめる屋内・野外の空間が、私たちの身近にたくさんありました。ところが近年、エンターテイメントは多様化し細分化し、ライブで表現できる場所もどんどん減り続けています。パソコンやスマホで動画を配信するサイトが急成長するなか、ライブでエンターテイメントを楽しもうとする人そのものが減り、数少なくなったライブ好きの観客も、個別化と分断が進みつつあります。このままでは、表現するアーティストも、アーティストが表現できる空間も、ライブでエンターテイメントを楽しむ観客も減り続けてしまいます。

そのような状況のなか、天王寺・阿倍野地域には、様々な規模の劇場が集積、手頃な広さの野外空間も多く、飲食店や商業施設も集積しています。劇場や野外空間の連携、地域の商業者やまちづくり団体との連携が深まれば、エンターテイメントで賑わいを創出して、祝祭都市を目指せる可能性のある数少ない地域のひとつです。

天王寺・阿倍野地域に世界中からアーティストが集まり、劇場や野外空間でパフォーマンスを行い、ライブで楽しめるエンターテイメントが私たちの身近に存在する状況を生み出す。そうしたアーティストたちの活躍を地域の人たちが見守り支え、日本各地や世界中から観客がこの地域を訪れ、劇場や野外空間から地域の飲食店や商業施設へと回遊する。私たちはそのような祝祭都市の創造を目標として、地域の劇場や野外空間、飲食店や商業施設、まちづくり団体や行政組織へ、様々な働きかけを行い連携を築き深め、エンターテイメントで賑わいを創出してまちの活性化を試みます。

そして、この動きを「ミナミ」や「キタ」、天満、京橋、鶴橋、新今宮・新世界、弁天町、九条、十三などへ広げて行けるよう、大阪全域で「大阪フリンジフェスティバル」を開催できるよう、各地の関係者に働きかけて行きます。天王寺・阿倍野地域での「大阪フリンジフェスティバル」は,その最初の一歩です。

▼このプロジェクトで実現したいこと

『祝祭都市の創造』

大阪の道頓堀はかつて、エンターテイメントの聖地でした。歌舞伎や芝居、落語や漫才、JAZZやレビューなど、様々なジャンルのパフォーマンスを楽しめる劇場が立ち並び、通りには役者や芸人をプロモーションするのぼり旗が林立し、劇場周辺には幕開けや幕間、幕後に食事や買い物、談笑するお店で賑わっていました。この様子がまさに私たちが目指す祝祭都市です。

私たちは、エンターテイメントが有する「人に働きかけ、人を感動させ、楽しませる+表現」の魅力に加えて、地域の魅力、個性的な商業や飲食店等の魅力を融合させ、厚みのある祝祭都市の創造を目指します。そして、祝祭都市を地域ブランドへと育てるため、演劇や音楽などで表現するアーティストと表現する場所を提供する劇場、この両者をつなげるプロデューサー、そうしたエンターテイメントを楽しむ観客、演者や観客たちがパフォーマンスの前後に食事や談笑を楽しむ飲食店や商業施設、こうした地域の要素を相互につなぎあわせ、まち全体でエンターテイメントを支えて盛り上げる仕組みの構築を模索します。

エディンバラで毎年夏に行われているフェスティバルは、「エディンバラ国際フェスティバル」と「エディンバラフリンジフェスティバル」とを合わせたフェスティバルの総称として使われています。開催者は違うのですが見る側は2倍楽しめ、夏のエディンバラでは、大小複数の演劇やパフォーマンスやアートが同時期に一斉に行われます。また、大道芸たちも世界中から集まり、市内各所のストリートや広場でパフォーマンスを楽しめます。

私たちはエディンバラと同じような状況を大阪でも生み出します。これが実現すれば、大阪市民・大阪府民が全国各地の人々や世界中の人々とつながり、世代や国、地域や文化を超えて人々が集い、エンターテイメントを通じて交流する機会が生まれます。ライブで楽しめるエンターテイメントが身近になれば、次代を担う若者や子供たちにもそれが継承され、未来へのメッセージにもなり、大阪の文化交流活動を一過性に終わらせず継承していけます。

▼資金の使い道

今回ご協力いただいた資金は、大阪フリンジフェスティバルの企画・運営に関わる経費、具体的にはチケット販売ブースや野外会場の運営費、ポスターや冊子の発刊経費ほかに使います。なお、目標金額に達しなくても、実行委員会の責任において、大阪フリンジフェスティバルは必ず実施いたします。もしも必要な金額を超えて資金が集まった場合は、来年度の運営資金として使います。2019年の秋にも大阪フリンジフェスティバルを開催する予定です。

 ▼最後に

ライブエンターテイメントの魅力は都会の魔力でもあります。舞台や野外で演じるアーティストは、観客のまなざしと反応を意識しつつも無我の境地へ入り、観客はアーティストの一挙手一投足を固唾をのんで見守り、お互いがお互いに敏感に反応し合い、演者と観客が一体になると奇跡が起こります。ライブとは究極の一期一会の世界で、演者と観客の相互作用の結晶、まさに今生きていることを確かめられる場に他ならない。良いライブエンターテイメントに遭遇したら、本当に今日,今ここに生きていて良かった,と思う。少し時代がずれていても、集ったアーティストや観客が違っても、この奇跡は起こらない。起こったとしてもそれは別の奇跡。そのようなライブ体験を一度でも経験すると、またライブに行きたくなる、観たくなる、聴きたくなります。これこそが祝祭都市の魔力です。

大阪フリンジフェスティバルが、そうした奇跡の体験を経験できる場になれば最高です。みなさんぜひ大阪フリンジフェスティバルにお越しいただき、祝祭都市・大阪で、今生きていることを確かめましょう。

  • 2018/09/07 14:16

    パンフレット完成! 第1回 大阪フリンジフェスティバルのパンフレットが完成しました。近鉄アート館,一心寺シアター倶楽,OVAL THEATHER,阪南大学あべのハルカスキャンパスなどで配布しております。 天王寺・阿倍野からライブで楽しめるエンターテイメントを広げたい,大阪を祝祭都市へ,を合...

  • 2018/08/31 14:05

    2018年8月31日午後,あべのハルカス23階の阪南大学サテライトにて,大阪フリンジフェスティバルの準備会議を行いました。

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