小樽の閑静な住宅街の築90年以上の古家を、自分達でリノベーションし、小樽のまちづくりに貢献したい。小樽の近未来を共に。皆様の温かいご支援をよろしくお願い申し上げます。
【プロジェクト背景】
2016年3月26日に開通した北海道新幹線の札幌延伸が決定したことで、小樽市に新たに新小樽駅が建設されることになりました。
小樽市では、いかに新駅から観光客を集客し観光地「小樽」に足を運んでもらうかが重要な課題となっています。更に、観光客の小樽観光の主な目的として、小樽らしい趣のある建造物の外観や雰囲気を楽しむことが多い傾向にある一方で、小樽の魅力を知らずに利便性が悪い等の理由から、転居した市民も少なくありません。最近では空き家が増加しており、空き家の中でも貴重な遺産である小樽らしい趣のある建造物も惜しまれつつ解体されています。
私たちは大学のゼミ活動で、「北海道小樽市のまちづくり」をテーマとしています。先に述べた小樽の課題を建築によって解決できないか模索し、現地調査を実施しました。その結果私たちは、歴史的遺産を多くの観光客、小樽市民に認知してもらう為、小樽の歴史的遺産を活かした「まちおこし」として小樽らしい趣のある建造物を掘り起こし、リノベーションの一例を提案することで、課題解決の糸口とする事を考えました。
(小樽運河の風景)
【小樽の歴史的価値と魅力】
古くから港湾都市として栄えてきた小樽は、歴史的建造物が数多く現存しており、重要文化財に指定されているものもあります。現在は当時の遺産が現存する歴史を感じさせる趣のある観光地として人気を博しています。
北海道の住宅の歴史を覗いてみると、小樽の古家が大本になっている事が分かります。小樽は昔から港湾都市として栄えており、外部から異文化が他の街より多く流入してきた街です。また、当時の小樽は北海道の貿易の拠点であった為、小樽で受け入れられた異文化がもとになってできた住宅のつくりが北海道全体に広まっていきました。
現在は北海道の住宅文化発祥の地である小樽の古家が空き家となり、解体されつつあるという事実があり、残念でなりません。しかし、小樽らしい趣を持った建造物をリノベーションし、新たな小樽の魅力を発信する場として保護する活動をしている地元企業もあります。このようにリノベーションされ、新たに生まれ変わった物件が市内には数件存在しており、今後の小樽のまちづくりへのヒントになるのではと考えています。
(リノベーションし、カフェと宿泊施設を併設している旧岡川薬局)
主な観光地である南運河は、道内外や外国等の観光客が歴史的な建物を見学することで賑わい、年々観光客数も増加傾向にあります。
一方で北運河・手宮地区は観光地としては賑わっていませんが、本来の古き良き小樽の歴史を色濃く残しており、12件の歴史的建造物が現存する貴重な観光資源の1つとして見直されつつあります。この北運河・手宮地区にある歴史ある古家を今回のプロジェクトでリノベーションしていこうと考えています。
(北運河の風景)
【古家をリノベーションした宿泊施設】
私たちは今回のゼミの研究の一環として、小樽市豊川町14-3にある古家をオーナー様である遠藤友紀雄氏からお借りし改修する交渉を現段階で行っています(改修できなかった場合は原寸モデルを作成し、小樽の古屋現存の重要性を訴えかけるようなイベントの開催を行おうと考えています)。交渉に応じて頂けた場合に向けて、観光客向けの宿泊施設にする計画も立てています。計画するうえで、先ほど紹介したリノベーションされた建物の一つである「旧岡川薬局」を何度か訪問し、参考にさせて頂きました。
今回のプロジェクトでは、「旧岡川薬局」のリノベーションをされた福島慶介氏と、古家のオーナー様である遠藤友紀雄氏に協力して頂きながら、古家を自分たちの手でリノベーションしようとしています。観光客向けの宿泊施設が減少している事から、観光に来る際の宿泊地の一つとして検討してほしいと思っています。
(建物正面写真)
(建物内観写真①)
(建物内観写真②)
【改修のビジョン】
具体的な改修としては、壁面の張替え・床の張替え・建具の改修(扉の立て付けの悪さの改善・窓枠の改修等)・初期費用での寝具や洗面用品の購入などを考えています。宿泊するうえで最低限必要な設備と、宿泊する方が快適に過ごせるような環境を整えたいと考えています。
このリノベーション計画を行うことで、小樽の中でもまずは北運河・手宮地区という地域に貢献し、小樽の新たな魅力を発信する場となり、将来的には小樽市全体にこのような活動が波及し、宿不足の解消や、歴史的遺産を多くの観光客、小樽市民に認知してもらうきっかけつくりになればと考えています。
私たちのプロジェクトでは下記に示すイメージ図のような改修を行いたいと考えています。あくまでイメージ図ですが、昔ながらの建物の良さを残しつつも、利用者が快適に過ごせるような改修を行いたいと考えています。
(アイソメパース)
(平面パース)
(ファサードパース)
【支援して頂いたお金の使い道】
古い建物ですので改修する箇所が多く、私たちのゼミが使える資金では限界があります。そこで、小樽の良さを今以上に加えたこの施設を利用する方の利便性向上のため、主に以下のリノベーションの一部に充てさせて頂きたいと考えております。
(1)内装→構造体を見せ、漆喰・左官仕上げに。
(2)外装→小樽の歴研に多く見られる≪下見板張≫や≪縦格子≫を用いる。小樽ら
しい景観色に塗り替える。
(3)設備→老朽化したトイレの改修。宿泊を考慮したシャワー設備の増設。傷
んだ窓枠の改修。
【リターンについて】
▼リノベーション後の建物に協賛者の皆様のお名前を掲載したプレートを設置させて頂きます。また、協賛者一覧のページにお名前を掲載させていただきます。
▼改修工事をするにあたり作成した図面や、撮影した工事写真をデータにて配布させて頂きます。
▼オープン後の当施設の宿泊割引券を差し上げます(交渉に応じて頂き、宿に改修した場合)
▼小樽の古屋現存の重要性を訴えかけるようなイベントの開催情報・写真やデータ(交渉に応じて頂けず、宿を改修できなかった場合)
私たちのゼミ活動が、歴史情緒あふれる街・小樽の景観を活かしたまちづくりが今後ますます発展していく上での、1つのきっかけになるように努力していきたいと思います。
皆様の温かいご支援をよろしくお願い申し上げます。
※進行状況は随時こちらのページでお知らせさせて頂きたいと思っています※
【私たちのゼミの基本情報】
北海道職業能力開発大学校 〒047-0292 北海道小樽市銭函3丁目190番地
応用課程 建築施工システム技術科 小樽まちづくりプロジェクト
担当教員:小菅孝一 メールアドレス:kosuga@hokkaido-pc.ac.jp
代表生徒:秋山愛斗 メールアドレス:6427ma@gmail.com
コメント
もっと見る