2018/05/01 02:16

今酔っ払ってます。ビールで。

 

なので、公の場で。恥ずかしいこと言わせてください。

 

 

 

この台本は、わたしが大学2年のときに書いたものです。

そのときは、現在の重要な設定がありませんでした。

それから3年くらい経ったけど、3年間の間、なんども書き直して、なんども頭の中で再生して、ずっと大事に大事に、心に持っていました。

 

 

本当は、違う台本を、この4月に撮ろうと思っていました。

でも、撮影の平見にその台本を読んでもらったとき、あんまり反応が良くありませんでした。

 

そこで、『彼女』の台本を平見に送ったら、「面白い。撮ろう」と返事が来ました。

平見に面白いって言われたら、それはもういけるって確信しました。そのくらいわたしは平見の感性を信用しています。

 

 

 

平見は、わたしの撮影なんて、ほんとはしてくれるようなレベルの人じゃありません。でもなぜか、わたしの台本を好いてくれていました。わたしも平見の撮る画が大好きで、勝手に平見のことは盟友だと思っています。なんでだろうね。

昔、平見と映画を撮ったときに、「次は、もっとちゃんとスタッフを集めて、ちゃんと撮ろう」って話をしました。結局わたしの人望がなくて、今回もあまりスタッフを集められなかったから、段取りが悪くて、みんなに迷惑をかけたけど、みんな文句も言わず、やな顔ひとつもせず、わたしのわがままに付き合ってくれました。

 

 

 

この台本を撮るなら、あとで言い訳のしようがないくらい、完璧なキャスティングをしようと思いました。齋木さんも杉本さんもキイチさんも、奇跡のようにわたしの台本にはまってくれました。特に、演技の経験のほとんどないキイチさんでしたが、最初の本読み以降、ちゃんと練習してきてくれて、びっくりするくらい良い芝居をしてくれました。

 

 

 

今回、スタッフは、わたしの大学時代の後輩・同期がほとんどでした。

衣裳・小道具を担当してくれたミチルちゃんは、本当に大学生ですか?ってくらい素晴らしい仕事をしてくれました。みゆこちゃんの劇中の抜群に可愛い服は全てミチルちゃんが用意してくれたものです。徹夜で、小道具を作ってくれました。

ロケ場所のほとんどは、池元くんが探してくれ、交渉をしてくれました。池元を新歓したあの頃のことを思うと、感慨でいっぱいになります。映画の良し悪しを決めるのに、ロケ場所は大きな割合を占めると思っています。池元は、良い場所を探してきてくれ、お金の交渉もしてくれました。おかげで、低予算ではまるステキな場所で撮影できました。

ヘアメイクの橋田さんは、わたしの同期です。彼女は朝起きれるような人ではないし、常に酒を飲んでるような人でした。その橋田さんが、一回しか遅刻しなかった!しかも。禁酒してた。なんてこった。橋田さんはアマチュアとは思えないレベルのメイクをしてくれました。齋木さんと杉本さんを本当に可愛くしてくれました。

スケジュールを最初はわたしが組んでいました(助監督が本業なので…)。でも、結局現場が始まると間に合わず、柳田さんに頼むことになりました。柳田さんが現場に来てくれるときは、安心して助監督業を任せられたので、わたしも気が楽になれました。

長光、小川、土井ちゃん、オング、ダイジロウ、彼らがスタッフで来てくれたおかげで、わたしの心のイガイガがどれだけ軽減されたかわかりません。

 

 

そして録音の五十嵐くん。今回平見の紹介で初めてお会いしました。五十嵐くんは録音部の仕事にプライドを持って、忙しい生活を過ごしながら、ノーギャラで穏やかに毎日録音部の仕事を完璧にこなしてくれました。彼がいてくれたおかげで、キャストも安心して芝居ができたと思います。

 

やっぱり平見。平見はここ一年、自主や商業でキャメラマンをやりながら、撮影助手でキャリアを積んで、この前いっしょにやったときから確実にパワーアップしていました。平見がいなかったら、今回は確実に回りませんでした。撮影部の本来の仕事以外のことまでやってくれました。平見の気遣いがあったから現場が常に楽しくいられました。

わたしは平見の撮る映像を見たら、平見の撮ったものだとわかる自信があります。そのくらい、平見の決めるフレームには平見の色があり、それはキャメラマンとして一番大事なことだと思います。平見の決めるフレーミングには、迷いがありません。わたしが迷っていたりぼんやりしているところを、平見が具現化してくれました。平見のすごいところは、演出がわかるところ。わたしが気づかないような演出のミスを、平見が気づいてくれるおかげで、多分つながりも上手くいってるんじゃないかと思います(たぶん)。平見とカット割り考えてるときがとても楽しかった。平見と対等にカット割りの話を出来るのが(モメることすら)嬉しくて仕方なかった。いつもワクワクしていました。

 

 

 

 

みゆこ役の杉本桃花さんは、最初はわりとコテコテの芝居をしていました。でも、今日の夕方撮った、終盤の芝居。なんて素敵な表情をするんだろうと思った。日に日に芝居がよくなるのがわかって、杉本さんの可愛さに、現場がいつも救われていました。ただの可愛い子じゃないみゆこちゃん。杉本さんがやってくれて、本当に良かった。

 

 

もともと大好きだったキイチビールさんが出てくれたのは、わたしにとって最大の幸運でした。キイチビールさんのmvを見て、この人しかこの役はやれないと思ったわたしの直感は間違ってなかったし、あのとき熱烈オファーを臆することなく送って本当に良かった。キイチさんのおかげで毎日明るい気持ちでいられた。毎朝キイチさんの曲を聴きながら現場に行って、キイチさんの曲を聴きながら帰ってました。

 

 

何より、つかさ役の齋木ひかるさんの芝居の繊細さには、毎日驚かされました。わたしがつける小さい演出のひとつひとつにも疑問を持ってくれ、いっしょにつかさを作ってくれました。台本を書いたときにぼんやりしていたつかさ像を、齋木さんが作ってくれました。つかさってこういう子なんだ、って、齋木さんのおかげで認識することができました。つかさといっしょに怒り、つかさといっしょに泣き、つかさといっしょに笑いました。本当に齋木さんのお芝居が好きでした。

 

 

 

わたしの大好きなともだちが、クラウドファンディングをしてくれました。どうして、わたしのためにそんなにお金をくれるんだろう?って思うくらい。本当に、一人一人の気持ちとコメントが嬉しかった。すごく励まされた。本当に、心から感謝しています。

 

 

 

 

アップしたみたいな感傷的な文章を書いたけど、まだ半日残ってる…でも、もう半日しかないんだなっておもうくらい、本当に毎日辛くて、毎日楽しかった。つらかった…つらかったけど。必死に割りを考えて、ちゃんと、演出をつけたよ。台本にしか興味のないわたしが、ちゃんと演出をつけた。わたしも成長したよ。ほんとに成長したんだ。

 

 

 

はやく編集したい。はやくみんなに見てもらいたい。本当に幸せな1週間でした。

 

 

 

こんな幸せな1週間と、幸せな作品をわたしにくれて、神さま本当にありがとう。

 

 

 

 

 

 

…まだ撮影終わってないけどね。酔っ払いのたわごとでした。