2018/07/15 19:27

【稽古開始】

7/12(木)~14(土)まで3日間、集中的にスタートしました。

メンバーの揃いもよく、足並み揃えたスタートが出来ています。

主にメニューはこんな様子でした

7/12(木)

初回稽古。
モデルが題材の作品なので、「綺麗に歩く」ということから始めました。

日常的すぎて今さら意識することなくしている「歩行」という運動ですが、意外にも綺麗に歩けているかというとその実態は様々です。

稽古では以下のことを徹底しました。

・踏み出す足はかかとから着かない(ケガに繋がるため)。つま先から着くイメージで、足裏の面と地面を平行に。

・右足を踏み出して歩くときは「右足を前に出す」ではなく、「左足で地面を蹴る」

また、3㎡空間を10人くらいで歩き、ぶつからないように視野を広げるトレーニングもしました。

狭い空間で自分と他者の位置を意識しつつ動くことは、舞台上と客席の位置関係を認識することに繋がります。

最後に台本を結末まで声に出して読み、ストーリーの流れを掴んだところでこの日の稽古は終わりです。


7/13(金)

この日は、「綺麗に歩く」ことと「登場人物の人格を掴む」ことに時間を使いました。

歩くことは、水泳と同じく全身運動です。そのため、下半身と上半身での構造の違い、左半身と右半身の使い方の違いがあります。

それらを、キャストごとに得意な歩き方(身体の使い方)があることを自覚し、不得意な歩き方を実践することでより綺麗に歩くことが出来るようにトレーニングしました。

歩くメニューは30分程度で終え、少し休憩を挟んだあとホワイトボードを使いながらセリフの読解をします。

怪奇月蝕キヲテラエという団体で演劇をするのが初めてのキャストも多いなか、脚本・演出の三浦が意識しているポイント、及び言語の共通化を行うのが狙いです。

当然ながら、脚本に書いてあるセリフのみでは登場人物がどんなキャラクターなのかを掴むのには限度があります。それらを

・セリフから読み取れる情報はなんなのか

・登場人物の背景や歴史にはどんな役割があるのか

・脚本に書かれていない部分をどのように埋めていくのか

理由を紐といて、キャストが自分の役の人格を掴むことを当面の目標と設定し、1時間ほどフリートークの時間を設けてキャスト同士で意見を交わして貰いました。

7/14(土)

この日のテーマは昨日から引き続き「自分の役の人格を掴む」です。
この日は、昼から夜にかけて長い時間の稽古でした。そのため、長めの時間を使いやすい「シーン稽古(実際のシーンを作る練習)」をしながら、登場人物の人となりを探究していきます。

台本に書かれている情報だけだと、登場人物の動機、意図、性格などの情報は不足しています。

イメージこそ出来ても具現化するまでには至らず、どんな人物像なのかを動きながらトライ&エラーを繰り返す作業が必要になります。

キャストは自らが演じる上で、脚本に書かれていない情報を埋めながら試す。

演出はその実験を見た上で、「なぜそうなったのか」「逆にこうは考えられないか」と質問をしたり、「そのやり方だとそのシーン単体では上手くいっても、後々上手く作品に作用しない」といってボツにすることで、稽古場でそれぞれが試行錯誤を重ねていきます。

料理で調味料と素材と調理法の組み合わせを試すように、意外と合いそうになかったもの同士の掛け合わせが効果的だったことも多くあります。

本番まであと1ヶ月と少しです。

クラウドファンディングの募集は残り13日となりました。キャスト並びにスタッフ一同、ご支援お待ちしております。