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VR×スペースバルーン 宇宙と地球を背景に、紙飛行機と紙吹雪が舞う映像を撮影!

宇宙の広大さをもっと多くの人にVRで体験してもらいたい! 最新技術のVRをもっと普及させたい! 高度30キロで紙飛行機がどんな風に飛ぶのか実験したい!

現在の支援総額

108,500

21%

目標金額は500,000円

支援者数

24

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2017/01/05に募集を開始し、 2017/02/27に募集を終了しました

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現在の支援総額

108,500

21%達成

終了

目標金額500,000

支援者数24

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2017/02/24 03:00

宇宙は死ぬのか?

 

 

こんにちは。今回の活動報告を担当するNAFTの中島です。

現在は大学の講義がなく長期休暇の真っ最中ですが、1週間ほど前までは期末試験のシーズンでした。基本的に学生とは試験が嫌いな生き物です。テストのシーズンに差し掛かると、明日目が覚めたときに地球が太陽に飲み込まれててくれないかなーと思うのは誰しも一度は通る道です。ですが言うまでも無く、一個人のくだらない願いのために地球は滅んでくれる訳もなく地球は今日も回り続けています。

 

さて、今回のテーマは先日の期末試験で受けた化学基礎のテスト範囲にあったエントロピーの話題です。テーマは、「宇宙は死ぬのか?」。つい先ほど地球の滅亡を願った馬鹿が今度は宇宙の死を語ります。

 

・はじめに

ここで話すのは宇宙を有限系(有限の物質とエネルギーしかない系)とした場合の仮説であり、いくつかの反論がある仮説であることをあらかじめ強調しておきます。

 

・エントロピーの概念

まず、エントロピーとは何か。エントロピーを厳密に定義しようとすると数式を避けて通れませんが、ここでは直感的な意味づけをします。すなわち、エントロピーとは物質の「乱雑さ」を表す指標であるとします。物質中の分子や原子を赤い丸として、図で示すと下のような感じです。

 

 

例として、お湯に冷水を注ぐ場合を考えます。冷水はお湯と接触したときにお湯から熱を吸収し温度が上昇する一方でお湯は冷水に熱を奪われ温度が低下し、最終的には同じ温度になります。これをエントロピーの観点から見ると、初めは冷水とお湯は個別に温度をもち区分されてたが、混ざり合うことで液体内の温度の分布が乱雑になりエントロピーが大きな状態になったと言えます。

 

 

・エントロピーから分かること

ここまでエントロピーとは何かを説明してきましたが、エントロピーを考えれば何が分かるのでしょうか。簡単に言ってしまえば、エントロピーを考えればある現象が実際に起こるのかどうかを知ることができます。その根拠は、熱力学第二法則という法則です。これは「すべての現象は全体のエントロピーが大きくなる方向に変化し、エントロピー全体は自然に減少することは無い」という法則です。先ほどの例でこの法則を説明すれば、冷水とお湯と一度混ぜてしまったらその状態から冷水とお湯を元通りに取り出すことはできないということです。

 

・仮説の紹介

では、宇宙においてエントロピーを考えるとどのようなことが言えるのでしょうか。-270℃の宇宙空間には6000℃の太陽もあれば、地球の16℃の今日の名古屋市もあり、宇宙は場所によって温度が異なっています。その宇宙に、先ほど話した法則を当てはめてみます。すると、時が経つにつれて宇宙全体のエントロピーが増大し続け、最終的にはエントロピーが最大となりこれ以上増大しない状態になることが分かります。そのとき、宇宙全体は同じ温度になり、また、新たに反応が起こらない状態になるため生物が生きられる環境ではなくなります。この状態を、宇宙の熱的死といいます。

 

・仮説の考察

冒頭でも注釈を述べた通り、これは宇宙を有限系と考えた場合に導かれる仮説です。では、有限系でない宇宙ではどうなるのかという疑問についてはとてもここで書き切れる話ではなく、また著作権への配慮から参考図書を紹介することで割愛します。

参考図書:マーティン・ゴールドスタイン,インゲ・F・ゴールドスタイン『冷蔵庫と宇宙 エントロピーから見た科学の地平』米澤富美子ほか訳,東京電機大学出版局

 

・あとがき

今朝のニュースでNASAが地球に似た惑星を地球から40光年離れた場所でいくつか見つけたと報じていました。今後それらの惑星の大気の状態や、水が存在するかなどを調べる予定でその中に第二の地球が見つかるかもしれないそうです。

 

https://exoplanets.nasa.gov/resources/2159/?linkId=34784370 より

 

参考URL : http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170223/k10010886861000.html

 

そんな希望溢れるニュースと同時期に宇宙が死ぬかもしれないという不穏な話題について考えました。ここでは紹介はしなかったものの、この他にも宇宙の終焉については様々な推測がなされています。そういったことを踏まえるとこの第二の地球も無意味に思えるかもしれません。しかしもしかすると、宇宙が滅ぶ前に人類が知識を育み論理を組み立てて今よりもずっと高度な文明を築いた結果、宇宙の終焉を回避するかもしれません。これは個人的な考えですが、その僅かかもしれない可能性に懸けて来たるべき宇宙の終焉の時までに科学を発展させる人間の営為は決して無駄ではないと思います。

長くなりましたが、以上で「宇宙を考える。Vol.2」はおしまいです。クラウドファンディングの募集期間もそろそろ終わりに近いですが、活動報告はしばらく続くので今後もお楽しみください。

【過去の活動報告】
第1回:プロジェクト公開から一週間
第2回:制作進行中!
第3回:NAFTの裏話<歴代のスペースバルーンプロジェクトで撮影した画像>
第4回:紙飛行機放出装置の製作 ワッショイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワッショイ
第5回:NAFTの裏話<歴代スペースバルーンプロジェクトの機体>
第6回:リターン追加のご報告<プラネタリウム&男気プラン>
第7回:宇宙を考える。Vol.1<重力波通信の夢>
第8回:京都で宇宙の面白さを再発見してきた!
第9回:リターン紹介<ハコスコ(VRゴーグル)>
第10回:リターン紹介<オリジナルメッセージレゴ人形>&パトロンになるには
第11回:製作進行中!2
第12回:宇宙を考える。Vo.2 <宇宙は死ぬのか>

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