■はじめまして。
今回"Watch Your Step"のプロデューサーを担当しています山口カズと申します。
ディレクターのRohan Aliです。
"Watch Your Step"は、ロサンゼルス発、世界に向けた日本に於ける風営法をテーマにした、ダンス規制に関するドキュメンタリー映画です。このドキュメンタリーは、日本各地のクラブを回り、DJ、経営者、ミュージシャン、その他アーティストの方達からインタビューをとり、この問題に対して精力的に活動を行っている方の軌道を追っていく内容構成となっています。海外では皆無に等しいほどこのダンス規制を知っている人はいません。このダンス規制に焦点を当てて、世界に本当の日本を知ってもらうことを、私たちはこの"Watch Your Step"の目的としています。
今回このドキュメンタリー映画を行おうとした理由は、海外に余り知られていない日本のクラブカルチャーの現状をこの作品を通して知ってもらおうとしたのが始まりです。海外から見る日本。日本を出て約10年になりますが、その経験を通して感じたのが外側からしか見えない“日本“があると思います。日本生まれ、日本育ちなのでやはり日本が大好きです。ですが、その分今の日本を見て悲しくなる事があるのも事実です。ですので、良くも悪くも外側から見る”視点”で日本のダンス規制をテーマにこの作品を撮ろうと思いました。
■概要
2010年頃から大阪アメリカ村を封切りに、日本各地のクラブで風営法違反という名目で警察当局による数々の摘発がありました。ゆうに20軒以上の店舗が廃業を余儀なくされていて、警察当局は社交ダンスにも目を向け始めました。11年6月、サルサバーとして六本木で20年営業してきた『スダーダ』が風営法違反(無許可営業)容疑で逮捕されました。
1948年、日本では水商売を規制する”風俗営業取締法”、または”エンターティメント事業管理法”(以下、風営法)が制定されました。この風営法は、過去65年間にわたり施行されてきていますが、2010年頃までは警察当局によって表立って強制されていませんでした。
今現在、日本にあるナイトクラブなどにこの法律は適用されるので、午前0時以降にナイトクラブなどで踊る事が違法であり、日本の警察はこの違法行為に介入する、またこれに関する者を逮捕する事が出来るなどにより、ナイトクラブなどを取り締まってきました。この規制は、戦後の65年前に意味をなしていたかもしれませんが、今現在この日本でその法律が意味をなしているのかは不明であります。
この風営法によると、ひとつの条件としてナイトクラブの会場には踊りのためのオープンスペースの66平方メートル(710平方フィート)あることが義務付けられています。一度これらの必要条件に合格すると、その後 "ダンス·ライセンス”が取得可能となります。今現在、土地に制限があり家賃の高い日本に多く存在するライブスペース、ナイトクラブではあまり見かけない大きさです。東京のような大都市ではスペースの問題を考慮すると、この条件は非常に難しいと思われます。条件を満たしていない小さいクラブは単純な酒類販売許可証を取得するのみで、違法という形で営業する事になり、結果としてダンスは午前0時以降違法ということになってしまいます。
“なぜ今なのか?”
なぜ警察当局は戦後60年以上も前に施行された法律を今ごろになって積極的に行っているのでしょうか?
なぜそもそもダンスが規制されるのか?
このダンス規制が薬物売買、未成年へのアルコール販売、売春、その他の犯罪などの発生率を低くするだろうという試みは当たっているのか?
“規制大国日本/日本はいったいどこに向かっているのか?”
今、全国の公立中等学校でダンス科目が必修科目としてカリキュラムに組み込まれています。今、ダンスを学校で習っている子供達が、ダンスをする事に喜びを覚えても、大人になった時にダンスをする場所はあるのでしょうか?
ダンスは人間が起こす自然なストレス解消方法の一つです。
ダンスは自己表現の一形態です。
日本は世界で1番目に大きい音楽ソフト市場を持っていて、さらには世界中から色々なアーティストが国際的な名声を求め日本にコンサートツアーに来る事がよくあります。音楽とダンスは同意語とも言えるのではないでしょうか。だから日本がダンスに規制をかける事が日本らしくないともいえます。
日本は稀に見るサブカルチャーが著しく多い国です。日本国内に住んでいると気付かれることがあるかと思いますが、流行り廃りは目まぐるしく駆けて行きます。海外からの文化、流行りも積極的に取り入れています。今、日本で生まれたアニメ、漫画などが世界各地でものすごい注目を集めています。文化の豊富なこの国をこのような規制で衰退させてもいいものか、という疑問が残ります。
警察当局は薬物の使用、暴力、セクハラや未成年者の飲酒などの他の犯罪行為の疑いがある人を対象とするという名目でナイトクラブなどに介入し摘発行為を行っています。この摘発によるおこる最悪のケースは新しい雇用減少、経営の拡張困難、さらに地元文化の衰退につながる事になります。
この法律は、日本の市民の権利と自己表現への直接の制限です。この法律は、社会的な検閲を奨励しています。ドキュメンタリーというメディアを使用して、この日本で起きている現状を世界に向け発信するのが、このドキュメンタリーの目的になります。
■プロデューサーとディレクターについて
山口カズ/日本で高校を卒業後、カナダ、ジャマイカ、アメリカを渡り現在アメリカロサンゼルスで映像監督として活動中。主にミュージックビデオを監督している。
過去の作品には、『New Balance』スペックCM入選。毎年ニューヨークで行われているTribecaフィルムフェスティバルにて行われた『Chevrolet』1分間のスペックCMがノミネートされる。Adobe Design Achievement Award2011にてセミファイナリストとして入選。ロサンゼルスにて『White Sea』ミュージックビデオを監督、など。
Rohan Ali/LAで生まれLAで育つ。小さい頃から映像に興味があり、現在ドキュメンタリー/ミュージックビデオを主にカメラオペレーター/監督をしている。FostraMediaの一員でもあり、LAをはじめ全米のクラブなどで、世界からのDJセットのカメラオペレーターとして活躍中。昨年、LA発のレーベルイベントLow End theoryのJapan tourに同行し、ツアードキュメンタリー撮影を行った。
■プロジェクトで実現したいこと
海外の人達に対してこのドキュメンタリーというメディアを通して日本の現状を知ってもらうのが目的になります。 文化の豊富なこの国をこのような法律で衰退させたくないという気持ちです。この作品が少しでもこのダンス規制の法律改正に手助けになればと思います。日本のクラブカルチャー/音楽市場を守ると同時にみなさんと一緒に盛り上げていきたいと願っています。
“Watch Your Step”は、9月後半より10月末頃まで日本で撮影が行われます。その後、アメリカに一度帰り編集作業/最終チェックに入ります。編集作業終了後、アメリカ、ヨーロッパ、そしてアジアのローカルテレビ局/オンラインストリーミング会社などに宣伝/配布する予定です。
本編公開予定は、2014年1月末頃です。
もちろんご支援して頂いたパトロン様にはいち早く限定公開をする予定です!
今回Black Magic Design社の提供により、シネマカメラを使用する事になりました。このカメラは、アメリカで今大変注目を浴びていて、機動性に優れたコンパクトなボディにもかかわらず劇場サイズのスクリーンにも対応出来る、フィルムカメラにも匹敵する画質の鮮明さが売りです。
http://www.blackmagicdesign.com/jp/products/blackmagiccinemacamera
■資金の使い道
カメラの提供をさせて頂く事になりましたが、それだけでは撮影は実現出来ません。みなさまから頂いた資金の内訳は、旅費(交通費など)に40,000円。撮影機材(レンズ/アクセサリーなど)に80,000円。素材を記録保持ようのハードディスクに60,000円。撮影に必要な撮影許可証に30,000円、となっています。
■ご支援よろしくお願い致します。
自主制作という険しい道を選ぶことになりましたが、皆様のご支援/サポートがあれば実現可能なプロジェクトと思い、今回このCAMPFIREにプロジェクトを掲載させて頂く経緯となりました。もし少しでもこのダンス規制に疑問を感じている方、もっと日本の音楽市場/クラブカルチャーを盛り上げたい、日本の文化大好き、という思いがございましたら、ご支援のほどどうか宜しくお願い致します。この作品が出来る事は社会に対してほんの小さなことかもしれませんが、声をあげる事に意味があると信じています。『出る杭は打たれる』という諺がありますが、僕たちは進んでその出る杭になりたいと思います。 ご支援をして頂いたパトロン様には出来る限りのお返しをさせて頂きたいと思います。最後に、僕たち製作陣だけでは、このプロジェクトは実現出来ません。皆様のご支援/サポート宜しくお願い致します。
■最後に
今回日本の事柄をテーマに映像作品を作るのは初めてです。日本を出た頃から思っていた事があります。日本が好きで、初めて映像というアートに魅了されたのも日本、いつかは日本の若者に映像の素晴らしさを作品を通して伝えたい、僕がそうされたように。これが僕が出来る日本への恩返しです。この作品が日本国内でどんな波紋を呼ぶのかは想像出来ません。全く波紋を呼ばない可能性も十分にあります。ですが、一人でも多くこの作品を観ていただいて、何かを感じてくれたら幸いです。ですので一人でも多くの方にこの作品の事を知って頂きたいと切実に思います。
長くなりましたが、最後までこのページを読んで頂いた皆様には大変感謝しております。このプロジェクトが実現出来るよう皆様のお力添えをどうか宜しくお願い致します!
リターン商品の発送は輸入状況等の理由により遅延する可能性がございます。プロセス段階で重要なお知らせがございました際には必ず情報を開示致しますので予めご了承の程よろしくお願いいたします。
最新の活動報告
もっと見る伝説的レーベルLowEndTheoryのNocandoからインタビューを頂きました。
2013/09/21 11:33あの伝説的なレーベルグループLowEndTheoryのNocandoから風営法についてインタビューを頂きました。海外からのアーティストからもこの問題は注目されています! #next_pages_container { width: 5px; hight: 5px; position: absolute; top: -100px; left: -100px; z-index: 2147483647 !important; } もっと見る
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