2018/03/25 22:38

石井遊佳さんの芥川賞受賞作「百年泥」を読み終えました

南インド・チェンナイで実際に起こった大洪水が題材ということで、すぐに文藝春秋は買ったんですが、バタバタしていてなかなか読み出せずにいたのです…
でも読み始めたら「現在と過去」「現実と幻想」が入り交じるぶっきらぼうな女性の語り口に引き込まれ、あっという間に読んでしまいました

主な舞台はチェンナイですが、クライマックスで重要人物のデーヴァラージが過去を語るのはバラナシのシーンなんですね
しかも、小暮が撮影したいと思っているアッシーガート ❗️
時期も、まさに小暮が撮影したいと思っている10〜11月のディワリ(祭り)の季節 ‼️

石井さんは、2015年からチェンナイの地元IT企業で日本語教師の仕事をしてますが、最初にインドに行ったのは2006〜2009年にサンスクリット語を研究している旦那さんの留学についていったバラナシなんだそうです
だからこんなシーンが生まれたのでしょうか…
光が見たくて朝・夕と2度訪れたアッシーガートを思い出しながら、読んでいました

登場するインド人のキャラクターやインドの風習描写も含めて、やはり長期間インドに滞在している人の目線で描かれている部分に説得力があります
小暮は1年に3度インドに行ったとはいえ、滞在はのべ20日間にも満たない… 一体インドの何を描けるんだろうか?

若干不安を覚えたものの、自分が描こうとしているのは「初めてインドを訪れた人の感じるインパクト」
もっと自分に寄せてしまっていいに違いない!…と思い直して頑張ろうと思います (^^;)