
プロジェクトオーナーの紹介
埼玉県で創業100年を超える歴史を持つめっきメーカー「真工社」。2000年に入社し、2007年から社長に就任した三代目社長の眞子さんとインテリアやグラフィックの会社を経て同社でメッキデザイナーとして働く羽賀さん。長い伝統を引き継ぎつつ、新たな価値を生む挑戦を続けています。100年の技術を未来へ。挑戦を恐れないDNAがここにある
「先代たちが築いてきたものを守りながら、今の時代に必要な変化を起こしていきたい」と語る眞子さん。その言葉には、伝統と革新の両方を大切にする真工社の姿勢が表れています。

改めて"メッキってかっこいい"と思った。挑戦の中で見えた新たな価値
ただの時計ではなく、見て楽しむようなアイテムを目指した本プロジェクト。今回はクラウドファンディングのサポートを担当したCAMPFIREの柿原がお話を伺いました。商品開発を行う中で、長年培ってきたメッキ技術と対峙し、"改めてメッキのかっこ良さに気づいた"と嬉しそうに語るお二人が印象的でした。

職人の誇りと革新。100年の歴史が支える挑戦のDNA
CAMPFIRE柿原:創業100年を迎えた真工社が大切にしている理念や価値観について教えてください。
眞子さん:
私たちは、常に「お客様のために何ができるか」を考え続けてきました。それが100年という長い歴史を支えてきたものだと思います。祖父が会社を立ち上げたときから、「新しいことに挑戦する」というDNAが根付いていて、それが今も受け継がれているんです。
また、私自身が大事にしているのは「越境」という考え方です。祖父が佐賀から東京に出てきて新天地を開拓したように、私たちも常に新しい領域に挑戦し続けていくべきだと思っています。
逆境がアイデアを生む。コロナ禍で見つけた新たな可能性
CAMPFIRE柿原:今回の掛け時計のアイデアはどのように生まれたのですか?
眞子さん:
コロナ禍で仕事が減ったときに、会社として「この時間をどう活かすか」を考えました。それで、「自社の商品を作ってみよう」と決めたんです。それまでの真工社は、受託加工が中心でした。でも、自分たちの技術を直接活かして、世の中に何かを届けたいと思ったんです。
羽賀さん:
掛け時計を選んだのは、めっきの意匠性を存分に活かせるアイテムだったからです。光の当たり方で表情が変わるめっきの特性を活かして、ただの時計ではなく、見て楽しむようなアイテムとして製品にしたいと思いました。

クラウドファンディングを始めるきっかけと、それを選んだ理由について教えてください。
眞子さん:クラウドファンディングには以前から興味がありましたが、やはりリスクを抑えられる点が大きな魅力でした。大量に商品を作って売れ残ったらどうしようという不安もありましたし、資金調達の手段としても適していると感じました。
そんな中、取引先の金融機関の担当者から「クラウドファンディングを活用してみてはどうですか?」とアドバイスをいただいたんです。その際、提携先のCAMPFIREを紹介してもらい、それが挑戦を決める大きな後押しになりました。
また、クラウドファンディングは、製品の魅力を直接お客様に伝えられる場としても非常に素晴らしい方法だと感じています。それと、支援者の方々と直接つながれることも魅力的ですね。
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プロジェクトページを作成する際に特に力を入れたポイントや苦労された点は何ですか?
羽賀さん:そうですね、めっき技術は専門的なので、一般の方にも分かりやすく伝えることに工夫しました。文章が堅くならないように注意し、写真や動画を多用して製品の魅力を伝えました。
また、クラウドファンディング実施期間中も情報を更新し、支援者の方々とのコミュニケーションを大切にしました。

リターン設計で工夫した点や支援者に魅力を伝えるために意識したことはありますか?
羽賀さん:はい、支援者の皆様に喜んでいただけるよう、掛け時計のカラーバリエーションを豊富に用意しました。めっきの質感や色合いを実際に感じていただけるよう、細部までこだわりました。
また、限定特典や特別価格の設定など、支援することで得られるメリットを明確に伝えるよう心がけました。

支援者の方々を初動で惹きつけるためにどのようなことをしましたか?
眞子さん:まずは自分のネットワークを活用し、直接支援のお願いをしました。やはり、最初の勢いが大切ですので、知人や取引先にプロジェクトの趣旨を熱心に伝えました。
また、SNSを活用して情報発信を行い、多くの方にプロジェクトを知っていただくよう努めました。
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プロジェクトを進める中でどのような課題に直面し、どのように解決されましたか?
眞子さん:最初は正直、社内でも「社長の趣味じゃないの?」みたいな雰囲気もあったんです(笑)。でも、プロジェクトが成功して、製品が評価されるようになると、少しずつ協力的になっていきました。
また、製品の品質向上のために何度も試作を繰り返し、チーム内でのコミュニケーションを密にすることで、課題を乗り越えることができました。
若い世代が動き出す。成功が生んだ社内の新たな風
CAMPFIRE柿原:プロジェクトの成功によって、社内や周囲でどのような変化がありましたか?
眞子さん:
特に若い社員たちが「もっとこういうことをやってみたい」と言い出してくれるようになったのは大きな変化でしたね。それと、支援者の皆様からの温かいメッセージは大きな励みとなりました。

クラウドファンディングを通じて支援者との関係性にどのような変化がありましたか?
眞子さん:支援者の方々と直接コミュニケーションを取ることで、お客様の声を直接聞くことができました。製品に対する率直な意見や要望をいただき、今後の開発に活かすことができます。
このつながりは、これからも大切にしていきたいと思います。
クラウドファンディングを始める際、準備段階で特に意識したことは何ですか?
眞子さん:目標を明確に設定し、期限を決めて行動することです。また、チーム内での役割分担を明確にし、全員が同じ方向を向いて進めるように努めました。
プロジェクトページでは、製品の魅力だけでなく、その背景やストーリーをしっかりと伝えることを意識しました。

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支援者やチームメンバーとの信頼関係を築くために意識したことはありますか?
眞子さん:はい、支援者の方々への感謝の気持ちを常に持ち、メッセージやアップデートをこまめに行いました。チームメンバーとは、情報共有を徹底し、お互いの意見を尊重することで信頼関係を築きました。
クラウドファンディングの最大のメリットと活かすためのアプローチを教えてください。
眞子さん:最大のメリットは、製品やプロジェクトの魅力を直接、多くの方に伝えられることです。また、支援者からのフィードバックを得られる点も大きいですね。
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今後のブランド展望について教えてください。
眞子さん:「MYSTIC WORKS」を会社の新たな柱として育てていきたいです。具体的には、国内外のインテリアショップへの展開や、海外市場への進出も視野に入れています。
また、クラウドファンディングで得た経験を活かして、新たな製品やアイデアをどんどん形にしていきたいですね。

これからクラウドファンディングに挑戦する方へのアドバイスをお願いします。
眞子さん:やると決めたら、まず目標と期限を明確に設定することです。そして、自信を持って製品やプロジェクトの魅力を伝えてください。支援者とのつながりを大切にし、チーム一丸となって挑戦してほしいと思います。
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担当者紹介
![]() | 柿原 静香 株式会社CAMPFIRE Category Basedユニット 地域金融機関、自治体、商工会議所など、地域に根ざしたプレーヤーと連携し、全国の企業や事業者様が抱える課題解決に向けた取り組みをクラウドファンディングを通じて支援。地域の強みを活かした事業成長を後押しし、新たな価値の創出につなげている。 |